がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

FC東京 2019シーズン ポジション別評価 後半

 

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 続き!

 

CH

橋本拳人 髙萩洋次郎 アルトゥール・シルバ 安部柊斗 岡崎慎 東慶悟 品田愛斗

レギュラー 橋本&髙萩

①活躍度 5

文句なし。ベスト11獲得の橋本に加えて高萩もその候補の一人だった。橋本はビルドアップの要であり中盤のフィルター。高萩は崩しの切り札であり、プレスのコントロールや後方のカバー役として欠かせない存在となった。

稼働率 5

橋本はフルタイム出場を達成し、高萩も出場停止の1試合を除けばすべての試合に出場。

③依存度の低さ&層の厚さ 2

問題はここ。CHの控えとしてはシルバや岡崎が主に入ったが、レギュラーに替わる選手はいなかった。レギュラー2人と同じクオリティーの選手がいない!というよりも、安心して任せられる選手が不在だった。

総評&来季へ向けて

 CHコンビの出来は完璧だったと言っていい。全18チームを見ても活躍度と稼働率はトップクラス。

 一方で不安が残るのは選手層。2019はシルバの計算がなかなか立たなかったが、完全移籍で迎える2020はどうなるか。国内リーグよりも外国籍選手の起用人数が限られるACLだが、彼が登録メンバーに入れる構想もありそう。

あとは即戦力として安部柊斗が加入。J1でも普通にやれそうで期待値は高い。

オフシーズンでの契約更新は発表された橋本だが、夏の去就は不透明。ここの編成は難しい。

 

 

SH

東慶悟 大森晃太郎 三田啓貴 ナ・サンホ ユ・インス 平川怜 内田宅哉 久保建英

レギュラー 左:東 右:久保、大森、三田

①活躍度 4

久保建英が右サイドに君臨した前半戦は攻守において文句がつけがたい出来だったが、スーパーな18歳がいなくなると攻撃力は半減。守備ではそれなりの安定感を保ったが、攻撃的なポジションでの得点創出力はなかなか上がってこなかった。

稼働率 4

小さいケガでの離脱がちらほらあったが、基本的には主力がフル稼働した。

③依存度の低さ&層の厚さ 3

久保建英移籍後の成績を考えてやや厳しめに。層自体は比較的厚く、(東がキャプテンである要素を除けば)依存度もそれほど高くないのだが、これといったインパクトを残せる選手がいないか。

総評&来季へ向けて

 2トップとはまた違い、攻守両面でそこそこ難易度の役割を求められるポジションで久保建英のあとを継げる選手は現れなかった。とはいえ、コンスタントに及第点以上の活躍をみせたから2位という順位になっているのだろう。

大森が抜けたことで守備もこなせそうなタイプが少なくなった。というか東と三田以外の守備は怖すぎる。一方で火力を上げられる陣容になったことはポジティブか。

 

 

FW

ディエゴ・オリヴェイラ 永井謙佑 田川亨介 ジャエル 矢島輝一 原大智 ナ・サンホ

 レギュラー ディエゴ&永井

①活躍度 5

ここも文句なし。強いて言えば後半で点を取ってくれていればもっと楽だったが、レギュラー二人で23得点は立派。

稼働率 4

永井の脱臼癖が気になるところではあったが、概ね問題なくフルシーズンを戦い抜いた。

③依存度の低さ&層の厚さ 3

2018に比べれば層は厚くなった気がするが、間違いなく依存度は高かった。レギュラーのどちらかをフィールドに残しておかないと守備→攻撃の切り替えで相手に脅威を与えることが非常に困難に。走りまくって途中で下がる永井の代わりにディエゴが90分で続けるなんて試合もけっこうあった。

総評&来季へ向けて

終盤は二人揃って得点のペースが落ちたことが失速した要因の1つとも言えるが、二人揃ってベストイレブン受賞は立派。それだけ脅威を与えたのは事実だろう。

そんな二人が20年シーズン序盤は欠場する可能性。ディエゴの復帰時期は不明だが、永井に関してはシーズン前半丸々いないと考えるべきかもしれない。オフには前線の補強も行ったが、この二人に代わって得点を重ねられる存在が必要だろう。

 

 

 

次回は20年の編成についてかもしれない!

FC東京 2019シーズン ポジション別評価 前半

 

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独断と偏見の2019年のポジション別評価。

以下の3項目を5段階評価+総評で見ていこうと思う。

①活躍度

稼働率

③依存度の低さ&層の厚さ

 

GK

林 彰洋 児玉 剛 波多野 豪

レギュラー 林

①活躍度 5

ベスト11に林が選ばれ、失点数もリーグ2位タイ。文句なし。

稼働率 5

レギュラーの林がJ1リーグ戦でフルタイム出場を達成に加え、カップ戦にも多く出場。1年を通じて欠場なく戦えた。

③依存度の低さ&層の厚さ 3

児玉や波多野も実力者であることは間違いないが、林がいなくなったときに穴を埋められるかと言えば未知数な部分は多い。ルヴァンカップ予選でも始めの2試合は波多野がスタメンに入ったが、連敗スタートとなると残りの4試合は林がゴールマウスを守った。ベスト11のGKと比較されるのは辛いと思うが、カップ戦は全試合任せられる信頼は掴みたいところ。

総評&来季へ向けて

林が1年通じて出場を続けられれば問題はないが、ケガをしたらやや崩れてしまうかもしれない不安は少なからずある。とはいえ、入れ替えが必要とは思えないので、波多野の成長や児玉のがんばりが必要かなといったところ。

 

CB

森重真人 渡辺剛 岡崎慎 丹羽大輝 (チャン・ヒョンス

レギュラー 森重 渡辺(ヒョンス)

①活躍度 5

森重はベスト11受賞、渡辺も日本代表に招集され、ヒョンスも非常に良いパフォーマンスをみせていた。ここも文句なし。

稼働率 5

 森重はほぼフルタイム出場、渡辺もレギュラーになってからの欠場は1試合のみ、ヒョンスはケガと出場停止があったが、そのときは渡辺がカバーした。突然の移籍もあった中でメンバーを固定して戦えた。

③依存度の低さ&層の厚さ 4

ヒョンスの穴を渡辺が埋められたという点でやや高評価。32節も渡辺がケガにより欠場したが岡崎が埋めた。不安定な面も見せてしまったが、「この選手なら大丈夫だろう」と送り出せる選手がいたことは事実だ。攻守に貢献度の高い森重の代わりはおらず、ここが欠けるとビルドアップが停滞しがちだが、守備組織が整理されていることから誰が出ても守備面ではある程度の安定は保証できそう。

総評&来季へ向けて

森重のフル稼働と渡辺の台頭はチームを2位に押し上げた大きな理由と言える。

岡崎と山田を期限付き移籍で出してしまっているため、来季も主力2人のフル稼働はマストになりそう。現在控えに本職のCBが、2019で戦力になりきれなかった丹羽と高卒ルーキーの木村しかいない。さすがに誰かもう一人獲得するとは思うが、ACLを考えると第3CBへの負荷は大きくなりそうな気がする。

 

SB

室屋成 小川諒也 オ・ジェソク 中村拓海 バングーナガンデ佳史扶 (太田宏介)(岡崎慎)

レギュラー 右:室屋 左:小川

①活躍度 5

ベスト11を受賞した右の室屋は受け手として、左の小川は出し手として大きく貢献。守備面でも室屋は1対1、小川は後ろから強く当たる守備で存在感を示した。

稼働率 3

室屋は出場停止を含めて4試合欠場、小川はケガの影響などで12試合欠場。特に小川はシーズンの約3分の1を欠場しており、稼働率が良かったとは言えない。

③依存度の低さ&層の厚さ 4

 攻撃面では室屋の代わりがいなかったが、シーズン前半は太田、後半はオ・ジェソクがいたことにより、誰か1人が欠けても大幅なパワーダウンにはならなかった。

総評&来季へ向けて

レギュラー2人と優秀な控え1人というバランスをシーズン通じて保つことができたことで最終ラインに安定をもたらした。

オ・ジェソクのレンタルバックが決定し、代わりに大卒の中村帆高と山形から復帰した柳が加わる。左を十分にこなせるSBが小川のほかに佳史扶しかいないのが不安材料か。おそらく小川がいない場合には柳あたりが左を務めそうだが、良さは半減すると思われる。

右は中村帆高と柳が加わったことで仮に室屋が抜けてもそれなりにやれそう。

 

 

 

後半へ続く。

 

不器用で器用な男 -大森 晃太郎-

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5日、大森の磐田移籍が公式から発表された。一人のファンとして思うところはたくさんあるが、出さざるを得ない理由がなにかしらあったのだろう。
ACLもあるし残ってくれるだろうと高を括っていたが、その噂は突然に現れ、移籍はあっけなく決まってしまった。
青赤の戦闘服に39の数字を背負った小柄な男のプレーは大好きだった。そんな彼について個人的な思いを少し書いていきたい。

攻撃的なポジションの選手としては不本意かもしれないが、「SHの守備はこうやるんだぜ!」と教えてくれたのは大森だった。
それを自分の中でちゃんと理解でき始めたのが2019からではあったが、彼の数字に表れない貢献の大きさはずっと感じていた。
 
 
2019で特に印象に残っている試合が3つある。
ホーム広島戦、アウェイ鳥栖戦、アウェイ磐田戦だ。
 
広島戦は後半に柏の一発を食らって0-1で破れた。大森はスタメンで出場。この試合の前に大森は天皇杯でフル出場しており、中2日での連戦だった。守備タスクの多い彼は60~70分頃に交代する傾向があったが、この日は連戦の疲れもありスタミナ切れが早かったように思う。前半と後半頭までは広島のストロングである「柏がいる左サイド」を塞げていたが、大森がバテてきた61分にそこは決壊した。
大森の消耗が顕著に表れたタイミングでの失点は、彼がFC東京の守備組織を支える1つの土台になっていることを示しているようだった。
 
 
鳥栖戦は三田のCKが直接決まって先制したが、最終盤に逆転された試合。大森はメンバー外(おそらく小さなケガによるもの)。この試合ではドリブルと左足のキックが特長のアン・ヨンウが後半から右サイドに投入され、東京は左サイドのクエンカとともに手を焼いていた。
季節に合わず暑かったこともあり全体の消耗度は高く、疲れた選手から替えざるを得ない状況。その中で相手のサイド攻撃を止められずに同点弾を許した。
60分頃からずっと大森を使いたい展開だった。せめてどちらかのサイドだけでも蓋ができればかなり楽になったはず。しかし彼の姿はどこにもない。そうして勝てるはずの試合を易々と落とした。
いないときに必要性を強く感じる試合だった。
 
 
最後に磐田戦。室屋がゲットしたPKをディエゴが決めて1-0で逃げ切った試合だ。
これは非常に分かりやすかった。
残留を懸けて戦う磐田は3ポイントが必要であり得点を取りにくる。途中からアダイウトンを左SHに置き、そこから個人能力でクロスを放り込む攻撃が増えていた。クロスの出所を塞げなかった東京だったが、大森の投入から一変。アダイウトンに対してSBの室屋と確実にダブルチームを組んで抑えたことに加え、相手の最終ラインにもプレッシャーを掛ける大森の働きで磐田の左サイドをシャットアウトした。この活躍もあって逃げ切りに成功。大森がもたらした勝点3と言っても過言ではないと思う。
 
 
そんなこんなもありつつ出番が限られたシーズンにはなってしまったが、記憶に残るシーンは多く、彼の守備はいつまでも見ていられた。
もちろんアウェイ清水戦で決めたゴラッソもよく覚えている。
 
彼のどこか不器用で愛くるしいキャラクターが好きだったファンも多いと思う。自分もそのうちの一人だ。ただ、その不器用な男はピッチ上では一番器用だったのかもしれない。

青赤のユニフォームを身につけたこの2年間、そして2019シーズンはチームを2位に押し上げる貢献をしてくれた。
 
背番号39大森晃太郎
 
彼の名前は青赤の血が流れる者の心に刻まれ続ける。
 

FC東京 2019シーズン 選手評 お別れになった選手たち

 

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チャン・ヒョンス

夏にサウジアラビアアル・ヒラルへ完全移籍。

2018のキャプテンは開幕から森重とのコンビでゴールを守る林の前にそびえたつ壁として君臨。空中戦の強さ、カバーエリアの広さで主に右サイドの守備で大きく貢献した。

首位に立つチームの絶対的主力だったが、夏に突然の移籍で離脱。移籍先のチームで主力としてACLを制覇した。

2012年に加入した元韓国代表は、主力としてアジア王者のタイトルを手にするまで成長。その目標をFC東京で達成してほしかった部分もあるが、その姿は感慨深いものがあった。海外でもがんばれ。

 

太田 宏介

夏に名古屋へ完全移籍。小川の台頭によってポジションを失い、出場機会(など?)を求めて名古屋へ。オランダへ行っていた期間を除くと、昨年まで左SBのレギュラーとしてチームを支えた存在で、その左足からは多くの得点が生まれた。

2012年から在籍する古参の選手でもあったことから、ファンにとって今季最も感情的になった移籍になったと思うが、他チームに行ってもがんばってほしい。名古屋との試合は来季もあるからまた会おうな!

 

 

野沢 英之

来季から甲府へ完全移籍。

ここ数年は他チームへの期限付き移籍が続いていて、なかなか復帰は難しそうな雰囲気はあったが、ついに来季から甲府への完全移籍でチームを離れることに。球際に激しくいける守備が記憶に残っているが、トップチームのレギュラーたちを脅かせる存在にはなれなかった。

とは言え、J2では普通にやれる実力があると思うので、がんばってほしい。

 

ユ・インス

契約満了で退団。来季は韓国のクラブでプレー。

ひたむきに走り続ける、ゴール前に泥臭く突っ込んでいくプレースタイルに加え、愛されるキャラで人気があったトーキョーの弟。

東京にいた年はJ3で過ごす期間が長く、なかなか出場時間も伸びなかったが、不思議と記憶には残っている選手。個人的に2016年ホーム磐田戦の決勝ゴールは印象的で、インスを語るときにあれは外せないと思う。

いまの東京に足りなさそうな「サボらずゴール前に詰める」を体現するような選手で、いなくなってもなお、彼から学んでほしい部分である。

 

 

ナッタウット

契約満了で退団。

プレーはほとんど見ていないが、J3の最終節で2得点を決める活躍を見せて自ら花道を作った。タイとのつながりということでクラブの戦略的な人事っぽいのだが、チームにも溶け込んでいたと思うし、日本を楽しんでくれていたらなによりである。

 

久保 建英

夏にスペインのレアル・マドリーへ完全移籍。

開幕から大エースとしてチームを引っ張った。ボールテクニックは言うまでもないが、右SHとしての守備も申し分なく、もともとの良さはそのままに健太トーキョー仕様の選手になった。

 彼が2トップに加わる“+1”の存在になれたことが前半戦で勝ち続けられた理由の一つであることは間違いない。また、相手DFを複数引きつけられることで他の選手がフリーにさせることも期待できた。とにかくスーパーだった。

 

本人の意思は非常にかたく、夏での海外移籍は防げなかったようだが、彼がフルでいる2019シーズンを見たかったのが正直な感想だ。

FC東京に在籍した選手として、海外で一流になることを望んでいる。まあそんなこと言わなくても勝手に超一流になりそうだね。

 

 

 

選手評終わり!

また続くかもね!

FC東京 2019シーズン 選手評 FW編

 

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数のバランスで数名こちらへ移動。

FW

 

ディエゴ・オリヴェイラ

そんなに言うことがない。2018年に加入した東京の重戦車は今年も健在。見てのとおり、東京の攻撃のほとんどを担い、圧倒的なボールキープと決定力で多くの勝点をもたらした。その中でもお尻がすごい(語弊がある言い方)。横・後ろから向かってきた相手を吹き飛ばす強烈なヒップアタックには今後も注目である。

優勝争いをしていた33節浦和戦で負傷退場となってしまったが、その際に見せた涙には責任感の強さもうかがわせた。人柄も含めて素晴らしい助っ人。

まだ2年しか在籍していないが、もはや神的な存在であり、銅像を建てるべきだと思う。

 

契約更新済 

 

永井 謙佑

東京のスピードスター。もともと得意だった裏抜けはもちろん、ここ2年で下りて起点になる動きも向上した。とはいえ、やはり強みはスピードであり、スペースありきの1対1ではほぼ確実にぶち抜ける。その状況を作り出した時点で相手は負けなのである。

想像よりも速いのか、実際に対戦した相手が永井のプレスに驚くようなシーンも多かった。それほど相手にプレッシャーをかけられる選手であり、1人のプレスだけで相手にボールを捨てさせることができる異常さ。それができてしまうがゆえに、プレスを掛けるタイミングはよくわからなかったりする。

今季は脱臼癖がついてしまい、その手術の影響で来季開幕は不在となる予定。この2年は彼に依存する部分も大きかっただけに、不在となる期間をどう戦うかはポイントになるだろう。

 

契約更新済 

 

ナ・サンホ

韓国2部で得点王という冠を持ってFC東京へ加入した現役の韓国代表。韓国ではストライカーとして得点を量産していたようだが、東京ではSH起用が多かった。ドリブルにキレがあり、スピードも十分ということで点が取れるSHとして計算したのかもしれない。

久保建英が抜けたあとはスタメンで出場し、穴をある程度埋めたかにも思えたが、徐々に出場機会は減少。推測ではあるが、健太さんが考えるSHの守備基準を満たしていなかったのではないかと思う。実際に「そこはプレスいかないで!」、「そこはプレスバックしてくれ!」といった判断のところが気になることは多かった。 

ただし、SHよりも最前列が適正っぽく、今までもそこでの起用が多かったと思うので、いきなり求めるのも厳しいのかもしれない。

個人的な希望としては2トップで使ってゴール前で駆け引きさせたい。

 

契約更新済 

 

ジャエル

Twitter芸人。かなりの期待値を引っさげて加入したが、リーグ後半戦は戦力として考えられているか微妙なところで、ベンチ外も続いた。

そのフィジカルの強さと創造性の高さはさすがなのだが、守備での貢献が全くと言っていいほどできずに使い方が難しかった。1人だけで点が取れちゃうとか、預けたら絶対にキープしてくれるくらいのクオリティーを見せれば問題なかっただろうが、そこまでには至らなかった結果がベンチ外という事実なのだろう。

ただ、ブラジルでは活躍していたようなので、本人の能力がないとは言いづらい。健太サッカーとの相性の悪さが否めないといったところか。

本人は残留っぽい発信をしているが、ブラジルへ戻るという報道もある。まだ去就は不透明だ。

 

 

田川 亨介

鳥栖から加わったスピードが特徴的なアタッカー。サイドに流れてボールを引き出す動きはできるのだが、そこからの前を向いて仕掛けたり、コンビネーションから抜け出したりといった部分で詰まることが多く、「最強2トップ」に割って入ることはできなかった。まあ彼らと比べるのは酷ではあるが。

来季で21歳と若いので、色々と学びながらゆくゆくはレギュラーを目指して腐らずにやってほしい。

やたらと批判されやすい対象になっている気がするが、プレー自体はそんなに悪くないと思う。来季は活躍して見返そうな。

 

契約更新済 

 

矢島 輝一

FC東京アカデミー出身、大卒2年目。フィジカルの強さを生かしたポストワークやヘディングが持ち味で、ゴール前の混戦から押し込めるような選手。

ホーム神戸戦では永井が負傷した影響で出場機会を得たが、決定機を決めきれず。この試合の結果が今季の行方を左右してしまった気がする。

来季は大卒3年目の25歳ということで勝負の年。トップチームで戦力になれなければオフの去就は覚悟しなければいけないはずだ。

2トップのポジション争いはし烈だが、食らいついて行ってほしい。

 

契約更新済 

 

原 大智

 2019年のJ3リーグ得点王。世代別代表にも呼ばれており、いまのFC東京で最も期待されている若手ではないだろうか。

190cmの高さにばかり目が行くと思うが、ゴール前での駆け引きも秀逸。頭だけではなく両足でも点が取れるストライカーである。

J3リーグ終盤戦ではSHも試されていたが、トップチームでの起用法はいかに。健太サッカーの2トップだと求められるプレーがタイプと異なる気もするが、別の色を出してほしい。来季からトップに絡めそうな雰囲気もある。

 

紺野 和也

法政大学から来季加入が内定しているドリブラー。出場はJ3のみだが、プロでの経験も積んだ。

左利きで、右サイドからのカットインが特徴的で、個人で違いが作れる。攻守においてJ1でどれだけ通用するかは未知数だが、大卒として即戦力となる活躍が期待される。 

 

 

 

まだ入ってない選手がいるって?まあそう怒らずに待ちなよ!

FC東京 2019シーズン 選手評 MF編

 

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MF

 

橋本 拳人

おそらく健太トーキョーで最も成長した選手。もともと攻撃センスがあり、BOXtoBOXのようなタイプだったが、長谷川健太監督が手綱をつけて、中盤をコントロールできるようになった。しっかりとリスク管理ができるようになったことに加え、技術も大きく向上。相手に取られそうで取られないボールキープは現バルセロナのフレンキー・デ・ヨングを彷彿させることも。

 

とにかくビルドアップと攻撃時のリスク管理は彼に頼る部分が大きく、欠かせない存在すぎるあまり、代表活動もあるハードな日程の中でで休ませることができなかった。今季はフルタイム出場を記録と、鉄人的な部分を見せたが、明らかに蓄積された疲労を感じる試合もあり、この記録がチームとして良かったとは言いきれないところはある。

 

海外移籍の雰囲気も十分にあるが、そうなると彼の代わりを探すのは非常に難しい。年齢的にもラストチャンスになりそうだが、オファーや本人の意志が気になるところである。

 

ちなみにコーヒーが好きで、中でもタンザニア産・コロンビア産の豆から挽いたものがお口に合うらしい。利きコーヒー企画を見る限り味の違いはあまりわかっていなさそう。

 

髙萩 洋次郎

洋次郎様。東京サポの多くがそう呼ぶほど尊い存在である。

もともとストロングポイントだった変態的なパスセンスに加え、韓国で身につけた優れた守備のバランス感覚で中盤を支えた。外から見るとパスばかりに目が行きがちだが、最終ラインへの守備サポートとか、人を動かせる感覚などもとても素晴らしいので注目してほしい。

橋本とともに欠かせない存在で、出場停止だった1試合を除く33試合で先発出場。ボールを持たされて困ったときは彼になんとかしてもらっていた。

また、守備時の危ない場面では彼が身を切って相手を止める(いわゆるプロフェッショナルファウル)ことでDFの負担を減らすことも多々あった。彼が6度の警告を受けるかわりにCBの警告は森重の2のみ(うち1回は異議によるものなので実質1)に収まった。

 

契約更新済

 

アルトゥール・シルバ

通称アル。入団時はそれなりに期待値が高かったものの、開幕してみると主戦場はJ3に。突然先発出場したアウェイ神戸戦では自分でも驚いた顔をみせるくらいスーペルゴラッソを決めて勝利に貢献したが、やはり外国籍枠を1つ使っていると考えたら物足りないのは間違いない。

 

フィジカルと球際の強さでボールを奪い取る能力は申し分ないのだが、橋本&高萩ほど器用にカバーリングができず、自陣でのつなぎもちょっと怖いときがある。

おそらく一番の課題はボールを持ったときの判断力。前に出せるタイミングで出せない、不要なリスクを犯して危険なロストをする、主にこの2点が克服できないとプレー時間も伸びない気がする。

ただし、ポテンシャルは感じるので、目標である(らしい)レオ・シルバのようなスケールの大きい選手になってほしいところ。

 

期限付き移籍から完全移籍に切り替えが発表済

 

三田 啓貴

帰ってきたタマ。ずっと青赤の血が流れていたということで夏に復帰し、念願(?)の背番号7をゲット。加入後は途中出場がメインだったが、徐々に先発出場も増えてセットプレーのキッカーとしても存在感を示した。

守備面だと大森には劣るが、そのテクニックやキック精度はさすがであり、攻撃面で違いを作れる選手に。CHもこなせる選手だが、今季の起用法を見ると健太さんはCHとしては考えていない雰囲気。

ACLも並行する来季は確実に出場機会も増えるはずなので、今季以上のフィットを期待したい。

 

東 慶悟

今季からキャプテンの肩書きと背番号10を背負ったFC東京の顔である。数年前を考えると彼がキャプテンを務めていることは非常に意外なのだが、いまでは適任は彼しかいないと思うほどの存在になった。FC東京のエモの象徴とも言えるだろうか。

 

攻撃面では絶妙なスルーパスから得点を演出したり、ビルドアップのサポートで貢献。守備面でも(主に)左サイドで穴をあけないようにハードワークを忘れない献身性を見せた。あとは決定力をつけてくれれば、なにもいうことはないんだよ!

健太さんの下で輝きが増した選手の一人。プレー面でもメンタル面でもより一層チームを支えてほしい。

 

大森 晃太郎

一家に一台のモリモリ。G大阪時代から健太さんとやっているだけあって信頼が厚い選手。

特に守備での貢献度がすこぶる高い。前に出てプレスを掛ける、戻ってSBのサポートをする動きを一切サボらないし、タイミングも間違えない。大森を投入するだけでサイドの守備問題が一気に解決することが普通にあるので、もっと評価されるべき選手である。

一方で課題は得点力やカウンター時の貢献があげられるだろうか。守備でこれだけやってくれているので、ここまで求めるのは酷ではあるのだが、健太サッカーのSHはそれが求められるポジション。シーズンで4~5点は取ってほしい。

 

内田 宅哉

FC東京アカデミー出身のドリブラー。小柄で相手の脇をスルリと抜けていくドリブルが特徴的。カップ戦の出場がメインだったが、終盤はJ1のメンバー入りも経験した。状況に助けられた形ではあったが、アウェイ神戸戦ではボールスキルの高さを発揮して、クローズに貢献。

ハードワークもできそうで、健太式SHにハマるイメージはできる。来季は彼の成長が層の厚みにつながる可能性もある。

現在はシーズン終わり間際のケガによりリハビリ中。

 

契約更新済

 

宮崎 幾笑

新加入の左利きアタッカーはケガの影響もあり、J3の出場のみ。

健太サッカーに必要な“得点に絡めるSH”になれる選手であり、期待値は非常に高い。J2ではすでに結果を残しており、J3で起用するにはもったいないので、なんとかメンバーに食い込んできてほしいものである。

 

契約更新済

 

品田 愛斗

FC東京アカデミー出身のCH。球捌きの良さが特徴で、後方から前線に配球していくようなタイプの選手。

ロマンがある選手だが、CHで使うにはまだ強さが足りないかなという印象がある。特にトップチームが非保持型で守備力を求められるだけにいまは厳しい状況に置かれているのかもしれない。ここで一皮むければ、どこに行っても通用する選手になれるぞ!

 

契約更新済

 

鈴木 喜丈

FC東京アカデミー出身のCH。フィジカルの強さがあり、CBをこなすこともあった。健太さんがわりと好きなタイプなんじゃないかなと思う。

最近は長期離脱が続いており、プレーを見る機会がなかなかない。かなり素材型っぽさが強く、彼が良いコンディションでトップチームに絡んでくればCHの選手層問題もかなり解決しそうな雰囲気だが、実戦から離れすぎているためどれだけやれるかかが未知数である。

 

契約更新済

 

平川 怜

FC東京アカデミーが生んだ天才ゲームメーカー。ただその天才もまだ花は開かず、今季は夏から鹿児島に期限付き移籍。ポゼッション志向だった鹿児島が残留争いに巻き込まれたことで、勝点優先のサッカーに切り替えたことで出場機会は激減した。

J3ではSHとして出ていたが、どのように育てていくか。個人的には中央で見たい選手であり、髙萩から変態の称号を受け継いでほしい。

 

安部 柊斗

明治大学在学中に特別指定選手として登録&来季内定。大学との兼ね合いもあってJ1での出場は途中出場の1試合のみだったが、CHが手薄だった今季は彼がメンバーにいてほしい試合が何度あったことか。

上下の運動量に加えてボール奪取能力が高く、橋本や髙萩とも異なるタイプで住みわけもできそう。来季は確実に多くの出場機会があると思う。

 

 

次回はFW編!

 

FC東京 2019シーズン 選手評 DF編

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GK編はこちら。

 

 

DF

森重 真人

文句のつけどころがなく、自分が見てきたなかでは間違いなくキャリアハイのパフォーマンスだった。贔屓目かもしれないけど、ベストイレブンも妥当。

日本代表でスタメンを張っていた実力者は、本業の守備はもちろんのこと、ボール保持においても絶大なる貢献度を誇った。相手に寄せられても慌てないメンタルと技術でカウンターの出発点にもなり、一気に逆サイドへ展開できる正確で速いフィードはチームの大きな武器となっていたFC東京ビルドアップ三銃士の1人。

 

健太サッカーでCBが持ち場から極力離れなくなったことで、無理な負担が減って存在感が増した印象。 

最古参選手となり、彼と優勝したいというサポーターも多い。

 

契約更新済

 

渡辺 剛

今季一番の成長株。中央大から加入したルーキーはチャン・ヒョンスが中東へ移籍した夏からスタメンに定着し、元韓国代表が抜けた穴を感じさせない活躍を見せた。粗削りな部分はあれど、並外れた跳躍力を生かした空中戦の強さと、前田大然を止めるほどのスピードを持ち合わせる。セットプレー時にはターゲットになり、2得点を記録。

渡辺が相手の強いFWと競り合うことで、森重はカバーリングの準備を整えることもできた。この補完性の良さが今季の失点の少なさにつながった理由の1つにもなっているはずだ。

 

ルーキーイヤーにして日本代表にも選出されており、今後のさらなる活躍が期待される。

 

契約更新済(12/30追記)

 

岡崎 慎

東京の弟マコ。わんぱくな子どもっぽい愛くるしさがあり、ユ・インスと並ぶ弟キャラ2トップ。

 

今季はCB、SB、CHのポジションで出場しており、ポリバレントさを発揮。ただ、どこか器用貧乏っぽさもあり、どこで起用するのかはっきりさせてあげたほうがよさそうな気もする。チームはCBで考えてそうだけど、個人的には右SBがいい!でもSBは飽和状態なんだよな!くそう!

 

足元の技術があり、配球には優れるタイプだが、湘南のプレスには完全に食われていた。チーム全体でビルドアップをもっと整理してあげたら良さを引き出せそう。残って欲しいけど、J2の保持型チームの中でもまれて、成長してほしい気持ちもある。

 

アンダーの代表にも選ばれていて、将来はFC東京を引っ張っていってほしい存在である。

 

丹羽 大輝

人格者ダイキ・ニワ。

昨季、健太コネクションで加わったDFはカップ戦数試合の出場に終わり、CBの序列としても(チャン・ヒョンスが抜けたあとは)4番手といった状況だった。

しかしながら、公式Twitterなどで上がってくる動画などを見る限り、良い兄貴役としてチーム全体のモチベーション向上に貢献しているように感じる。

 

今オフの去就は微妙なところだが、このたった1年半だけで東京サポの胸に名前を残した素晴らしい選手である。ガンバサポからの人気もすごかったし、在籍したチーム全部でこんな感じなんだと思う。純粋に人としてすごい。

 

山田 将之

今季は町田にレンタルから夏に福岡へ再レンタルという少し特殊なことをしていた。町田ではほとんど試合に絡めず、福岡でもレギュラーだったとは言い難い。試合に出て経験を積ませたかったはずだが、チームとしても山田本人としても思うようにいかなかった1年だっただろう。

 

ただ、出場した最終節ではストロングポイントのヘディングで決勝点を決めていた。

2018のカップ戦で現地へ行ったときに驚いたのは、彼のヘディングだけボールを跳ね返すときの音が違うこと。「あの選手はヘディングの音が違う」というのをたまに聞くことはあるが、本当にいることを実感させてくれた選手である。

タイプやCBの層を考えると復帰が規定路線な気はするがどうだろうか。と書いていたら来季は金沢への期限付き移籍が決まった。柳下さんの4-4-2は健太トーキョーにつながる部分も多そうなので、たくさん吸収してきてほしい。

 

室屋 成

90分スプリントを繰り返せる走力とタイミングよく裏へ抜け出す動きがストロングポイントの日本代表常連SB。今季は上記の特徴に加え、守備面での成長も披露した。もともと粘っこく、しつこくくっついていくタフさはあったが、スペースありきの1対1守備が劇的に向上したように思う。

半身で下がりながら相手との間合いを見定めて、ボールのタッチが少し大きくなったタイミングでタックルを仕掛ける。これが非常にうまいのでぜひ注目して欲しい。

ホーム鳥栖戦で金崎の突破を一人で止めたのは圧巻だった。

 

いくらか「オラつき癖」があって、けっこう簡単に挑発にのってしまう。今季33節・浦和戦は累積警告リーチの状態にもかかわらず、興梠の挑発に乗って黄色いやつをもらい最終節出場停止に。なにやってんだ!

闘争心むき出しなのはいいけど、スイッチはコントロールしてくれよな!

 

今夏までに海外移籍の可能性もありそうだが、去就やいかに。

 

小川 諒也

長年レギュラーを務めていた太田宏介を退けて開幕から左SBのスタメンを奪取。左足のキック精度はもちろん、攻撃参加で内外の両方のスペースを使えることも魅力の1つだ。守備では高さと強さを生かし、リーグ前半戦はボールの奪いどころとして機能した。FC東京ビルドアップ三銃士の1人。

 

課題としては守備のポジショニングがややフワッとするときがあり、間接的に失点の遠因になることがちらほら。

ただ、まだ22歳と若く、その課題を差し引いても起用する理由はよくわかる選手である。

 

とにかく交通事故のリリースが多すぎるので、教習所に通い直して欲しい。

 

契約更新済

 

オ・ジェソク

今季夏にG大阪からレンタルで加わった職人型SBはすぐ戦力に。加入してすぐに左SBでレギュラーだった小川がケガで離脱し、その間スタメン出場を続けた。

強く当たれることはもちろん、ポジションの取り方がうまく、立ち位置で相手の攻撃を抑えられる。また、攻撃時にも特出したテクニックやフィジカルこそないが、全体的にポジショニングに気を遣っている印象で、ビルドアップの貢献やタイミングの良い攻撃参加がみられた。

圧倒的な武器がないことを理解してか、自分にできることを最大限発揮する意識をしている感じがとても好感度を上げる。

 

丹羽と同じく人格者であり、韓国籍選手の気の良い兄ちゃんとしてもチームの雰囲気を明るくした。最終節の言動やシーズンオフの報道を見る限り退団が濃厚な空気だが、半年だけでも東京サポに刺さる選手だったことは間違いない。

 

中村 拓海

東福岡高から加入した高卒ルーキー。うまいタイプのSBで右足からは正確なクロスがゴール前に入る。

今年はJ3で経験を積んだ。まだまだ粗削りなところもあるため、あと2年くらいでトップに絡んでくればと思う。

 

ずっと髪の毛を伸ばしっぱなしみたいな髪型で、前髪が目にかかりまくっているのがとても気になった。それ、プレーに支障はないの!でも髪の毛サラサラでいいね!

 

契約更新済(12/30追記)

 

柳 貴博

山形へ武者修行に出て、リーグ後半戦は右WBとしてレギュラーの座を獲得。もともとCBもこなせるフィジカル能力の高さに加え、相手DFがいやがるような場所へ流し込めるクロスで得点も演出した。

ACLがあることを考えればおそらく復帰が規定路線だと思う。

ユース上がりの柳も来季で5年目となり、経験を積ませるという時期は終わったのかもしれない。J1でも戦力になるということを証明して欲しいところだ。

 

バングーナガンデ佳史扶

来季からトップチーム昇格が決まったユース戦士。いろいろとわけがあってSBが全然いなくなってしまったルヴァンカッププライムステージでは左SBとして2試合にスタメンで出場した。

さすがに高校生がJ1(その試合はG大阪)のアタッカーを相手するのはなかなか厳しかったが、その中でもやれる部分をいくらか見せることはでき、今後に期待を持たせた。

 

FC東京の応援番組であるF.C.TOKYO COLORSの番組リポーター鈴木えりかさんと1対1でインタビューを受けたとき、めっちゃ緊張してた。たぶんかわいい女の子を目の前にするとうまく話せなくなるタイプだと思う。

 

木村 誠二

来季からトップチーム昇格が決まったユース戦士。

J3で多くの時間出場していたが、正直あまり見ることができていないので、特徴はわからない。

CBでリーダー気質がありそうなので、将来のまとめ役として期待したい。

 

 

 

次回はMF編を予定!

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