青赤人の戦術探検記

FC東京を中心に自分なりの分析をします!

コパアメリカ 日本vsエクアドル レビュー

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チリ戦レビュー

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ウルグアイ戦レビュー

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他グループの結果によって、この試合の勝者は自力で決勝トーナメントに上がることができる。引き分けであればどちらも敗退。両者が勝ち点3を取りに行く試合となる。

 

 

スタメン

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日本はウルグアイ戦から1名変更。

安部→久保

エクアドルも前節チリ戦から1名のみ変更。

 

日本は保持時4-2-3-1、非保持時4-4-2。

エクアドルは4-1-4-1ベースで中盤の1-4を流動的に動かしてくる。

 

 

前半

 

突っ込んでくる中盤

エクアドルは4-1-4-1セットから中盤の4を前に押し出したプレスを仕掛ける。4-1-4-1だと4バックに対して、IHを一人前に出すようにして同数のプレスをかけるのがよくあるパターン。エクアドルもおおよそそのようにプレスをかけるのだが、かなり攻撃的だった。IHを1枚出すだけではなく、もう1枚のIHやSHも前に出てくるのでアンカー脇はかなり空きやすい状況になっていた。

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※イメージ

前に出てプレスをかけてくるが、ボールホルダーに対してそこまで制限をかけられていないことが多く、配球にもそれほど困っていなかった。さらにこの試合では三好と久保というスペースを見つけてうまく受けることのできる選手を2列目に2人起用していたことで、エクアドルのこの弱点をうまく付くことができていた。

 

前半15分に生まれた日本の先制点も久保のパスでエクアドル中盤4のラインを越えて中島がスペースを利用した展開だった。運びながらラストパス・シュートができる中島のストロングを生かせた場面だった。

 

 

このエクアドルのプレスはなかなか無謀には見えたが、日本も危ない場面はあった。

中盤のラインを突破し、2列目の選手に届けようとしたところでDFに背後から当たられてロスト。そのままPA付近まで運ばれて被シュートということもあった。

エクアドルの選手は体のバネがあって、身体能力に優れている印象を受けた。プレーの精度こそ高くないものの、シュートは強烈、スピード・フィジカルは抜群だったのでセットプレーや広いスペースでの勝負を極力減らすという作業が日本としては必要になりそうだった。

 

 

エクアドルのボール保持

先制前まではエクアドルCB→SBの横パスをスイッチにSHが強く寄せていくような日本のプレス。これに対してエクアドルはSB→IHのパスとCBからのロングボールくらいしか打つ手がなく、個人能力で打開されなければ特に何か起こる雰囲気はなかった。

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(図中ミスで両方点線になってしまっていますが、直線が人の動きで点線がボールの動きです)

前述したようにエクアドルとしては前線の4-1の5人でプレッシャーをかけて奪いきることが流れの中で点を取る可能性の高い手段だったように思う。

 

エクアドルには持たせても怖くないということで日本は先制後から無理に追いに行かずボールを持たせる選択をする。

エクアドルのCBは右のミナからのロングフィードがあるくらいで、そこまでボール扱いが上手なタイプではなく、放置していてもロングボールを蹴るくらいしかできない。アンカー(DH)やIHを最終ラインに下ろしたり、SHを日本中盤選手の前に下ろして起点を作ろうとしたが特に困ることもなく、結局ロングボールを入れてくるのであった。

 

しかし、生まれる同点弾。

35分にCKの流れからロングボールをPA内に入れられて、岩田が対応を誤り被シュート。一度は川島が防いだもののこぼれ球を押し込まれた。

 

失点シーンだけ見るとボールの出所を抑えられなかったこと、岩田がかぶってしまったことが直接的な問題点だったと思うが、もう少し遡るとCKを与えるきっかけになったのは左サイドの守備だった。

エクアドル右CBから右SBにパスが出て、縦の突破を試みてきた。これに対して中島もついていくがボールの前に立つことはできず前進を許す。杉岡が引き出された裏へ走っていたIHに繋がれたところからクロスを許し、そこから生まれたシュートを三好がブロックしたボールがCKとなっている。

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※イメージ

この試合では板倉のスライド&カバーで左サイドの守備をぼかせていたが、このシーンでは中島がついていったことで板倉は中央でステイしていた。そこで振り切られてのクロス。こじつけっぽくなってしまって申し訳ないが、やはり中島の守備はどうしても気になってしまった。先制できたこと、日本がボールを保持できれば得点が取れそうなエクアドルの守備を考えたらなおさらだ。

 

前半感想

エクアドルの1stプレスを剥がして、ライン間に位置する2列目の選手に渡したいの日本と1stプレスで引っかける、もしくは縦パスが出てきたところを潰してすぐ前に仕掛けるエクアドルの攻防。

日本GKあたりで致命的なミスが2度あり、これはエクアドルも狙っていたものだと思う。エクアドル選手の初速の速さを見誤ってしまった感じも少なからずあるが、不用意なプレーだった。日本としてはシュートがミスになって助かった。

日本の2列目は非常に機能しており、今大会で最も中島をうまく使えていた気がする。それゆえに少なくとももう1点は取りたかった。

 

後半

 後半開始からエクアドルは選手交代。

システムも4-2-3-1(4-4-2)に変更してきた。

攻撃的ハイプレスの弱点になるアンカー脇を前半かなり使われていたので、そこの修正だろう。前からのプレスの威力は落ちるが、日本の2列目の脅威は減らせる。

圧力を捨てて安定を取ったことにより、前半よりもお堅い展開となって、カオス状態を作り出しにくくなった。

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ライン間・アンカー脇をガンガン使って攻撃できた日本にとってはこの修正がかなり痛手であった。狭いエリアでのプレーも苦にしない2列目の3人によって、前進やチャンスメイクはできていたものの、DFラインの空相手選手を引き出せずに、最後のところは突破できなくなった。

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エクアドルはサイド攻撃で得点を狙う。SHとSBでチームを組み、杉岡と岩田をターゲットに定める。明らかに疲労の色が濃い杉岡とSBでの出場機会の少なさからサイドでの1対1やポジショニングに不安のある岩田ではサイドで蓋をできず、クロスや突破を許す場面が増えていた。

 

ストライカの投入

65分頃に日本は岡崎を下げて上田を入れる。2列目が受けたところからその先の動き出しで一刺しできる選手を入れた。

この交代は非常に意味があるものになった。

三好がライン間で受けてからのスルーパスや杉岡のアーリークロスからのシュートなど、最後のところでボールを引き出せていた。なお、シュートは枠内に飛ばなかった。

 

間延びする終盤戦

ラスト15~20分くらいになるとお互いに疲労もあってか間延びしたオープン気味な展開になる。どちらにとっても得点チャンスが増える流れだったが、両者DF陣が粘り強くなかなか決定機までは至らない。

 

エクアドルマンチェスターユナイテッドに所属していたアントニオ・バレンシアを右サイドに投入。疲弊した杉岡にぶつけてくる。

 日本は三好→安部、板倉→前田で守備を半分捨てて得点を取りに行く采配。

 

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日本はシステムを4-1-3-2のような超攻撃的な布陣に。

引き分けでは次に進めないため、失点覚悟でも得点を取りに行く。エクアドルも同じ状況であり、両者バランスなど考えずにとにかく点を取りに行く。

 

この交代によって試合はさらに開かれた展開に。日本は後ろを4-1で守るため、守備については気合と相手のミスを祈るような状況。対して攻撃はシュートを決めることを求められる。もう細かい戦術など存在しないバトル。追加点を決めきったほうが勝者となる。

 

 

エクアドルも日本も2~3回ずつ決定機を演出するが両者とも決めきれず、タイムアップ。仲良く敗退となった。

 

日本1-1エクアドル

 

感想・まとめ

日本にとって久保・中島・三好の3人とエクアドルの中盤が間延びする戦い方の相性は非常に良かった。エクアドルの緩さもあったが、前半で「なんかいけそう!」となったのは間違いなくここの相性による影響が大きかったように思う。

後半相手に修正されてからは効果的な攻撃を生み出せず、逆にサイドからの攻撃を許してしまった。最初のプランを止められてしまうと2手目・3手目が出せないところは課題だろう。

 

今大会では彼と心中!というような起用をされていた中島。最後の最後でヒーローになれるチャンスが2回ほどあったが、いずれも決めきれず。この試合では攻撃で違いを生み出せていたと思うが、やはり最後に得点を決めてこそ心中すべき選手になれるのではなかろうか。

 

この試合が終わってから「決定力不足」という言葉がよく出てきた。もちろんそこは表面的に一番高めたい部分なのは間違いないだろう。しかし、それ以外にもチームとしての課題はたくさんあったように思う。

勝っていれば次はブラジルと戦えただけにこの結果は残念だが、今の実力では次には進ませてもらえないということだろう。

 

 

各選手評価

功労賞

◇杉岡 大暉

3試合全てでフル出場。左サイドでの過多な守備負担を請け負った。中島が中央に入っていく戦術の中、大外の上りもサボらず、トランジションでは自分の場所に戻る(戻り切れないこともあったが)。体も頭も相当な疲労があったと思うが、湘南戦士らしく最後までよく戦ってくれた。

相手選手に後手を踏むことが目立ってしまったが、それは彼を責めるべきではないだろう。1試合くらい休ませたかったが、バックアップの菅は森保監督的に起用するのが難しかったのかもしれない。

今大会の中で一番労いの言葉をかけたい選手。お疲れ様。

 

 

就活組

◇柴崎 岳

一瞬の隙を見逃さない配球センスはもちろん、多少の粗はあるかもしれないが守備での良さも見せることができた。

CHでは守備的に厳しいという評価もあっただろうが、かなりアピールにはなったのではないだろうか。

◇川島 永嗣

W杯で2度正GKを務めた守護神。1戦目は大迫にポジションを譲ったものの、残り2戦では先発。危ないパスミスはあったものの2試合とも安定したパフォーマンスで決定機を阻止するプレーも見せた。年齢の問題はあるもののまだまだやれるところをアピールできた。

◇岡崎 慎司

決定的な仕事こそできなかったが、懐の深いプレーや献身的で安定感のある前線からの守備はさすが。4大リーグの1部では難しいかもしれないが、海外でもやれる能力は十分に見せた。本人は望まなさそうだが、日本であればほしいチームはかなりありそう。

 

 

川崎出身組

◇三好 康児

プレーの一つ一つにとても気が利いていた。オンザボールもオフザボールもどちらも素晴らしいプレーヤーだと感じた。アンチフットボールみたいなチームに行かなければどこでも合わせられそう。海外移籍はかなり近い気がする。

◇板倉 滉

初出場のウルグアイ戦ではやや低調なパフォーマンスでスタートしたが、徐々にコンディションを上げてきた。細かい技術を駆使した中盤でのボールさばきや、守備でのカバーリングはかなり効いていたと思う。高さもあるので、中盤の選手として大きく育っていってほしい。

 

 

厳しい評価となった選手たち

◇上田 綺世

決定機を外すキャラみたいになってしまったが、点を取れる場所にいてくれる証拠でもある。大学ではかなり決めているらしいので、トップレベルでも枠内に打てるメンタルは伸びしろ部分として受け取ればいいと思う。

◇前田 大然

1戦目のvsチリでは右SHという慣れないポジションかつ、ボール保持時には真ん中に入っていくという不思議なタスクを任されて全く良さを生かせなかった。最後の最後でもシュートミスが目立ってしまった。もっと特徴が生きる起用法で使いたかった。

◇中山 雄太

今大会最大の犠牲者かもしれない。本人コンディション問題も否定できないが、中島システムの餌食となり、ボール保持でもなんかよくわからないポジション取りだった。2,3戦目では出場機会がなく、挽回の機会はもらえなかった。

◇中島 翔哉

森保監督が絶対的な信頼を置いた。ボールを持った時のプレーは南米でも通用する部分を見せたが、危機管理能力を考えたときにSHとしての起用には難しさを感じた。

決定機演出やアシスト・得点という結果を残せれば、いいのだろうが厳しいマークもあり絶対的な存在感は示せなかったように思う。状況に応じた守備の仕方覚えれば超有望な選手だと思う。どこかのチームで叩き込んでもらおう。

 

 

 

Jリーグが行われている期間ということでメンバー招集に制限があり、即席チーム感はかなりあった中でのこの結果。なにを目的に臨んでいたのかは不明だが、どう評価していいか難しいのではないかと思う。

なんにせよ、南米を舞台にした対南米で2引き分けできた結果は十分評価に値するところ。選手個人としても貴重な経験ができたはず。今回の経験が今後の成長に繋がれば意味のある大会になるのではないだろうか。

J1リーグ第16節 FC東京vsベガルタ仙台 レビュー

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プレビューはこちら。

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スタメン

 

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欠場者はプレビューを参照。

前節からの変更は以下の通り。

東京 矢島→永井、大森→ナ・サンホ

仙台 富田→椎橋、道渕→吉尾

 

 

前半

シマオvsディエゴ

 前半早々にフィジカルモンスター同士のバトルが行われた。

開始10分までに2~3回ほど、シマオとディエゴのバトルがあったが、シマオがうまいこと手を使いながらしっかりと抑え込んだ。これによって10分過ぎくらいからディエゴはシマオサイドに行かなくなったように思う。東と小川がいることでコンビネーションからの突破が生まれやすい東京左サイドからディエゴを追い出せたことは仙台にとってはプラスに働いたかもしれない。

 

かみ合うシステム

◦仙台ビルドアップ

4-4-2同士ということでそのまま向き合えば、全ポジションがマンマーク気味になり、真っ向勝負のような形になる。プレビューで触れたが、選手の位置取りで優位性を作る仙台としてはビルドアップ時に選手の位置を変える可変システムを使ってくると思っていた。しかし、予想外にそこまで位置を動かしてこなかった。

そうなると東京2トップは走力がある選手なので仙台最終ラインの選手たちはボール保持が苦しくなる。20分頃まで、苦しくなったボールホルダーは長身FWの長沢か右SB蜂須賀あたりに浮き球で届けて逃げようとするもうまく収まらない。

一度、CH椎橋がCBの間に下りて3バック化する動きを見せたが、そこからの繋ぎはできずに結局ロングボールを蹴って回収されていた。

 

◦東京ビルドアップ

東京も最初は2CBvs2トップの同数で落ち着いた保持はできなかったが、すぐに橋本が下りて3バック化を始める。これを見て仙台は吉尾を一列上げて3対3の同数を当ててきた。

これはいつも行っている形なので、仙台もおそらくスカウティング済み。橋本が下りたら吉尾を上げて対応するという準備があったのだと思う。

 

仙台としては吉尾を上げることによって東京最終ラインから時間を奪うことはできるが、中盤のバランスは崩れる。

 

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※イメージ

上図のように吉尾が前に出たことによって中盤にスペースが生まれる。東京としてはここをどう使うかということがビルドアップ時のポイントだった。

 

11分頃、橋本が右からパスを捌きながら上がっていき、左に展開したシーンではうまくこのスペースを利用できた形に。時間がかかったことで吉尾の戻りが間に合ってしまい、効果的な攻撃にはできなかったが、狙いは悪くなかった。

 

25分頃には東が椎橋の前に立ってピン止めすることにより、小川を浮かすことができた。これによって小川へ届けることはできたものの、サポートが薄くて繋げず。この時に永井がサイドに流れてくれればワンタッチで蜂須賀の背後にパスが出せてシマオを外に引き出すことができた。 

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永井が動かなかったのを見ると、東が気を利かせただけでチームでデザインされたプレーではなかったように思える。

 

チームとしてこの吉尾背後を使うという意識の共有はできているように見えたが、そこに入ったあとにどう展開するのか、という点での狙いはあまり見られなかった。

①小川に出たところで蜂須賀がでて来るのであれば永井がその背中を狙い、来なければシンプルにアーリークロスを狙う。

②東が椎橋の脇で受けられたとき、永井が蜂須賀をピン止めして、小川を浮かしてそこからクロス。逆からはサンホも飛び込む。

仙台は早いタイミング(DFが配置につけていない状況)でのクロスは苦手としているので、ターゲットが少なくても狙う意味はあったと思うが、そういった現象はほとんどなかった。

 

関口が下りた5バック化

プレビューで触れた関口の最終ライン吸収だが、この試合でも行ってきた。

関口が最終ラインに吸収されることで後ろに重くなるが、サイドでの蓋はしやすい。同サイドにグイグイ縦に出てくる室屋がいたことでしっかりと蓋をしたい狙いだったかもしれない。また、仙台の人選がカウンターにあまり適していないことから、後ろに重くなっても良いという判断だったということも考えられる。

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※イメージ(前半とサイドが逆ですがご容赦を)

 

要注意人物松下

この試合、仙台の攻撃の軸は松下だった。彼がフリーでボールを持つと、ことごとくチャンスを作られた。仙台としても松下をいかにフリーにするか、という部分は考えて臨んでいたと思う。

東京の前プレを外せば2トップが守備に戻らないことや髙萩が人を捕まえに前に出てくること等の習性を踏まえて、松下を浮かす。後手を踏んだ東京は4-4のブロックこそ組めるものの、誰がボールに行くか曖昧になっているまま松下に配球を許す。

33分のシーンでは、プレビューで触れたシマオの食いつきを利用した裏への狙いという形をそっくりそのまま仙台にやられてしまった。

 

 

前半まとめ

 人を引き出してから中央で浮く松下を使う仙台。サイドで浮く小川を使うも、そこに届けて終わりになってしまう東京。いつもであればディエゴや永井のところで収めたところから、クロスを送る展開もあったが、シマオの潰しによって引いて収める動きも消されてしまった。シマオだけに限らず、仙台DFはスピードのある選手に対してしっかりと距離を詰めて対応するといった共通意識があったように見えた。

 

内容的には仙台がプラン通りに進めることができた展開であったが、スコアは0-0で折り返し。東京としては全く思い通りに行かない前半ではあったが、スコアレスで折り返せたことはポジティブに捉えるべきだろう。

 

後半

オープンな展開

開始から5~10分くらい急に両者が間延びしてオープンな展開になった。

東京としてはスペースで能力を発揮する選手が多いことから、願ってもない展開になったが、ここで仕留めることができなかった。ここで取り切れなかったことが試合のターニングポイントとなったかもしれない。

 

お互いにネガトラでの意識の高さから、ボールを取り切ればチャンスだが、外されるとピンチになるという状況になり、オープンな展開が続いた。

相手のミスではあったが、ネガトラから相手の陣形が崩れた状態でボールを奪い取り、髙萩がミドルシュートまでいけたシーンは東京が狙いたい形だった。あれは決めたかった。

 

人に強く付く仙台

シマオvsディエゴのバトルでもわかるように、仙台の守備は非常に人への意識が強かった。関口が下りた5バック化もそうだが、東京が押し込んだ際には吉尾も下りた6バックになることすらあった。その分、中央は2トップが戻ってしっかりと守備を固める。カウンターは決まりにくいので、まずは失点しないせずにボールを奪ったら保持することを考えての守り方だったかもしれない。2トップの献身性があっての守り方だろう。

 

59分、東京はこの特徴を逆手にとって永井を裏に走らせた。

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このシーンで抜け出してシュートまで行けたがヒットせず。サンホの動きを見ているとこれも即興で生まれている気配。

 

 

64分、仙台の選手交代。

吉尾→道渕

吉尾のパスミスがやや目立っていたので、コンディション的な部分での交代だったか。

 

73分、東京の選手交代。

髙萩→大森

警告をもらっていたこともあるが、点を取りに行った選手起用。東をCHに入れて大森を左SHに。

 

この交代の直後に試合が動いた。

全体が仙台の右サイドに寄ったところから長沢へロングボールを入れる。競り合ったこぼれが関口の元へ。室屋が対応したが、ボール1~2個分外されたところからシュートを許して失点。

関口のシュートがお見事だった。GKが林でもあの距離から撃たれてしまったらさすがに厳しい。

 

シーンを少し振り返えると、長沢にロングボールが入った時点で中央は2対2(ヒョンス・橋本vs長沢・関口)のような状況になっていた。この状況を許している時点で1対1には絶対に負けてはいけない。ヒョンスは長沢を自由にはさせなかったが、結果的に関口に渡ってしまったので勝てたとは言えない。室屋は見ての通り、関口にシュートを許してしまった。この状況のPA内で2度の1対1で勝てなかったのであれば、それは失点に繋がってしまう。70分を過ぎており、ルヴァンでの疲労の差はあったかもしれないが、それは言い訳にできないだろう。

 

 

初チャレンジの3トップ

東京は失点直後から一つギアを上げて右サイドを取りに行く攻撃を続ける。

78分にはナ・サンホ→矢島の交代。システムも4-3-1-2のような形に変更。

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これによってかみ合わせが変わる。また、関口が下りて5バックになるという特性を考えた変更だったように見えた。

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※イメージ

室屋が上がって関口を最後方に押し込むことにより、東を浮かす。ディエゴはボールサイドのハーフスペースをうろつくことで永戸の前進を抑止。

東が中盤ハーフスペースからクロスを入れることで矢島と永井に何かを起こしてもらおうという攻撃だった。

ここ最近の東京ではこのようなアプローチを見ることがなかったので、試合途中の戦術的アプローチが見られたのは非常に興味深かった。

 

シマオと平岡によって跳ね返せていた仙台ではあるが、上げさせたくはないので、長沢が下がってきてこのスペースのケアをすることもあった。

 

両者の選手交代意図

終了間際になってきて両者ともに最後の交代カードを切る。

仙台 関口→石原兆、石原直→ハモン・ロペス

東京 室屋→太田

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仙台は消耗が激しく狙われていた左サイドにフレッシュな石原兆、困ったときに1人でなんとかできるハモン。

東京は縦を切られ続けて詰まっていた室屋のところに左利きの太田。この交代が理解できなかった人も多かったようだが、縦切りだけで詰まらないようにカットインからのクロスという選択肢を持たせたかったのではないかと思う。

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※イメージ

太田が外で持った時にカットインで中に入っていく。この時に東が外を回る動きで石原兆との2対1を作れれば東に落としてクロスもできるし、太田がそのまま上げてもいいという選択肢が生まれる。右利きの室屋だとこの選択肢は生まれない。

あくまでも個人的な考えだが、このように捉えればそこまでおかしくない交代だったと思う。

 

 

しかしながら、このような意図を見せる間もなくカウンターからハモンの一撃を食らって万事休す。この時に小川が負傷してしまい、もうどうにもできない状況になってしまった。

 

 

東京0-2仙台

 

感想・まとめ

 勝ち筋がなかったわけではないが、完敗と言っていいだろう。

シマオや関口のキャラクターありきではあるが、東京のストロングを消しながら自分たちがやりたいことも遂行していた。独力で運べる道渕やハモン・ロペスを投入することでリスク管理を行いながら前への脅威も出す。実際に試合を決める2点目も取れた。そして運動量の多かった関口に代えて同じような仕事ができる石原兆を投入し、クローズ。結果論なのかもしれないが、選手交代の采配も理に適っていたように思う。ベンチに残ったのはCB大岩、CH富田、CH(SH)兵藤と仙台の方が手札が多かったのは間違いなかった。

 

長谷川監督の選手起用について

色々と采配に疑問の声が上がっているが、そんなにおかしくはなかったと感じる。

采配が悪いというよりも選手交代直後に失点を食らうという展開が結果的にそのように見せてしまったのではないかなと思った。大森なんかはもろにその影響を受けており、本人が何もできなかったというよりも、失点後の戦術的に大森がプレーする状況にならなかったというのが正しいと気がする。仙台左SHの穴からクロスを狙うが、逆サイドの大森はターゲットにならないというジレンマ。クロスを上げる役が疲弊している東になってしまったのも苦しかった。ただ、大森にアーリークロスを上げさせるのもなんか違う。結果的にフレッシュな選手を完全に殺してしまった。

思い切ってバランスを崩し、大森に永戸のピン止め役をさせてディエゴを真ん中に入れるという手もあったかなと思う。圧倒的に無理やりな手段だが。

 

もう一つサンホの起用について。

彼はスペースがあって生きる選手。カウンター時にボールを持って、運びながら正しい選択肢を選ぶという久保と同じ仕事をさせるのはさすがに厳しい。

リード時、もしくは0-0で相手が点を取りに来る展開でジョーカーとして起用するのが、ベターかなと感じた。

 

おまけ

 仙台のpickupplayer

◇松下 佳貴

この試合、仙台は多くの鍵を握る選手がいたと思うが、一番フリーにしてはいけない選手がこの松下だった。ブロックが整っていても味方にピンポイントで合わせるパスを供給できる。また、機を見たPA内への侵入も魅力の一つ。

ボール保持にこだわるのであれば、彼のパス能力はチームの得点力にかなり影響してくるだろう。相手チームとしてはこ彼へのマークはしっかりしなければいけない。

 

 

 

今季初の連敗。連敗ということよりもこの試合の内容が色々と考えさせられるものだったと思う。

久保建英が抜けた影響は間違いなくある。しかし、2018年は久保建英がいない中でも勝っているのだから、久保がいなければ勝てないわけではないはずだ。

 

次節の横浜FM戦を終えるとリーグ戦の丁度折り返しとなる。久保が抜けたという一つの分岐点をどう乗り越えていくのか。新しい東京に期待したい。

J1リーグ第16節 FC東京vsベガルタ仙台 簡易プレビュー

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まとまった時間があまりとれなかったため、今回は簡易的なものになった。 

少しずれている部分があるかもしれないが、ご容赦願いたい。

 

予想スタメン

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主な欠場者

東京

ジャエル(怪我)

田川(怪我)

 

仙台

ジャーメイン(怪我)

阿部(怪我)

 

両者ともにルヴァンカッププレーオフを水曜日に行っており、中3日でのリーグ戦。

仙台がルヴァンでターンオーバーを行っているのに対して、東京はほとんど主力に近いメンバーでの連戦となる。

 

東京は永井→矢島、大森→ナ・サンホの可能性あり。

仙台はトゥーロン国際から戻ってきた椎橋がメンバー入りの可能性あり。前節までのメンバーで予想しているが、両SBと松下以外のポジションはメンバーがそこまで固定されていない印象で、吉尾や石原兆、ハモン・ロペスがスタートから出てくることもあり得る。また、4-4-2でスタートするかも微妙なところ。

 

仙台簡易分析

 

ボール保持

 

ビルドアップ

基本的にショートパスで繋いで相手の陣形を崩していくビルドアップ。

秩父宮で行われたルヴァンカップの試合を観戦した方はよくわかると思うが、4-4-2で組んでいても様々な方法で3バックへ可変する術を持っている。

富田がCB間に下りる、松下がCB脇に下りる、永戸が内側に入る等。椎橋が入っても同じようなことができる。

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富田下りイメージ

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松下下りイメージ

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永戸CB化イメージ

 

FC東京は4-4-2システムを採用しており、噛み合わせはばっちり。そのため、可変を行うビルドアップを考えているはず。となったときにSHにはアタッカー寄りの関口や道渕ではなく、比較的MFに近いふるまいができる石原兆や吉尾が起用されるかもしれない。

 

プレスをかけてきたときには後ろで数的優位を作りながらプレス回避を狙うと思うので、東京としてはそこへ人数をかけて妨害しに行くのか、撤退して自陣へ引き込むのかのどちらを選択するのかという判断になる。

平岡&シマオコンビはおそらくビルドアップよりも対人の強さを買われており、後方のパス回しでの隙はある程度ありそう。大分戦のようにリスクをかけて高い位置からガンガン追いかけて早い時間に先制を狙うのが良いかもしれない。

ロングボールを蹴られても2トップが長沢と石原であれば、縦に速い攻撃は難しく、セカンドボールの回収に集中できる。仮にハモンを入れてきたら、縦に速い攻撃の迫力は出るが、ボール回しの滑らかさは落ちるように思う。

 

 

得点パターン

セットプレーとクロスで約半分を占める。

左右にクロッサーが多く揃うことや中央にわかりやすいターゲットの長沢がいることが大きな理由であると考えられる。

後ろで相手のプレスを見ながら配置を取り、縦パスを見せながらボールをサイドへ送り、そこからクロスを送る。

 

ここだ!と思ったところではPAに人数をかけてくることもあるので、東京としてはそこをひっくり返してディエゴと永井にカウンターをお願いするのも一つの狙いになるだろう。

 

ボール非保持

 

4-4-2ベースの守備が基本。

特に14節名古屋戦で見られた形だが、相手のボールと逆サイドのSBが高い位置を取ると同サイドのSHがマンマーク気味についていくことで5バックのように守るときがある。こうなると逆サイドで待つ相手SBへの対応は楽になるが、ボールサイドに寄る中盤の選手と逆サイドのSHに距離ができて中盤にスペースができる。

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※イメージ

東京の場合逆サイドのSBが高くまで上がることは少ないので、あまり見られないかもしれないが、特徴のおさらいまでに。

 

また、中盤選手の距離が空く瞬間があるように思った。強いCBがいることでDF-MFライン間にパスが入ってしまうことをある程度は許容しているのか、はたまた意図していないものなのかは不明だが、ふと空く瞬間がある。

そこの選手間に縦パスを通されたときはCBが前に出てきて相手選手を潰す、または前を向かせないようにする。東京としてはここを潰しきれなかった時はチャンス。一気にCBの背後を使える可能性が出てくる。

特にディエゴは相手を背負ってのキープ・反転が非常にうまいのでディエゴvs仙台CBのバトルはかなり重要ポイントとなるはず。

 

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※こんな感じで背後を狙いたい 

 

 

 

注目ポイントまとめ

 

①仙台のメンバー選考

→CBに対人の強さを求めていそうか、ビルドアップを期待していそうか。SHがMFタイプかアタッカータイプか。FWにハモン・ロペスが入るのか。

これらによって、東京もどのレベルでプレスをかけるか等、ゲームプランの微調整をする必要が出てくるだろう。

 

②クロスがストロングだがクロスがウィークな仙台

→お互いのクロス攻撃がどの程度機能するか。東京もカウンターを除けばクロスからの得点が多い。いつも通り、相手のクロスを跳ね返しながらカウンターを狙い、ボール保持時には室屋と小川のところでフリーを作り出してクロスを入れることができれば得点チャンスは訪れるはず。

 

③仙台中盤の守り方

→縦パスを入れさせないようにするのであれば中央を締めるため、サイドが空く。クロス攻撃を嫌がれば多少なり中央は空く。

ボールを持った時に縦パスやクロスへの布石が打てれば、どちらかは空いてくる。序盤で相手に対して「これをやってくる」という意識付けをすることで、その逆を取りやすくなる。(ルヴァンのセレッソ戦では逆にやられた)

 

 

以上。

それぞれでポイントを見つけて楽しもう!

 

「選手が生み出したバランス」 コパアメリカ 日本vsウルグアイ レビュー

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チリ戦のレビューはこちら。

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スタメン

 

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日本はチリ戦から 6人変更

GK大迫→川島

右SB原→岩田

CH中山→板倉

右SH前田→三好

2トップ上田&久保→岡崎&安部

 

メンバー構成的に左から安部、中島、三好という配置も考えられたが、実際は安部が中央に入る布陣となった。

また、チリ戦はトップ下を入れた4-2-3-1だったが、この試合は2トップ気味で4-4-2に近い組み方に見えた。

 

ウルグアイは負傷したCHベシーノに代わりトレイラ。負傷者以外の変更はなく、ベストメンバーと言える。

 

前半

 

中島の守備

 まず、最初にここの違いが見られた。中島の守備意識が明らかにチリ戦(特に前半)とは違った。

個人の守備能力の問題もあって、「あれ?戻ってこない…?」という場面が何度もあったが、間違いなくこの試合では守備タスクを持っていたはず。少なくともチリ戦よりは。

 

ウルグアイの中島対策

守備の難点がある中島だが、やはりドリブルは強烈。ウルグアイは徹底して中島に二人を当てるように守る。基本的にはSBとSHのダブルチームだが、トランジションで間に合わないときはCHが出てくることもあった。

強国ウルグアイでも中島のドリブルは止めるのに苦労したようで、ファウルで止める場面が多くなる。

ただ、そこはウルグアイも許容しているようで、ゴールに近い位置でなければファウルで止めるのはokといった対応に見えた。セットプレーで守り切れる自信があったからかもしれない。

 

こうなると左SBに入る杉岡を生かした攻撃をしたいところだが、そこのコンビネーションはなかなか生まれなかった。逆に杉岡が上がったスペースを狙われてピンチ!ということの方が多かった気がする。

 

機能する右サイド

この日は三好が右SHに入ったことで右サイドのボール循環が良くなったように思う。

まず、ビルドアップの話からすると日本は柴崎が下りて3バックを形成するような形が多かった。そこでウルグアイの守備基準をずらしてからCHの位置にいる板倉を前向きにしたい狙い。そこで生きるのが三好。

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最終ラインから直接板倉に出すとターンして前を向かなければいけないひと手間が生まれるが、三好を挟むことで板倉は前を向いた状態でパスを受けることができる。

ちなみに安部もこの下りて落とす動きを数回か行っていた。

 

ウルグアイ左SBの背後

右SBの岩田に展開できた時に相手の左SBが前に出てくる。その背後はSHが戻って埋めるのが基本的な原則に見えたが、そこの戻りが甘いことがいくらかあった。

開始2分頃に三好が日本右サイド奥でフリーになれたのも埋めきれないスペースに入り込めたから。

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ここを三好や岡崎が狙っている雰囲気があったが、結果的には利用できるまでに至らず。

 

日本先制

比較的大味な展開が続く中で先制したのは日本。柴崎のロングフィードから右奥のスペースで仕掛けた三好が右足でゲット。

このシーン、三好に対応していたラクサールの守備が非常に軽かったが、実は三好を追いかけている時点で怪我を負っていた。柴崎からパスが出る直前の場面で腿の裏を抑えているシーンが映っており、負傷した状態で守備をせざるを得ない状況だった。

柴崎のパス精度、左足を切られてからの三好のシュートが見事だったのは間違いないが、相手の負傷という運も味方した。怪我がわかっていてそこを狙っていたのなら、抜け目ない判断でより素晴らしい。

 

この負傷により、左SBラクサールが下がり、右SBにゴンサレスが入る。左SBには右SBでスタートしたカセレスが移る。右利きのカセレスが左SBになったことで攻撃力が落ちたことも日本にとって幸運だったかもしれない。

 

2トップ狙いのウルグアイ

対してウルグアイの攻撃。基本的には細かく繋がず、CBから簡単に前に放り込む。1,2回だけトレイラorベンタンクールが最終ラインまで下りて繋ごうとしたが、失敗してカウンターを食らったところからはほとんどロングボールの展開になった。

スアレスカバーニという個人でなんとかできてしまう強力2トップを生かそうということだが、主に2つの狙いどころがあった。

 

①2トップのサイド流れ

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お互いに4-4-2かつウルグアイが特に可変してこないことで日本としてはマークがはっきりする。相手のSHに対してSBがついていくため、その背中にはスペースが生まれる。そこに2トップの片方が流れてCBからパスを引き出す。

スアレスカバーニも右サイドに流れて受ける動きは得意としており、片方がサイドに流れてももう片方はPA内で待てるということもあり、攻撃の威力は落ちない。

 

②CBを引き出した裏

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主にGKからでCFへロングボールを蹴る。そうすると日本はCBが前に出てきて競り合うが、この時に生まれる背後のスペースをもう一人のCFとボールサイドのSHが狙う。ハイボールの競り合いからこのスペースになれば一気にシュートチャンスまでという狙い。

 

植田がVARによってPKを取られたのも②の流れであった。

 

前半まとめ

ウルグアイは守備のリスク管理をしっかりしながら2トップの圧倒的な質の部分で上回ろうという戦い方。2トップの能力を考えれば合理的な戦い方と言えるだろう。

ただ、リスク管理をすると言っても守備の強度に緩い部分はあり、隙が無かったわけではなく、日本も惜しいシーンはいくらかあった。

前田が中央に入っていくチリ戦の戦術に比べると三好が潤滑油となり、バランスはとれていたと思う。守備面からみても、SHが中央に入らないことでネガトラ対応が遅れにくい効果もあった。

 

 

後半

後半も構図は大きく変わらないが、ウルグアイが攻撃に人数をかけるようになったことで、ややオープンな展開になる。 

日本が三好の決定機を迎えた直後にカバーニがGKと1対1になる等、中盤が間延びして殴り合う時間もあった。

 

実るカウンター

またしても先行したのは日本。59分にウルグアイが前がかりになって攻めてきたところをひっくり返してカウンター。途中潰されかけるが、時間がかかりながらもなんとか繋いで日本左サイドへ。ウルグアイはこのサイドへの戻りが間に合わず、中島×杉岡の二人に対応するのはDF一人。2対1からクロスを中に送ってGKがこぼしたところに三好が詰めた。

ウルグアイとしては中盤で遅らせてある程度配置に戻る時間を作れたが、GKのはじいたボールが結果的に最悪な場所へ転がってしまった。

 

半分事故のような失点だったものの、カウンターを警戒しなければいけないウルグアイとしては非常に不本意な失点だったはずである。

 

ギアを上げるウルグアイ

戦い方は大きく変えないが、失点をした後くらいから中盤のテンションや強度が明らかに上がった。ボールを持たれることにそこまで抵抗してこなかったが、中盤で刈り取ってやろうという意識が見えた。

人への食いつきが強まる分、プレスを外した後のスペースは空きやすくなるので日本としては得点チャンスが広がるわけだが、DFラインの強さもあって追加点を取るには至らなかった。

 

そんなこんなで日本2点目の7分後に追い付かれる。

セットプレーからCBのヒメネス。ニアでストーンに入った186㎝板倉の頭上をわずかに超えてすぐ後ろで合わされてしまった。冨安もマークを外したとまでは言えないが、相手に先に入られてしまった。

空中戦の強さを考えるとセットプレーでは分が悪いので、この失点はある程度受け入れなければならないかもしれない。

 

 

 

中盤の構成変更

ウルグアイは75分頃に左SHのロデイロに代えてバルベルデを入れる。

この時にシステムを4-3-1-2のように変更。

中央に選手が多くなったことで中盤の優位性を保ちつつ、大外にはSBを上げてクロス攻撃。

70分頃からはウルグアイにシュートの雨あられを浴びせられるも川島の好セーブとシュートミスに助けられる。

 

最終盤には岩田(178㎝)→立田(191㎝)の交代でセットプレー対策。1対1対策でもあったかもしれない。

 

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※選手交代後

 

猛攻をゴール前で防ぎ続けて試合終了。

 

日本2-2ウルグアイ

 

 

まとめ・感想

中島の守備意識の部分やメンバーの変更でチリ戦と比べればバランスは取れていた。

守備が大崩れしなかった理由としてはフォーメーションの噛み合わせやウルグアイの戦い方も関係していたと思う。

ウルグアイはボール保持時にポジション移動をほとんど行わずに4-4-2同士の噛み合わせで全体のマークがはっきりする。それゆえに1対1で負けると一気にピンチにはなるのだが、個人個人の守備の役割ははっきりして守りやすさはあった。

 

また、ウルグアイは強力2トップへシンプルに放り込むことが多かったことで、日本の守備位置がずらされて穴をあけるといった場面が作り出されなかった。放り込みが多いからこそポジション移動を行わなかったとも言えるだろう。

 

結果的に微妙な判定のPKとセットプレーの2失点で抑えたが、被シュートは29本(DAZN集計)にも及びスアレスカバーニの2トップ2人だけでも19本。守備陣が体を張って守っていたのは事実だが、日本が抑えたというよりはウルグアイが決めきれなかったという印象が強い。

対して、日本の2得点は運も味方したが、相手の隙を逃さなかったと言える得点で素晴らしかった。

 

終わってから振り返ると、この試合で勝てるとしたらVARを見逃してもらうかセットプレーを外してもらうかの運要素になるのではないだろうか。率直に言って、選手の能力差は大きく、どうしても止められない場面というのは何度もあった。

 

采配について

この試合を表面的に見たときにチリ戦から改善されてる!と見えるかもしれないが、個人的な意見としては選手のキャラクターを変えたことで「改善されたように見える」と感じた。

チリ戦でボール保持時にFWのような位置に移っていくタスクを与えられていた前田とは異なり(このタスクを与えていた理由も不明だが)、三好はベースポジションを動かさずに仕事を全うしていた。前半の項でも触れたが、ビルドアップに関わりながら、空いたスペースを的確に使える三好が入ることでボールの循環は良くなり、バランスが良くなったように見える。これはチームとしての決まりというよりも三好が空気を読みながら動いているからではないかと感じた。

 

中島翔哉について

チリ戦と比べると「守備やって!」と指導が入ったような中島だったが、マークしなければまずいところでも戻らなかったり、守備のムラは非常に激しかった。

 

この試合、森保監督は中島をフルタイムで出場される判断をした。何もないところから急に得点チャンスを作り出せる中島に決勝点の演出を望んだのだろう。終盤はウルグアイが前がかりになっており、カウンターから3点目を取れる可能性はあったのでこの判断自体は分からなくはない。賛否あると思うが。

しかしながら、左SHというポジションに固執することには非常に違和感があった。

(これもスタメンの項で触れているが、)この試合のスタメンだと安部を左にして中島をトップ下という選択肢もあった。中島が中央に入ってくる特徴を考えたらなおさら、配置に疑問が残る。安部は所属チームでは左サイド(右サイドもやる)がメインで守備もしっかりできる選手。であれば、安部左SH、中島トップ下の方がバランス良くない?と個人的に思う。

 

個人的な意見としては使うなら2トップの一角、もしくはビハインド時のジョーカー起用がベターだと考える。

スタートから左SHに置くのはリスクが高すぎる。

 

皆さんはどうお考えだろうか。

 

 

最後に

チリ戦・ウルグアイ戦の2試合でどの選手をどう使えば全体のバランスが保てるかというのは分かったのではないだろうか。あとはこの選手たちの特徴をどうやって生かすのか。

戦術とは選手の強みを引き出したり、弱みを隠すものであるべきだと思う。3戦目のエクアドル戦は各選手の個性を生かせる戦いを見たい。

J1リーグ第15節 FC東京vsヴィッセル神戸 レビュー

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プレビューはこちら。

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スタメン

 

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東京は永井が代表戦での負傷によりベンチ外となり、矢島が先発。また、大森が復帰して即スタメン。明治大学所属で特別指定選手の安部がベンチ入り。

 

神戸は欠場予想されていたイニエスタが復帰。また、GKにはキム・スンギュが入りました。

2トップが縦関係に近い形の4-4-2(4-4-1-1)というフォーメーションを使用。

 

前半

ボールを持ちたい神戸

開始から神戸はボールを保持してゲームを支配しようとしました。

東京が前から追いかけてくるとGKを使いながら捨てずに繋ぎます。また、前プレによって東京の最終ラインが手薄になったと見ればシンプルにウェリントンを使っての前進も。

ボールをロストしたときには前からすぐに追いかけて蹴らせて回収を狙います。

神戸のビルドアップ

神戸は今まで通りCBを大きく開き、必要があればCHの山口を間に下ろす形を取りました。

 

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また、両SBはボールの位置に関わらず両者大外に張り付き、WBのような位置取り。

SHを内側に入れてSBが受けるスペースを確保します。

 

SBは大外に張り付きますが、山口が持った時には一本のパスで受けられるような高さで、ビルドアップにも関わります。

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山口は右利きなので右の西の方がより高い位置を取ることができます。

ビルドアップだけでなく、2トップの1stラインを突破した後にも中央で持った時には一本のパスで受けられるかつ高い位置を取れるように立ち位置を修正していたように見えました。
 

東京の守備基準としては2トップがまずはCH消すことが最優先。山口はもちろん、イニエスタに高い位置で持たせたくないので中央を締めながらCBに寄せていきます。

大きく開いたCBを2トップで見切れない場合にはSHが前に出て対応。そうすると神戸のSBが空いてしまうので東京のサイドバックがそこに連動して前へ。

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そうすると室屋の背後を内側から小川が狙ってきます。これに対しては髙萩が中央も気にしながらついていく決まり。

宮は左利きで上図スペースへの配球ができるのでここのスペースは意識しなければなりませんでした。

 

5分には似たような形から髙萩と室屋の位置をずらされて縦パスを許したところからビジャのシュートを許しました。(結果的にオフサイド

 

 

さらに序盤は神戸のCB・SBが外に大きく広がる陣形に対しての守り方がいまいち定まらず、サイドで圧縮しても逆サイドのCBとCHを空けてしまいそこからの攻撃を許してしまいました。

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序盤はやや前目から追う意思も見せた東京ですが、これがまずいとなったのか、10分すぎ頃から前からのプレスを抑えて全体の陣形をコンパクトにして対応しました。

 

サイドからのウェリントン作戦

こうすると神戸に後方で持たれることを許すことになります。

東京DFラインの前に神戸の攻撃的な選手が4人並んでおり、ここへの縦パスを入れさせたくない東京は中央を固めます。

しかし、そうなると浮いてしまうのが大外のSB。神戸は動いてDFをずらしてという作業をしながらシンプルなクロスを狙います。

もちろんメインターゲットはウェリントン。彼がいることで多少アバウトなクロスでも危険な雰囲気を出せていました。

 

 

東京としてはクロスを上げさせないのが最初の対応ですが、どうしても上げられてしまうこともあります。

そのときに東京DFは自分の配置につき、待ち構えるような状態を作るのが次の対応。

全体で配置につけさえすれば跳ね返せる選手が揃っているので、こぼれを回収してカウンターへ移るのが狙い。13分に小川のシュートがクロスバーに直撃したあとに室屋がシュートまで持ち込んだシーンはしっかりと配置につけたところからの流れでした。

 

 

15分あたりから神戸が押し込んで東京がカウンターという流れでお互いが惜しいシーンを多く作り出していきます。

 

東京 2つの狙い

東京はカウンターと右からのクロスで得点を狙います。

 

ディエゴ頼りのカウンター

神戸はSBが外に張り付き、イニエスタも中央にとどまらずに動くため、後方の真ん中に人が少ない状態となります。そうすると当然、奪ってからゴールまで直線的なルートでのカウンターが効いてきます。

この試合でCHに入り、組み立てとラストパサー役に徹していたイニエスタですが、プレスの回収になれていた一方でネガトラとセット守備では機能不全になっていることが多く、CH起用のデメリットは確実にありました。

ディエゴが背負ってから突破したり、大森がドリブルで中央突破したりと、相手の弱点を突くことはできていたと思います。

しかし、永井と久保が不在ということでDFを剥がせる、ボールを運べる選手がディエゴしかおらず、ディエゴ一人のやるべきことが多すぎる状況になっていたように見えました。普段であれば久保が運んでディエゴはフィニッシャーとして専念できるところが運ぶ役割も担わなければならないとなるとやはりゴール前での威力はどうしても弱まります。ちょっと持ちすぎている傾向が見えたのもその影響があると私は考えています。

 

 

大﨑周辺へのクロス

クロスでの狙いについてですが、前半では大﨑の背後でディエゴがフリーになるという場面が目立ちました。

これについてはCB宮の意識やポジション取りに理由があるのではないかと推測しました。

 

東京から見て右サイドにボールがあるとき、ハーフスペースをカバーするのはCBかプレスバックしてきたSHでした。CHのイニエスタにはこの仕事がありません。

これで宮はクロスの準備をしながら前向きの意識も持たなくてはならず、どうしてもゴール前でどっしりと構えて待つことが難しくなっているように見えました。

こうなると大﨑は宮の背後をケアしながら対応しなければならず、しかもそこにいるのはヘディングでのゴールを取れる矢島。目の前の矢島を抑えようとすると背後のディエゴが空くという構造でした。

大﨑の後ろの選手もそこを詰められず、実質誰のマークもしていない状態に。

プレーが切れた後に大﨑が宮と自分の後ろを守るDF(その時は初瀬)に「もっとDF同士の距離を詰めてくれよ」といったようなジェスチャーをしていたのが印象的でした。

 

 

前半まとめ

神戸は保持時の初期配置が整理されていて、大外、ハーフスペース、中央と全てのレーンに人がいる状態を作り出していました。逆に前と外に人を配置していることで山口のところを突破されてしまうと2CBしか残っていないネガトラには弱点がありました。

東京としてはいつも以上にSHのボールへの出方やCHのカバーリングに気を使って守り、前向きで奪ったところからすぐにFWへ。矢島がつぶれて残すかディエゴが一人で収めるところからカウンターという流れが狙い。

神戸もネガトラ設計自体に問題があるのは承知だったのか、帰陣のスピードは非常に速く、東京は戻り切る前にシュートまで行きたい。得点には至りませんでしたが、室屋が抜け出してきたシーンやディエゴが単独突破を試みたシーンは帰陣する前に攻めきれたシーンでした。

 

また、非常に印象的だったのがウェリントンの使い方。

東京ゴールキックの際にわざわざ中盤まで下りて競り合う。東京には圧倒的な空中バトラーはいませんが、ロングボールからの事故防止なのか、ここは徹底していました。

また、東京陣内でのネガトラの際には積極的にボールホルダーへのアタックやバランスを崩しているスペースを埋める動きなど、守備で積極的な姿勢も見せます。

既に触れた通り、攻撃ではターゲットになれるという強みもあり、この試合でのウェリントンの貢献度は非常に高かったように思います。

 

 

 

後半

 後半開始後も構図は大きく変わらず、神戸がボールを持ち、東京がボール奪取からゴールを狙う展開。

前半よりもはっきりと山口がCB間に下りてビルドアップするようになったことが変化と言えば変化なのかもしれません。

 

 すぐに破れた均衡

先制点は後半開始すぐに生まれました。イニエスタのスーパーゴール。

シュートについてはイニエスタにしかできないような素晴らしい技術によるものだったと思いますが、そこまでの過程がどうだったのかを振り返ります。

 

まず起点となったのは大﨑の縦パス。

神戸最終ラインでパスを回しているときに2トップが二人ともアンカー位置にいるイニエスタに張り付いてしまい、大﨑がフリーに。この時に髙萩が少し前へ出て睨みに行きますが、東京CHの背後に神戸の選手が3人いるエリアを使われます。

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前に出た髙萩の脇に出てくる三田を橋本が捕まえに行きますがウェリントンがスクリーンのような形になり、邪魔をされます。それによって三田がPA手前で時間を得て、サイドへ振られます。

大森がサイドのサポートに行ったことで中盤が手薄になり、そこに入ったイニエスタに仕掛けられました。

ボールが逆サイドに流れてから西に仕掛けられた場面では小川と東の二人が対応しますが、どちらが1stDFとして対応するのかが曖昧になってしまい、結果として距離が遠い東が縦の突破に対応しなければならずクロスを許しました。

 

この失点シーンで個人的に気になったのは大﨑への対応と西への対応の2つ。

大﨑のところは基本的に2トップが見ることになっていたとは思いますが、ここでは見切れませんでした。では2トップで対応できなかった時にはどのように補うのか、という部分がふわっとしてしまったように思います。2トップのサポートが来るまで陣形を守って受ける準備をするのか、SHかCHがはっきりと前に出て出所を消しに行くのか。

実際には髙萩が少しだけ出ていき、プレッシャーもかからず、(少しですが)場所も空けてしまう結果に。

失点直後の51分頃のシーンでは矢島が大﨑にプレッシャーをかけたところからボール奪取に繋げており、準備していたであろう形が実を結んでいただけに悔やまれる失点でした。

 

西の仕掛けについてはSBとSHの連携のところでしょう。

東京のサイドでの守備はSHが積極的に参加してSBと二人で連携して守るような形。このときに1stDFとなったほうが縦を切って、サポートが内側でカットインのコースを切るのがベースの配置になると思いますが、これがはっきりしない場面がたまに見られます。

状況によって選手の役割や対応の仕方が変わるので、選手同士の連携を高めるという話になりますが、ここが向上できれば、そもそもクロスを上げさせない守備ができたのではないかと考えました。

 

また、東京のカバー意識の高さから最終ラインにMFが吸収される場面が多くなったことが、イニエスタの仕掛けや西のクロスを許す理由の一つになったように思います。

 

 雰囲気を変えるコリアン戦士

得点を狙いたい東京は64分に二枚替え。

矢島・大森out

ユ・インス、ナ・サンホin

より機動力があるコリアンアタッカーを二人投入します。

 

比較的中央にとどまる矢島からサイドにも流れてくるインスになったことでサイド高い位置での起点づくりが増え、突破力のあるサンホが入ることでスピード感が出たことで交代による変化はついていました。

 

スピードとドリブルスキルに優れるサンホを入れたことでそこからの突破はもちろんですが、得点パターンとして狙いたかったのは室屋のクロス。

サンホをDF1枚で対応するのは怖いと感じてか、神戸はサンホにSBとSHの二人で対応するように。それによって室屋は浮きやすくなりました。

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※イメージ図

サンホが入る前からも右からのクロスはありましたが、より狙いどころになったはずです。

2枚替え直後の65分には髙萩が3列目から出てきてフリーで合わせる場面がありましたが、うまくいかず。

本来であればヘディングに強さがある橋本にこの役割をさせたいのですが、そうなると髙萩が後ろでリスク管理役になってしまい守備面で不安が残ります。ここのバランスは非常に難しいですが、大分戦のように機を見た橋本の攻撃参加は今後の得点力向上には必要な要素になってくる気がします。

 

70分頃からは髙萩がベースポジションを上げてPA付近でのパスの経由係のような役割を担います。名古屋の長谷川アーリアが2トップに入るようなイメージでしょうか。

これによって崩せそうな雰囲気は出ましたが、神戸も最後のところは集中して抑えてきます。

 

東京は残り10分で安部を入れて中盤の強度を強化。

神戸は後半残り15分程で守備にも走れてカウンター要員にもなる古橋を入れ、終了間際には守備強度に不安のあるビジャとイニエスタを下げてクローズ体勢に。

 

神戸陣内PAへは度々侵入しましたが、カウンターをちらつかせながらクローズされて試合終了。

ホーム初黒星、今季2敗目を喫しました。

 

東京0-1神戸

まとめ・感想

配置を整理してきた神戸ですが、やはりイニエスタの存在の大きさには触れなければならないでしょう。特に前半のチャンスはほとんど彼から生まれていたように思います。

配置を取れるようになったことが間接的にイニエスタを輝かせる要因にもなりました。

 

一方でネガトラ不安はあり、東京としてはそこを突ききれなかったことが無得点に終わった理由の一つでしょう。永井も久保もいないことでディエゴが収める・運ぶ・シュートを打つの3つの役割のうち少なくとも2つ(3つ全部やろうとした場面も)はやらなければならず、カウンター場面でシュートを打つ余力を残せなかったように見えました。

また、クロスからのシュートがことごとく枠外にそれていったことも痛かったです。

神戸のクロス対応には明らかに問題が生じていましたから、前半のうちに1つは決めなければならなかったでしょう。

 

ほぼ完ぺきに抑え込まれた13節セレッソ戦とは異なり、点を取れそうな場面は多くあったので、勝てるゲームを落としたという表現になると思います。

 

 

神戸側から見ると目立ったのはウェリントンとキム・スンギュ。スンギュは2回のスーパーセーブ(1回は自作自演ですが)で相手に流れを渡さず、ウェリントンについては外国籍選手とは思えないような多く課されたタスクをきっちりと遂行しました。

中心は間違いなくイニエスタですが、チームを支えているのは皮肉にも外国籍枠の都合でベンチ外になることが多かった2選手という試合でした。サンペールとダンクレーが戻ってくる次節、またポドルスキが返ってきたときにどのようなメンバー構成でバランスを保つのかは見どころでしょう。こう考えると神戸の監督は大変ですね。笑

 

おまけ

神戸のpick up player

ウェリントン

空中戦での圧倒的な強さを生かしたプレーはもちろん、献身的な守備でビジャを補完するような働き。ゴールキックでは中盤まで下りて競り合うほどのプレーエリアの広さ。外国人選手は戦術理解という部分で起用が難しいことも多いですが、ウェリントンは周りの状況を見て気を使った判断をしていたように感じました。

プレスががきつくなればウェリントンにロングボールを蹴っ飛ばし、守備に穴が空けばウェリントンに埋めてもらう。攻守において「困ったらウェリントンにお願い!」作戦といっても過言ではないくらいの働きぶりでした。

 

 

久保建英の移籍が正式に決まり、ここからは彼がいない状態で戦っていかなければいけません。

戦力ダウンは否定できませんが、ここからがチームとしての真価を問われる戦いとなります。

エースがいないと勝てないのか、エースがいなくても勝てるのか。

その姿を見届けましょう。

「日本代表の進む先とは?」 コパアメリカ 日本vsチリ レビュー

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コパアメリカメンバー編成まとめはこちら。

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スタメン

 

 

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日本4-2-3-1、チリ4-3-3(4-1-4-1)となった。

日本は前田が右SHに入ったところ以外はおおよそ予想通りのメンバー。おそらく1stチョイスのメンバー。

 

チリの選手名は割愛。左WGサンチェス、左IHビダル、右CBメデルあたりが有名どころだろうか。

 

 

前半

 

日本もチリも相手が持つと前から人を捕まえに行き、自由には持たせないよ!という意思を見せる。

 

日本は1トップ+トップ下の二人でアンカーを見ながらCBにアタック。

左SBにパスが出たところでスピードのある前田が寄せきってミス誘発を狙う。

 

この時にCHに入る中山が下りるIHにがっつりついていくのが特徴的だった。

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前田が寄せたところで逃げ場を作らせないために中山がCHの位置から出張してくる。

けっこう深い位置までついていくので中盤中央は柴崎がカバーするかCBが前に出て対応しなければならない状態。(前二人でアンカーを見れていないときは柴崎も人を捕まえに出ていく場面もあった。)

中盤はスカスカになるわけだが、そこで繋がせなければ問題にならないので、日本としては前田のプレスを基準としてボールの回収を行い、あわよくばそのままカウンター、という形を狙いたかったと思う。

 

しかし、チリに中央の空いたエリアをことごとく使われていた。

それはサンチェスのところを潰せなかったためだと私は考える。

 

チリは左SBにパスが出てからサンチェスに預けるパターンがほとんどだった。

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サンチェスは高さはないが、フィジカルが非常に強く一人でもキープできてしまう選手。対して日本の右SBに入った原はそこまでボールホルダーを潰せるタイプでもなくここでのミスマッチ感は少しあった。

また、前線&CHは前にプレスをかけに行くのに対し、最終ラインが押し上げられず中盤エリアが間延びしていることも難しくさせた原因になったと思う。

案の定ここで取り切れない日本は中山の背中にできたスペースを使われる展開に。

 

左SBからボールを受けたサンチェスは中にドリブルしたり、サポートにきたビダルを使うことでプレスを回避。

中央でプレスバックがきて時間がなくなりそうであれば逆サイド(日本の左サイド)に展開する。

 

 

前田のプレスからうまく奪えない日本にさらに問題点が発生する。

左SHに入る中島の守備である。

 

中島はテクニックがあり、チリ相手でもある程度1対1でも突破が計算できる選手だと思う。それゆえに守備の仕事をおそらく免除していた。

というより、免除されていないとしたら驚くほどのサボり方なので免除されていたことを願う。

右サイドで自陣深くまで戻ってくる前田に対して、中島は自分よりボールが後ろに行くとほとんど戻ってこなかった。

 

 

チリのストロングサイドが右で(実際どうなのかはわからないが)たまたまそうなったのかもしれないが、チリは明らかに中島が戻ってこない日本左サイドへの展開を狙っていた。

 

そうすると日本の左サイドには守備の無理な部分が出てくる。

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※チリ右SBが持った時の配置イメージ

 

寄せに行けるのは左SBの杉岡かCHの柴崎(場合によっては中山)。

杉岡が出てしまうと右WGに背後を突かれてしまうので出にくい。実際、ボールに行って簡単に背後を取られたシーンがあった。

また、CHが寄せに行くと中央が空いてしまうが、誰も寄せに行かなければ右SBから自由にクロスなりパスなりだされてしまうので仕方なくCHが行くしかない。

しかし、ボールサイドのCHが寄せたところでチリ右SBの横にはIHがサポートにいる。CHが寄せてきたらIHを利用して自ら裏に抜けていきボールを引き出す。

正直、日本からしたらこの状況になってしまうと、どうにもできない雰囲気はかなりあった。

 

 

ビッグクラブでも攻撃的なタレントが守備を免除されるケースは多々ある。

例えばユヴェントスロナウドリヴァプールでは強力3トップ(ここについては守備に戻ることもあるが)。

それによって無理をする場所は必ず出てくるのだが、ユヴェントスではマテュイディやアレックス・サンドロが、リヴァプールでは中盤の3人が強度を持ちつつ死ぬほど走ってカバーできる。

 

ではこの試合の日本はどうか。

誰が見てもマテュイディミルナーのようなハードワーカー兼潰し屋の選手はいないし、1人で2人を見れるようなDFもいなかった。

そうなれば中島の穴は埋められない。

 

結局日本はそのサイドを突かれて与えたコーナーキックから失点する。

 

うまくいっていないなりに0-0で折り返せればまだよかったと思うが、それすらも打ち砕かれてしまった。

 

 

後半

 

後半開始から見ているとやや高い位置では中島が積極的に守備をするようになった気がした。とはいっても深くまでは戻らないので免除の範囲を狭めたのかもしれない。

 

そんなんを気にしている間に日本は2失点目を喫する。

またしても日本左サイドから攻められた。横パスでCHをつり出してから空いた中央でコンビネーション。バイタルで浮いたCFバルガスが上がってきた右SBへ展開し、DFラインが下がったのを見てバイタルに残っていたバルガスに戻す。パスコースも切れず、シュートブロックにも入れずでシュートは冨安に当たって枠の中へ吸い込まれた。

 

ここで個人的に気になったのは中島の守備における役割と中山のポジショニング。

まず中島の守備から。

この失点シーンの起点となったサイドから中央にパスが出たシーン、中島は一応守備に参加していた。ボールホルダーには付いていかないもののパスコースを切る素振りは見せる。この時中島が意識したのは真後ろにいるSBへのバックパス。やり直しをさせずにサイドで囲い込みたい意図だったかもしれないが、これによって中にいたビダルへのパスコースが空いた。

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ビダルのヒールパスも見事だったが、ここにパスを入れられたことで柴崎が引き出されて誰もいなくなった中央のエリアを使われてしまった。

中島がビダルへのコースを切っておいて、バックパスが出たらSBに寄せに行くという判断でもよかったのではないかと感じた。

さらにこの後の展開で中島が右SBについていっていればクロスは許さなかったかもしれない。ただ、そこはチームとして行かなくていいと決まっているのかもしれないので何とも言えない。

 

 

次に中山のポジショニング。

ビダルにパスを出された後、中山は中央のエリアを埋めるよりもPAに走りこむビダルについていくことを優先した。その結果としてバルガスに中央で持たれることを許してしまった。

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そして右SBに出た後も中山はビダルに引っ張られてバイタルを誰も埋めていない状況になる。慌てて戻ったが、シュートを全く妨害できずに失点。

これについては中島が戻らない負担もある上、チームとして誰がどこを埋めるのか決まっていない可能性も考えられる。

この一連の流れで中山が何を基準に守備をしているのかが不透明で色々なところで後手を踏んでいた印象であった。

 

 

66分選手交代。

中島、前田out

安部、三好in

両SHを交代。

ちなみに安部は普通に自陣深くまで守備に戻っていた。

 

 

82分、3点目を奪われる。

またしても日本左サイドを起点とされた。安部がしっかり戻って対応したことで人数的な問題は発生しなかったが、ハーフスペースに侵入する相手選手に対して中山が競り負けてクロスを許し、ファーでサンチェスに合わされた。

中山個人の対応もだが、大外で張っていたサンチェスに気を取られた原が埋めるべき位置に戻るのが遅れて先に前へ入られてしまった。駆け引きはあったと思うが、リスク管理が甘かったかもしれない。

 

83分、立て続けに失点し4失点目。

柴崎の処理ミスからボールは裏に抜け出したバルガスへ。飛び出した大迫の頭を越える浮き球でシュートを打たれて無人のゴールへ。

DFが1人対応できる距離にいたので大迫はゴール前にステイするべきだったと思う。

 

 

この後もボールは持たせてもらえたが、最後のところはしっかり抑えたチリ。そのまま終了。

日本0-4チリ

 

 

感想

 

安部が普通に守備をしていたのを見ると、守備を免除するのは左サイドのアタッカーではなく中島限定のようだった。

チームの設計であれば守備に戻らないというのは問題ではないが、そこの守備をどう隠すのか、また、守備免除の分、攻撃にどう生かすのかという部分が見えにくかった。

結果的にここの守備の穴を突かれたことが失点に繋がり、攻撃で脅威になれたかというと何とも言えないところ。

 

また、上田→前田のプレスで取り切れなかった(何回かは引っ掛かったが)のに守備の方法を変えず、中山&柴崎もずっと前に出てくる。ここは修正する部分ではなかったのか。どちらが正解というわけではないが、同じような攻撃を許しているのに同じような守り方を続けているのは不思議だった。

 

加えて右SB原の起用は正しかったのか。

相手には屈強な左WGのサンチェスがいることは分かっていた。決して原がだめだったわけではないが、今回の招集メンバーで言えば、本職はCBだがSBもできる立田を右SBで起用する選択肢もあったはず。

長身かつ1対1に強い立田だからと言ってサンチェスを抑えられたかはわからないが、前田のプレスを基準とするなら、より勝てそうな立田を右SBで起用しても良かったのではないかと個人的に感じた。

 

 

この試合大きい枠で見ると3失点に絡んでしまい、悪い意味で目立ってしまった中山。

そのうち2点は競り負けから生まれたものなのでコンディション云々もあると思うが、個人能力だけの問題かと言われると一概にそう言い切れない気もした。ポジショニングについてはどこまで設計されているか不明であり、どこか迷いながらプレーをしている雰囲気があった。

 

 

結果は0-4と大敗になったが、相手のミスをダイレクトにチャンスへつなげたシーンは良かったと思う。上田が全部決めきれずに無得点となってしまったが、いるべき場所にいたからこそ決定機を迎えられたということでもある。いつになっても決めきれないようなら代表には入れないが、彼にはあの決定機を決めきる能力があると思う。次に切り替えて頑張っていただきたい。

 

 

 

次節も同じメンバーで臨むかは不明だが、この試合で出た課題にどう手を付けるのかは見なければならないと思う。個人のクオリティ不足もいくらかはあるだろうが、それだけで片づけてはいけない部分は多いはず。

大きい大会で経験を積むことだけでなく、格上のチームに対してどのように戦えば勝ちに近づけるのかという姿を見せてほしいものである。

 

J1リーグ第15節 FC東京vsヴィッセル神戸 プレビュー

がちゃです。

 

twitter.com

 

代表ウィークの中断期間を終えて再開するJ1リーグ

最初の対戦相手は新監督を迎えたヴィッセル神戸

そんな神戸戦の展望を行っていきます。

 

 

予想スタメン

 

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主な欠場者

東京

久保(コパアメリカ

岡崎(トゥーロン国際)

田川(怪我)

ジャエル(怪我)

※大森の状態が不明

 

神戸

ポドルスキ(体調不良?)

サンペール(警告累積出場停止)

ダンクレー(退場による出場停止)

イニエスタの状態が不明

 

 

東京はチャン・ヒョンスが出場停止が空けて復帰予定。コパアメリカ参加で離脱中の久保のところにはナ・サンホを予想。状態によっては大森のスタメンも。

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※追記

永井ではなく矢島が先発の可能性あり。 

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神戸は監督交代があり、布陣が不明。そして新監督が就労ビザの関係でFC東京戦に間に合うか不透明。

www.sanspo.com

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※追記

フィンク監督の新体制が始動しました。

 

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過去のチームでは2CHの片方をCBの間に入れるビルドアップを使っていた傾向があるということで4-4-2のシステムを予想していますが、全く読めません。

古橋が復帰という情報もありますが詳細は不明。小川が入る可能性も。

 

神戸の戦い方

おさらいする意味は薄れてしまいますが、事前情報があまりにも少ないので吉田体制の振り返りをします。

 

吉田体制

基本は4-3-3や4-4-2をベースとしていましたが、直近2試合では3-4-2-1を採用。

結果も1勝1分けと結果だけ見れば復調の兆しもありました。

 

4バック時に見られたSBが大外に出ていったときにSB-CB間をどう埋めるのか、左CBに入る大﨑の右足を見られたときにどうするのか、という2つの問題を3バックシステムにすることである程度解決することはできました。

 

 

 4バック時

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3バック時

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システム変更によって最終ラインの問題は解決しましたが、4バックでも3バックでもあまり変わらなかったと感じた部分もあります。

バイタルの埋め方です。

 

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ここまでCHの絶対的なレギュラーとして試合に出続けている山口ですが、彼はかなり意識的にスペースのカバーリングを行います。

一方で相方となるCH(主にサンペールや三田)は守備時の動きにあまり規則性を感じず、戻ってきたりこなかったり。チームとして役割を分担しているのかもしれませんが。

 

ということで山口の脇は比較的空きやすい。敵陣深くまで侵入してからのマイナスクロスは効くと思います。

 

 

新体制予想

フィンク新監督が指揮を執るのかは微妙なところですが、チームの状況を見て口出しはするでしょうから、色々と修正がかかる可能性は高いです。

 

ボール保持

主軸のCBダンクレーが出場停止ということで4バックで組むと思われます。

山口をCB間に下ろした3バック化でのビルドアップ。SHを内側に入れてSBを高い位置に上げる。右サイドだとSBが西なのでSHが外に張ってSBが内側を走ってくるというパターンも使えます。2トップのビジャとウェリントンは極力中央から動かさないように。

そんな大枠をイメージしています。

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神戸ボール保持時の噛み合わせはこちら。

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前から見ていくと、まず3バック対2トップで数的不利。いつも通りであれば、2トップがアンカー化している三田を抑えながらボールホルダーに出ていき、2人で追いきれないところはSHが前に出て対応。前に出させないように迎撃し、神戸陣内に閉じ込めるような展開が理想です。

 

これをやろうとしたときに今回厄介なのが神戸には空中戦に強いウェリントンがいること。SHが左右のCBへプレスに行くと、SBも連動して神戸SBを捕まえに行く。そうして後ろが手薄になったところでウェリントンに放り込む。これをやられると非常に嫌ですね。

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一方で神戸は前4人にアタッカータイプを置く可能性が高いため、アンカー周りのサポートは薄くなるはず。欲を出して繋ごうとして来たとき、ロングボールを跳ね返せたときには中盤が空きやすい構造になります。

 

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相手のパス回しを中盤で奪いきれた時、ロングボールを跳ね返せたときにこのスペースを素早く使えるかどうかはポイントになるかもしれません。

 

 

あと一つ加えると左CBの宮はパスコースが見つけられなかった時にボールを持ちすぎる傾向があるのでそこは狙いたいですね。

 

ボール非保持

ビジャが入る場合は前からガンガン追いかけてくる可能性は低いでしょう。

ウェリントンが走り回ってビジャはコースを切りながら後ろでは人を捕まえる。そんな守り方になるのではないでしょうか。

 

東京としては橋本を最終ラインに落とさず、中盤で受けさせることに集中させたいです。そこを徹底して捕まえてくるのであれば脇に東を入れて起点を増やす、SBがついてくるのであればその裏を永井が狙う。そんな展開で裏スペースのケアをするのか、中盤での繋ぎを邪魔にしに行くのか、という判断を突き付けていきたいです。

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橋本を捕まえに来たら東がサポート

 

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東も捕まえに来たら裏に永井を走らせる

 

 

そもそも神戸が追いに来なければ東京は落ち着いてボールを保持できます。

どこまで守備を整理してくるかは未知数ですが、今シーズンは中盤選手の守備意識や基準が非常に曖昧だったので、(チームスタイル的に)東京があまり得意ではないボール保持でもチャンスは作れるのではないかと思います。

 

 

注目ポイント

①神戸のスタメンとフォーメーション

スタメンに入った選手の特徴も含めてここは序盤最注目ポイントでしょう。

ウェリントンがいるかいないかでも全然違いますし、中盤の構成が4枚なのか3枚なのかでも人の捕まえ方が変わります。

 

スタメン発表時のメンバーやキックオフ直後のフォーメーションは意識して見ましょう!

 

 

②神戸ビルドアップ時と非保持時の配置

ビルドアップの際にCHが下りるのか否か。SBが大外で張るのか中盤で内側へのサポートにも来るのか。

前から追ってくるのか後ろでセットするのか。

ここは攻守の軸になる部分なのでいち早く構造に気付くことが重要になります。

 

神戸が後ろでボールを持った時の山口や両SBの立ち位置は注目です。

 

 

③SB-CB間の埋め方(中盤選手の守備意識)

リージョ&吉田体制時にあった大きな課題。

吉田監督は3バックにすることで一部解決しましたが、4バックに戻すのであればこの部分の修正は必須。山口だけでなく他の中盤選手にも同じようなスペース管理を落とし込むべきだと思います。

特に修正されていなければ、吉田体制の項で挙げた弱点はそのまま表れるはずです。

東京が大外でボールを持ち神戸SBが外に出てきたとき、間のスペースを誰が埋めるのか定まっているかどうかは個人的な注目ポイントとなります。

 

 

 

この3つに限らず、それぞれで注目ポイントを意識した上で試合を見て楽しみましょう!