がちゃのメモ帳

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【FC東京】2022年 アルベルトーキョーの歩みを振り返る

約4年間務めた長谷川監督の退任。そして新潟を躍進させたアルベル監督の就任。前任者からスタイルが大きく異なる指揮官になり、大きな期待と大きな不安、その両方が入り混じる複雑な心境だったファンも多かったはず。そんなアルベル初年度の成績と歩みについて、感じたことを記録に残したいと思う。

 

成績

14勝7分13敗

勝点:49

順位:6位

例年に比べると勝点の割に順位が高いというトリックはあるが、大変革の初年度としては十分に満足できる数字だろう。

個人的に最も評価できるポイントは「降格ラインが一度もちらつかなかった」こと。新しいチャレンジをする上で「自分たちの取り組みを信じられなくなる」のは最も危険な状態であり、それを回避するための1つの条件として最低限の勝点を獲得することが挙げられる。数字で見ると、最初の10試合で獲得した勝点は18。第11節から3連敗&4戦勝ちなし(内容にも不満あり)と“第一次お悩み期”を迎えたが、それまで貯金があったこと、そして清水戦で負の流れを断ち切ったことが非常に大きかった。

1年間を通してみても、第4節から最終節まで1ケタ順位をキープしているのは素晴らしいの一言に尽きる。

 

序盤の勝点獲得に貢献したのは間違いなく守備陣。新スタイルへの適応に不安があった一方で、守備力には定評がある選手たちが多く、スウォビィクを中心に頑張ってくれた。勝点18を取った開幕後10試合で喫した失点がわずかに5という非常に優秀なデータがその奮闘を物語っている。

ちなみに、チームMVPを1人挙げるとしたら個人的にはスウォビィクを選ぶ。序盤戦に彼のビッグセーブで取った勝点が、スタイル浸透を進める上での第一歩を作ってくれたからだ。

 

また、1年を通じて選手からチームのやり方に不満を示す雰囲気はまったくと言っていいほどみられなかった。(勝点推移が前提条件にはなるかもしれないが、)それは長友や東といった、スタイル変更の割を食いそうなベテラン陣が前向きに取り組み、成長を遂げたことが一因に挙げられると思う。途中で移籍してしまったが、髙萩と永井も同様。チームの先頭に立ち、周りからの信頼も厚いであろう彼らが必死に吸収しようとする姿を見て、ほかの選手が何も感じないことはないだろう。想像のレベルにはなってしまうが、アルベル監督も彼らに支えてもらった部分はあると思う。

 

 

1年間の大まかな歩み

現実路線で勝点積み上げ(開幕~第22節)

サイドの連係構築&リスクをかけすぎないビルドアップ(開幕~第10節)

アルベル監督がまず取り組んだもので、分かりやすくピッチ上に現象として現れていたことはサイド攻撃の構築。4-1-2-3のシステムを用い、WG-IH-SBの3人がそれぞれポジションを入れ替えながらペナルティーエリアの角を狙う動きがよく見られた。ボール保持時はこれを攻撃の軸にしていた印象。

また、このパターンを出すために、ビルドアップも「いかにWG(もしくは高い位置へ上がったSB)へ届けるか」が優先順位の上にきていた印象がある。上述のサイド攻撃を発動させるためには、大外の高い位置で張ったWGに預けることが先決になるからだ。

いま振り返ってみると、序盤は紺野とアダイウトンというサイドに張って受けるタイプの両WG、小川と渡邊というインサイドワークを苦にしないSBでセットを組ませていた。流動的にポジションを入れ替えるよりも、ある程度役割を固定させ、目指すスタイルの基礎作りをしていたと受け取ることもできる。

 

ただ、ポゼッション意識を高めながらも、実際にゴールを奪った形はカウンターが多かった印象。これは、シーズン半ばくらいでアルベル監督が「理想よりも現実を見ながら戦っていた」といったニュアンスのコメントを明かしたとおり。ロストしても致命傷になりにくいといった理由でサイド攻撃を軸に据えて保持の練度を高めつつ、長谷川監督体制の強みであった縦に速い攻撃でスコアに結び付ける。そういうバランスのとり方だったのかもしれない。

 

 

サイド攻撃への対策が進んだことによる停滞(第11節~第22節)

ボール保持における軸がサイド攻撃だったと記したが、逆に言うと中央を経由する組み立てができない(やらない)傾向があった。10試合も過ぎれば相手チームがそれに気づき始めるのも当然であり、第11節の福岡戦からは、今まで目を背けていた部分のツケを払うことになる。相手の対策としては、CBにプレスを掛けてSBへ誘導し、そこで圧縮するといったシンプルなもの。リスク管理として前に蹴ってしまう選択肢もあるが、ボール保持の強化を目指している以上、「簡単に捨てたくない」という意識が強かったのだろう。SBのパスミスからカウンターを受ける場面が頻発したと記憶している。

理想どおりにいかずともイーブンな展開には持ち込めていたが、この時期から最後の我慢が利かなくなってきたことも問題を根深くしていたように感じる。序盤戦は防戦に回っても耐えて勝点を取ってきた。一方、第11節の福岡戦からはセットプレーでの失点や、終盤に決勝点を献上するケースが連続して起こる。第14節の柏戦も結果的に0-0だったが、終了間際の失点がVARの確認によって取り消され、命拾いした。内容が悪くとも引き分けに持ち込めていれば見る側の印象も変わっていたはずだ。

 

4戦勝ちなしで迎えた第15節の清水戦、その直後の鹿島戦で快勝を収めるが、これは東京が急成長を遂げたというよりも、相手がサイド攻撃を許容してくれたことが大きく影響していたと思う。

清水戦は東が初めてアンカーに入った試合で、次のステップが見えた試合でもあったが、先制点はサイドでの前進がきっかけで、鹿島戦の先制点もかなり似た形だった。ただ、相性的な話はあれど、サイド起点の攻撃の質が上がったという点に関しては自信を得られるタイミングになったと思う。

その後は内容・結果に波がありながらも1試合1点以上の勝点を積み上げていった。

 

 

中央経由の組み立て解禁(第23節~)

アンカー入れ替えに伴うスタイルの変化

2022を語る上で、大きな分岐点となったのは青木の離脱によるアンカーの選手変更。ちょうど折り返しくらいの時期から東がアンカーに定着した。

ただ、東が入ってからいきなり変わったわけではなく、保持のチャレンジが明確に見え始めたのは第23節の広島戦からだったと記憶している。大体残り10試合くらいになった時期。前の試合から2週間の空きがあったため、その期間を生かして落とし込みを進めたのかもしれない。残留にメドがたったということで、一歩踏み込んだのだろう。

 

保持面の変化

中盤中央に残ったアンカーやIHを経由しながら前進していく組み立てが明らかに増えた。ボールホルダーが中央につける選択肢を得たことで、プレス回避および前進の質が向上。ミスの内訳も、前半戦にみられた消極的な判断や強引なプレー選択が減り、「プレー選択は間違っていないが、技術的なエラーが起きた」という現象のパーセンテージが増えていたはず。

また、選手にもそこまで戸惑う様子がなかったので、これまでも練習ではやっていたものの、本番でのGOサインが出なかったのではないかと勝手に想像している。

 

非保持面の変化

青木は最終ラインの前に残って相手の攻撃を遅らせる役割が多かったのに対し、東は前線のプレスに連動してボールを奪いに行くアクションがメインだった。前者は一気にゴールへ迫られにくくできるできるが、自陣での守備の時間が増えやすい。後者はボールを奪えれば高い位置での攻撃を続けられるが、取れないと一気にゴールに向かわれるというメリット・デメリットがある。

ゲームを落ち着かせるためには青木のような役割が必要であり、勝点の貯金を作る上で良い働きをしてくれたと言える。ただ、ボールを持つ時間を増やすためには東のようなアクションが重要であることも事実。青木→東の入れ替えは結果的にスタイルを一歩進めるきっかけになったかもしれない。そして、東が自分なりのアンカー像を確立させ、インターセプトという武器を身につけたことが大きかったのは言うまでもない。

念のため補足しておくと、青木が奪いに行く守備ができないとは思わない。むしろ元々は前に出ていくことを得意としている選手だったはず。なので、青木が離脱しなかった世界線も見てみたかったというのが正直な思いだ。

 

 

まとめ

アルベル監督がシーズン半ばくらいで「(スタイルを構築しているときには)2歩進んで1歩下がる」といったニュアンスの表現を使っていた。できるようになったこともあれば、できないまま終わったこともある。この相手には通用するけど、あの相手には通用しない。良い内容で勝ったかと思えば、次の試合は何もできずに負ける。そんなイメージの1年間だったように感じる。

例を挙げると、終盤の第27節・柏戦と第31節・鹿島戦の前半では相手のプレスを見事に攻略して主導権を掌握。しかし、第32節・湘南戦、第33節・名古屋戦は、CBにプレスを掛けられてSBへ誘導させられ、そこから前進手段を断たれるという1年を通じて悩まされていた課題が出るなど、試合によって印象が大きく変わった。

ちなみに、個人的に最後まで解決しなかったと感じたことは、サイドで圧縮してくるタイプのプレスを外すことと、ボールを奪うためのプレスの質だ。

ただ、間違いなくいえるのは、「アルベル監督の土台を作り上げられた」ということ。まだ相手によって影響は受けてしまうものの、1つの型は獲得できたように思う。さらには、前述したように長友や東らの新境地開拓や、スウォビィクのプレス耐性向上、渡邊の台頭など個人の成長も多くあった。

すでに選手獲得の話がちらほら出ているように、当然今オフで抜ける選手もいるだろう。一方で、残る選手には1年間の上積みがあり、それを新加入選手にある程度伝えることもできる。アルベル監督が着手できる範囲は今季以上に増えるはずだ。

来季は、できないまま終わったことの精度を高めること、通用しなかった相手に対応できるようにすることが求められる。初年度で作り上げた1つの型から派生させていく作業だ。

2022シーズンで見られたサッカーは、アルベル監督が目指すスタイルの風味程度しか味わえなかったと思う。2023年はその理想形をどこまで体現できるのか、現状からどれだけ進化させられるのか。そういったポジティブなイメージを膨らませることができるだけの2022シーズンになったのではないだろうか。

 

 

2022 J1リーグ第34節 北海道コンサドーレ札幌vs清水エスパルス メモ

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スタメン

札幌

前節負傷交代した菅野が欠場で、中野が7月2日以来の出場。メンバー入り自体も久しぶり。ベンチには初めてベンマムンが入る。

金子が出場停止。

高嶺、興梠、スパチョーク、トゥチッチがメンバー外。コロナトラブルの影響もあるか。オリヴェイラ、中島、小野ベンチ入り。

前節欠場した小柏と荒野が先発復帰。

深井、駒井が負傷離脱中。

 

清水

前節負傷交代の北川が欠場。

乾が出場停止。

ヴァウド、西澤がメンバー外に。

鈴木唯、コロリ、井林がベンチ入り。

神谷、オセフン、髙橋らが負傷離脱中。

 

流れ

清水はそこまでプレスに出て行かず、落ち着いた入り。札幌は持てるならしっかり組み立てる。宮澤が右に下りる4-1ビルド。

マンツーで人を当ててくる札幌に対し、清水はパス交換でスペースを使おうとする。安易に蹴らないでつなぐ。

4分、落としや飛ばしのパスを入れて前進する清水。中山が抜けるところまでは良かった。

5分、山原のカットインミドル。枠へ飛ぶが、中野がセーブ。

7分、縦パスをカルリーニョスが引っかけてカウンターに出ようとしたが、札幌のプレスバックも早く、攻め切れず。ただ、守備の誘導と狙いは機能した。

8-9分、権田のフィードを片山が落とし、前進成功。CK獲得まで。清水が札幌のビルドアップを制限しながら守備を安定させ、攻撃でもうまくプレスを折って前進できている。

清水の選手がピッチに足を取られるシーンが目立つ。

12分、清水のビルドアップを奪った小柏が自らシュートまで持ち込むもブロックに遭う。

14分、福森の配球から青木が仕掛けてクロス。CK獲得。

札幌は荒野、田中駿、岡村の3枚で回しながら相手2トップを外しにかかる。列を上げたり下げたりして前進のポイントを探る。

17分、ロングボールを中山が収めてサンタナへつなぐもシュートまでは持ち込めず。

清水は札幌に持たれることは許容するが、奪ってからは早く攻め切ることを意識。保持では簡単には蹴らず、プレスを外しての前進を図る。札幌はマンツープレスで果敢に奪いに行き、保持では両サイドで幅を取って一気に深さを取りにいく。

19分、山原のグラウンダークロスにカルリーニョスが飛び込んで合わせるも枠へ飛ばせず。

20分、札幌の波状攻撃。ルーカスの仕掛けからクロス→ファーで青木が拾って菅のシュートまで。

23分、ロングスローからゴール前で混戦を作り、白崎が押し込みにかかったが中野がブロック。

27分、宮澤のフィードをルーカスが落とし、田中駿が斜めのクサビ。スピード感のある攻撃で清水のブロックを押し下げ、一気にゴールへ向かった攻撃。

28分、中盤でのセカンドボールを拾った菅のミドル。ギリギリポストの外へ。ここも中野→田中駿のフィードで前進した展開からのチャンス。

30分、左での連係で前進し、ルーカスへ展開してクロス。札幌が保持で安定して前進できるようになってきた。右サイドからの斜めのボールを崩しの起点に設定しているか。

31分、サンタナが背負って収め、ファウルをもらう。札幌が攻め始めている中、サンタナのキープが1つの押し返すポイント。

34分、札幌のロングカウンター。シャビエルが運んで小柏へ渡し、クロス。清水も戻ってなんとか対応。

35分、宮澤のフィード→ルーカスで前進し、人数をかけてPA内を攻略しにかかる札幌。清水もサンタナ以外を戻して中央を封鎖。

25分あたりからは札幌のペースに。清水は高い位置で守ることができず、フィード一発でラインが下がってしまう。

40分、札幌先制、1-0。クリーンに前進してシャビエルが右45度あたりで持つと、完璧なコントロールショットを決め切った。シュートはお見事だが、清水は我慢の時間でしのぎ切れず。

42分、清水の後ろ向きの対応に小柏がスプリントで寄せるも権田がカバー。小柏のスピードは想像以上に伸びてくるので、清水のDFの対応は気を使わないといけない。

43分、ホナウドPA手前で倒されてFK獲得。

→45分、サンタナのFKは枠外へ。

 

序盤は清水がブロック守備で札幌の前進を阻み、保持でもうまく前進できていたものの、20~25分頃からは札幌が押し返す。後方からのフィードやロブパスで大外を経由して前進ルートを確立。田中駿の斜めのクサビやルーカスの仕掛けでゴールへ迫り、シャビエルの素晴らしいシュートで先制。清水はサンタナだけ最前線に残してあとは守備に戻す戦い方でしのいでいたが、サンタナ1人だけでは押し返せる回数が少なく、守備が機能しづらくなると防戦一方のような構図になってしまった。札幌はマンツーで守備を行う分、下げさせられると安定感は欠くが、ボール保持で押し込めれば自分たちの展開に持ち込めた。とりわけ、宮澤の意図を引くようなフィードからルーカスへ届ける攻撃は効いていたように感じる。

清水はラインを下げない守備を取り戻せるかどうかが1つ目のカギ。保持はそこまで悪くないので、守備で主導権を取り戻し、保持の時間を多くしたい。

 

 

後半

清水交代

松岡→コロリ

コロリが2トップに入り、白崎がボランチに移る。

48分、清水同点、1-1。サンタナが収めてから中山が右サイドを抜け出してクロス。こぼれ球をサンタナが強烈に蹴り込んでネットを揺らした。勢いを持って入った清水が一気にゴールを陥れた。

49分、コロリが自ら運んでシュートもブロックに遭う。一気に清水に勢いが出てきた。

50分、清水逆転、1-2。サンタナの競り合いから中山が回収。PA手前でのパス交換から白崎が抜け出して押し込んだ。1点ビハインドで後半を迎えた清水が電光石火で逆転に成功。

札幌もさすがに一気に逆転されたとあって、ギアを入れ直してテンションを上げた。

54分、清水の縦に速い攻撃。ホナウドサンタナでゴールへ向かうも札幌守備陣がカットしてCKに。

58分、小柏が右サイドで深さを作り札幌が攻める。清水が中盤でカットするとロングカウンターを仕掛けるが、札幌が最後方でなんとか食い止める。

59分、札幌同点、2-2。荒野のスルーパスを青木が受けてシュート。一度は権田が止めるも、こぼれ球を青木がそのまま押し込んでゲット。荒野の体の向きとは別の方向に鋭く出したパスがお見事。清水の勢いが落ちてきたタイミングで札幌が攻め、ゴールにつなげた。

61分、清水のカウンター。中山が右で運んでクロス。ファーでコロリが待っていたが、福森が絞ってクリア。60分台にしてかなりオープンな局面が見られるようになってきた。

62分、札幌交代

シャビエル→キムゴンヒ

65分、左で作って青木のフィードでルーカスへ開放。縦への突破からCK獲得。

札幌が攻勢を強めて攻め込む。ただ、中盤のスペースを空けて前に出ていく分、清水にもカウンターのチャンスは広がる。トランジションでの球際が勝負どころ。

67分、右からのFKをサンタナが合わせるもGKの正面。

68分、立田に警告。カウンターで運ぶルーカスを手を使って止めた。

70分、札幌交代

福森→中村

73分、札幌はボランチの列落ちと小柏の下りる動きで相手2トップを動かして脇から前進。

75分~、清水の連続セットプレー。札幌の守備対応が一歩遅れてファウルになっている。

77分、清水勝ち越し、2-3。山原の強烈な直接FKからゴール前で混戦が生まれ、最後はホナウドが押し込んだ。清水はなかなか良い展開に持ち込めなかったものの、セットプレーを得られたタイミングでうまく得点につなげた。

81分、札幌交代

菅→中島

中島を前線に入れ、青木が左WBへ移る。

82分、清水交代

中山、カルリーニョスピカチュウ、岸本

ピカチュウが左、岸本が右に入る。

清水は2トップのチェイシングを強めたように見えるが、そこを外すのは札幌が上手。2人で追うだけではなかなかプレッシャーを掛け切れない。

1点リードになった清水はやや重心が下がったか。後方にスペースを作る事を嫌って、引き気味になっている印象。

85分、札幌同点、3-3。引く清水に対して押し込む札幌。小柏、田中駿、キムゴンヒで狭いところを攻略して、最後はキムゴンヒが押しついて流し込んだ。清水は人数はそろっていたが、パス交換を遮断できず。引く選択が裏目に出た。

87分、中村がカウンターで出ていき、岸本が対応。ギリギリで一進一退の攻防。

87分、札幌の波状攻撃。中村の速いクロスを最後は中島が当てるも権田の守備範囲。札幌の迫力ある攻撃を清水がなんとかしのいでいる状況。

清水は残留のために勝利だけが必要、札幌もホーム最終戦で勝ちにきているとあって、かなりオープンなバトルになってきた。

90分、札幌逆転、4-3。ルーカスが右サイドを抜け出して折り返し。キムゴンヒが中央で受け、左の青木へ渡すと、丁寧にコントロールしてから流し込んだ。キムゴンヒは打ちたくなりそうな局面だったが、冷静に空いている見方を使った。

92分、清水交代

片山→鈴木唯

オールコートマンツーベースの札幌は引く選択肢がないので、前からプレスを掛けて守る。

95分、CKに権田も上がってくる。

札幌のチェイシングに効果的なパワープレーも繰り出せず。

 

後半立ち上がりは勢いを持って入った清水が一気にたたみかけて逆転に成功。しかし、清水が1点のリードを得てからは札幌もギアを上げて反撃。すぐに追い付き、今度はそこから札幌がたたみかける。しかし、清水がセットプレーのチャンスを得て勝ち越しに成功。ただ、そこからすぐに札幌が追いつき、逆転まで持ち込んだ。文字どおりのとんでもないシーソーゲームに。清水は得点が入った時間には執念を感じたが、札幌のビルドアップに対して前でプレッシャーを掛けられない時間が続いたことが難しい要因の1つになっていたように感じる。失点のリスクを恐れていたかもしれないが、たらればを言えばSHを押し上げてプレスを掛けて行ったらどうなったかは気になる。自陣撤退という選択が、結果として4-4-2攻略の型として存在するミシャ式の餌食になってしまった。

 

 

個人的MOM

★青木 亮太

冷静かつ質の高いフィニッシュで2得点をゲット。1stタッチの良さとGKの位置を把握したうえでの流し込みに状態の良さを感じさせた。

 

途中出場で1ゴール1アシストのキムゴンヒも青木に準ずるゴール前での存在感を見せた。特に同点で迎えた終盤での青木へのアシストの冷静さはさすが。多くのチャンスメイクでかかわった田中駿とルーカスの右サイドコンビも高評価。

 

トピックス

一時は上向きになって順位を上げた清水だが、最後の7試合は勝点2しか積み上げることができず、無念の降格決定。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ペトロヴィッチ監督 ]
今日のゲームも厳しいものになった。残留を懸けて清水は挑んできた。彼らは何がなんでも勝たなければいけない。ただし、われわれも最後のホームゲームに勝ってサポーターに勝利を届けたい。そうした両者の思いがぶつかった。そういうゲームでした。

試合のほうは、清水がいかに質が高いチームであるかということが、あらためて分かった。立ち上がり、なかなか自分たちのペースに持ち込めず、かといってチャンスも与えない。そうした中で中盤で守備がハマったときにはチャンスを作れて、そうした展開からわれわれが先に得点ができた。

後半、相手が非常に勢いを持ってきた中で、われわれはそれに呑まれるような形で逆転をされてしまい、難しくなった。1-2になってからは、落ち着きを取り戻し同点としたが、そこでまたリードを許した。ただし、選手たちの「勝ちたい」という思いが同点、逆転につながった。ただ、後半を振り返ると、波のある試合だった。力を出せる時間帯もあれば、相手の勢いに呑まれる時間帯もあった。

最後、勝利できたのはやはりサポーターの応援のおかげだと思っている。声援が力を与えてくれました。今日の大観衆の後押しが、勝利をつかみ取らせてくれました。

--あらためてシーズンの振り返りを。
就任5シーズン目、一番難しいシーズンでした。キャンプ前からケガ人もいましたし、シーズンに入ってからもケガ人や新型コロナウイルスの影響で必ず誰かがいない状況だった。不運もあったと思います。試合前日、当日に起用ができなくなる選手が出るなど、難しいシーズンでした。

--今季の選手の成長についてはどう感じているか?
それぞれの選手が成長してくれたが、特に岡村(大八)が成長を果たしてくれた。そしてルーカス(フェルナンデス)もそうです。終盤はとても危険な、ゴールに直結するプレーをしてくれた。(ガブリエル)シャビエルも終盤にかけて質の高いプレーを出してくれた。菅(大輝)、田中(駿汰)、高嶺(朋樹)も成長してくれたと思う。

 

[ ゼ リカルド監督 ]
サポーターの皆さんだけでなく、清水エスパルスに関わるすべての人々にとって受け入れがたい、難しい瞬間になってしまったと思います。ペトロヴィッチ監督の作るチームは非常に良いチームということは覚悟していましたが、その相手に対して強い姿勢で臨み、最後まで勝てる可能性を追いかけながら戦いましたが、悔しい結果になりました。言葉にするのは難しいです。

--白崎 凌兵選手を前に入れたりと、メンバーの変更があったが、今日のプランは?
1つは(北川)航也をケガで使えず、彼が今までトップ下のポジションでやっていたので、それをできる選手として白崎をそのポジションで使いました。また、札幌はエリア内に進入してくる動きが鋭いので、われわれの守備のときには、バイタルエリアをしっかり閉じておく必要もありました。そこは(松岡)大起に守備のところでやってもらう目的があって、その攻撃と守備をつなぐ役割として、白崎にそこをやってもらうという意図がありました。また、ポジションチェンジが必要になったときには、ベンジャミン(コロリ)を入れて1列下げるということもできると思っていた。それをやることで守備のときの相手の進入してくる動きに対して少し守備の強度が落ちることは覚悟していましたが、今日はそれが起こってしまいました。

--最近続いている終盤の失点が勝敗を分けたと思うが、どのように守るつもりだったか?
終盤に失点をするというのは、われわれが何度もやってきたことです。それをやらないようにやってきましたが、悔しいのはわれわれが3点目を奪ったあと同点にされるのが早かったことです。われわれとしては、どうしても勝たなければいけない試合なので、前に前にという修正が必要になるし、それによってゲームがオープンになってしまうという展開になりました。どこでミスが起こったのか、それを見つめ直す作業があります。降格というのは受け入れがたい現実ですが、これは今日の結果だけでこうなったわけではありません。今まで終盤に失点をしてしまうミスを繰り返したことが積み重なり、今日の最終節を重圧の掛かる状態で迎えてしまいました。われわれの積み重ねてきたミスも含めて、どう修正していくかということをこれからやっていかなければいけません。

 

2022 J1リーグ第34節 ヴィッセル神戸vs横浜F・マリノス メモ

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スタメン

神戸

トゥーレルが負傷明けで5試合ぶりのメンバー復帰。

山川が欠場し、初瀬が第23節以来の先発に。

佐々木がメンバーから外れ、ムゴシャが久しぶりのメンバー入り。

サンペール、飯野が負傷離脱中。

 

横浜FM

先発、ベンチ入りともに前節とまったく同じメンバー選考。

外国籍枠の都合でマルコスがメンバー外。

宮市が負傷離脱中。

 

流れ

立ち上がりから勢いを持ってプレスを掛ける神戸。

2分、後方からのフィードでロペスがスペースに抜けて菊池とバトル。神戸は前からいくぶん、CBのカバーエリアの広さは重要になる。

6分、左からのカットインミドルの跳ね返りを水沼が触ってロペスが押し込むも、VARとの長い交信を経てオンフィールドレビューの結果、ロペスのファウルで認められず。水沼がオフサイドポジションに見えたが、チェックはファウルのほうだった。約8分間の中断。さすがに時間がかかり過ぎでは…。

立ち上がりは神戸がプレスに出て行ってマリノスにストレスを与えたが、数分たてばマリノスが敵陣でプレーをし始める。ここの修正力の高さが今季の強さの1つ。

15分、ショートコーナーで始め、左から汰木がクロスを上げ、山口がバイタルからボレー。

17分、ロペスの寄せで菊池のパスミスを誘い、マリノスが速攻。喜田がファウルをもらってPA手前でのFK獲得。

神戸は自陣へ押し込められてからのトランジションで武藤と大迫が背負ってキープして押し返す。

大迫は小池龍のところへ流れ、高さの部分でマッチアップの優位を作ろうとしているか。

21分、マリノスが中盤での攻防を制してエウベルの仕掛けに持ち込むが菊池がうまく対応して奪取。

25分、マリノスが右でのパス交換から小池龍がスペースに抜けてスピードアップ。

25分、マリノス先制、0-1。水沼がアーリー気味にきわどいコースにクロスを入れ、こぼれたボールをエウベルがヘッドで押し込んでゲット。水沼のクロスの質によって神戸は難しい対応を強いられ、はじくことはできたが、二次攻撃を防ぐことはできなかった。

マリノスは右サイドでのパス交換で安定してプレスを外せている。

28分、渡辺に警告。小林祐との球際の競り合いで足を上げたチャレンジがラフプレーになってしまった。

神戸は長いボールや大迫への縦パスが前進のメイン手段になっている。確率的な要素が強くなるので、ショートパスで外していくマリノスよりも押し上げが安定しない。

33分、山口が少し下りて浮くポジションを取るが、受けてからの前の選択肢がなく、時間がかかり、マリノスのプレッシャーを食らう。

神戸は小林祐が下りたり、大﨑が最終ラインに入ったり、ビルドアップに変化をつけようとしているが、マリノスの1stラインを越えられずに困っている。

43分、西村のセカンド回収からロペスが個人技でマーカーを外してシュート。ミートがやや甘く、枠外へ。

神戸は個人でキープするような局面にも持ち込めず、ひたすら自陣で守る流れが続く。

46分、右CKをニアですらしてエウベルがファーで詰めようとしたが当てきれず。フリーだったので、ミートできれば1点だったかもしれない。

47分、神戸同点、1-1。酒井のインスイングクロスを武藤が合わせてゲット。神戸は防戦一方の展開だった中、ワンプレーの質の高さでこじ開けた。マリノスもマークにはついていたが、競り合いで勝てず。酒井のクロス精度が見事。

51分、縦に速い攻撃で水沼が早いクロスを送るも中が間に合わず。クロスは神戸守備陣が触れない完璧なコースに流した。

 

序盤はともにボールを持ったほうが攻撃のチャンスを得るような流れだったが、20分あたりから神戸が保持で前進できなくなり、マリノスが一方的に押し込む展開に。立ち上がりのゴールは取り消しになってしまったものの、エウベルのゴールで先制に成功し、その後も主導権を掌握。チャンスもシュートも増やしてゴールへ近づいたが、終了間際のワンチャンスを神戸が決めて振り出しに。マリノスが良い時間を過ごした中、神戸も我慢を続けながらイーブンで折り返せたことはかなりポジティブ。ただ、ペースはマリノスが持てているので、神戸はハーフタイムを挟んで押し返せるかどうかがカギ。

 

 

後半

神戸交代

小林友→トゥーレル

48分、大迫がバイタルで前を向いてシュート。後半は神戸ペースとまでは言えないまでも、イーブンなバトルに持ち込めている。

50分、酒井と武藤のコンビネーションで前進し、クロスを受けた大迫がシュートを狙うも高丘の正面。マリノスのSBが前に出てくる守備を逆手に取ってうまくスペースを使えた。後半は神戸が良い攻撃を見せられている。

52分、マリノス勝ち越し、1-2。PA手前で得たFKで水沼が強いシュートを狙い、坪井がこぼしたボールに西村が素早く詰めてゲット。手前でバウンドするボールで処理が難しかった。

神戸の右での作りに対し、永戸がSBまで出てくるマリノスのプレス。エドゥアルドが後方で広いエリアをカバーする。マリノスは得点後、かなりプレスの勢いが増した印象。

56分、エウベルが1人で力強く運んでカウンター。永戸のクロスははね返される。ここ数試合のエウベルはドリブルさせたら止められない。

59分、マリノスのFKをエドゥアルドが合わせ、トゥーレルの手に当たったように見えたが、手の位置的におとがめなし。

61分、永戸が左サイドの攻防で粘ってパス。エウベル→ロペスとつないで、最後は水沼が詰めにかかるも神戸守備陣がブロック。マリノスはシュートチャンスでもより確実な選択肢を選ぶプレー選択。

62分、神戸交代

小林祐→イニエスタ

63分、マリノスのロングカウンター。エウベルの運びから最後は西村にチャンスがくるも打ち切れず。得点後からはマリノスが一方的に攻撃を続ける。自陣で下げられても一撃でひっくり返せる術がある。

68分、神戸のカウンター。武藤→山口で右サイドをとってクロスも中に合わず。マリノスはスペース管理が甘くなった。

69分、マリノス交代

エウベル→仲川

70分、右からのグラウンダークロスに仲川が飛び込むもわずかに届かず。

72分、マリノス追加点、1-3。水沼が右のスペースに抜け出し、1つ中に運んでからの折り返しに仲川が飛び込んで合わせた。ギリギリでオフサイドをかいくぐった抜け出しと、仲川がギリギリでニアに入ってくる駆け引きが素晴らしかった。

73分、神戸交代

汰木→小田

3点目を取ってからも勢いが落ちないマリノス。前線からの激しいプレスとテンポの速いパス回しでペースを渡さない。

78分、初瀬が足を攣る。

79分、神戸交代

武藤、初瀬→ムゴシャ、槙野

神戸は前線の枚数を増やしてパワープレー気味に攻める。

83分、素早いトランジションで奪って、喜田がゴール前まで飛び込む。2点リードの状況でボランチを攻撃参加させるマリノスのスタイルの一貫性。

84分、マリノス交代

水沼、ロペス→マテウス、セアラ

87分、ムゴシャがPA内に抜け出して折り返すも、中でうまく合わせきれず。決定機。

89分、マリノス交代

渡辺→藤田

92分、仲川がPA内で仕掛けてシュートを狙うもトゥーレルがスーパーカバーでブロック。

最後までエネルギーが落ちないマリノス。自陣で受ける時間はほとんどなく、前でのプレスで制限をかけて押し上げ続ける。

 

前後半ともに立ち上がりは神戸がペースを握った時間があったが、いくらかたてばすぐにマリノスのペースに。同点で迎えた後半も早い時間帯に勝ち越し、プレーでもメンタル面でも優位に試合を運ぶことができた。仲川の投入後すぐにダメ押しできた時点で勝負あり。引き分けでもおおよそ優勝が決まるというシチュエーションで、2点リードはこれ以上ない余裕を生み出した。神戸も攻撃の選手を投入した終盤は惜しいシーンを作り出したが、最後までマリノスのプレスに苦しみ、なかなか自分たちのペースに持ち込ませてもらえなかった。

 

 

個人的MOM

★水沼 宏太

直接的な得点関与こそ1つのみだが、全3ゴールが彼のキック起点で生まれた。ハードワークやピッチ内での鼓舞など、プレーでも姿勢でもチームを引っ張った。特に3点目を取った直後の「まだ終わってないぞ」といったアクションが印象的。

 

1得点と抜群の推進力で押し返しで存在感を見せたエウベル、豊富な運動量でエネルギーを高めた渡辺&喜田のボランチコンビも高評価。

エドゥアルドは左サイドのプレスを機能させる上で重要な役割を担い、つぶしで守備版ランスを支えた。

神戸は1得点を生み出した酒井と武藤の右サイドが奮闘していたが、マリノスのパワーを上回ることはできず。

 

トピックス

マリノスは川崎に勝点2差まで詰められてから2連勝を果たし、自力優勝を達成。3年ぶりの戴冠。

神戸は5連勝で残留を決めた後、上位2チームに連敗してフィニッシュ。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 吉田 孝行監督 ]
終戦を勝利で飾れず、サポーターの皆さんには申し訳なく思っています。試合に関してはもったいない失点が1点目、2点目とあったんですが、それ以外のところで言うと、われわれも十分戦えていたし、良いゲームができたと思う。終盤にパワーダウンして3失点目をして、悔しい気持ちもあるし、残念な結果になってしまった。

--ACLラウンド16・横浜FM戦で勝利したが?
リーグ戦の首位ですし、実力も自分たちよりもあると思っています。自分たちのプランどおり、速くサイドチェンジしたりとか、そういう良い部分もたくさんあった。ACLのときと比べて一概に何が良くて、何が悪いかではなく、そういう緊張感のある試合というのは途中まではできたと思う。

--今季は途中から監督を務めた。総括を。
自分が就任してからの話になるが、本当に苦しい状況で引き受けたと思います。いろんな覚悟、もちろん残留を目指してやる中で、残留する覚悟もありましたし、逆にあの状況でしたから降格というのもすべて、非難を浴びる覚悟で臨みました。その中で選手たちがみんな、最初の(第19節・)鳥栖戦から気持ちを見せてくれて、ガラッとチーム全員が変わった姿を見せてくれた。それが残留につながったのかなと思います。

 

[ ケヴィン マスカット監督 ]
終わったばかりで、興奮冷めやらず、振り返るのも難しい状況ですが、とにかくうれしいです。Jリーグのタイトルを獲ったこともそうですし、今日勝ったこともそうです。何より、どのように勝ったかという内容が攻撃的で、かつ自分たちのサッカーを見せられました。全員で獲った選手たちを誇りに思います。

--一戦一戦積み上げてたどり着いたタイトルの意味をどう感じていますか。
今夜、そして明日はこの喜びをかみしめようと思います。今後に関しては、このあと考えていきます。振り返ると、今季は挑戦をし続けなければいけませんでした。自分が常日頃、伝えてきていたのは小さな結果をどうつかむか。それを積み重ねた先に最後の頂点が見えてくると言ってきました。目の前のチャレンジを一つひとつ消し、結果を残してきたことは大変喜ばしいことです。

そして、今日のような大一番でも自分たちがやってきたことをすべてピッチ上で表現し、歴史に残るタイトルを、サポーターの皆さま、クラブ、チーム全体でもたらすことができました。この優勝は歴史上にずっと残るものだと思いますし、忘れ去られることはないとも思います。

--5年間、アタッキングフットボールを続け、立ち返る場所ができました。ゲームモデルを確立できたということでしょうか。
自分はこのサッカーを理解した上で仕事を受けました。そして、このサッカーを信じています。このクラブが哲学を持っていることも知っていましたし、自分が仕事を受ける前にも、だいぶでき上がっていたと皆さまも思っていたはずです。ただ、そこに満足するのではなく、自分が大事にしているのは成長です。とどまることなく、常に積み重ねていくことも大事です。

このサッカーにはフィジカル的にも高いレベルが求められます。そして、メンタルも強く求められます。今日の試合も20本近くのシュートを打ったはずです。アウェイの地でも、難しい状況でも、結果を残しました。常日頃、自分たちがやってきた練習を変えることなく、やってきました。それがタイトルをもたらしたのだと思います。

 

2022 J1リーグ第34節 FC東京vs川崎フロンターレ メモ

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スタメン

FC東京

長期離脱していた林が今季初のメンバー入り。直前に契約満了が発表されており、粋な計らい。

バングーナガンデが出場停止。鈴木が4試合ぶりのベンチ入り。

青木、トレヴィザン、ディエゴが負傷離脱中。

 

川崎

前節負傷明けだったジェジエウが4試合ぶりの先発。

チャナティップがベンチから外れ、山村がメンバー入り。

負傷離脱していたダミアンが練習合流の報道があった模様だが、ベンチ入りは間に合わず。

 

流れ

ともに4-1-2-3のシステム。東京は塚川を上げるプレスや、3トップで中央3レーンを埋める守備。

川崎の右サイドを警戒してか、松木はあまりプレスに出ず、中盤のスペース管理意識強め。フェリッピはシミッチをメインに、背後の中盤の選手を消す守備意識。

6分、渡邊がライン間の内側に入り、大外には中村。木本からの速いパスで一気に前進を狙う。

7分、右から上がってきた山根からのクロスに橘田がファーで折り返すも、中で合わせきれず。1人入っていれば1点のシーン。

8-9分、シミッチがミドル。スウォビィクがはじくもクリア。フェリッピがキープしようとするも、囲まれてロスト。川崎の切り替えからのプレー精度が高い。

川崎はバックパスをスイッチに押し上げてプレスを掛けてくるが、まずは高い位置でのセットがベース。なんでも出てくるわけではない。

東京はアダイウトンインサイドに入って長友が外に張る形が多い。複数人のプレッシャーを受けるので、プレーに息苦しさを感じる。

10-11分、中村のスペースへ送るパスに渡邊が抜け出し、こぼれ球を塚川がミドル。相手の前向きの圧力をうまく外せた良い攻撃。

12分、マルシーニョが塚川から奪ってカウンター。家長のインスイングクロスに小林が頭で合わせるもバーの上へ。木本が寄せたぶんだけ上に外れた。

14分、後方からのロングボールのセカンド回収から攻める川崎。マルシーニョのドリブルから登里のクロスまで。スウォビィクがキャッチ。

15分、左で作ってフェリッピのミドル。期待感のあるシュート。

16分、登里の配球でマルシーニョが抜け出しかけるも中村がなんとか遅らせてスウォビィクがカバー。

18分、川崎先制、0-1。左での密集をかいくぐり、脇坂がバイタルで持つと、そのままミドルを狙ってネットを揺らした。東京はボールサイドに人数をかけていたぶん、中盤を埋めきれずに、危険なエリアで前を向かれてしまった。

24分、松木のFKを森重が合わせ、こぼれ球をフェリッピが狙うが枠外。結果的にオフサイド。セットプレーから決定機を演出。

28分、塚川が中盤で奪い、スペースへスルーパスアダイウトンが抜け出し、飛び出してきたソンリョンが倒し、ドグソで一発レッド。ジェジエウがカバーしていたが、GKが飛び出してゴールが空いていたので、ドグソの対象。アダイウトンが生きるシーンがここまでなかったが、一発のチャンスで大仕事を果たした。

32分、川崎交代

登里→丹野

GKが退場してしまったため、やむなく登里を下げる。

33分、セットプレー守備から川崎がカウンター。マルシーニョが仕掛けるも、長友が遅らせて、中村が戻って阻止。

川崎は橘田を左SBに移し、脇坂とシミッチを横に並べる4-4-1に変更。

34分、東京が敵陣で波状攻撃。右からのクロスのこぼれ球で混戦を作り、攻めるも最後は塚川のシュートが大きく外れる。古巣対決の塚川は少し力が入っているか。

川崎は完全に守ってカウンターの狙い。東京は一度ボールを落ち着かせられれば、敵陣までは容易に入れる。

前節同様、フェリッピが下りすぎている印象で、ゴール前で勝負したい局面でいないことが多い。

41分、縦パスを受けた渡邊のフリックをフェリッピが受けようとするも川崎がクリア。

42分、右からの浮き球をアダイウトンがオーバーヘッドで狙うも枠外。

東京は左での作りが多い。アダイウトンのカットインからのクロスや、中に戻してからの縦パス。

川崎は前に人を残していないので、クロスをはね返してもカウンターにつなげることは難しい。東京がセカンド回収を続けて攻めの時間を長くしている。

46分、中村のクロスのこぼれ球を松木がボレーで狙うも枠外。可能性は感じさせた。

49分、左からのインスイングクロスのこぼれ球を渡邊が狙うもバーの上。

 

両者ともに中盤での強度が高く、ボール保持のスタイルを志している中でもバトルでの激しさにも重きを置くゲームの入りに。互いにボールを持つ時間を作り合った中、よりスペースを有効活用できていたのは川崎。中盤での密集をくぐってバイタルへもぐりこむと、脇坂のスーパーなミドルで先制に成功。そこから川崎がボールを持って主導権を握る展開になったが、アダイウトンの抜け出しからソンリョンが一発レッドを食らい、流れが一転。1人少なくなった川崎は守るしかなくなり、東京が一方的に攻め込んだがスコアは動かずに終了。川崎は1点のリードがあるだけに、追い付かれなければやることははっきりしている。東京はゴール前まで送ることは何度もできる状況になっているので、あとは仕上げの精度をどう上げるか。フェリッピが幅広く動きすぎているのが気になるが…。

 

 

後半

川崎交代

脇坂→車屋

車屋を左SBに入れて、橘田を中盤へ戻す。より守備を強化する布陣に。

後半も前半終わり際と同じ展開。東京が持って押し込み、川崎が守る。

46分、東京同点、1-1。渡邊が右で粘って奪い返すと、クロスからの混戦でアダイウトンが押し込んだ。密集やごちゃごちゃで強いアダイウトンが生きた。

勝ちだけが求められる川崎は、撤退をやめ、前からプレッシャーを掛けるようになった。

51分、木本→アダイウトンロングフィードでチャンスメイク。中村のクロスからCK獲得。川崎は前線はプレスを掛けるが、後ろの連動が曖昧な雰囲気で、個人が外されていく流れになりつつある。

53分、右での作りから塚川のワンタッチで抜けたフェリッピのシュート。バー直撃。東京が押し込み続け、チャンスの質も高くなっている。

56分、渡邊がフェリッピとのワンツーで抜け出しかけるも川崎DFがギリギリでカバー。

58分、川崎交代

小林、シミッチ→知念、大島

59分、東京がビルドアップでプレスを外し、フェリッピが抜け出して折り返すもジェジエウがカット。結果的にオフサイド。中盤での落としが奪われるか通るかで紙一重の攻防。

61分、川崎勝ち越し。前からのプレスで押し込むと、橘田が森重から奪って折り返し。マルシーニョのシュートが当たり切らなかったが、うまくタイミングを外すようになってネットを揺らした。川崎は勝負のプレスを掛けた中、東京は安すぎるロストで失点。川崎はこれでまた1点リードをどう生かすかというプランに変わった。

65分、東京交代

長友、塚川→紺野、三田

紺野が右WGに入り、渡邊がベース左SBに移動。ただ、攻撃時は大外に張るアタッカータスクに近い。後方は3枚でスペースを管理する。

71分、左サイドでのパス交換から三田が抜け出しクロス。ディフレクションしたボールがループのようになってゴールへ向かい、バー直撃。拾った紺野がマイナスで戻すも、川崎守備陣が読んでカット。

72分、東京同点、2-2。紺野のインスイングクロスを渡邊がファーで折り返し、中で待っていたアダイウトンが合わせてゲット。アダイウトンが中に入ったことで大外が空き、目線をずらされた守備陣は対応できず。東京の良い攻撃。

74分、川崎勝ち越し、2-3。左からのクロスがファーまで抜け、ブラインド気味になった渡邊に当たってオウンゴール。東京はこじ開けたと思った直後の失点。渡邊は急造SBであり、責められない。

川崎はマルシーニョのカウンターを意識しており、守備にはあまり戻さずに、前に残らせる。代わりに知念は横にも後ろにも広く動いてスペースを埋める。

79分、川崎交代

マルシーニョ→山村

川崎は交代カードを全て消費。

東京交代

松木、渡邊→安部、レアンドロ

川崎は5-3-1にシステム変更。山村をCBに入れて、家長を1トップに入れる。1点を守り切る体勢に。

82分、フェリッピ→アダイウトンで決定機を迎えるも、丹野がファインセーブ。結果的にオフサイド

84分、東京のGKからの組み立てを大島がカットしてFK獲得。木本がコントロールをミスし、警告を頂戴。

川崎は家長と大島を前目に出して圧力を掛け、ボールを奪えたら家長に預けてキープさせる。

東京は森重も高い位置に上げて前線の人数を増やす。

川崎は家長だけ最前線に残し、残りの選手でゴール前のスペースを埋める。

 

終盤は東京もCBを上げるなど、前の人数を増やして攻勢を強めたものの、川崎がゴール前を埋めてはね返し、前線でうまく時間を使って逃げ切り成功。車屋の投入で守備に舵を切った中、開始早々の東京の得点で流れが変わったが、1人少ない川崎が常にタイスコア以上を守った。東京は、川崎が撤退した時間帯では押し込み続けていたものの、自陣でのロストから失点したあとは、1人少ない相手のプレスに屈し、自分たちからペースを乱してしまった。割り切って出てきた川崎の執念がすごかったとも言える一方、簡単に崩れてしまう東京のメンタル的な課題が浮き彫りになったともいえる。

川崎は勝利を収めたものの、マリノスが勝利したため、2位でのフィニッシュに。60分近く1人少ない状況で勝利を手にした選手たちの目には涙が浮かぶ。

 

 

個人的MOM

★橘田 健人

1-1からの2点目を生み出した強烈なプレスとボール奪取が、間違いなくこの試合のターニングポイントになった。ソンリョンの退場後にはSBを務め、後半頭からボランチに戻るなど、緊急時に頼りになるユーティリティー性も評価できるポイント。

 

谷口とジェジエウのゴール前でのはね返しや、クロスを上げさせない対応も際立った。

東京は、ソンリョンの退場を誘った上、2得点で全ゴールを生み出したアダイウトンが時間の経過とともに存在感を高めていったが、勝点獲得には結びつかず。ただ、入りの30分は課されたタスクとプレーの精度がかみ合っていなかったことは課題。

 

トピックス

川崎は3戦勝ちなしから4連勝でフィニッシュ。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アルベル監督 ]
負けたことが信じられない試合でした。良い形でスタートできていました。川崎Fさんはわれわれのミスやカウンターからしか攻撃の糸口を探せていない展開だったと思います。ただ、そのような良いスタートを切ったが、われわれのロストから彼らの先制点が生まれた。川崎Fさんには当然高いクオリティーの選手がそろっています。ミスを犯してしまえばゴールを決めてくる能力を兼ね備えていると思います。その後、引き続き良いプレーをできていたと思いますし、アダイウトンの大ケガにつながりかねないファウルを受け、退場者が出た展開でした。その後、相手の人数が減ったことは関係なく、われわれが狙っていた形で予想できた展開で試合を支配し続ける時間が続きました。その後、多くのチャンスを作りながらも決め切れず、われわれも生身の人間ですから、ピッチ上でミスを犯してしまう選手もいます。そこでわれわれのミスから失点が生まれてしまいました。

シーズン終盤、この2試合は勝利にふさわしいプレーはできていたと思います。そこで勝点を重ねられていれば3位や4位でシーズンを終えられることも可能な展開でした。けれども、物事、現象は何か理由があって起こると思っています。われわれにとって変化の1シーズン目、6位という順位は決して悪くないと思います。ただ、3位、4位で終われる可能性があり、良いプレーをしていた中で結果的には6位で終わりました。それは「まだまだだ」というメッセージが含まれた敗戦だったと思います。「地に足をつけ、しっかりと歩み続けろ」というメッセージが含まれていると思います。

今季の頭、そして夏と多くの補強はしていません。それにもかかわらずスタイルの変化にもうまく適応し、われわれよりも高い順位で終わったチームに対しても相手を上回るプレーができた試合は多数ありました。その意味でも選手たちを誇りに思えるシーズンだったと思います。

いま、われわれが必要としているのは休むことです。スタッフだけでなく、選手たちもコロナ禍で苦しんだ3シーズンはつらい日々でした。だからこそ、今回W杯があるためオフが2カ月続きます。そのオフをしっかりと満喫するに値する努力をこの3年間続けてきたと思います。しっかりと休んでエネルギーを補充し、今季に構築したベースとともに来季の頭には補強選手も加わることでしょう。来季は良いシーズンにしたいと思います。

--来季に向けて攻撃面での課題は?
五分五分のシーズンだったと思います。ただ、変化を成し遂げたことは決して簡単なことではなかったと思います。来季、私が期待することは、新加入するだろう選手が素早くチームに適応することです。そして、今季進めてきたスタイルの構築、成長を引き続き進めていきたい。選手たちをあらためて説得し続けたい。われわれを上に導いてくれるのは、勝負にこだわる強いメンタリティーであることだと。最後の1カ月、安定して良いサッカーを表現できていました。それを来季はより長い期間で表現できることを願っています。私は、サッカーは良いプレーをし続ければ勝ち続けると信じて疑いません。それを来季に期待したいと思います。タイトルを獲る保証はしません。なぜならば、リーグは17チームのライバルがいて、彼らも死ぬ気でタイトルを獲ろうと戦っています。絶対に優勝するということはライバルチームへのリスペクトが欠けていると思うからです。

 

[ 鬼木 達監督 ]
最終節、優勝争いをできる環境でやれたことを非常にうれしく思う。また、アウェイでもホームのような雰囲気をサポーターが作ってくれた。その力が、優勝には届かなかったが、難しい状況の中で勝つことまでもっていけたことにつながったと思う。スタジアムで、また画面越しでの応援に感謝したいし、それに応えようと必死に戦ってくれた選手には感謝しかない。

自分たちらしさを、最後に出してくれた。勝つためにやるべきことをし続け、勝利への執念を見せてくれたと思う。

--3連覇を目指した中で達成できなかった今季について。
このリーグ戦は年間を通してのもの。いろいろなところで取りこぼしをした事実がある。この試合が終わるまでは、そのことは考えずに集中していたが、一つひとつの勝敗、得失点に関して、もっと取れたり、防げたり、そういうところだと思う。一試合一試合のところで、もう一度やっていかないといけない。今日のゲームどうこうではなくて、リーグ戦の結果は年間を通してのもの。それを突き詰めていく必要があると思う。

--同時刻開催、首位・横浜FMの情報は入れていた?
僕のところにはまったく入れていない。勝つことだけしか今日のゲームは意味がなかった。勝って、何かが起こるかというところだった。そこに集中していたし、途中で(情報が)入った選手がいたかもしれないが、選手にもそういうアプローチをしていた。

--大島 僚太について。
自分たちのやろうとするサッカーを体現できるというか、体現できるようなスキル、頭脳を持った選手。(退場者が出て)1人減った状態でも心強い選手だったと思う。長い間リハビリをしてつらいシーズンだったと思うが、またもう1つ強くなって来季に挑んでほしい。

 

2022 J1リーグ第33節 京都サンガF.C.vsセレッソ大阪 メモ

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スタメン

京都

前節途中交代の武富が欠場。

31節の負傷から2試合欠場していた山﨑が先発復帰。

メンデス、三沢がベンチから外れ、宮吉と本多がメンバー復帰。

 

C大阪

負傷が発表された山中がメンバー外に。舩木が3試合ぶりのメンバー入りで先発。

直近の公式戦であるルヴァンカップで退場したヨニッチが出場停止。

鳥海が出場停止明け。

ルヴァンカップで復帰していた奥埜がリーグ3試合ぶりの先発。

メンデスがメンバー外に。加藤はリーグ戦2試合連続で欠場。

原川、丸橋が負傷離脱中。

 

流れ

55秒、京都が左の密集でのパス交換から荻原が抜け出し、クロスをにおわせながら自らシュートまで。いきなりビッグチャンスが訪れた。

ボールサイドに密集を作って奪いにくるセレッソに対し、京都がうまくサイドを変えながら前進できている。

4分、ジンヒョンのミドルパスを下りるFWにあててプレス回避。為田の仕掛けでファウルを誘って敵陣でのFKを獲得するセレッソ。京都は山﨑と豊川を軸にプレスを掛けるが、ジンヒョンからの配球を断たないといけないので、枚数を増やして強度を上げないといけない。

5分、上門のブレ球FKは上福元がクリア。

8分、中盤での競り合いからセレッソが回収して、スペースへ毎熊が抜ける。折り返したが、京都も粘ってクリア。

10分、京都が中盤で奪ってからカウンター。松田がスペースに抜け出したが、西尾がカバーして止める。

セレッソは最近ベースになっている4-3-3ビルド。鈴木がアンカー位置に入り、清武と奥埜がIHになる。

12分、右でつないでから中央へ刺して豊川の振り向きざまのシュート。徐々に京都がペースをつかんできた。

京都のトランジションは縦パス→落とし→縦パスとテンポよく繋いで縦に速く攻め切ることを意識。全部前選択ではなく、一度落としを挟むことでタメを作るのと、相手の目線を動かす。

18分、京都の波状攻撃。豊川が右ポケットのスペースへ引き出して競り勝ち、クロス。流れたボールを荻原が再びクロスで中に入れ、豊川が押し込みにかかるもジンヒョンがブロック。こぼれ球を詰めた松田のシュートは枠外へ。

20分、武田が負傷したか、メディカルがピッチに入る。松田へ寄せようとしたときに足を痛めたようなそぶりを見せた。

京都は一時的に1人少ない状態に。

京都はセレッソの4-1ビルドの横幅を3トップだけでカバーする設計。スライドが間に合わず、1トップ脇から運ばれそうなときはIHを押し上げて対応。

25分、ピッチ外で治療していた武田がプレーに復帰。

26分、京都のプレスをジンヒョンの縦パスで回避。

セレッソはボールを持てる時間自体はそれなりにあるが、高いエリアでプレーできる時間が少ない。京都のにらみが効いている。

27分、松田の外切りプレスから全体が連動。SBが縦スライドでSBに出て、IHが中盤を捕まえる。

京都のプレスの構造上、セレッソはSBが空きやすいので、京都WGを引き出した上でGK→SBと届けることを狙う。

多少アバウトに入れても山﨑が収めてくれるので、京都はプレスで詰められたらシンプルに前へ蹴る。

35分、京都が武田を押し上げてプレスを掛けるも、ジンヒョン→松田でクリーンに前進成功。毎熊でSBをピン止めし、うまくフリーマンを作り出した。

40分、京都がプレスで選択肢を奪い、ジンヒョンからのパスをカットしてカウンター。CK獲得。セレッソはジンヒョンからサイドへのフィードが1つの逃げ道になっているが、安定して収まるポイントがまだ見つかっていない。京都が敵陣でのプレータイムを増やす。そこまで前線のプレス強度だけに頼っている印象もないので、普段の京都と比べるとやや省エネもできているかもしれない。

42分、川﨑が2トップ脇で前を向いて左へ展開。

45分、京都が左ポケットを取って折り返し。こぼれ球を荻原が拾って、シュートを狙うも、1つ運ぶところを読まれて打ち切れず、CKに。

→45分、CKから豊川のシュートが福岡のほうへ向かい、押し込もうとしたがうまく当てきれず。

 

セレッソも何度かは良いプレス回避で前進できたものの、そこから先のスピードアップがスムーズにできず、ほとんどシュートが打てなかった。京都は3トップでうまく制限をかけながら相手のビルドアップにけん制をかけ、中盤で奪ってカウンター。もしくは保持の時間を増やして押し込む時間を増やすことができた。チャンスは多く作ったものの、決定機と呼べるものがあったかは微妙なところで、セレッソは自分たちの思いどおりにいかないなりに守備は安定させることができたともいえる。

セレッソは現状ロングカウンターがそこまでないので、ボール保持を安定させるか、タイスコアで終盤まで引っ張り、パトリッキで仕留める形に持っていけるかの勝負。

京都は同じ流れに持ち込めれば主導権は握れているので、あとは最後の質を高めることが肝。山﨑の収めが効いているので、彼が代わるとなった場合は攻撃の設計を調整する必要はあるか。

 

 

後半

後半も京都が高い位置でのけん制でセレッソの保持を封じる。京都が敵陣へ入り、セレッソが自陣で苦労する展開が多い。ただ、セレッソも崩れない。

52分、高い位置で奪って山﨑のポストで押し上げるも、ラストパスはつながらず。

53分、白井の縦突破からクロス。

54分、麻田のフィードを豊川が収めて武田→山﨑とつないでシュートまで。ギリギリ枠外。CKに。

京都はバイタルに差し込むところまでは連続でできているが、そこからブロックを外す作業が足りない。

57分、上がってきた荻原のミドル。ファーポストに当たって外へ。ブロックの外からかまわず狙って惜しかったが、完璧なコースでなければジンヒョンが触れていたようにも感じる。

58分、セレッソ交代

為田、清武→パトリッキ、北野

59分、トランジションから北野が運んでグラウンダークロス。嫌な場所へうまく通したが、中が間に合わず。

61分、京都のプレスを舩木→上門で外すセレッソ。浮き球で中盤をうまく使えれば回避できる。

64分、後方からのFKのこぼれ球を奥埜がミドルで狙うも上福元が好セーブ。なかなかチャンスを作れていなかったセレッソがセットプレーの流れから1つ惜しいシーンを作った。

67分、セレッソが右でうまく作ってパトリッキの仕掛けまで。京都は圧力が足りず、一番の脅威であるパトリッキのところまで運ばれてしまった。

69分、京都交

福岡、松田→金子、パウリーニョ

70分、セレッソ交代

上門→タガート

74分、セレッソのロングカウンター。タガートが低い位置で収めて起点を作り、パトリッキのドリブルでスピードアップ。最後はクロスを送ってタガートが飛び込むも、上福元が出てきてギリギリカバー。セレッソはパトリッキを生かしたカウンターの脅威を示した。京都も前がかりになりすぎると危ないという考えが生まれたはず。

77分、京都交

山﨑、豊川→荒木、イスマイラ

荒木が右CBに入る3バックに変更。

79分、京都の波状攻撃からセレッソのロングカウンター・オープンでパトリッキが運んで松田のシュートクロス→こぼれを北野が押し込みに行くもギリギリ枠外へ外れる。京都が右サイドを軸にゴールへ近づいてきている一方、セレッソのカウンターの脅威も増している。

81分、セレッソの波状攻撃。パトリッキの縦突破からの折り返しに毎熊がフリーで合わせるも上福元が距離を詰めてブロック。こぼれ球をセレッソが再びシュートまで持ち込むも井上が好ブロック。前半から後半途中までチャンスをほとんど作れなかったセレッソだが、終盤に入って一気にチャンスを量産し始めた。京都は前線に外国籍選手が入ったことで一撃の怖さは出た一方、組織的守備に穴が生まれ始めている。

82分、セレッソ交代

毎熊→中原

都交

荻原→本多

本多が左CBに入り、荒木が左WBに回る。

83分、セレッソのインスイングCKをパトリッキが合わせるも上福元がビッグセーブ。

85分、中原のカットインからのミドル。上福元がキャッチ。

京都はプレスの局面がかなり少なくなり、5-4ブロックで受ける時間が増えてきた。セレッソは終盤にきてようやく攻撃のターンが巡ってくる。

88分、イスマイラとの連係で左から荒木がクロス(シュート?)を入れるも外まで流れる。

89分、バイタルでもったパウリーニョがトゥキック気味に狙うも枠外。

92分、中原のカットインミドルを上福元が好セーブ。遠目からだったので反応する時間はあったが、枠内シュートには確実に反応してくる。

93分、パウリーニョが左で仕掛け、マイナスの折り返しをフリーで荒木が合わせるも舩木がブロック。

 

キックオフから60分くらいまでは京都のペースで進んだものの、セレッソがパトリッキと北野の投入あたりから押し返し始め、京都の波状攻撃→セレッソのロングカウンターという構図に。80分が近づいてくるとセレッソが一気に攻勢を強め、惜しいチャンスを連続で作ったが、京都も上福元のビッグセーブでしのぐ。両者ともに勝点3を目指した最終盤はオープンな戦いになり、互いに惜しいシーンを作り出したものの、最後の守備の集中力も落ちず、スコアレスドローで決着した。

京都は統率の取れた強度あるプレスから多くの時間で主導権を握れたため、その時間帯で先制できなかったことが痛かった。オープンになったあとは1点を取るチャンスもあり、失点しそうなピンチもあり、と勝点が3にも0にも転ぶ可能性はあったので、1を取れたのは最低限の結果と言える。

セレッソは60分あたりまでまったくと言っていいほど自分たちのペースにできなかったが、その中でも無失点でしのげたことは好材料。それによって終盤はパトリッキの突進を中心にカウンターを仕掛けて勝利への道筋を見いだすことができた。うまくいかないなりに90分でのプランをうまく組めた印象がある。終盤のチャンスで決め切れれば最高の結果だったが、そこは京都守備陣の執念を褒めるべき。

 

 

個人的MOM

★上福元 直人

途中まではそこまで仕事が多くなかったが、終盤は連続好セーブでゴールを割らせず。間違いなく勝点1の獲得に最も貢献した選手。

 

前線の起点役として機能した山﨑、両サイドからの積極的な攻撃参加で存在感を見せた荻原と白井も高評価。前線3枚と中盤3枚のハードワーク、強度も光った。

セレッソは途中出場で攻撃のけん引役となったパトリッキ、積極的なシュートでゴールへ迫った中原が目立った。苦しい時間で粘りの対応を続けた守備陣も評価させるべき。

 

トピックス

セレッソは5試合勝ちなし。3試合連続無得点。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 曺 貴裁監督 ]
これだけ勝点差が詰まった最終節になるのは、史上稀に見る混戦のJ1リーグだなと感じています。その中で、ちょっとしたものが勝負を分ける試合だったと思います。前期のC大阪さんとの試合と比べて、ホームゲームということもありましたが、選手たちは非常に堂々としていました。最後はカウンターの応酬というプレミアリーグのような展開になりましたが、最後のシュートがどちらかに入っていれば勝点が3とゼロの試合になっていました。内容的なもの、お互いの出したインテンシティーは監督として充実感のある試合でした。交代選手も含めて、サンガが勝点3を取るために何か1つ足りなかったものを来週の練習でみんなで埋め合っていきたいです。最終戦は磐田さんのホームへ乗り込みますが、最後に勝点3を取って京都へ戻ってきて、皆さんと喜び合える時間にしたいです。

--前半から相手にシュートチャンスをほとんど作らせなかったが。
セレッソさんはGKのビルドアップ能力を生かして、ロングボールとショートパスを織り交ぜて相手コートへ入っていくのが得意です。そこをなんとかフタをしたかったです。ある程度はうまくいったかなと思います。最後の15分は戦術や戦略というよりは、お互いに思いというか勝ちたいという気持ちがどう出るのか。それがイーブンだったからこそ、0-0という結果が生まれたんだと思います。

 

[ 小菊 昭雄監督 ]
両チーム、われわれはACL(出場権獲得)、京都はJ1残留に向けて勝点3が欲しいゲームの中で、意地と意地のぶつかり合いでした。死闘、この一言に尽きると思います。前半は、現在の順位、ホームの雰囲気、チームのスタイルも含め、彼らが重心を前にかけてくることは想定していた中で、そのゲームプランで入ったのですが、強度の高い守備、そして攻撃も素晴らしく、距離感よくボールを握ってきた京都に対し、前半は苦労する時間が長く続きました。その中で、全員が耐え忍んで(失点)ゼロで抑えたことは選手の成長を感じました。あの前半をしのいだからこそ、後半はわれわれの展開に持っていけたと思います。その流れの中で、交代選手がギアを上げてくれたことも大きかった。今季、われわれは18人全員でゲームを勝ちにいく、戦う。そういったことはまっとうしてきました。今日も先発で出た選手がしっかりと役割をまっとうして、ダメージを与えた中で、途中から入ってきた選手たちが自分たちのパフォーマンスを最大限に発揮して、自分たちの内容に持っていけました。キャンプからずっと大切にしてきたことが今日のゲームにも表れたことはうれしく思います。ホーム最終戦、まだACLの可能性はありますので、最後は全員で勝って、笑って終われるように準備したいと思います。

--京都の圧力が強く、内容的には厳しかった前半。「相手の出方は想定内」という話もありましたが、こちら側の誤算もありましたか?それとも、相手のパフォーマンスが素晴らしかった?
京都のこの試合に対する心技体、すべての圧を感じました。その中で、われわれも相手のプレッシャー、強度の高い守備に対して、SBやボランチを基準に出ていく、出口になりながら出ていくことは準備してきたのですが、それ以上に京都の素晴らしいパフォーマンスが上回った前半だったと思います。

--交代選手を含めて活性化した後半。特に北野 颯太選手の気持ちを強く感じたが、彼に限らず、ルヴァンカップ決勝を経て、選手個々の気持ちに変化は感じましたか?
2日間のオフのあと、活動を再開するときに、不安な要素も私の中にはありました。選手たちも、あの激闘の中での敗戦、精神的な悔しさ、心も揺れたでしょうし、難しい状況の中で練習に来るのではないかと。その中で私がどうマネジメントしていったらいいのかと、不安があったのですが、その不安をかき消してくれるような準備をしてくれました。もちろん、心の中ではつらい気持ちもあったと思うのですが、本当に明るく、強度も集中力も高く、全員が、メンバーに入らなかった選手も含めた全員がファイティングポーズを取ってくれた。それは私も本当にうれしかったですし、このチームで、もう1つの目標は達成したいと強く思いました。あの敗戦を糧に、選手はたくましく成長してくれたと実感した4日間でした。

 

2022 J1リーグ第33節 サンフレッチェ広島vs北海道コンサドーレ札幌 メモ

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スタメン

広島

大きくメンバーを入れ替えた前節から、主力組に先発を戻す。

今津が出場停止。

荒木が出場停止明け。

ヴィエイラ、エゼキエウ、ソティリウが欠場。

東、鮎川が負傷離脱中。

 

札幌

前節でメンバー復帰した宮澤が8試合ぶりの先発。

前節浦和戦は契約上の理由で欠場した興梠が先発復帰。

小柏、荒野がメンバー外に。

トゥチッチが3試合ぶりのメンバー入り。

深井、駒井が負傷離脱中。

 

流れ

立ち上がりは広島がボールを持って攻め込む。広島はいつもどおり前から激しくプレッシャーをかけていく。札幌はプレスに対して、ある程度長いボールを使うこともいとわない。

札幌は人について守るが、広島が少ないタッチでつないでくるため、はがされてスペースに抜け出されるシーンが多くなっている。

4分、金子→興梠で深さを作り、ルーカスのインスイングクロスまで。

序盤は広島が球離れ良く札幌のマークを外し、札幌は広島のプレスを外す術を見つけられずに苦労する対照的な内容。

6分、満田が右サイドのに流れて折り返し、ベンカリファが飛び込むもわずかに間に合わず。広島は選手がポジションを入れ替えながらサイドのスペースをとれている。

10分、札幌のビルドアップからのセカンド回収でスピードアップ。シャビエル→ルーカスの仕掛け→興梠のシュートでビッグチャンスを作るも大迫がファインセーブ。札幌の攻撃もお見事、大迫のセーブもお見事。広島はプレスとしてはハメられたが、セカンドボールを回収されてからのスピードアップに対応し切れず。

札幌は広島のプレスに対し、高嶺の運び出し、金子のバックドアでアクセントを付けようとしている。

13分、青木がサポートに下りてワンタッチで前へ送り、宮澤が浮きかけていたが、コントロールし切れず。プレスに息が詰まりながらも、なんとか脱出してやろうという気概は感じられる。

15分、岡村の縦パスからシャビエルと金子の良い連係で打開しかけるも、広島も囲い込んで阻止。

15分、佐々木がドリブルでゴールへ向かい、PA角あたりでFK獲得。

→17分、満田が低くて速いボールを供給するもそのまま外に流れる。

札幌はビルドアップの初期配置で後方と中盤を薄くしがちなので、高い位置で奪われるとトランジションでの対応が非常にもろくなりやすい。

広島は多少望みが薄くても、アンストラクチャーな局面では前へのパスを選択する。それで相手に渡したとしても、前プレで押し込めばいいという発想があるか。

22分、札幌先制、0-1。中盤での連続トランジションから、パスを受けたルーカスが複数人のマークを個人技で交わしてラストパス。背後へ抜けた興梠がGKを交わして落ち着いて流し込んだ。ルーカスのキープとパスがスーパー。おおよそ広島ペースで、札幌陣内でのプレーが続いていた中、札幌が1stチャンスをものにした。

25分、札幌の攻撃。金子がカットインからルーカスにわたし、リターンを受けてワンタッチで前へ。興梠が合わせるも枠外へ。ワンタッチが続き、札幌らしいテンポよい攻撃でゴールへ迫った。

28分、柏に警告。判定への異議?

広島のプレスの勢いが落ちてきた印象で、札幌が組み立てで苦しくなるシーンが減った。

30分、興梠が個人での仕掛けでクロス。シャビエルが合わせ、こぼれ球を青木がヘッドで狙うも枠外。スコアが動いてから札幌が多くのチャンスを作り出す流れになってきた。

札幌がロストしたあと、青木の切り替えが非常に速く、プレスバックで相手の攻撃を足止めするシーンが何度か見られる。

32分、札幌の守備が後ろに重くなったところで塩谷のミドル。

34分~、再び広島のプレスが息を吹き返し始め、前へ前へ出て行けるように。また、サイドを経由してから落とし→ワンタッチで縦パスという流れがかなり札幌に刺さっており、右サイドを軸に深さを作れている。

36分、広島同点、1-1。敵陣へ押し込んだところから塩谷のクロスを野津田が合わせてゲット。柏のマークについていた金子の背後からうまく前をとって合わせた。札幌は田中駿と金子がベースポジションで逆になっていなければ、というたらればはあっただろうか。

38分、ルーカスの配球に興梠がピンポイントで合わせるも大迫の守備範囲。まさに阿吽の呼吸といったプレーの合い方。

39分、ボランチの脇あたりまで下りる森島にがっつりついていく田中駿

札幌は自陣深くでも完璧にマンツーでマークにつくので、カウンターに出るには1対1で上回らないといけない。シャビエルや青木も、相手の攻撃参加に合わせて深い位置まで下がるため、基本的には興梠の収めがカギ。

46分、右サイドの混戦から抜け出して金子が仕掛けてシュート。ディフレクションでコースが変わり、ゴールへ向かうも大迫が処理。

 

立ち上がりから広島が猛烈なプレスで札幌の組み立てを封じ、また、保持でも球離れのいいパス交換でマンツーマンプレスを攻略。多くの時間を札幌陣内で過ごし、「あとはどうやって点を取るか」という状況になっていたが、先手を取ったのは札幌。前がかりになる広島の後方のスペースを一撃でとって興梠がネットを揺らした。アシストしたルーカスのキープがスーパー。そこからは札幌がペースをつかみ、惜しいチャンスを作り出したが、広島も最後のところはやらせず、徐々に広島ペースに。再びハイプレスで流れを取り戻すと、野津田のゴールでスコアを振り出しに戻した。プレーエリアが中盤から札幌陣内に偏っているデータを見れば、広島のほうがやりたいことができていたと言えるが、札幌に反撃のチャンスを与えてしまったことは痛手だったと言える。札幌はルーカスがキレキレで、一度仕掛けられると止められない雰囲気なので、彼をどう生かすかがポイントになる。

 

 

後半

46分、連続トランジションからシャビエルが仕掛けて折り返しまで。誰も触れずファーに流れる。立ち上がりだが、中盤が空洞化して、かなりオープンな局面が生まれた。

47分、高嶺、岡村、宮澤のトライアングルでパス交換し、大外で待つ金子へ届けて前進。広島はそこまで強度が上がらず、捕まえ切れなかった。

49分、田中駿のフィードを宮澤がボックス内で受けるもキープし切れず。広島のプレスが弱まってきているため、札幌も後方の組み立てが安定。

49分、広島が自陣でのつなぎから柏→野上で深さを作り、最後はベンカリファのシュートまで。

50分、中盤で奪ってから広島がショートカウンター。満田がミドルで狙うも惜しくも枠外。

ようやく広島のプレスの勢いが出てきた。

背後のスペースを狙ってくる札幌に対して、広島は大迫の飛び出しでカバーする。

52分、上がってきた菅のミドル。

54分、札幌勝ち越し、1-2。ルーカスのフィードをシャビエルが折り返し、中でフリーになった宮澤が押し込んだ。広島は前からプレスに出て行ったが、相手の前進を制限できず、後方が手薄になったところを順番に使われて失点。プレスのかかり方にムラが出始めたスキを突かれた。

57分、札幌が中盤のパス交換から青木のワンタッチで興梠が背後を狙う。ここは荒木の準備勝ち。広島は前に人を割いてプレスを掛けているが、ホルダーにプレッシャーがあまりかかっていない状況も多い。

62分、佐々木に警告。中盤の密集を抜け出した札幌が背後へ送ろうとしたところで佐々木がシャビエルを倒して止めた。荒木が残っていなければドグソだった可能性。

65分、ルーカスがタッチライン際をうまく進んで青木の抜け出しから折り返しまで。やはり質の高いチャンスはルーカスのところから生まれる。

66分、青木に警告。球際への寄せでラフプレーを取られたか。

広島はコンタクトプレーでの判定にかなりフラストレーションを溜めている模様。

67分、広島交代

柏→柴﨑

柴﨑がシャドーに入り、満田がボランチ、川村が左WBに移る。

70分、岡村に警告。ベンカリファとの競り合いで倒した。単体で見るとかなり厳し目の判定に感じるが、繰り返しなども含まれたか?

71分、ルーカスが痛む。仕掛けた際の接触で足にダメージがあった模様。→一度外へ出てからプレーに復帰。

73分、金子に警告。森島との競り合いでブロックしようとした手が顔に入ってしまった。広島がエキサイトしている影響もあるのか、警告が提示される基準がかなり厳し目になっているように感じる。

75分、札幌交代

興梠、宮澤→キム・ゴンヒ、スパチョーク

77分、キムゴンヒに警告。塩谷に対する激しいタックルが危険なプレーに。

78分、広島交代

野上、野津田、森島→茶島、松本、棚田

79分、満田の縦パスからベンカリファがシュートに持ち込むも菅野の正面へ。左足でのキックがミートし切れなかった。

79分、高嶺が足を攣る。後半に入ってから球際でのファイトが続いており、かなり負荷はかかっていたように感じる。

81分、広島のロングカウンター。棚田が背後に抜け出してGKと1対1を迎えるも、菅野がうまく距離を詰めてブロック。広島は決定機を生かせず。

81分、札幌交代

高嶺→福森

85分、茶島の強引な突破からクロスを棚田が受けてシュート。菅野がセーブ。惜しいシーンに絡めているが、あと一歩足りない棚田。

87分、下からの作りで満田が左に流れてポイント作り。

札幌はキムゴンヒと荒木のマンツーが最前線にあり、そこでのマッチアップが時間を作れるかどうかの肝。

88分~、スパチョークのシュートから、こぼれ球回収→青木のシュート。札幌はあくまでも前に出ていく姿勢を続ける。

90分、菅野が座り込む。自分でボールを外に出し、ふくらはぎを押さえている。すぐに大谷が準備。

91分、札幌交代

菅野→大谷

92分、福森の優しいラストパスを金子が受けてシュートも、広島守備陣がブロックしてCKに。

自陣撤退での守りを是としない札幌は、全体を押し上げてプレーエリアを上げる。前線でのチェイシングもまだ効いている。

 

立ち上がりは札幌が攻め込んだが、広島がプレスのギアを上げて押し返す。ただ、圧力が高まった一方で、プレスを掛け切れないシーンも散見され、その隙を突いた札幌が宮澤のゴールで勝ち越しに成功。その後も広島がコンタクトプレーにおける判定にフラストレーションを溜め、あまり良いゲームを展開できなかった。選手交代でエネルギーを高めたあとは棚田に二度のビッグチャンスが訪れたが決め切れず。90分トータルで見れば、引き分けや勝ちに持っていけた可能性もあったと思うが、今季のパフォーマンスを考えるとらしくない時間は長かったように感じる。札幌は前半こそ広島の圧力に押しつぶされるような時間が続いたが、相手が少し落ちてくるとさすがの連係力の高さを見せてゴールへ迫ることができた。広島が前がかりになってきた終盤も前からのプレスを続けることで、ゴール前で守る時間を減らし、大きなピンチもなく、クローズに成功した。札幌は残留が確定。

 

個人的MOM

★ルーカス フェルナンデス

実質2アシスト。特に先制点を生み出したキープからのラストパスはスーパーで、攻撃の中心になっていた。彼の個人技で相手の前向きの圧力を折れたという意味でも重要な役割を果たしたと言える。

 

広いエリアでファイトし、広島とのデュエルで対等以上に渡り合った高嶺、積極的なボックスへの進入で勝ち越し点を決めたほか、組み立てでも貢献した宮澤も高評価。

 

トピックス

金子が累積警告4枚目で次節出場停止。

菅野が負傷交代。少し引きずりながらも自力では歩けていたが、ふくらはぎにトラブルがあった模様。

広島は第5節以来の連敗。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ミヒャエル スキッベ監督 ]
難しい試合になることは予想していました。札幌はカウンターが鋭くて、非常に前がかりにプレスに来るチームということから、難しい試合になることは分かっていました。その中で、札幌のほうが確実なチャンスが多かったと思っています。なので、今日の試合は札幌が勝ちに値してもおかしくないと思っています。

今日の結果からも、Jリーグの順位を見ても、Jリーグの全体のレベルがどれだけ均衡しているのかが分かった試合だったと思っています。今日敗れてしまったことは非常に残念ですけども、ほかの試合結果によって自分たちはまだまだ有利な形で3位になることに取り組める状況にあります。次はアウェイの鳥栖戦になりますけど、そこで自分たちのサッカーをして、しっかりと自分たちのパフォーマンスを見せて、3位になりたいと思っています。

途中交代で入った棚田(遼)に関しては、非常に満足しています。2、3の良いチャンスを作ることができました。

最後に札幌に「おめでとう」と言いたいと思います。(今季)4回対戦して4回とも非常に難しい、お互いにとって良い試合ができたと思っています。特にペトロヴィッチ監督には、後期にここまでしっかりと巻き返したこと、しっかりと残ってきたことに対して、「おめでとう」と言いたいと思います。

 

[ ペトロヴィッチ監督 ]
今日は両チームにとって非常に重要なゲームだったと思います。広島は勝てば3位のポジションが決まるゲームでした。われわれは勝利すれば残留が自力で決まるゲームでした。ゲーム自体はお互いに攻撃的な素晴らしいゲームをしたと思います。われわれ札幌は残留を決めるために戦いました。今日のゲーム、次のゲームで連敗すれば、もしかしたら降格の可能性がまだ残っているという中で、非常にわれわれにとって厳しいゲームだったと思っています。

前半に関しては、われわれは非常に良い形で得点を取れたんですけど、後ろからのビルドアップでなかなか自分たちのボールの動かし方、相手の外し方ができない中で、相手の圧力を受け続けるような展開が続いてしまいました。チャンス自体はもう1回、2回くらい良いチャンスがあったんですけど、広島が非常にアグレッシブでした。そういう中で自分たちのペースが生み出せず、1つ2つパスをつないでは長いボールを蹴って取られ、ボールを奪ってはもう一度取り返される。そういう前半だったと思います。

後半に入ってからは、「後ろからしっかりとつないでいこう。相手のプレスをしっかりと外しながら前進していこう」という話をハーフタイムにした中で、選手たちがしっかりと実行してくれたと思います。より自分たちがボールを支配できる時間が増えましたし、そういう中で自分たちの攻撃の形、崩しの形を出せたと思います。自分たちがボールを握れる時間が増えたことで2点目が生まれたと思いますし、自分たちが勝利をつかみ取るに値したと思います。もちろん、われわれがリードしてから広島が圧力を掛けてきましたけども、しっかりと選手たちは集中力を切らさずに戦ってくれた中で、われわれが最後に勝利することができたと思います。

(広島は)今季はミヒャエル スキッベ監督が素晴らしい仕事をしていると思います。今季から広島を率いて非常に攻撃的でアグレッシブなチームを作ってきた中で、シーズンを通して素晴らしい戦いを見せてくれたと思います。そして2つのファイナルを戦い、3位という順位、ACLの出場権(プレーオフ出場の可能性)を残す戦いを見せているのは本当に素晴らしいことだと思います。

われわれ札幌も次のシーズンの中でしっかりと上を戦っていくようなチームを引き続き目指したいと思います。もちろんわれわれの選手たち、主力の選手が来季も残ってくれればの話ですけど。やはりわれわれ札幌は、良いチームを作っても中心選手が必ず1人、2人、3人と抜かれていってしまうのがここまでの宿命です。経営的な部分でもう少し予算が増えれば、そういった選手たちも引きとどめられるのかもしれないですけど、われわれは引き続き選手を育てながら、チームを作りながら、J1の舞台で上を目指せるようなチームを作っていきたいと思っています。

 

2022 J1リーグ第33節 清水エスパルスvs鹿島アントラーズ メモ

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スタメン

清水

西澤が負傷明けで7月16日以来のメンバー入り。

原、鈴木唯、コロリがメンバー外に。

ヴァウド、岸本がが3試合ぶりのメンバー入り。

オセフン、髙橋、神谷らが負傷離脱中。

 

鹿島

樋口、広瀬が出場停止。

松村は復帰後初の先発。

エレケがメンバー外に。

ブエノ、舩橋が4試合ぶり、名古が2試合ぶりのメンバー復帰。

土居、林が負傷離脱中。

 

流れ

立ち上がりは鹿島がボールを持ち、清水は直線的にゴールを目指す攻撃を見せる。

鹿島は4-1-4-1ブロック。

清水はサイドからのクロスを中心にゴールを目指す。

5分過ぎからは清水が保持する展開に。鹿島はプレスにあまり出ず、ブロック形成で対抗するも、1トップ脇を起点に大外から前進を許し、下がっていく流れになっている。

9分、三竿の前向きの奪取から鹿島がカウンターを仕掛けるも、ピトゥカのパスを立田がカットして阻止。鹿島はSHが大外を意識して下がり気味になり、IHが上がってプレスを掛ける。空いた中盤に入ってきた清水の選手に三竿が詰めてうまく奪った。

12分、右で作ってからホナウドの左足ミドル。枠ギリギリにとんだが早川が好セーブでかき出す。鹿島は守備がハマらない時間が続き、パス交換での安易なミスも目立つ。

13分、右からのアウトスイングCKをサンタナがドンピシャで合わせるも早川の正面。

15分、久しぶりに鹿島の保持。三竿が右に下りて組み立てをサポート。

18分、鹿島はピトゥカと三竿を1つずつ押し上げて、ほぼ4-4-2の守備オーガナイズに変わった。

19分、左での北川とのパス交換から山原がシュートを打つも早川がキャッチ。清水はサイドを起点にした攻撃が機能している。

清水は4-4-2ブロック。大外はSBが出て行って、間をボランチが埋める構造。

21分、松村が右から中に持ち運び、鈴木とのパス交換からシュートまで。好連係から1つ惜しいシーンを作り出す。

鹿島は守備のやり方を微調整してから少し落ち着くようになった印象。前2枚で制限がかかりやすくなったことで、SHも下がり過ぎずに対応できている。

25分、安西が肩を負傷。そこまで強い接触はなかったが、中山との空中戦で痛めた模様。すぐに×印が出される。

28分、鹿島交代

安西→和泉

鹿島は広瀬の出場停止もあって本職がおらず、和泉をそのまま左SBに入れる。

28分、常本のクロスをファーで鈴木が合わせるも権田が好セーブ。

20分あたりからは鹿島が攻める時間帯に。深い位置を取って押し込む。清水はなかなか押し返せず、自陣で我慢の時間。やはり鹿島は前向きにで出ていかさせたら強い。

31分、清水がトランジションから中山の運びで前へ出ていくも、三竿が対応してマイボールに。

33分、立田の縦パスで一気に背後を取りかけるもつながらず。鹿島はSHがSBへ寄せるようになったことで、SBが大外への意識も持たなければならず、中に刺されると迷いが生じやすい。

34分、鹿島のプレスに出しどころがなくなる清水だが、北川が浮くポイントへ下りてきて回避。北川は前に張るのではなく、サイドに流れたり、中盤へ下りたり、フリーマン的な役割。

36分、北川が座りこむ。筋肉系のトラブルか。

37分、清水交代

北川→乾

乾が左SHに入り、カルリーニョスが中央の位置へ。

33分あたりからは再び清水がボールを持つ展開に。

41分、トランジションから中山が出ていき、ロスト後の寄せで奪って折り返し、カルリーニョスが合わせるもブロックされてCKに。

鹿島は松村のドリブルで中への進入、もしくはそれで空けた外のスペースに常本が上がってきてのクロスという攻撃パターンが多い。

44分、乾が個人技でマーカーを外し、山原の仕掛けからクロスまで。早川がキャッチ。清水が攻め立てる。

45分、清水の波状攻撃。セットプレーの流れから乾の仕掛け、サンタナのクロスでゴールへ迫り、最後はホナウドが頭で合わせるも枠外。

47分、カルリーニョスのアクロバティックなボレーのこぼれを乾が狙うもサイドネット。清水がイケイケでゴールへ迫り続ける。

48分、鈴木がバイタルでクッション役になりながら最後は仲間とのパス交換でミドルまで。可能性を感じるシュート。

 

ともに自分たちの時間帯を作り出しながらゴールへ迫ったが、ゴールは生まれずに折り返し。清水のほうが敵陣へ押し込む時間は長く、チャンスの質も高かっただけに1点は決めたかったという心境だろう。

鹿島は立ち上がりの守備がハマらないとすぐに修正して一度は立て直したものの、一度押し込まれるとバタついてしまうところは課題。自分たち手動で押し返す術を見つけられていないため、そこの手段を見いだすこと、もしくは受けに回らずに攻め続けられるかがポイントになるか。鈴木と松村の連係、常本のクロスが攻撃の中心になっていた。

清水は攻撃を円滑に回す役割を担っていただけに離脱は痛手。ただ、代わりに入った乾の躍動もあって、彼がいなくなってからも攻撃が機能したことは好材料。前半同様に敵陣へ押し込み、フィニッシュの精度を上げることがカギ。

 

 

後半

鹿島は2トップが中央をかなり閉めるため、脇を追い切れない場合にはボランチが前に出てきて対応する。SHはあくまでも外側の担当。

どちらも積極的にプレスをかけないため、ゲームのテンポは終始落ち着いている。

50分、仲間がバイタルで受けて振り向きざまにコントロールショット。惜しくも枠外。

50分前後から鹿島が保持する時間が続く。清水はSHの位置が低くなり、ラインが下がってしまっている印象。

53分、清水のロングカウンター。乾がスペースでの仕掛けまで持ち込むも時間がかかって打ち切れず。

55分、鹿島先制、0-1。ピトゥカのCKの流れから権田がはじいたボールを三竿が狙い、中山がクリアしようとしたボールを三竿が足に当てて、それがそのままゴールへ吸いこまれた、鹿島はボールを持って押し込めていた時間でうまく先制に成功。

58分、サンタナの起点から乾のシュート。ディフレクションしたボールは早川が処理。

鹿島は前半立ち上がりのように、SHが大外を見るために下がって、IHが前にプレッシャーを掛けていくようないびつな守備構造に戻った。最終ラインの横幅はカバーしやすいが、バイタルにスペースが生まれやすいのと、外経由で押し込まれやすい。

舩橋がCBへのプレスも睨んでいる一方、その背後を狙い続けているカルリーニョス

63分、鹿島交代

舩橋、仲間→名古、カイキ

IHが相手ボランチを見ながらCBへのプレス、IHの背後に入ってくる選手は三竿がついていってつぶす構造。

清水がボールを持つ時間を作っているが、前進のポイントが見つからず、持っているだけの状況になっている。

72分、連続トランジションから清水のカウンター。乾のインスイングクロスでCK獲得。鹿島は鈴木と2IHでうまくぼかしながらプレスを掛けに行ったが、スライドが間に合わなくなって前進を許した。

鈴木は中央エリアの管理に終始し、プレスはIHに任せる。ベースシステムは4-1-4-1に近いが、守るときの形は4-3-1-2のようになる。SHはボールサイドに来たら最終ラインに吸収されるようなイメージ。中盤の3は両サイドとアンカーの3枚。

76分、三竿のカットから鹿島がカウンター。鈴木が中央で収めて松村にわたし、決定機を迎えるも枠外。

77分、清水交代

カルリーニョス、中山→西澤、ピカチュウ

ピカチュウが右、西澤が左に入り、乾が中央へ。

79分、シンプルに右のスペースへ松村を走らせてCK獲得。

79分、ピトゥカのインスイングCKを鈴木がドンピシャで合わせるも権田が触ってバーにはね返される。決定機。

82分、清水交代

片山→岸本

83分、鹿島が自陣でのトランジションからカイキが1人でゴールへ向かうも立田が対応。なんでもないシーンだったが、個人の仕掛けとスピードでPA内まで入り込んだ。

85分、西澤が相手中盤の空洞に入り込んで前進し、山原の強烈なミドル。早川がパンチングではじき出す。

鹿島はリスク管理も考えて無理につながず、ロングボールで押し上げる作戦に。

86分、鈴木が足を攣る。

鹿島は敵陣ではIHを押し上げてプレスを続け、自陣へ押し込まれたらしっかりと中盤を埋めて守る。

89分、鹿島交代

鈴木→エヴェラウド

89分、乾に警告。おそらく抗議によるもの。

勝点獲得のためには少なくとも1点が必要な清水はなりふり構わず出ていく。

91分、鹿島がセットプレー守備からロングカウンター。エヴェラウドがスルーパスで抜けて1人でシュートまでいこうとするが、切り替えしの際にカットされる。

92分、FKのチャンスに権田も上がる。西澤のインスイングのボールにサンタナが飛び込むも当てきれず早川が処理。西澤はきわどいボールを入れてくる。

 

最後は失点覚悟で前に出て行った清水だが、ゴールは割れずに鹿島が逃げ切り成功。前半は良い時間を多く作り、ゴールへ迫ったが、後半は鹿島の守備に手を焼く時間が続き、チャンスらしいチャンスはなかなか作り出せなかった。鹿島は試合開始から守備の微調整を続けながらハマる形を見つけたことでゲームを落ち着かせることができ、狙いどおりのプランではなかったかもしれないが、苦しい時間を減らせたことは大きかった。三竿が久しぶりに中盤に入った中、彼にしか務まらない役割で大きな存在感を見せた。

清水は残留争いの中で手痛い1敗。ギリギリで追い付かれて勝点を落とす試合が多かった中、ビハインドから追い付くことはできなかった。

 

 

個人的MOM

★三竿 健斗

ボランチでの起用に応える完璧な守備。中盤の中央に大きくスペースを空ける守備戦術の中、抜群の管理能力と奪取センスでバランスを整えた。彼にしか務まらない役割だったように思う。また、決勝点も生み出し、文句なしの選出。

 

右サイドで縦横無尽に駆け回り、コンビネーションからのシュートでも目立った松村、的確なポジショニングとプレー選択で落ち着きをもたらした早川も高評価。

清水は乾、西澤など、途中出場の選手が要所で良いプレーは見せたが、特に後半の低下体感は否めなかった。

 

トピックス

安西が負傷交代。肩の負傷で脱臼の疑い。

北川が負傷交代。おそらく筋肉系のトラブルか。

乾は累積警告4枚目で次節出場停止。執拗な異議で、残留が懸かる重要な試合に出られなくなった。

鹿島は8試合ぶりの勝利。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ゼ リカルド監督 ]
またしても悔しい結果になってしまいました。今日は特に前半は良い内容のゲームをしながらも、結果的に勝利までつなげられなかったことを悔しく思います。前半に北川(航也)をケガで失って、彼がいなくなったことも痛かったですが、その後もチームとしてまとまって良いゲームを進めていったと思います。失点のシーンは説明が難しいですが、悔しい形での失点でした。われわれにまだ望みが残されている以上、ここであきらめずに進んでいくことが大事だと思っています。

--前半の入りが良かった中で、途中から鹿島に押し込まれる時間が長くなったと思いますが、どこからプランが崩れたか?
前半、しっかりとボールを保持していたので、鹿島はそれをイヤがっている印象を受けました。われわれがボールを持つことによって、リズムよくゲームを進められたと思っています。

それを続けていければ良かったのですが、結果が出ていないことによる気持ちの面での焦りも影響したと思います。一瞬一瞬の判断、正確性というところで判断を急ぎ過ぎたり、落ち着きがほんのわずかに足りなかったり、そういったプレーが時々あったことで少しずつ乱れが起こってきたと思います。鹿島も経験のある選手が多いので、そうしたことで相手にスキを見せてしまったと思います。

--次節、札幌戦の意気込みは?
望みのある限り、われわれはハードワークを続けていく。今日の状態よりもさらに強くなって、次のゲームに臨むことが必要になります。今日も前節より一回り大きくなって臨んだつもりでしたが、勝って終わることができませんでした。われわれはオフに体を休めて、そのあとしっかりとリフレッシュした上で、気持ち、体がフル充電された状態で次のゲームに向かっていく。結果が何より必要なので、最低でも勝つこと。そして他会場の結果を待ちたいです。

 

[ 岩政 大樹監督 ]
ようやく勝星がついて、内容もやろうとしていることがどんどん出せるようになってきて、非常に選手たちにとって大きな試合になったというふうに思います。試合自体も長く感じましたし、ここまで勝ちがないというのも僕はあまり関係なくやっていたのですけども、周りがすごく騒いでおりましたので、ようやくここで勝ちがついたというところは非常に良かったというふうに思っています。

--三竿 健斗選手がしっかりCBの前に立つことで守備も機能して、得点も三竿選手が取りました。彼の評価をお願いします。
リーダーの1人ですね。できるだけピッチに立たせておきたい、良い選手の1人だというふうに評価しております。どんなときも僕の意向を汲みながらチームを引っ張っていってくれていますし、そういう姿勢が最後のところでボールをかき出したり、今日のようにゴールを奪ったりというところに結びついているという面では、ほかの選手に対する影響もある選手だというふうに思っています。