2023 J1リーグ第20節 名古屋グランパスvs横浜F・マリノス メモ
流れ
1位・2位直接対決。
マリノスがいつにも増して積極的に前線から激しくプレスを掛ける立ち上がり。名古屋もそのテンションに付き合うようにゲームスピードを上げるアプローチで、ボールにどんどんチャレンジして縦に速くゴールへ向かおうとする。
立ち上がりはマテウスの突破や、WBの推進力を生かして押し込んでいく。
6分、名古屋がプレスをハメ切ってショートカウンター。最後は森下が狙うも一森が好セーブ。マリノスは耐えの時間が続く。
7分、名古屋先制、1-0。中盤で奪ったところからテンポよくつないでこぼれを拾った永井がシュート。松原に当たってループシュートのような軌道になり、一森の頭を越えてネットに吸い込まれた。
得点後も名古屋が一気に畳みかける。飛ばし気味ではあるが、主導権を握って先制できたことを踏まえればかなり上々の入り。
名古屋は2トップが2CB、マテウスがアンカー位置の選手を捕まえる。ほかも軒並みマンツー気味のプレス。整えてうまく守ろうとするのではなく、1人が1人を確実につぶす守備でそれぞれの対人の強さを生かす。
12分~、マリノスの久しぶりの敵陣保持。最後はエウベルのシュートまで。名古屋はミドルゾーンまで入られたら、無理をして前から行かず、組織を整えるという、エリアごとの守り方の切り替えがあるか。
12分頃からはマリノスの保持の時間が続く。
16分、松原のラストパスに抜け出したヤンマテウスが抜け出しかけるも森下がブロック。ファウルギリギリのプレーに見えたがおとがめなし。マリノス側のPA内進入を止めたファウルギリギリの接触に関してはここまではとらない基準。
19分、中盤での奪取から素早くエウベルへ展開。最後は渡辺がワンツーで中央突破を図るも最後が合わず。名古屋は落ち着かせるポイントを作れなくなっている。
21分、名古屋が久しぶりの攻撃。右のパス交換から稲垣がポケットに入って折り返しを狙うもブロックに遭う。そこからマリノスがロペスのポストからカウンター。マテウスの折り返しにエウベルが飛び込むも藤井が絞って阻止。一進一退の攻防。
名古屋はハイプレスをやめてミドルゾーンで構えるようになった。マリノスは最終ラインが比較的自由にボールを持てるように。
24分、エウベルのバックパスミスから永井がスプリントをかけて追いかけるが、上島が下げて一森がクリアして難を逃れる。その後、オープンな局面からロペス→エウベルへのスルーパスでチャンスメイク。和泉がPA前で倒してしまい、マリノスがFK獲得。和泉には警告が提示。
→26分、エウベルが直接狙うもポスト。壁の外から巻いて狙い、意表を突けたが、惜しくも枠内には収め切れず。ランゲラックはまったく反応できていなかった。
27分、マテウスカストロのロングシュート。一森がこぼすも素早く処理。
27分、マリノス同点、1-1。一森の素早いフィードにエウベルが抜け出し、そのまま独走してGKも交わし、流し込んだ。名古屋はチャンスから一転、ゴールを陥れられた。
マテウスカストロが痛んでいる様子。右足首を気にしている?→プレー続行可能な模様。
名古屋の保持に対し、マリノスは3トップを3バックに当て、ボランチはボランチをそのままマーク。ボールと遠いほうは中盤のスペースも意識しながら動く。
立ち上がり10分は完全にペースを握っていた名古屋だが、以降はマリノスが保持で押し込み続け、なかなか押し返せない状況が続く。
34分、マリノス逆転、1-2。PA前のパス交換で、西村が横に流すと、ロペスがDFを1人背負いながらスペースを空け、飛び込んできた藤田がコントロールショットで隅へ流し込んだ。
36分、名古屋交代
米本→内田
重症ではなさそうだが、おそらく負傷交代。内田がそのままボランチに入る。
40分、名古屋の保持。相手が食いついてきたところをすれすれで交わしながら、内田がサイドのスペースへ流れて受けに行くもエドゥアルドがカバー。名古屋はなかなかゴールへ向かえない。
42分、西村がももうらを抑え、座り込む。すでにベンチも準備を進めており、植中が用意しているという情報。
43分、名古屋が左サイドを突破してマイナスの折り返しをマテウスが合わせるも大きく枠の上へ。久しぶりの惜しいチャンスもものにできず。
交代枠の消費を嫌がってか、マリノスは西村をそのまま残す。思うようには動けなさそうだが、ピッチに残れるということは肉離れなどではない雰囲気。
47分、マテウスカストロが中盤のスペースで仕掛けて渡辺を振り切り、森下へ展開。そのままシュートに持ち込むも一森がはじき出す。
→CKのこぼれ球を稲垣が遠めから狙うも一森の正面。
立ち上がりはテンションを上げて入った名古屋が完全に主導権を握り、そのまま先制点まで奪い切る理想的な入りを見せたが、10分過ぎあたりからテンションを落とすと、そこからはマリノスのペースに。ストレスなくボールを持てるようになり、敵陣での攻撃試行回数を増やす。名古屋が久しぶりに反撃に出たタイミングで、一森のフィード一発でマリノスが追いつくと、その後も主導権を握って崩しから逆転に成功。名古屋も単発的にシュートシーンは作ったものの、流れを引き戻せないまま前半終了になった。
名古屋としては10分までの流れは完璧だっただけに、少し重心を下げて引き込むフェーズに入ってからの押し返しがうまくいかなかったところが悔やまれる。マリノスは激しいマンツープレスに苦しんだが、それが続かなくなったタイミングで一気に形勢逆転。耐えの時間で失点を喫したのは反省点だが、流れを引き寄せたところでスコアをひっくり返すところまで持ち込んだのはさすが。
後半
マリノス交代
西村→植中
前半終了間際に負傷していた西村を交代。
46分、名古屋同点、2-2。マリノスがルーズボールの処理がアバウトになり、森下が左のスペースで受けると、マテウスへつなぎ、折り返しをユンカーが合わせてゲット。ひょんなことから名古屋が早くも追いついた。
48分、永井に警告。自らのロストを取り返すように守備へ戻り、松原へアフター気味に飛び込んだ。
後半は立ち上がりからかなり中盤でのトランジションが頻発しており、オープン気味。
マリノスが保持から素早いセカンド回収で陣地を押し上げ、名古屋が息をする時間を作らせない。
53分、名古屋の人をあてたハイプレスに対し、エウベルと植中の入れ替わりで抜け出し、シュートも枠外。ファーサイドでフリーになっていたヤンマテウスは「パスを出してくれよ」というような不満げなリアクション。
55分、中谷のフィードを永井がすらし、フリーの森下からクロスが入るも中に合わず。惜しいチャンス。
57分、エウベルが人の間を縫うようにドリブルで強引に突っ込むが名古屋DFがPA内で対応。きわどい接触は徹底して取らない基準。
57分、バイタルで受けたマテウスカストロが思い切りシュート。やや遠めだが、彼にとってはシュートレンジ。
58分、河面からの1つ飛ばしのパスでマテウスがスペースに抜けるもオフサイド。
61分、ユンカーに警告。スペースで起点を作りに行ったところでカットされると、その直後に永戸へ強烈なタックルを見舞った。
マテウスと内田が相手ボランチ2枚をがっちりマークしている。稲垣が中盤のスペースを見ながらその2人の背後に入ってくる選手を監視。
63分、マテウスカストロがルーズボールをものにして森下→永井とつなぎ、ニアゾーンから折り返し。ファーでフリーになった和泉が合わせるが、ミートし切れず。枠へ飛ばせば1点のビッグチャンス。
立ち上がりはマリノスペースだったが、徐々に名古屋が保持もハイプレスも機能性が高まり、ゴールへ近づけるようになってきた。
67分、中盤での前向きの奪取から名古屋がショートカウンター。3トップの連係で崩しに行くが、ラストパスが微妙に合わず。一気に名古屋がペースを引き寄せている。
71分、マリノス交代
エウベル→宮市
72分、マテウスカストロが1人で持ち込んでミドル。一森がはじいたところを藤井が頭でプッシュするも枠外。
74分、マテウスカストロが左のスペースで受けて折り返し。最後は永井が狙うもブロックに遭う。結果的にオフサイド。
75分、植中がPA内右に抜けてシュートもランゲラックが詰めてブロック。角度があまりなかった。
互いにゲームを落ち着かせる気はあまりなく、3点目を取りに行っている。
77分、藤田のスルーパスに反応したマテウスがPA内右のスペースを取り、シュートを狙うも河面がブロック。徐々にマリノスが押し返してきた。
77分、マリノス交代
藤田、マテウス→山根、水沼
78分、名古屋交代
永井、ユンカー→酒井、貴田
79分、宮市がスペースで受けてシュートまでいくもバーの上。まだ10分以上ある中で、かなり殴り合いの様相に。
81分、森下がPA内で仕掛けて折り返しを狙うも一森がブロック。互いにゴールにかなり近いところまで迫ってきている。
82分、マリノス交代
エドゥアルド→畠中
85分、森下のワンタッチでの背後へのパスに抜け出した酒井から折り返し。こぼれ球をマテウスが押し込んでネットを揺らすもオフサイドの判定。かなりギリギリだったが、酒井のところが出ていた模様。
88分、左サイドに抜けた酒井が折り返し、ファーサイドで貴田が飛び込むも合わせきれず。可能性を感じさせるチャンスが名古屋に続けざまで訪れている。
89分、松原に警告。森下へ背後から激しくアタックした。
92分、マテウスカストロが中盤でキープし、そのまま左サイドに抜けてクロスを送るも、思ったところに流し込めず。さすがに疲労がきているか。
94分、内田が高い位置でカットし、マテウスへ預けるも折り返しはブロックに遭う。CK獲得。
1点ビハインドで入った名古屋が後半開始早々に追いつき、すぐにゲームを振り出しに戻す。その後はマリノスが敵陣でのプレーを続け、押し込む展開に持ち込んだが、徐々に名古屋がハイプレスとスペースへ流す攻撃で陣地を押し上げる。サポーターの雰囲気作りによる後押しも相まって、決定的なチャンスも生まれたが、最後の詰めの部分がうまくいかず、マリノスも攻め返した中で決定的なチャンスまでは作れなかった。ともにあと一押しが足りなかった形だが、首位攻防戦に相応しいスリリングな展開が続き、劣勢になってもしっかりと押し返す時間を作り出すパワーを両チームから感じた。
個人的MOM
★一森 純
2点目のアシストに、マテウスらのシュートを危険な位置へこぼすことなく、安定したセーブと処理を見せた。
トピックス
米本が負傷交代。
西村が負傷交代。ハムストリング?
永井は累積警告4枚目で次節出場停止。