がちゃのメモ帳

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2023 J1リーグ第18節 北海道コンサドーレ札幌vsセレッソ大阪 メモ

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流れ

1分、セレッソ先制、0-1。舩木がスペースに流したボールを加藤がうまく収めてポケットから折り返し。飛び込んできたセアラが合わせてゲット。舩木からの配球でポイントを作ろうとしていたセレッソが1stチャンスで試合を動かした。

4分、CKの流れから札幌の波状攻撃。金子のシュートは鳥海に当たってバーをたたく。

4分、中盤での奪取からコンビネーションで中村が前に出ていく。最後は金子が仕掛けるもラインを割ってゴールキックに。札幌が守備はハイプレス、攻撃は縦に速く、とゲームスピードを上げていく。

セレッソは舩木から2トップへ斜めに当てるボールやスペースに流すボールで起点作りを狙っているように見える。

7分、岡村のフィードに浅野が反応するもわずかに合わず。一発での裏抜け狙い。

8分、ルーカスがワンツーでニアゾーンへ進入し、折り返し。ファーへ流れたボールを田中駿がダイレクトで狙いもブロックに遭う。1点ビハインドになった札幌がペースを握る時間。

11分、ルーカスが左を突破してクロス。駒井が頭で合わせるもセレッソ守備陣がブロック。札幌が押し込み、セレッソが我慢する時間が続く。

13分、後方からのつなぎで前進しつつ左へ展開してルーカスの仕掛け→菅の追い越しでクロスまで。札幌がやりたいことをやれている。

15分、クルークスが右から内に入ってクロス。セレッソが久しぶりに敵陣でボールを持てプレーできた。

16分、セレッソ追加点、0-2。札幌のビルドアップミスを拾った加藤が遠めから狙ってネットを揺らす。浅野の落としが大きくなり、菅野がポジションを取れないうちに狙ったのが奏功した。札幌がペースを握っていた中で、2点目を取ったのはセレッソ。加藤のシュートの質はお見事だったが、札幌は1つのミスが致命傷になった。

19分、香川の展開からカピシャーバのクロス→クルークスのヘッドでシュートまでいったが、菅野の正面。セレッソは少ないチャンスでも一度の攻撃をシュートまで結び付けられるようになってきたか。

20分、ロングボールのすらしからクルークスが入れ替わってシュートまで持ち込むも、菅野が距離を詰めてブロック。ビッグチャンス。札幌はプレーエリアは比較的高いが、ゴールに近づけなくなってきており、セレッソが攻撃の質を高めてきている。

26分、右サイドの連係から札幌がCK獲得。久しぶりに深い位置へ入れた。

28分、右で持った金子がPA近辺で倒されるもおとがめなし。

セレッソは自陣でもたられたら2トップも比較的低い位置まで戻して守備に参加させる。

32分、右サイドでのつなぎから左へ展開し、ルーカスが仕掛け。最後は混戦からルーカスが押し込みにかかるも舩木がゴールカバーでかき出す。結果的にオフサイド

37分、セレッソ追加点、0-3。カピシャーバの左足クロスはクルークスに合わなかったものの、その後の二次攻撃から喜田の左足ミドルがネットに突き刺さった。加藤のゴールに続き、見事なフィニッシュ。流れもスコアも完全にセレッソのゲームになってきた。

40分、札幌のビルドアップをひっかけたセレッソ。カピシャーバがネットを揺らすが、その前のセアラがオフサイド。札幌は命拾い。

42分、金子の強引な仕掛けからPA内で混戦を作るもセレッソがかき出す。

43分、田中駿のクサビをスパチョークが受けて右足を振るも進藤がブロック。札幌が少しずつ押し込み始める。

44分、札幌得点、1-3。浅野が蹴った右からのインスイングCKを荒野が頭で合わせた。内容的にもスコア的にも厳しくなっていた札幌が後半につながる1点を返す。

46分、金子の仕掛けでCK獲得。カピシャーバもかなり素早く戻って2対1を作ろうとするが、それでもスペースがあれば勝負を優位に進める金子。応援のボルテージも一段と上がる。

 

立ち上がり早々にセレッソが先制点を挙げたものの、序盤でペースを握ったのは札幌。金子とルーカスの両ワイドが積極的にサイドで仕掛けて深い位置を取って折り返しを狙った。ただ、そこで押し切れずにいると、セレッソが徐々に1回1回の攻撃の質を高め、押し返す。札幌がビルドアップミスでセレッソが2点目を奪うと、ペースを握り返した時間帯で3点目をゲット。完全にゲームを掌握し始めていたが、札幌も前半終了間際に再び押し込む時間を作って1点を返した。

 

 

後半

46分、札幌の分厚い攻撃。中村のフィードを対角の金子に届け、田中駿の配球からPA内右奥を取る。セレッソは前線の選手も深くまで戻してゴール前のスペースを消す。

50分、セレッソが高い位置からプレス。クルークスが外切りで寄せてきたところを中村が内に運んではがし、前進。相手の逆を取る好プレー。

後半も札幌がボールを持って、セレッソがプレスとブロックを使い分けながら守る構図。

52分、セレッソの攻撃。右サイドで起点を作り、香川との連係から舩木のクロス。加藤が頭で合わせるもバーにはね返される。後半に入ってセレッソの1stチャンス。

53分、左からのFKをクルークスが直接狙うもポスト直撃。

55分、札幌の組み立てに人を当ててプレスに出ていくセレッソ

札幌のマンツープレスに対し、セレッソの保持は中盤を下がり目に配置してマーカーを引き出した背後に下りてくる加藤を使った前進。そこを岡村らがつぶせるかどうかが札幌の守備のポイント。

札幌が攻守で配置を崩すため、トランジションで中盤に空洞ができやすく、ゲームスピードが上がりがち。

57分、札幌交代

菅→キム・ゴンヒ

キムゴンヒが最前線に入り、駒井がボランチ、中村が左CBにそれぞれ移動。

60分、中村の対角フィードを金子が受け、仕掛けからシュートまで。この形がパターン化されている。

61分、セアラが足を抑えて座り込む。

63分、浅野がインスイングFKで際どい場所に入れるもヤンハンビンが飛び出してキャッチ。

札幌は最終ラインの編成が変わったため、保持時のCB位置には荒野と駒井が流動的に入れ替わりながら入ってくる。選手交代前までは中村が左CBの位置で固定されていた。

65分~、札幌の波状攻撃。セレッソもゴール前での集中力は高く、ブロックに入ってシュートは許さない。

66分、セレッソ交代

加藤→ヨニッチ

ヨニッチはCBに入り、5-4-1にオーガナイズを変更。

67分、舩木に警告。仕掛けた金子に振り切られかけたところで体を預けて止めた。札幌はPA外右の近い位置からのFK獲得。

セレッソは3バックに変えたが、後ろにベタ引きではなく、WBが状況を見ながらマークを捨ててプレスに出ていくことも。

札幌は荒野と駒井の両方を最終ラインに下ろして疑似3バックのような形にし、完全に人がいなくなった中盤に前線の選手が下りてくるような組み立て。

72分、浅野に警告。カピシャーバが個人で強引に運んだところを倒した。札幌が前がかりになって攻める中、カピシャーバは1人で時間を作る好プレー。

73分、札幌交代

スパチョーク→小林

75分、セレッソ追加点、1-4。後方からのロングボールをセアラがスペースで受け、中に折り返すと、飛び込んできた香川がループでGKを外してゲット。リスクを掛けて後ろを薄くしていた札幌の守備を素早く突く攻撃と、香川らしいさすがのフィニッシュ。

77分、セレッソ交代

舩木→西尾

西尾が右WBに入り、毎熊が左WBに移る。

81分、セレッソ交代

カピシャーバ、クルークス→上門、中原

セレッソはセアラがサイドを制限し、中盤の4枚で横を圧縮し、5枚で迎撃態勢を整えるという守備がハマり、ボールを持たずとも札幌を押し返す時間が増えてきた。

87分、中原のインスイングCKを進藤が頭で合わせるもゴールカバーに遭う。セレッソはゲームを落ち着かせようとはしているが、3点リードもあってか、そこまで時間を使うプレーに固執していない印象。

札幌が積極的に前へボールを送ってゴールを目指したが、セレッソのGKを含めた最終ラインが冷静に処理し、これといったチャンスを作れないまま終了。

 

序盤こそ両ウインガーの積極的な仕掛けからゴールへ迫り、内容的にはペースを握れていた札幌だが、開始早々の失点を含め、自分たちのミスなど少ないチャンスをことごとくものにされ、「なんとなく攻めている感じはするけど、結果的に得点は少なく、失点がかさむ」という良くないときのパターンに陥った。逆にセレッソはボールを持たれることを受け入れながら、プレスとブロックを使い分け、攻守において要所を抑える試合巧者ぶりを見せた。ただ、各フィニッシュの質が抜群で、内容に対してスコアが上振れした印象もある。最後は復帰したヨニッチを試す意味もあってか、早めに守備固めに移行し、手堅くクローズした。小菊監督は逃げ切り態勢に入るのがやや早い印象もあるが、この試合はそれが機能したと言える。

 

 

個人的MOM

★加藤 陸次樹

先制点のアシスト、インパクトのある2点目のゴールと、試合を優位に進めるために必要な2ゴールを演出。ビルドアップでも彼が起点になれるかどうかで前進の精度が決まるという大事な役割を担った。

 

3点目の強烈なシュートはもちろん、ハードな守備でも存在感を示した喜田も高評価。