がちゃのメモ帳

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2023 J1リーグ第1節 サンフレッチェ広島vs北海道コンサドーレ札幌 メモ

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スタメン

広島

主力級でいうと森島、柏がメンバー外。

 

札幌

広島から加入した浅野が先発し、開幕戦で早速古巣と対戦。

注目されたGKの先発は菅野が勝ち取り、クソンユンはベンチ。

 

流れ

立ち上がりは広島がボールを持ち、ボランチやWBを前へ押し出しながらゴールへ向かう。札幌はボールを持てず、防戦の展開。

積極的に前からプレスを掛けてくる広島の前に、札幌はつながせてもらえず蹴るしかなくなっている。

広島がかなりゲームスピードを上げるアプローチで入っているため、なかなか落ち着く局面にならず、ボールが行ったり来たりするような展開になっている序盤の10分。

13分、満田が右から速いクロスを送り、ベンカリファが落として東のシュートまで。

14分、札幌がおそらく初めて敵陣でボールを持てた。

序盤は完全に広島のペース。切り替えの速さと球際の強さでロスト後も即時奪回を続けて敵陣で圧力を掛け続ける。

16分、右からのCKを荒木が頭でとらえるも、ポスト直撃。この試合一番のチャンス。

立ち上がり10分は広島のプレスに対して息継ぎを許してもらえなかった札幌だが、少しずつプレスをかいくぐれるシーンが出てきている。ただ、まだゴール前まで進ませてはもらえていない。

21分、セットプレー崩れからベンカリファが右からクロスを上げ、スクランブルが生まれるも菅野が処理。

23分、佐々木の縦パスを満田が収めて前を向くもシュートまではいけず。札幌が持てる時間を作り始めたとはいえ、主導権は広島にある。

25分、ワンツーで中盤を運んだ塩谷のスルーパスを川村がうまく受けてシュートも枠外。良い形だったがフィニッシュの質が伴わず。

26分、素早いリスタートから青木のミドル。広島の隙を突いた攻撃で惜しいシーンを作った。

広島も札幌も縦に速い展開で試合を進める。ビルドアップとプレスでやり合うシーンがかなり少なく、試合がいまだに落ち着かない。

28分、札幌の保持。菅野を組み立てに加えながら、プレスに来られたらサイドに人数をかけて外しにかかる。

序盤から松本泰が右奥のスペースに出ていく動きをよく見せている。昨季にも合ったボランチがサイド奥に走って厚みを作る攻撃。

札幌のビルドアップの局面になった際、広島はそこまで強くプレスを掛けなくなった。それによって札幌のバックラインは比較的時間をもらえるようになっている。

36分、右サイドの奥をとって中野がシュート性のクロスをスペースに入れたが誰も触れず。

37-38分、川村のクロスが流れて中野が広い再びクロス。ゴール前に多くの選手が飛び込むも札幌も決死のディフェンスでクリア。

40分あたりからまた広島の強度が上がってきて、敵陣へ押し込む展開に。札幌は個人で時間を作れないとなかなか押し返せない。

46分、右CKを再び荒木が合わせるも菅野がキャッチ。広島はセットプレーの機会が多い中で、ターゲットも多く、迫力がある。

 

札幌は青木のミドルを1本打てたくらいしかチャンスをもらえず、ほとんど広島のペースで試合が進んだ。広島はゴール前にどんどんボールを入れて、人数も掛けて攻勢を強めたがスコアは動かせず。シュートもセットプレーからのチャンスも多かっただけに先制できれば理想的だったが、相手に何もさせなかったという点においては充実した内容だったと言える。序盤からかなりハイペースに動いているため、どこまで強度が保てるかがポイントの1つになりそうだが、昨季もそんな感じで90分走れることが多かったので、これが平常運転なのかもしれない。

札幌はボールを持てるシーンもあったが、効果的な攻撃は繰り出せず。キムゴンヒがボールを触れた場面の記憶がほとんどない。ストロングの1つである福森のキックもまったく印象になく、自分たちのサッカーをさせてもらえなかった。

 

 

後半

札幌交代

浅野→小林

小林が右シャドーに入り、金子が右WBに移る。

49分、中盤のトランジションから野津田が左奥に配球し、川村がクロスまで。川村は左サイドに流れる傾向がある。

50分、ベンカリファに警告。田中駿へのアフターチャージ。前半からアグレッシブにあたりにいっていたため、それも含めて警告の対象になったか。

札幌は宮澤が左に下りる4-1ビルド。菅野も加えて組み立てる。広島はそこまで強く追ってこないため、4-1のところではある程度余裕を持って持てる。

キムゴンヒと荒木のバトルはここまで荒木がほぼほぼ完勝。札幌は最前線で起点を作れないのが厳しい。

55分、ルーズボールを拾ったキムゴンヒがゴリゴリっとゴールへ迫るが広島もギリギリで対応。

前半同様、互いに縦の意識が強く、両ゴール前をボールが行ったり来たりする展開。どちらかというと札幌のほうがボールを持とうとしている意識がある。

広島はセットプレーの数がかなり多く、前半から引き続き得点の雰囲気もある。

58分、川村に警告。金子がパスカットから一人で運び、相手のファウルを誘発した。

59分、福森のFKの流れからミドルまで。ようやく福森のキックを見られた。

62分、札幌がプレスでハメて回収。

62分、高い位置で奪った広島がショートカウンター。川村が左ポケットへ抜けて折り返しをベンカリファがフリーで受けたがシュートはバーの上へ。決定機も決め切れず。バウンドしていたため合わせるのが難しい状況ではあったが…。

66分、中盤で奪った広島が素早くカウンター。野津田のスルーパスを受けた川村がシュートも菅野が好セーブ。

66分、広島交代

松本泰、ベンカリファ→エゼキエウ、ピエロス

67分、CKの崩れで左からのクロスを川村が合わせるもまたしても菅野がファインセーブ。広島は確実にゴールへ迫っているが菅野の壁は越せない。

エゼキエウがシャドーに入り、川村がボランチへ移る。

72分、左サイドの連係からピエロスが左ポケットに抜け出して折り返すも札幌DFがブロック。東→満田→ピエロスとうまくコンビネーションで崩した。

73分、左CKを佐々木がニアですらし、ファーで川村が合わせるも菅野がまたしてもビッグセーブ。横からのアングルだとゴールラインを割ったか微妙なところだったが、VARチェックの結果ノーゴール。

終盤になっても広島の運動量が落ちた印象はほとんどない。前線を入れ替えたこともあってプレスにまだ出ていける。

77分、札幌の敵陣保持。広島は5-4-1で構える。田中駿がライン間でうまく前を向いてFK獲得。PA手前で左利きにとって蹴りやすい位置。

→81分、小林の直接FKは落ち切らずバーの上へ。

82分、満田→ピエロスでゴール前まで一気に運ぶもシュートは打ち切れず。福森がよく戻ってカバーした。

83分、広島交代

東、中野→松本大、柴﨑

松本大ボランチ、柴﨑がシャドーに入り、川村左、満田右の両WBに。広島は一度プレスをくぐられたら潔く撤退に切り替えるようになった印象。札幌はそのフェーズに持ち込んで敵陣へ入れたタイミングがチャンス。

86分、札幌交代

宮澤、福森→馬場、中村

89分、札幌が縦に鋭く攻め、小林→菅で決定機を迎えるもシュートはポスト直撃。札幌は千載一遇のチャンスを生かせず。

90分、菅に警告。満田へのチャージが深く入った。

広島が少し落ちてきていることもあり、札幌がオープン気味の展開から刺せそうなシーンも出てきた。

95分、札幌交代

キムゴンヒ→中島

 

終盤はオープン気味になり、両者が1点を目指しに行ったがスコアは動かず、0-0で決着。序盤から後半途中までは広島がアグレッシブに前へ向かっていき、完全に主導権を得てゲームを進めたものの、セットプレーなどから生み出したチャンスを決め切れず、終盤は札幌に反撃を許した。札幌も菅の決定機が決まっていれば3ポイントのチャンスもあったが、勝点3を逃したと感じているのは広島のほうだろう。札幌は菅野の度重なる好セーブにより、勝点1を死守できたという言い方ができると思う。

 

個人的MOM

★菅野 孝憲

間違いなく勝点1獲得に最も貢献した。セットプレーから何度もピンチを迎えたが、的確な準備と超人的な反応で何度もはじき出し、無失点に抑えた。

 

キムゴンヒとのバトルでほぼほぼ完勝し、起点を作らせなかった荒木、中盤でのボール回収と前線への配球で目立った野津田も高評価。満田、川村のチャンスメイクも多かった。

札幌は守備陣の踏ん張りは際立ったものの、自分たちのサッカーは披露できず、なかなか良いところを見せる展開に持ち込めなかった。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ミヒャエル スキッベ監督 ]
まずは相手が作った1回の決定機によって負けなかったことが良かったと思います。一方で数多くのチャンスを作っておきながらゲームに勝つことができなかったところは非常に残念です。今日の結果は引き分けでしたけど、われわれのチームのパフォーマンスに関しては非常に満足しています。魅力的で攻撃的なサッカーができたと思っています。

それから相手のGKはすごく数多くのチャンスを防いでいたというのはありましたが、1つはもしかしたら入っていたんじゃないかと思うゴールもありました。ただ、切り替えて次の新潟戦に向かっていきたい。次は確実に3ポイントを取れるようにやっていきたいと思います。

--前向きな勝点1なのか。ネガティブな勝点1なのか。どちらの思いのほうが大きいでしょうか?
90分を総合的に見れば2ポイントを失ったという考え方ができますけど、ポストに当たったシーンを見れば1ポイントを取れたという考え方もできると思います。

--試合終盤に松本 大弥と柴﨑 晃誠を中盤に入れて、満田 誠と川村 拓夢を外に出した狙いは?
中野 就斗が少し足に問題を抱えたというところが1つあります。それからさらに前に行こうということであの交代に至りました。

 

[ ペトロヴィッチ監督 ]
試合前からわれわれにとって非常に厳しいゲームになると予想していましたけども、予想していたとおり非常に厳しいゲームでした。今日のゲームは広島が内容的にもチャンスの数でもわれわれを上回ったゲームだったと思います。ただ、われわれのGKの菅野(孝憲)が2回、3回と相手の決定機を非常に素晴らしいセーブで止めてくれたと思います。われわれも最後にポストにシュートが当たる決定機があった中で、試合は引き分けに終わりましたけど、広島がわれわれを上回っていたと思います。

ただ、われわれは走る、戦う、規律を守るといったベーシックな部分を選手たちは非常によくやってくれました。そこのレベルは非常に高いものでした。本来の札幌であれば自分たちがボールを握って相手を崩していけます。コンビネーションをしてチャンスを作っていくことがもっとできると思うのですけど、ケガ人が多い影響だったり、キャンプの準備がなかなかうまく進まなかった影響もあって、今日のゲームはそういうところを出せないだろうなと思っていました。そういった部分はこれから試合を重ねるごとに修正していけると思いますし、ケガ人が戻ってくればわれわれの戦いが見せられるんじゃないかと思います。

今日のゲームは1ポイントに終わりましたけど、われわれにとっては非常に前向きな1ポイントだと思います。選手が良く戦って、1ポイントをもぎ取ったことに対しては満足しています。