がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2022 J1リーグ第23節 セレッソ大阪vsアビスパ福岡 メモ

www.jleague.jp

youtu.be

スタメン

C大阪

山中が出場停止明けで先発復帰。

メンデスがメンバー外に。

丸橋、喜田、清武、原川が負傷離脱中。

 

福岡

宮、フアンマ、中村が欠場。

金森、田邉が久しぶりの先発。

北島、熊本が久しぶりのメンバー入り。

 

流れ

セレッソのビルドアップは鈴木が相手2トップ裏。奥埜が半列前。

3分、セレッソがビルドアップミスで福岡がショートカウンターに出るもシュートまでは行けず。

4分、セレッソ先制、1-0。山中のFKをヨニッチが合わせてゲット。ゾーンで守る福岡に対し、後ろから入ってきたヨニッチはフリーで打てた。

セレッソの組み立ては松田から下りてくるFWに斜めにつけて起点を作る形。福岡は4-4-2同士でそのまま人を合わせて出ていくが、序盤はまだハマり切っていない印象。

立ち上がりはアバウトな蹴り合いが続いたが、3分あたりからはセレッソが保持して福岡が受ける構図に。

10分~、福岡の保持。まずはサイドの深い位置を取ることを狙い、そこから連係でクロスを上げるところまで。

12分、CKを奈良がニアで合わせるも枠外。連続CKで攻め立てる。

10分からの5分は福岡が敵陣で攻撃を続けて押し込む。

15分、松田を内に絞らせた3バックビルド。松田→ライン間の奥埜で前進し、山中のクロスに山田が合わせる。永石の正面。ここまで福岡はセレッソの組み立てを抑えられていない。

18分、山岸がヨニッチとの競り合いで少し痛める。

21分、福岡が左での連係から志知が抜け出し、折り返しまで。

10分過ぎからはやや福岡ペースで進みつつある。山岸の高さを生かしながらクロスを中心にゴール前に圧力を掛けていく。

23分、飲水タイム。立ち上がりに良い入りを見せて先制に成功したセレッソ。リードしたこともあってか、あまり積極的には出ていかず、徐々に福岡が持って攻める展開に。ただ、保持のフェーズに入れば、松田のところを配球の起点にして良い攻撃を見せる。

26分、為田の仕掛けからクロス。こぼれ球を松田が上がってきてミドル。セレッソは一度の攻撃をゴール前まで持っていける効率の良さを見せる。

福岡は高い位置から守備に出ていくが、強度はそこまで上げない。前に蹴らせたところを奪って敵陣でプレーするような狙い。

福岡は田中に預けて仕掛けさせる攻撃が多い。

35分、縦パスを2トップの連係で収めて左へ展開。山中のクロスまで。セレッソはビルドアップが安定している。

飲水後からは徐々にセレッソが押し返してチャンスを作る。福岡もうまくいっていないなりに守備では最後のところはやらせていない。

39分、鈴木のFKに山田が合わせるも枠外。

40分、山中の速いクロスを中で合わせるも福岡がブロック。内でも外でも連係のレベルが高い。

セレッソはSHが大外を埋める意識が高いので、そこを押し下げれば2トップ脇から運べる福岡。

46分、右サイドの深いエリアを崩して毎熊がシュートまで持ち込むも永石が好セーブ。

 

スコアの動きも含め、多くの時間でセレッソが主導権を握って進んだ前半。セレッソは保持の局面で質の高い攻撃を何度も繰り返し、ゴールへ迫った。福岡は守備がうまくハマらなかったが、その中でも失点を立ち上がりの1点のみにとどめたのは前向きにとらえられる。

セレッソは松田をスタート地点にした組み立てがかなり機能し、左の山中で仕上げるというような攻撃が多数。また、2トップが前で起点を作れていることも大きく、周りの連係レベルも高い。前半で足りなかった部分は途中出場の選手の質を上積みして解決したい。

福岡は10分過ぎからはペースをつかめたものの、基本的には守勢に回った。松田からの配球を止め切れなかったことでラインが下がり、自分たちのやりたいことが表現できず。割り切って出ていくか、引いてロングカウンターを狙うか、やり方をはっきりさせたいところだが、選手交代も含めてどのように修正するか。

 

 

後半

福岡交代

グローリ→熊本

後半立ち上がりもセレッソペース。

福岡はバランスは崩れていないが、中盤での球際、出足で上回れず、攻撃に転じるポイントを作れない。

51分、ルーズボールを加藤がうまくコントロールしてシュートまで。角度がないところだったが、積極的に狙っていった。

51分、山田のフリックから加藤が完全に抜け出してGKと1対1になるも、シュートは枠外。永石もうまく距離を詰めてコースを狭めた。

52分、福岡が縦に速い展開で攻撃。金森が強引に仕掛けるもセレッソ守備陣も挟み込んで対応。少しずつ福岡が押し返し始める。

53分、渡のシュートのブロックに入った鈴木が痛める。死角から入ってきたことで、足を蹴られる形に。

55分、奈良に警告。抜け出しかけた加藤のユニフォームを引っ張って止めた。

50分過ぎあたりからは福岡が強度を上げてペースをつかむ。ただ、セレッソも攻撃に転じられれば怖さがある。

58分、福岡交代

田中、金森、渡→北島、クルークス、ルキア

59分、セレッソ交代

山田→上門

福岡の時間は落ち着いて、再びセレッソも押し返す。拮抗した展開に。

66分、熊本に警告。入れ替わられた上門を手を使って倒した。

福岡はロングボールを軸に前進を図るが、セカンド回収から先で圧がかかってロストするシーンが目立つ。また、最終ラインでの回しが窮屈になっている印象もある。

67分、飲水タイム。後半は立ち上がりからセレッソ→福岡とペースが移り、60分過ぎあたりからは拮抗した展開に。福岡がパワーのある選手を入れて、シンプルに敵陣を目指すが、ここまではまだゴール前で怖いシーンはあまり作れていない。一方でセレッソは全体の機動力を生かしながら直線的にゴールへ向かえているシーンがよく見られる。

70分、セレッソ追加点、2-0。左から為田がクロスを送り、永石がクリアしたボールを拾った上門が決め切った。

71分、セレッソ交代

加藤、為田→北野、パトリッキ

2点目が入ったあとは福岡がかなり浮足立っている様子が見受けられる。安易にパスミスでロストし、カウンターを受けるシーンがかなり増えた。特に後半から出場の熊本が試合に入れていない印象がある。

74分、鳥海に警告。スペースに抜け出しかけたルキアンへの対応がワンテンポ遅れ、体で止める形に。福岡はクルークスとルキアンの2人だけのシンプルな攻撃から迫力を出した。

77分、上門が右サイドで起点を作り、北野のシュートまで。結果的にオフサイド。福岡はCBが2人とも警告を受けているため、あまり強く対応できない。

78分、前嶋に警告。入れ替わられたパトリッキを手を使って止めた。

79分、福岡交代

前嶋→柳

福岡の組み立ては熊本のところへ誘導されて、左足で持たされ、詰まらされる。

81分、セレッソ交代

毎熊→タガート

タガートが2トップに入り、北野が右SHへ移る。

85-86分、クルークスには2段構えで対応するセレッソの守備。

福岡はシンプルにルキアンを狙ってクロスを入れていく。

85分あたりになってようやくクルークスの個人技を使えるようになってきた福岡。

福岡は敵陣でのセットプレーでゴールへ入れていくも、セレッソの牙城はなかなか崩せない。

93分、ルキアンの落としから福岡の選手が1人飛び込んだが、セレッソがギリギリでクリア。

 

終盤は福岡がクロス攻撃でゴールへ迫ったが、セレッソも粘り強くはね返し続けて逃げ切り成功。福岡は押されながらも1点ビハインドで収めたことで勝点獲得の可能性を十分に残して進めたが、2失点目でかなりメンタル的にも苦しくなったか。

セレッソは保持も非保持もどちらの内容も評価できるもので、完勝と言っていい。保持では全員が攻撃に絡みながらゴールへ向かい、質の高さも試行回数の多さも申し分なかった。また、途中出場の選手がしっかりとエネルギーを上げてくれることも大きい。この日は上門が結果を出して、試合運びをラクにできた。

福岡は、立ち上がりの失点がかなり痛かったが、その中でもゲームをまとめるあたりはさすが。ただ、らしさを出せる時間帯はかなり限られており、内容的には反省のほうが多いだろう。クルークスとルキアンの投入から、その2人を生かすまでに時間がかかってしまったことも痛かった。

 

 

個人的MOM

★マテイ ヨニッチ

開始早々の先制弾はもちろん、本業の守備のほうでも福岡のFWにほぼほぼチャンスを与えず。チームの良い守備がある上で、分厚い壁として立ちはだかった。

 

トピックス

山中の髪がかなり短くなった。

15分あたりから火災報知機の音が集音マイクにかなり入ってくる。誤作動らしい。

奈良が累積警告4枚目で次節出場停止。

ルキアンが金髪に。

 

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 小菊 昭雄監督 ]
前回の5連戦が終わってから2週間、チームとして、個のクオリティーを上げる、フィジカルコンディションを上げる。そのような2週間にしました。そして、J1で最少失点を誇る福岡に対し、攻撃のトレーニングを数多くした中で、2点を取れて、複数得点で勝てたこと、久しぶりにクリーンシートで勝てたことをうれしく思います。相手の堅守を打ち破る大切なポイントとして、リスタートもこの2週間では時間を割いてやってきたので、その成果が出たこともうれしく思います。スタッフがいろいろなアイディアを出し合いながら、選手が一生懸命取り組んだ結果がこの試合で出たことを誇らしく思います。

--加藤 陸次樹選手と山田 寛人選手について。前で収め、守備でも貢献し、素晴らしかったが、その一方で決定機も外してしまった。小菊監督はどう評価しますか?
陸次樹と山田に関しては、私は非常に満足しています。チームの守備のスイッチ役として、役割をまっとうしてくれました。今日、クリーンシートで勝てた大きな要因に、彼らの守備の強度、連続性は大きかったと思います。攻撃でも、再三2人でのコンビネーション、または裏へのランニング、攻撃の基準にもなってくれました。あとはゴールを決めてくれたら最高の、100点満点の出来でした。ただ、あのようなポジションにいることも大事ですし、決め切るところは、さらにトレーニングを積んでいきたいです。

--試合を決定づける2点目を決めた上門 知樹選手について。
少し強度が落ちてきたところで、またパワーを与えてくれました。プラスαで、ゴールも決めてくれました。(第4節・)清水戦以来のゴールでしたが、練習から、そのようなにおいはかなりありました。今日、久しぶりに結果が出たことで、彼の成長は加速すると思います。

--第16節以来、リーグ戦では7試合ぶりのクリーンシートについて。
常にわれわれはクリーンシートを目指して戦っています。その中で、良い守備をしている手ごたえはあったのですが、無失点で抑える試合は、最近はなかった。その中で、今節に向けて守備陣も自分をもう一度成長させるため、チームが強くなるために、一人ひとりが日々のトレーニングに100%で取り組んでくれたことが、今日のクリーンシートにつながったと思います。何よりも、今日は試合前に選手たちとも共有したのですが、福岡を相手に、前回のアウェイもそうでしたが、球際の攻防、セカンドボールのバトル、1対1のバトル、そこが一番キーになると思っていました。その中でひるまず戦えるか。そういう彼らの思い、ハードワークの結晶が、今日の無失点につながったと思います。

 

[ 長谷部 茂利監督 ]
早い時間帯に失点してしまったことは、いただけません。注意していた形で失点してしまったので、少し悔いが残りますが、それでも相手のボールと高さ、ヘディングが素晴らしかったと思わざるを得ない部分もあると思います。0-1で推移していく中で、自分たちが勝点を取るためにはどうしたらいいのか、考えた中で決断をして選手交代をしましたが、どちらかというと、裏目に出ました。直接的ではないですが、流れは悪くなかっただけに。相手もリードしていたので、そこまでリスクもかけていなかったのですが……。2失点目が今日の試合のポイントでした。全体的に、相手に勝ったこと、できたことは何だろうと考えると、ほとんどなかったのではないかと思います。非常に良いチームで、強いチームでした。自分たちがやろうとしていることを相手はできるし、自分たちはできていない。そういうことが多かったので、今日の敗戦は認めざるを得ない。そう感じています。

--失点場面以外にも、セットプレーからピンチになるシーンが多かったが?
レーニングはしていますが、非常に良いボールでした。数は多くなかったと思いますが、ボールも良く、入り方も上手でした。自分たちの(守備の)質を高めていくことも大事ですが、失点の場面は、キックの質とヘディングにやられた形です。

--今節に向けてはアクシデントもあった中、選手のコンディションにバラつきもあった?
そうですね。暑い中、トレーニングをして、この試合に向けて良い準備をしてきたつもりでしたが、結果的に選手たちが躍動できなかったことは事実です。選手たちが良い状態で挑めることを最優先に考えて、マネジメントしたいです。

--リーグ戦では金森 健志選手が久しぶりの先発でしたが、期待していたこと、評価は?
ボールを引き出し、そこからのアシストや得点を期待していました。彼はそういうことができる選手ですが、今日は少しうまくいかなかった。彼のところに良いボールが入る回数がなかったように感じます。なので、個人の評価というよりも、われわれアビスパの攻撃のところ(が課題)。ビルドアップから、もっと前の選手に良い配球をして、攻撃の入り口をもっと前の選手に作っていく。そういうところが足りなくて、彼本来のプレーができなかったと思います。守備では相変わらずよく走って、チームを助けてくれました。そこの評価はもちろんありますが、少しボールに触れなかったという印象です。