がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2022 J1リーグ第3節 ガンバ大阪vs川崎フロンターレ メモ

www.jleague.jp

youtu.be

スタメン

f:id:brgacha:20220311124251p:plain

 

流れ

立ち上がりは川崎のペースで試合が進む。

ガンバは地上戦と空中戦の両方でパトリックを使いながらの前進を狙う。

6分、ハイプレスを掛けるガンバ。髙尾のところでハメてファウルをゲット。

川崎の外切りプレスに対して、ガンバも保持して攻めたい意志を感じさせるビルドアップ。

5分を過ぎたあたりからはガンバのペース。ボールを握って隙をうかがう。プレスは2トップがアンカーを消しながらCBへ出ていってスイッチを入れる。前へ出た際にはアンカーは捨てて、ボランチが前へ出て監視する形に切り替わる。

川崎もプレスに出てくるが、倉田と齊藤がうまく枚数調整をして、相手に「ハメられない」と思わせて引かせる。

15分、橘田のサリーで3バックビルド。CBを2トップ脇から運ばせるが、アンカー位置に下りてきた脇坂が捕まる。ガンバは基準がはっきりしているからか、ボランチの迎撃スピードがかなり速い。齊藤を使っているのもこのためかもしれない。

18分、チャンネルに入り込む脇坂。IHには明確なマーカーがつかないため、ホルダーがが空けばフリーになりやすい。

17分あたりから少し押し返し始める川崎。

21分、ダミアンのポストから展開。前進こそ許さないものの、ガンバはプレス時にこれをやられるとストレスが増えそう。

川崎が左サイドを中心に攻め、ゴールへ迫るシーンを増やす。内・外、奥・手前の使い分けで空いたスペースへ入り込む。

28分、山根でSHを切って知念を背後へ抜け出させる。ガンバはややプレッシャーが弱まっており、川崎のホルダーに余裕が生まれてきたか。

小野瀬もボランチも内側を通されるパスをかなり警戒しているようなポジショニング。外にマーカーがいると意識が分散するような印象がある。川崎が押し返し始めてから佐々木が内側を走ってくるサポートが目立つ。

33分、ガンバ先制、1-0。髙尾のクロスのこぼれ球を山本がボレーで合わせてゲット。川崎は人数をかけて守っていたものの、バイタルを埋める選手がおらず、ブロックもワンテンポ遅れた。

どちらもホルダーに余裕がもらえればそれなりにゴールへ迫ってくる攻撃の力がある。

36分、外に流れるパトリックで起点を作ってから小野瀬が右を抜け出してフィニッシュまで。ガンバが得点を挙げた勢いも借りて、攻めに転じる。

37分、川崎が上手く間に立った選手を経由しながらPA付近へ進入するが、ガンバも最後の対応は迅速に寄せて対処。

39-40分、チャナティップが1人で自陣から運び出すと、最後はダミアンに決定機が訪れるも合わせきれず。

40分、ダミアンが収めてサイドへ流し、最後は知念のシュート。川崎は一度スピードアップできればシュートまで持ち込める怖さがある。

川崎はつなぎが苦しくなってもダミアンのところで背負って解決できる。

 

決定機の本数では川崎のほうが多かった印象だが、ガンバも自分たちの時間を作れており、一進一退と言える前半。その中でも限られたチャンスを決め切ってリードで折り返せたのはガンバ。最初のプレスが掛かり切らないと川崎のストロングを止め切れない印象もあったが、最後の我慢は効いていた。川崎はプレスに苦しむ場面もあったが、ダミアンのポストを生かして展開したり、チャナティップのキープ力からチャンスを作ったりと、個人で解決しながらチームのストロングを引き出す流れにできた時間もあった。

 

 

後半

47分、橘田サリーからサイドを使って、しれっと上がった橘田がライン間で前を向き前進成功。

49分、脇坂のタッチではがしてチャンスもガンバ守備陣が体を張って死守。川崎は橘田を下ろしたり、山根を低い位置へ置いて見たり、相手2トップが見切れない場所を作って脇からの進入を狙う。

ガンバは後半から2トップでアンカー監視も強めた?前半に比べてボランチがアンカーつぶしに出てこなくなった印象。下りるIHを捕まえるため?

51分、ガンバのカウンター発動。川崎のリスク管理が2CBのみになっていたところを宇佐美、パトリック、山本の3人で攻め、PAまでいったが、宇佐美のクロス精度が上がらず。

51分、被カウンターで知念をつぶした黒川に警告。

54分、宇佐美が痛む。トラップした際の着地で倒れ込み、すぐに交代を要求。接触がないところでの負傷だった。

56分、ガンバ交代

齊藤、宇佐美→奥野、山見

57分、川崎交代

遠野、脇坂、チャナティップ→小塚、小林、家長

家長がIHに入る。小林が右WGに入り、知念が左WGへ。

家長は攻守において良くも悪くも中盤でのつながりを感じないので、IHというよりもトップ下気味のフリーマン的な役割と言えるかもしれない。

川崎が敵陣でパスを回す展開へ持ち込む。ロストしても素早い囲い込みですぐに奪い返し、相手に時間を与えない。

ガンバは奪ったあとにつないだり、相手に当てて外へ出そうとしたり、さまざまな手段でマイボールにしようと試みるが、なかなか苦しい。

68分時点、直近15分間の保持率が川崎76分。さらにただ保持するだけでなく、ほとんどの時間を敵陣で過ごし、ガンバは我慢の時間が続く。

71分、ガンバ交代

山本→チュ・セジョン

セジョンがボランチへ入り、奥野が右SHへ。

72分、川崎交代

知念→宮城

74分、川崎同点、1-1。右で持った小塚から左の宮城へ届け、ワンタッチでマーカーを外すと、ファーへ流し込んだ。川崎は同サイドでの人数をかけた崩しが続いていた中で小塚からの逆へ振る展開が効いた。

76分、小野瀬のゴールでガンバが再度勝ち越し。左足でのシュートが宮城に当たり、ファーへ吸い込まれた。先ほどは自身のマークだった宮城に外されてゴールを許したが、今度は宮城とのマッチアップを制してゴール。

77分、ガンバ交代

倉田、髙尾→福田、柳澤

髙尾は小野瀬のゴール後に座り込んでおり、足をつったか軽度の不消か。

ガンバはシステムを[5-4-1]に変更。柳澤が右CB、小野瀬が右WB、福田が右SH、山見が左SH。

80分、川崎交代

佐々木→塚川

ガンバは完全に割り切ってゴールを守る守備。1点リードを守り抜きたい意志が見える。ボールをとっても陣地回復か、クリアでプレーを切る選択しかしない。

86-87分、カウンタリングカウンターから川崎が小林のクロス→宮城でチャンスもポストに阻まれる。

89分、パトリックにアフター気味の対応になった谷口に警告。

ガンバは敵陣で時間を使う。

94分、川崎同点、2-2。背後の小林に気づかずボールを転がしてしまった石川がロストし、ダミアンが無人のゴールへ流し込んだ。

 

後半は川崎が敵陣でのプレータイムを伸ばし、ガンバが耐えながらカウンターを狙う。川崎が追いついた直後にガンバが再度突き放すなど、ガンバはリードする展開を続け、最後は攻撃をほぼ捨ててリードを守り切るプランへ割り切ったが、まさかの幕切れで引き分けに。ガンバは90分を通してゲームを支配できたわけではないが、整理された守備でしっかりと守り抜き、限りなく勝点3に近い結果だった。

川崎は19年ころまでの同サイドで密集を作ってコンビネーションから打開を図る攻撃をはかったが、結果的にゴールが奪えたのは逆サイドへ振った形だった。密集を作った結果として逆が空いたという言い方もできるだろうが、パスは回せる一方で相手守備に風穴をあけられるほどの攻撃を見せられなかったのは課題に挙げられるか。

 

個人的MOM

★山本 悠樹

本職ではないSHでチームの戦術をしっかりと体現するプレー。先制点をもたらしたことに加え、守備でもポジショニング、球際の両方で貢献し、カウンターの起点になる役割もこなした。

 

トピックス

宇佐美が負傷交代。接触がないところで倒れ、尋常じゃないリアクションだったため、大ケガの可能性も。

→アキレス腱の断裂と発表。

宇佐美 貴史選手の怪我について|ガンバ大阪オフィシャルサイト

 

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 片野坂 知宏監督 ]
今日もパナソニック スタジアム 吹田にたくさんの方がガンバ大阪の試合を見に、そして応援をしていただき本当にありがとうございます。連覇している絶対王者の川崎Fさん相手になんとか選手とともに頑張って勝点3を目指して戦いましたが、ご覧のように最後の最後に失点してしまい、勝点1に終わりました。

いま、選手にも伝えたのですけど、最後まで切らさずにどれだけ戦えるか、そしてサッカーというのはこういうことも起こり得る。何があるか分からない、どれだけスキを与えずにしっかりと勝ち切るかというところが大事だということを学ばせていただきました。もちろん石川(慧)のミスというのも本人も非常に悔しがっていましたし、責任を感じていました。あの失点がなければとか、石川のミスだとかいろいろな意見もあるかと思います。

ただ、石川に伝えたのはこういうこともサッカーでは起こり得ること。こういう経験をしながら、どれだけまた挽回できるかということと、リーグ戦はまだ残り31試合あります。この31試合に向けてもやっぱり石川が、開幕戦そして2戦目もセーブしてチームを助けたこともあります。ここからどれだけ立ち直って、またガンバ大阪のために奮い立たせて、このミスを勝利につなげられるようにやるかがすごく大事だと思います。

そして選手もスタッフも誰一人石川を責めることはありませんでした。これはすごく大事だし、良かったことだと思います。もう起こったことは戻らないですし、あとでいろいろなことは言えると思いますけど、われわれは先に進まなければいけないですし、まだまだ試合がある中で積み上げていかないといけない。そしてこの勝点1に終わった試合を今度は3取れるゲームにしていくように、日頃のトレーニングから集中力高く、切らさずにやっていくしかないなと今日のゲームで感じました。

ゲームに関しても川崎さん相手にわれわれは腰のひけた戦いはせずに思い切ってチャレンジして、いま自分たちがどういうサッカーができるか、どういうふうに90分戦えるかというところをホームで表現しようという中で準備しました。本当に選手も集中力高く、そういう狙いの中で表現してくれました。内容的には私自身、こういうゲームになったのですけど、非常に選手に感謝したいと思っています。連戦は一応ここで少し終わりますが、次アウェイでリーグ戦は磐田さん相手に戦わないといけないので、まずしっかりと回復した中で良いゲームができるように、勝ちを積み上げられるようにやっていきたいと思います。

 

[ 鬼木 達監督 ]
5連戦の最後、非常にタフなゲームになったが勝って終わりたかった。もっとマネジメントしなくてはいけなかったと思っています。

--引き分けでこの試合を終えたこと。5連戦で3勝1分1敗で終わったことについて。
敗戦のゲームだと思っています。そこは勝点1を拾わせてもらったということだけ。そこに対してどうこうはないですけど、こういうものを最後に生かせるどうかはここからの自分たち次第。修正してやっていきたい。

5連戦の勝率については良いところもあれば、内容ももっともっとというところもある。勝ち続けたいとか、いろいろな選手のプレッシャーもある中、力のあるチームとの戦いだった。もっともっとという思いはあるが、自分たちのいまの力を考えれば、一つひとつ積み上げていくところかなと思う。

--前半、ピッチ中央で持てなかったが?後半の修正については?
前半は取ったあとに多分空いていて、チャンスだろうというところで早い攻めを繰り出そうとしたところでのミスがすごく多かった。取ったあとのミスで体力を使う形になったかなと思う。

後半、相手の強度もあるが、取ったあとのボールのところで、一発目か経由してからか、そこだけでも変わると思った。押し込むところまでいったと思うが、アタッキングサードでもっとアクションを起こすことが必要だったと思う。