2021 J1リーグ第37節 サンフレッチェ広島vsFC東京 メモ
スタメン
森重が出場停止明け。
ディエゴ、レアンドロ、オマリ、中村拓、三田がメンバー外。
内田と鈴木が負傷から復帰。
再び波多野が先発に。
髙萩は古巣対戦。
広島
柴﨑とハイネルが出場停止明け。
塩谷がボランチで先発。
鮎川第13節以来の先発。
流れ
晴れているが雨が降る特殊な天気。
6分、波多野を使った良いプレス回避。広島も前から来て入るが、強度はそこまで上げていないので、落ち着いて繋げるかどうかがポイント。
7分、渡邊が出てきた背後を使ってあっさり前進する広島。東京はプレスの連動がうまくいっていない。
11分、広島先制、CKからファーでフリーになった塩谷がボレーでゲット。押し込み始めていた時間帯ですぐに先制できた。
あまり詰めてこない広島に対してパス交換をしながら空く場所を探す東京。安部が前を向いて前方にパスを送り、アダイウトンが個人でシュートまで。
広島は左で作り、佐々木-東-エゼキエウのコンビで打開を図る。復帰戦の内田はかなり対応にてこずっている。
東京は後方に枚数をかけてビルドアップを行うので前線でアダイウトンがポイントになれないと厳しい。
飲水まで
立ち上がりこそ拮抗した流れだったが、10分あたりから広島がペースをつかむと、ボールを持って支配。主に左サイドからのパス回しでチャンスを作る。FC東京はカウンターに出るシーンもなければ、ビルドアップでも安定感や怖さはない。ブロック守備も簡単に崩される状況。
28分、青木が最終ラインに下りるビルドアップ。
30-31分、右サイドで深いところをとってからゴール前→こぼれ球で髙萩のシュートまで。初めてシュートらしいシュートを打てたシーン。
34分、フワッとプレスに行って外される東京。連動性が低い。
髙萩は左右に幅広く動いて起点づくりにいそしむ。
東京の保持の時間が続く、1点リードの広島は多少持たせても大丈夫という余裕もあるか。
SBとSHのパス交換、ブロックの外でのパス回しに終始する東京。ライン間や背後でポイントを作れない。
44分、アダイウトンが1人だけでシュートまで。
45分、左奥に流れてパスを引き出すアダイウトン。ようやく深さを取れるパスが出てきた。
飲水後あたりからは東京がボールを持つ時間が長くなったが、おそらく広島がリードしたことでテンションを落としたことが要因。少しずつゴール前へ近づけるようになってはいたが、基本的にはブロックの外で回す時間がほとんどで、怖さは出せていない。広島はカウンターに出ていける場面もあるので、持たせても大丈夫という感覚になっていそう。
後半
47分、PA内で鮎川が倒されるもノーホイッスル。
49分、左に張って待つアダイウトン。2トップが流れがちなのでSHのボランチがフィニッシュに絡まないと厚みが出ない。
49-50分、ボールと関係ないところで座り込む柴﨑。ハムストリング?
50分
広島交代 柴﨑→茶島
東京は森重が持って、渡邊-長友のところで打開を図る。
57分、東京同点、1-1。プレスでハメ切った直後のスローインからゴール前へ送ったボールをアダイウトンが押し込んでゲット。広島ははね返しのところの対応がフワッとしてしまい、スキを与えた1回で決め切られた。
60分前後からかなり前からの圧力を強める東京。
62分
FC東京交代 東→永井
永井をトップに入れてアダイウトンを左SHへ。
65分
広島交代 ハイネル、エゼキエウ→青山、サントス
67分、右からのクロスに大外の東が折り返し、茶島にシュートチャンスも東京が粘りの守備。4バックに対してよく見せる東の大外折り返し。
広島の押し返す時間帯。サントスの仕掛けからチャンスも東のシュートは枠外。
飲水まで
広島も特に崩されそうな雰囲気はそこまでなかったが、一度の対応の隙から追い付かれた。60分からは東京のペース、飲水直前は広島のぺースになりつつあった。ともにチャンスが増えそうな展開になってきている。
70分
71分、永井が林からボールを奪取しチャンスも、パスがゴール前で合わず、広島の戻りが間に合う。
74分頃、広島はWBの左右を逆に。東が右、藤井が左。
75分、東京のビルドアップに広島がプレスをハメ切って東のシュートまで。
77分、CKから森重がフリーで合わせるもGKの正面へ。少し距離もあったのでコースへ飛ばさないと難しかった。
野上がCKの競り合いの中で負傷。歩いているので軽いものではありそう。
80分
広島交代 鮎川、野上→浅野、住吉
80-81分、安部からボールを奪った広島がショートカウンター発動もラストパスが合わず。
82分
FC東京交代 安部→品田
84分、左から仕掛けてクロスを送った藤井のボールがそのままクロスバーをたたく。
86分、東京逆転、1-2。永井が受けたカウンターから最後は紺野がカットインからスーパーミドルを突き刺した。
最後は全員で体を張って時間を使い切る東京。耐える時間が続いたが、守り切って3試合ぶりの勝利。前半は低調だったものの、後半途中に前から行く決断がはっきりしてからは少し勢いが出た。1-1のまま終わりそうでもあった中でひさびさの出場機会に飢えていた紺野がスーパーゴールを突き刺して勝負あり。互いにモチベーションが見つけにくい一戦で、個人としてモチベーション高く入った選手の活躍で勝敗が分かれた。
個人的MOM
★紺野 和也
停滞するチームに希望の光をもたらしたゴール。チームとして前半まではモチベーションがどこにあるか見えづらかったが、リードを奪ってからは確実にリードを守り切ろうという気持ちの強さを感じさせた。新しい何かが必要な状況の中で彼が結果を出したことはチームにとって非常に大きな出来事だった。
トピックス
塩谷は復帰後初ゴール
15分、アダイウトンのオーバーヘッド
29分、渡辺のナイスカバー
40分、森重の正確な対角フィード
84-85分、永井のパーフェクトコントロール
監督コメント
(※Jリーグ公式サイトから引用)
[ 沢田 謙太郎監督 ]
負けてしまいました。前半に良い形で点を取れて、このままいきたいなと思ったんですけど、そう甘くもなかったですね。前半にちょっと押し込まれる時間が増えていきながらも危険なシーンはなくて、後半に入って少し押し返したので、ある程度は落ち着いてできるかなと思っていたんですけど、ちょっとミスが出たり、「いまそこで失うとキツいな」っていうシーンが出てしまって、その中でスキを突かれてしまったということだと思います。このスキをなくしていかないと、勝つのは難しいとあらためて思いました。--1失点目のところがポイントだったと思います。集中が切れていたような感じがしましたが。
あの瞬間のところは見ていたんですが、全体のところをまだ細かく分析できていないので何とも言えないところなんですが、本当に言われたとおりです。相手のプレッシャーを受けた中でミスが重なってスローインから始まり、スローインに対して守備の陣形を整えることが遅れていたかなと思います。それは押し込まれた時間が多かったからなのか、ただ単に切り替えが遅かったからなのか、もう一度見ないと分からないと思っていますが、準備が遅かったのは事実だと思います。
[ 森下 申一監督 ]
リスタートで1失点して、そこで慌ててしまうかなと思いましたが、30分過ぎから非常に良い形が出てゴール前に行く回数が増えてきたので、なんとか後半に1点取ってこっちのリズムにしたいと思ったところで、アダ(アダイウトン)が取ってくれた。そこからこっちのリズムになり、最後はコンちゃん(紺野 和也)が自分の形を持ってシュートを決めてくれて、理想的な展開だったと思います。--前節と今節でこれだけ結果が違った要因はどこに感じていますか?
前節は徳島に1対1での戦いや気持ちで負けていた部分があったけど、そこを修正して、今日は戦うこと、球際やシュートブロックで広島さんを上回れたなと。勝利に対するどん欲さがこの間のゲームで目が覚めたと思っています。--後半はボールを前につけ、自分たちの時間が長くできていたと感じましたが。
前半の30分過ぎから右SBの内田(宅哉)から良いボールが供給され始めて、後半はそこに青木(拓矢)や(髙萩)洋次郎などが前に運んでくれて、それがまずアダのゴール、そして最後は紺野のゴールにつながったと思います。--監督としては初勝利となりましたが。
最高にうれしいですが、まだホームで1試合あるので、そこに向けて準備しないといけないと、次のことで頭がいっぱいです。