がちゃのメモ帳

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2021 J1リーグ第36節 FC東京vs徳島ヴォルティス メモ

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スタメン

f:id:brgacha:20211127113503p:plainFC東京

森重が出場停止。

中村帆が負傷から復帰し、ひさびさのメンバー入り。

GKが波多野→児玉に変更。

 

徳島

前節・神戸戦から採用した[4-3-3]を継続。

岩尾が負傷(違和感?)から復帰し、2試合ぶりのメンバー入り&先発。

バケンガがメンバー外。

 

流れ

立ち上がりから徳島がボールを保持して攻める。東京は受け気味な入りでラインがかなり低い。

 

4分、岩尾のマークに出ていった安部が空けたスペースをいとも簡単に使って前進する徳島。

垣田の体を張ったポストと西谷の仕掛けが攻撃のメインになっている。

 

7分、トランジションから背後へ渡邊凌が出ていってチャンスも上福元のカバー範囲。東京もトランジションからチャンスが作れそうな雰囲気にはなってきているが、まだ徳島の切り替えのほうが上回っている印象。ディエゴとレアンドロが思うようには収められていない。

 

徳島は3トップで相手4バック、IH2枚で両ボランチを監視するような基準。WGは外を切りながらプレスを掛け、外に出されたらプレスバックで戻る。

 

内側に入る宮代の捕まえ方が整理されない東京。長友が内側のスペースを守るのか、外まで出ていくのかがはっきりしないシーンが目立つ。

また、東京はボランチを含めて中盤が前後左右に広く動くので、セカンドボールが拾いにくくなっている。

 

東京の敵陣での攻撃はディエゴとレアンドロを中央で起点にしたコンビネーションがメイン。サイドからのクロスはほぼない。

 

21分、オマリ→中村拓で1stプレスを外し、そこからテンポを上げたパス交換でCK獲得まで。ビルドアップから良い攻撃だった。ただ、西谷もプレスバックがはやいため、スピード×精度の両方がどうしても求められる。

 

飲水まで

東京も少しずつ相手ゴール前へ近づけるようにはなっているが、セカンド回収と切り替えの早さでペースを握っているのは徳島。決定的なシーンこそ作れていないが、東京のカウンターの起点を抑え、ストロングを消しながらうまく試合を運んでいる。

 

飲水後あたりから前から追い掛ける守備が増えた東京。徳島は枚数を調整しながらフリーマンを作り出そうとする。東京も奪えそうなところまではいくが、結局は交わされている。

 

41分、徳島先制、1-0。垣田がオマリとの競り合いを制したところが起点となり、最後は藤田譲のシュートがDFにあたってゴールへ。東(?)のシュートブロック意識の高さが逆にGKが取りにくいコースへ飛ばしてしまった。

 

東京も2トップの個を生かしてゴール前の迫力をある程度出せてはいたが、徳島のボール保持、特にビルドアップを抑えられず、後手の対応が目立った。一方で徳島は敵陣でのあと一歩が足りない印象だったが、シュートブロックからのディフレクションでゴールをこじ開けられたので、プランとしては上出来。相手のストロングであるカウンターもかなり抑え込めている印象があるので、そこの囲い込みがどの時間まで機能するかがポイントになるか。

 

後半

立ち上がりは東京が少しボールを持つ展開に。ただ、ある程度落ち着くと徳島が持つ展開に戻る。東京のプレスはほぼハマらない。

 

50分

東京交代 レアンドロ、ディエゴ→髙萩、永井

前線の2枚をそのまま入れ替え。火力は落ちるが、プレスのバランスを優先した交代だろう。

 

東京はビルドアップでボランチの高さ取りや、SBのしぼり方に工夫を加えているように見える。前線のキャラクターが変わったこと含めて、少し捕まえづらくなった印象がある。特に青木の列落ちが目立つ?

 

永井はかなり左サイドに流れる傾向があるのと、髙萩も広く動くので、渡邊凌あたりのフィニッシャータスクが重要になる。

2トップを入れ替えてから徳島は蹴らされる回数が増えた印象。永井と髙萩が精力的に追いかけているのはもちろん、追うコース取りもかなり意識されている。

 

57分、PA内でハイキックを取られたジエゴ。東京がPKを獲得。

そのPKを永井が蹴り、上福元がキャッチ。東京は絶好のチャンス生かせず。

 

62分

東京交代 東→アダイウトン

 

飲水まで

選手交代で2トップを入れ替えてから守備の安定感が出た東京。徳島もボールは持てているが、安定して運べる割合は減ったように感じる。また、東京がボールを持つ時間も増えた。ただ、ゴール前でパワーを発揮できるブラジル人選手2人がいなくなっている分、迫力には欠ける。そのぶん両SHにフィニッシャータスクをこなせるセットにした。

 

70-71分、徳島追加点。中盤でのワンタッチから背後へ抜け出した垣田が右足一閃。東京はラインコントロールリスク管理のところがフワッとしたところを突かれた。

 

72分

東京交代 青木→三田

 

75分~、前からプレスに行くものの、あっさり外され続けてゴール前まで運ばれる東京。東→アダイウトンでバランスが崩れたこと、2失点目でメンタルの揺れ動きが感じられることなど、複合的な理由があるように見える。

 

78分

徳島交代 西谷→杉森

 

82分

徳島交代 垣田→一美

89分

徳島交代 宮代→小西

 

東京は後半の50~60分あたりはペースを握れたが、そこでのPKのチャンスを逃し、2至点目を喫すると明らかにテンションが下がり、反撃に出られるような状態ではなかったように見える。アダイウトンが1対1でカカに止められたシーンも印象的で、そこが塞がれたらどうやって点を取るのかということを感じさせた。

徳島は攻めながら得点まではうまくつなげられずにいたものの、後半はPKストップ→垣田の決定機でゲットと要所で勝負強さを見せた。トータルの内容も含めて勝利に値する出来だった。

 

 

個人的MOM

★藤田 譲瑠チマ

かつての“庭”である味スタでゴール、そして広範囲に顔を出す、いわゆる“Box to Box”のプレーで存在感を発揮。両ゴール前で欠かせない選手となっていた。

 

2点目を挙げた垣田も、オマリ、渡辺に競り負けない強さで収め、起点になり続けた。藤田譲と同様に元・ヴェルディの上福元のPKストップも勝利を引き寄せた一因に。

 

トピックス

28分、なにもないところから相手DFをフィジカルで圧倒してチャンスを作り出すディエゴ

31分、横着してかなり遠くからスローインを試みたジエゴのファウルスロー

58分、PK判定の苛立ちからジャケットを投げつけるポヤトス監督

アダイウトンとの1対1を制するカカ

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 森下 申一監督 ]
0-2という形で、前半から徳島のプレッシャーに対してデュエルで勝っていくことができず、主導権を握られてしまった。短い期間で準備してきたことがなかなかできなかった。ただ、後半は選手を入れ替えて多少流れを引っ張ってきたが、なかなか体が動いてくれなかったと思います。残り2試合、難しい状況での試合になりますが、戦える選手を準備するしかないかなと思います。

--どんなことを準備してきて、なぜそれを出せなかった?
守備を整理しようと思って、前線から規制をかけてよいところでボールを奪って素早いカウンターを狙っていたが、なかなか前線の守備が決まらずにズルズルと引き込んでしまった。運動量も全体的に少なかった。それはこちらの方向性が少し間違っていたとも思いますが、コンパクトにしようといったところができなかったと思います。

--全体的に後ろに重たくプレッシャーに行けていないように見えたが?
後半の立ち上がりに前線の2人を代えて、守備の迫力が出てきたときに良い形でインターセプトから攻撃ができて、PKまで取れた。あれが本来のウチの姿だと思うので、人を入れ替えたりして、なんとか以前のパフォーマンスに持っていければと思っています。

--残り2試合への反省点、改善点は?
まずはデュエルに勝っていくしかない。自分たちのボールにすることが原点にあると思うので、しっかり戦える、しっかり走れる、しっかり切り替えができる人選をしていかないといけない。この時期は本当に大変な時期だと思うので、そういう選手を選びたいと思っています。

 

[ ダニエル ポヤトス監督 ]
まず、何よりも徳島県から多くのファン・サポーターの方々が足を運んでくださり本当にありがとうございます。第一に感謝の言葉を申し上げたいと思います。本当にチームの力になりました。そして、DAZNを通じて応援してくださった皆さまにも感謝しています。

試合は全体を通して良い試合ができたと思いますし、FC東京さんという素晴らしい相手に対してボールを保持しながら試合をコントロールできました。残留に向けて難しい状況は続きますが、引き続き今日のように戦っていきたいと思います。

--守備時に鈴木 徳真選手、藤田 譲瑠チマ選手のポジショニングが独特に見えました。[4-4-2]のような、[4-5-1]のような。どういう解釈をすればいいですか?
システムというよりは、スペースをどのようにして守っていくかということが大事です。そのスペースと相手の特徴を考慮した中で守備をしていこうと話をして準備してきました。チームとしてしっかり認識することができ、良い守備ができていたのではないかと思います。

--離脱していた岩尾 憲選手を起用したことについて。
岩尾選手はプロフェッショナルとして可能な限りの努力をしてくれました。その努力のおかげで早期に復帰することができたと思います。本当に感謝したいです。

--残り2試合、メッセージをお願いします。
ファン・サポーターの皆さんとともに戦えれば、1つのパワーになって戦えると思います。引き続き、一緒に戦っていきたいと思います。