2024 J1第9節 FC東京vsFC町田ゼルビア メモ
スタメン
町田は柴戸が出場停止で宇野が初先発。右SBは古巣対戦の鈴木ではなく、望月が初先発。また、髙橋も初出場初先発。藤尾と平河が代表活動により欠場。
東京は安斎が出場停止。松木、荒木、野澤大が代表活動により欠場。
流れ
東京のビルドアップにハイプレスを掛けていく町田に対し、仲川がボランチ裏に潜り込んでピックアップ。
町田は2トップがCBにアタックに出てきて、ボランチがボランチにマークにつく中、仲川がボランチ脇に顔を出すことで、SBからのパスコースを作る。
東京は仲川を経由しながら町田のプレスをうまく外して前進できている。
右サイドが鈴木ではなくなったことで林が右サイドのロングスローも担当。
町田はサイドで持った選手が距離を稼ぐように縦に強引に突進していく。深い位置まで行ければロストしてもロングスローに持ち込める確率が高いという算段。
13分、町田先制、0-1。仙頭の左CKからファーでナサンホが合わせてゲット。町田は深い位置を取ってセットプレー攻撃、東京はプレス回避からのスピードアップで自分たちの時間を互いに作っていた中、最初にチャンスを生かしたのは町田。
19分、東京がPK獲得。ロングフィードで左サイドに展開してから、敵陣でスローインを獲得し、中央でのコンビネーションに持ち込むとドレシェヴィッチのハンドを誘った。
20分、東京同点、1-1。小柏がPKを決める。谷はコースを読んで触ったが、コースがギリギリ上回る。
21分、藤本に警告。
町田のビルドアップはいつもの仙頭の左下り。
24分、町田勝ち越し、1-2。最終ラインからのロングフィードに望月が抜け出し、クロスをニアでオセフンが合わせてゲット。仲川がGKまでアタックに出ていったところでドレシェヴィッチが浮き、そこからのロングフィードが起点になった。
東京は俵積田の仕掛けからカットインで中に入り、中央でのコンビネーションを狙う形が多い。遠藤は中央でフィニッシャー役に。
藤本がジャンプしてCBまでアタックに出ていった中、引きつけて浮いた白井にリリースする土肥。プレス耐性が高い。
36分、藤本がファウル。警告を受けている中、注意を受けて2枚目にリーチ状態。
38分、俵積田が仕掛けて縦に突破してクロス。小柏がマイナスで合わせるも昌子がブロック。望月と俵積田のマッチアップは俵積田に優位がある。
小泉がSB裏に走ってボランチをどかしたところに仲川が潜ってくる。
東京は大外に当てたときに連動して一人がSB裏に走る。町田はボランチがついてくる。
左サイドにボールがあるときはファーサイドのPA角に望月が待機し、折り返し役になる。
町田のプレスに対して東京がボランチ脇に顔を出す仲川を経由することで前進経路を確保し、保持で形を作る。敵陣へ入ったら左サイドで優位性を作っている俵積田の仕掛けを軸に、中に入って行ってのコンビネーションを図るなどしてゴールへ迫った。ただ、町田もゴール前のところは両CBが砦として立ちはだかり、簡単には枠内へ打たせない。町田はいつもどおりオセフンへのロングボールで陣地を押し上げ、サイドで持った選手は縦に運んで深い位置を取り、セットプレーの流れに持ち込む。町田がCKから先制し、東京がPKで同点に追いつき、町田が一発の背後から望月→オセフンで勝ち越すといったスコアの推移。トータルで言えば東京のほうが主導権を握っている時間が長い印象だが、両ゴール前の“一歩”のところで町田が違いを見せたという感じ。藤本が警告を受けた上に注意ももらい、2枚目の警告まで1ファウルリーチという雰囲気で、林もこの日の判定基準にアジャストできていない雰囲気。どのようにテコ入れするか。
後半
町田が4トップ気味でCBから先の前進にけん制をかける。東京はGKを使ってやり直しながら2トップ裏のボランチへ届けようとする。
48分、右の大外で受けた遠藤がカットインしながらスルーパスで仲川が抜け出すも谷がカバー。
立ち上がりは町田のプレスにやや詰まっていたが、徐々にストレスなく持てるように。SHを一度押し下げると保持ラインを上げられる。
町田の4トップに対し、仲川が背後から2トップ裏に潜り込むことでワンクッションを入れて目線をずらし、町田の陣形を押し下げていく。また、CB→SBで相手SHの背中を取って前進。
59分、町田交代
ナサンホ→荒木
61分、俵積田のカットインクロスから遠藤が飛び込んで合わせるも枠を叩く。決定機。俵積田が再三カットインからゴール前にボールを供給している。
64分、東京交代
小柏→シルバ
小柏は負傷交代。右の腿裏をおさえている様子があった。
シルバが0トップ気味になったことで中央でタメができるようになり、追い越す選手を使う攻撃ができ始めた。
69分、町田交代
仙頭、オセフン→安井、デューク
オセフンは内転筋あたりを気にしているように見えたが詳細は不明。
72分、東京交代
俵積田、高→佐藤、原川
佐藤がトップ下に入り、仲川が1トップ、シルバが左WGに移る。
東京は町田のボランチにセットされる前にサイドから斜めのボールを前に送り、前線中央で起点作り、そこからの連係を図る。左サイドから前進し、2トップと右WGの遠藤が中央3レーンで縦に走ってラインを下げさせる。
87分、東京交代
バングーナガンデ→長友
町田が4トップ気味にして東京のビルドアップにけん制を掛け、東京はCB→ボランチで一発で届ける、SBを経由してボランチへ渡す、仲川が相手ボランチ前に出てきてワンクッション入れるなどして回避を試みる。CB→SBで相手SHを切ってそこから斜めのクサビを入れ、攻撃をスピードアップさせる形もあった。基本的には東京が保持して町田がブロック形成で押し返す展開。俵積田が積極的に仕掛けてカットインからゴール前にボールを入れ続け、遠藤や白井が押し込めれば、というシーンは作ったものの決め切れず。町田は最初はラインを上げて押し返しを図り、一度突破されたら割り切って全員が帰陣し、ゴール前を守る。特に両CBがつり出された際の対応が秀逸で、ノーファウルかつ前を向かせない寄せで外へ追い出して全体の帰陣を待ち、フォローにきたところで持ち場に戻る。東京はシルバのドリブルやキープでポイントを作って敵陣へ入る、セットプレーを取るところまでは行けたが、終盤はこれといってチャンスを作れずに終了。前節の東京ダービーの終盤とは違い、最後はなんとなく時間を過ごして負けてしまったような印象が残った。町田は多くないチャンスを得点に結び付け、守備も事故的に起きたPKの1点にとどめた。内容的には理想の試合運びではなかっただろうが、ポイントを抑えた戦いが勝点3という結果に。
個人的MOM
★昌子 源
ゴール前ではシュートブロッカーとして、プレス時には相手FWを外へ追い出す役として、守備を強固にした。1対1で相手が後ろを向いている際の追い出し方はいまだにJ1でも屈指。
トピックス
小柏が負傷交代。ハムストリングのトラブル。