がちゃのメモ帳

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2021 J1リーグ第34節 サンフレッチェ広島vs鹿島アントラーズ メモ

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スタメン

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広島

塩谷が初のメンバー入り。

ヴィエイラが3試合ぶりに復帰。

柏が4試合ぶりの復帰。

 

鹿島

レオ・シルバがメンバーを外れて、永木が第25節以来のメンバー入り。

フルタイム出場を続けていた沖がサブに回り、クォン・スンテがリーグ戦今季初出場。

犬飼が第27節以来の復帰。

 

 

流れ

2分、鹿島先制、0-1。アバウトなボールに対して荒木が半端なコントロールになってしまい、上田にさらわれてそのままカイキに流された。

 

鹿島は高い位置からプレスを掛けていく。

8分、荒木と野上の連係ミスを土居が突っついてファウル獲得。荒木は立ち上がりからフワフワしている。

 

10分、ハイネルの運び→ヴィエイラのポストで攻撃を構築。ハイネルや森島の運び出しで相手2トップを超えられれば良い形に持ち込めそう。

広島はハイネルが最終ラインに下りるビルドアップ。シャドーがボランチのラインまで下りてサポートする。

 

飲水まで

開始早々にスコアが動き、鹿島がリード。その後は広島が保持して鹿島が高い位置で守る構図。2トップが背中を消しながら守れているので、広島は1stラインがなかなか超えられないが、越えられると良い形を作れる。ハイネルの運びと、ヴィエイラのポストがポイント。また、エゼキエウの間受けも数回良い形があった。

 

27分、鹿島追加点、0-2。CKの流れからこぼれ球を常本がボレーで突き刺した。コースが完璧で林はどうにもできない。

 

33分、広島が1点返し、1-2。青山が背後へ抜け出し、中に走り込んだエゼキエウが合わせてゲット。鹿島は誰も青山を監視しておらず、完全にフリーで抜け出された。

 

中盤の選手が列下りで枚数調整をする広島に対して、SHが押し上げてプレスに行く鹿島だが、ズレに対してマークがはっきりせず、サイドでフリーマンが生まれている。かつ、鹿島はラインが高いので、フリーの選手ができてしまうと一発で裏を取られやすい。

 

37分、背後を取った森島がシュートも、スンテが好セーブ。

 

飲水直後こそ鹿島が追加点を奪ったが、そのあとは広島がボールを持って攻勢を強める。序盤は鹿島の2トップをうまく超えられずにいた広島だが、ポジションを少し動かして試行錯誤したことで、鹿島がうまくハメられなくなった。

 

46分、藤井が安西を倒し、イエロー。少し前にもピトゥカを倒したシーンがあり、繰り返しも含めての警告。

小競り合いを起こした野上と関川にイエロー。一触即発な雰囲気に。

 

立ち上がりの隙から、そしてセットプレーからの2発でリードを奪った鹿島だが、第2Qでは受けに回る時間が長くなり、攻撃に転じる場面もあったとはいえ、狙った守備が行えていなさそうなのは気になるところ。広島は後方での組み立てが安定していれば背後を取れるチャンスがありそうなので、鹿島の守備が慣れる、もしくはうまく修正される前に追い付きたいが、後半の入りはどうなるか。

 

 

後半

46分、ゴールキックから自陣でつなぐ広島に対して、かなり高い位置からプレスを掛ける鹿島。ただ、広島はそれをかいくぐって疑似カウンターへ。

鹿島は縦への速さはあるが、リスクのある守備をするぶん、縦に速く攻められやすくもある。

 

48-49分、鹿島追加点、1-3。カイキが1人で持ち上がり、一度はロストするもすぐに奪い返すと、アラーノ→カイキでゲット。個人の能力で違いを作り、ゴールを演出。ただ、自陣であっさり失ってしまう広島の脆さも触れなければならないポイントと言える。

 

はやい時間帯からすでにオープンな殴り合いの様相になってきている。

 

55分、関川がアフター気味にヴィエイラを倒してファウル。警告を受けている関川はより注意しなければいけない。

 

57分

広島交代 藤井、ヴィエイラ→柏、ジュニオール・サントス

 

広島がボールを持って敵陣へ入り、トランジションでも上回ってハーフコートに押し込む。システムのかみ合わせ上、ファーサイドはWBが浮く。

 

64分、手を使って相手選手を倒した佐々木にイエロー。次節出場停止。

65分

鹿島交代 土居、カイキ→荒木、和泉

65-66分、上田がPA内で倒されたところから広島が一気にカウンターでサントスのシュートまで。→その後VARのチェックが入り、鹿島側のPKの判定に。

荒木が決めて、鹿島追加点、1-4。荒木はこれで二桁得点に乗った。

 

71分

広島交代 荒木、エゼキエウ→塩谷、浅野

荒木は2失点に直接的に絡んでしまい、懲罰交代的な形に。競り合いの強さは見せたが、立ち上がりからメンタルをコントロールし切れなかった印象が残る。

野上が中央に移り、塩谷が右CBに入る。

 

飲水まで

決して広島が悪いわけでも、鹿島が押しているわけでもないが、一瞬の隙を逃さない鹿島と、一度のピンチをしのぎ切れない広島の脆さという対比がこの1-4というスコアに繋がっているように感じる。

 

79分

鹿島交代 上田→エヴェラウド

 

広島はボールを持っているが、以前ほど安定して敵陣へ入り込めなくなった。ためを作れるヴィエイラとライン間でパスを受けていたエゼキエウに代わり、個人での突撃が得意なサントスと浅野のセットになったからかもしれない。

80-81分にはサントスの剥がしからスペースへ走る浅野へつなぐ良い形を見せたが、スンテが好カバー。

 

86分

鹿島交代 アラーノ、三竿→犬飼、永木

広島交代 青山→柴﨑

[5-4-1]で守り切り体制に。

 

最後は鹿島が危なげなくクローズ。広島からしたら1-4で敗れるような内容ではなかったようにも思えるが、細部でもろさが出たのも事実。鹿島の前線が一瞬の隙を仕留めきったのもお見事。広島は唯一の得点が表しているように、鹿島の守備の穴を突くこともできていたが、決定打まで至れなかったのが難しくさせた。

 

 

個人的MOM

★アルトゥール カイキ

序盤こそなかなかフィットできずに苦しんでいた印象があるが、ここにきて存在感が出始め、ゴールも稼ぎ出している。このゲームでも個人での推進力はもちろん、ゴール前でも仕事ができることを示した。

 

トピックス

45+1分、藤井のファウルの直後、ダッシュで鹿島の選手を制して藤井にイエローを出す西村主審。無駄な小競り合いを回避→ただ、直後に乱闘が発生

48分、接触プレーが続いたこと、三竿と野上が小競り合いを起こしたことで乱闘騒ぎに。

塩谷復帰後デビュー戦

71分、自身のミスが失点につながってしまった責任からか、泣きながらベンチへ戻る荒木→試合後のサポーターへのあいさつで場内を回るときにもこらえきれず涙

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 沢田 謙太郎監督 ]
スタートから選手一人ひとりが気持ちも高ぶって良い入りをしてくれたのかなと思っていたんですけど、失点が出てしまい、常に追いかける展開になってしまった。それが非常にキツい試合でしたね。その中で1点を返したとき、少し相手のスキが広がったかなと思ったので、もう1点を取りたかったなと思いましたけど、そんなに甘くなくて。

後半に入ってもう1回やり直そうと言って入っていたんですけど、また失点が出てしまって。最後のアディショナルタイムの7分も含めて、3点差になった中でも攻撃を仕掛けてくれて、何度も失点になりそうなところで体を張って守ってくれて、あれだけやれる選手ですし、勝ちたかったんですけど、ちょっと追いつかなかったです。

 

[ 相馬 直樹監督 ]
まずは、広島までサポーターの皆さんにたくさん足を運んでいただきました。天皇杯のあとのゲームで、タイトルを落としてしまったという中で、そこから一緒に立ち上がってくれたということだと思います。選手たちも最後まで戦い抜いてくれましたし、本当に一緒にこの勝利を喜ぶことができてうれしく思っています。本当にありがとうございました。

ゲームのほうなんですけれども、広島さんのほうも監督が代わり立ち上がりを重視してくると思ったんですけど、われわれのほうも立ち上がりを大事にしようという中で、早い時間に、前半もそう、後半もそうですけれども、ゴールを奪うことができました。これがチームにとってやはり大きかったと思っています。前半の途中から、2点取った以降ですけれども、苦しい時間もありましたけれども、そこもハーフタイムも含めて修正しつつ、そして選手たちが中で解決しつつ、良い形に持っていってくれたかなと思います。当然、ここ最近で言うと勝ちが続かないという状況が続いていますので、またすぐに次にゲームがありますので、そこに向けて、今日作った勢いをしっかり持ち込めるように大事にしていきたいなと思います。

--荒木 遼太郎選手が、10代で史上2人目の2ケタ得点を達成したが。
やはりね、素晴らしい。点を取るのは簡単なことではないですし、そこに絡んでいける。今日はPKという形ですけれども、周りからも信頼されて、あそこで蹴らせてもらえることも含めて、彼が攻守両方において働いているというところも当然あると思っています。やはり間で前を向けるのは彼の持ち味であると思っています。より今後も、いろんな形で攻守両面で、われわれの中盤のポジションというのはすごくタスクの多いポジションだと思いますけど、そこのところをぜひ成長を続けながら、結果というものを、チームにとって勝ちにつながるプレーを続けていってもらえたらなと思います。