がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2021 J2リーグ第37節 ツエーゲン金沢vs愛媛FC メモ

www.jleague.jp

youtu.be

 

 

スタメン

f:id:brgacha:20211103200639p:plain



 

金沢

基本的には非保持型で、[4-4-2]のミドルプレスからショートカウンター狙い。2トップに速い選手がいるので、縦のスピード感はかなりある。ボールを持ったときは、SBを起点にしながら縦に速い展開に持ち込もうとする。深くまで攻め込めれば、大外からSBがシンプルにクロス、もしくはマイナスのパスからボランチアーリークロスを入れる。

保持

大橋が右に下りてサポートする形が多いが、大きな可変は特に行わない。

大外はSBが担当し、SHは基本的には内側にポジションをとる。右からの作りが多く、松田から斜めにFWへつけるパスが目立つ。

 

非保持

[4-4-2]セットでSHは初期の立ち位置から中央寄り。そこから相手3バックの左右にプレスを掛ける。大外はSBが縦スライドで対応し、ホルダーの横はプレスバックで埋める。

 

愛媛

保持もトランジションも縦に速い攻めを狙う。カウンターは藤本のキープ力と推進力を生かしながら、サイドも駆け上がって厚みを出す。守備は5バックベースだが、比較的前から追って、圧力を掛けに行く。

保持

3バック+2ボランチで組み立て。WBは常時大外で張り、シャドーが下りてサポートすることも。前線にスピードのある選手が多いため、縦に速いつなぎを好んでいそう。時間をかけて持つときは右の茂木の攻撃参加でアクセントをつける攻撃が効果的。  

非保持

[5-2-3]⇔[5-4-1]セット。序盤はシャドーを中央において、WBがかなり高い位置までプレスに出てきていた。

 

 

流れ

右から作ろうとする金沢に対し、WBをSBのところまで上げて圧力を強める愛媛。逆に愛媛のサイドのスペースは空きやすくなるので、そこを金沢の2トップが狙おうとしている。

→4分、右からのロブパスに大谷が抜け出して決定機。この部分を使えるか、抑えられるかの攻防のプラスマイナスが試合展開に大きく影響を及ぼしそう。

 

7分頃から愛媛のプレスが少し弱まり、金沢はCBがフリーで運べるようになる。

愛媛の3バックビルドに対して金沢はSHの片方を中央寄りから前に出して数を合わせる。大外はSBが縦スライドで迎撃。

→愛媛はSBをつり出したあとにFWがそのサイドに流れて起点を作りにいく。

 

10分、藤本が1人で長い距離運ぶカウンターで最後は高木のフィニッシュ。惜しくも枠外。

 

14分、愛媛先制、0-1。工夫されたFKから二度外に振って最後は栗山が詰めた。愛媛はセカンドボールがかなり拾えている時間帯だったため、良い流れからセットプレーで先制できたのは大きい。

 

飲水まで

互いに保持でもカウンターでも縦に速い展開からのチャンス創出を狙っている。立ち上がりは愛媛のプレッシャーを逆手にとって、背後を取りに行っていた金沢だが、徐々に愛媛保持vs金沢非保持の構図になってきている。金沢も時間帯とリスクを考えてまだバランスを崩しすぎないようにしている気がする。

 

24分、右で持った小原のインスイングクロスに藤本がバックヘッドで合わせ、ゴールネットを揺らすもオフサイド

 

26分、平松がスムーズに前を向いてスルーパスを送ったことろから打開したが、愛媛DFがギリギリで対応。

28分、金沢同点、1-1。右サイドで持った平松が左足でファーへキレイに流し込んだ。

30分、金沢逆転、2-1。松田のクロス→相手DF→ポストの跳ね返りときたところで平松が押し込んだ。平松は短時間での連発。

 

愛媛の保持時間が長くなってきた。金沢はSHが前に出るので、そこでハメ切れないとサイドを起点にして前進される。小原と近藤の両シャドーが下りてきて、ポイントになろうとしているように見える。

 

42分、金沢が型どおりハメ切ってからのミドルカウンターでシュートまで。SBで縦を消して、FWらのプレスバックで横を消せれば、金沢はハメ切れる。愛媛はWBが横への運び出しでどれだけくぐれるかがポイントになる。

 

金沢は右SBが持ったときに内に入るSHやFWへの斜めのパスがポイントで、愛媛DFはどうやってマークにつくかが定まり切っていないような印象。

 

途中からは愛媛ペースで進んでいるような印象も受けたが、金沢は一瞬の隙を突く準備ができていたというような得点で逆転に成功。金沢はショートカウンターもちらつかせながらブロックを作って守る展開。かなりボールを持たれているが、ゴール前では川村のシュートを廣井がブロックしたように、粘り強さも見える。愛媛がビルドアップでリズムを作れないうちにカウンターで追加点を奪えれば理想。愛媛はおそらく後半もボールは持てるはずなので、相手がプレスに出てくるところを一気にひっくり返すようなビルドアップを見せるか、相手がつかれてきたところを押し切るか、のどちらかになるか。

 

後半

金沢が少し重心を下げて入っているかもしれない。愛媛は縦に速い攻撃というよりも、押し込んだところから何ができるかが試される。

金沢は深い位置で受けるようになったので、奪ったあとに2トップが起点になれるか否かで休む時間が作れるかが決まる。

 

49分、実況席のコメントがあり、雨が降ってきた模様。

 

愛媛はターゲットタイプがいないので、より内側のエリアを崩さないといけない状況。近藤の引き出しがカギになるか。

→茂木×忽那×近藤のコンビネーションは面白い

 

金沢は大谷が1トップでチェイス役、丹羽がトップ下でボランチ監視役になって[4-2-3-1]っぽくなっている。

→後半開始から?

 

58分、愛媛が右サイドからのクロスでゴールへ迫る。茂木の背後からのランニングがかなり効いてきている。

 

60分

愛媛交代 山瀬、忽那→石井、小暮

→石井がシャドーで小原が1列下がった?→石井と藤本の2トップ、左から近藤-小原-川村の3センターで[5-3-2]か。

62分

金沢交代 大石、丹羽→嶋田、杉浦恭

 

愛媛はボールは持てるので、守備の枚数を減らしてでも前線に動き出せる選手を増やすという意図か。ただ、この交代のあとから金沢に持たれる時間が長くなる。

 

飲水まで

金沢はリードしていることもあり、前半よりも重心を低くして構えるように。それによって愛媛は深い位置でボールを持てるようになったが、外からのクロスでは中で勝てないので、ハーフスペースを取りにいくが、なかなかうまくいかず。途中から茂木の攻撃参加でアクセントがついてきたが、飲水直前は金沢が握り始める展開になってきている。

 

70分、金沢が速い攻撃で大谷がフィニッシュまで持ち込むも、岡本好セーブ。

愛媛がかなり前がかりになっているからか、オープンな攻防が少し増えてきた。

 

77分

愛媛交代 池田、高木、近藤→榎本、内田、吉田眞

78分

金沢交代 平松→力安

愛媛は4バックにしたように見える。

力安は前線に入り、大谷が左SHへ移る。サイドよりも最前線のエネルギーを増したい意図か?

個人の仕掛けからクロスを上げられる榎本、そして中央にはターゲットになれる吉田眞が入ったので、シンプルな攻撃でも迫力が出るようになった愛媛。

 

81分、後藤に遅延行為でイエロー。

 

金沢はホルダーに時間ができれば陣地回復、できなければ深くまで蹴っ飛ばす割り切り。ただ、守備は前からプレッシャーを掛ける。力安投入の効果が出ている。

 

86分、ロングカウンターから杉浦恭がゴールを狙うが、ファーポストの外へ外れる。

88分、松田が座り込む。足をつった模様。

90分

金沢交代 松田→長峰

91分、CKでGKの岡本も上がってくる。

 

愛媛は60分過ぎあたりから攻守のバランスを崩すのは許容しながら攻撃に転じたが、金沢のゴール前の粘り強さを上回ることはできず。金沢は1点リードで迎えた後半は時間帯に応じた割り切った戦いが目立ち、選手交代も効果を発揮したように思える。アクシデントに備えて交代枠を残していたのも地味に大きかった。

 

 

個人的MOM

★平松 昇

2得点という目に見える結果はもちろん、攻撃の起点として精度の高いスルーパスやラストパスを何本も供給した。スルーパスがかなり美しい。守備面でも左のプレススイッチ役として役割を全うした。

 

トピックス

磐田戦でゴールを決めるなど、攻撃で存在感を示していた小原を途中からアンカー位置に置く實好監督の采配。ボールを持てる展開&ビハインドとはいえ、思い切った決断

70分、平松のアウトサイドパス

試合後インタビューでいつもどおりを装いながらけっこううれしそうな柳下監督

 

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 柳下 正明監督 ]
このゲームで勝点3を取らないと非常に難しくなるし、ここで勝点3を取ることは非常に大事な試合だったけれども、結果的に勝点3を取れたのは良かった。ゲームの入りもそんなにバタバタしていたわけではないけれども、セットプレーからなので仕方ない部分はあると思う。そのあとに落ち着いてボールを動かせたし、しっかりチャンスを作って逆転できている。落ち着いてプレーすればかなりのことができると思う。最後も粘り強く2-1で勝ち切れたところも選手たちはよくやってくれた。また中3日でアウェイでゲームがあるのでしっかりコンディションを整えて、それを目指してやっていきたい。

--残留ラインと勝点が4離れたことについて。
まだ最後の最後まで分からないと思っている。けれども少し気持ち的に余裕をもってプレーができるのではないか。今日も非常に難しかったと思う。もし愛媛が勝点3を取ると逆転されるし、引き分けでも下のグループについているので。俺のほうがバタバタしている感じがしたけれども、選手たちは落ち着いてやっているなと。ガアガア言わないほうが良いのかなと感じました。残り5試合あるけれども大きな勝点3だった。

 

[ 實好 礼忠監督 ]
先制点を取ったあとに連続して失点した。僕自身、選手たちの立ち位置とかを気にしてあげられたらという思いが残った。ただ、逆転されたあとも選手たちは戦う気持ちを失わず、後半に入ってからもみんなが戦う気持ちを出してやってくれた。残り5試合ある。今日はショックがあるけど、しっかり戦える準備をしていきたい。

--連続失点した要因は?
少し後ろに重くなってスライドも遅くなった感じがあった。僕自身、ひと言選手に声をかけてあげられればという思いがある。重さを解消させてあげたかった。

→立ち上がりはWBを高く上げてプレスに行っていたのに、失点したあたりの時間帯は確かにプレス<ブロックになっていた気がする。コメントを読む限りでは意図的なものではなく、「そうなってしまった」模様。