がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2021 J1リーグ第7節 浦和レッズvs鹿島アントラーズ メモ

 

www.jleague.jp

 

youtu.be

 

 

スタメン

f:id:brgacha:20210404183747p:plain

犬飼が出場停止。

 

浦和

保持

 明本左、関根右の順足配置。

小泉のサポート役は変わらないが、柴戸だけ中盤に残して高くまで出ていく傾向が強い。

柴戸が最終ラインに下りたり、SBの位置に流れたりとかなり広範囲を動きながらボールを引き出す。

武藤が比較的自由に動くぶん、明本が入れ替わりでFWの位置に入るなど、前線は流動的にポジションを入れ替える。

 

非保持

前から形を合わせてハメに行く。SHは自分のラインを越されたらプレスバックではさみに戻る。 

武田が前に出たときは小泉がボランチを捕まえに行く高さ取りで、中盤がダイヤモンドのような形になる。

 

鹿島

保持

ボランチ1枚が下りて1枚がアンカー位置。[3-1]ビルド。

詰まったらエヴェラウドに競らせる。 

 

非保持

[4-4-2]で高い位置でセット。

ボランチは柴戸を捕まえに出ていく。

 

 

流れ

 5分、ビルドアップから関根の間受けでスピードアップ。

立ち上がりは浦和が持って鹿島がプレスで対抗。浦和が鹿島の1stラインをどのように突破するかをうかがう展開。鹿島は奪えなくても高い位置での守備時間を増やしたい意志を感じる。

 

8分、西から斜めのボールで深さを取り、落としから最後は山中の飛び出し。鹿島はスピードアップを許した後、山中に突き切れていない。

9分、山中のミドルのこぼれを明本がボレーで狙ったがシュートは沖の正面へ。

 

タイトなマークとこまめなプレスバックで鹿島にビルドアップを許さない浦和。

鹿島の[3-1]ビルドに対し、2トップとSHの押し上げで合わせに行く浦和。下りてサポートするSBにはSBが縦スライドで潰しに行く。鹿島は相手SBの奥、もしくは脇あたりで起点を作りたい。

 

飲水まで

鹿島も少しずつボールを持てるようにはなっているが、ここまでは完全に浦和のペースと言っていい。素早い切り替えとアグレッシブなプレスでボールを奪い、保持しながらゴールへ迫れている。前節までのように自陣でカットされるシーンもなく、落ち着いてボールを持ちながらスピードアップもできている。

 

 25分、鹿島が中盤でのコンビネーションでPA付近まで進入し、最後は荒木がシュート。ブロックされたが初めてシュートまで持ち込めた。

27分、永戸のCKが直接ゴールへ向かい、そのまま入りかけるが、西川がギリギリで対応。

鹿島は相手の開くCBにSHを上げて対応し、時間を奪う。浦和は縦パスを拾われることが増えた。

 

30分、ビルドアップから右を抜け出して最後は小泉が折り返したが、中で誰も詰められず。

浦和は飲水後あたりからプレスラインを下げたように感じる。一方で鹿島は変わらず高い位置から追う。

 

36分、小泉が左から右へのフィードで開放し、斜めに出てきた明本へ西が配球。抜け出した明本がGKとの1対1を制して浦和が先制。序盤から西の斜めのパスが効いており、それが得点につながった。

 

38分、小泉のパスから抜け出した武藤。戻ってきていた上田が倒して警告。おそらくカバーが間に合っていたという判断で決定機阻止にはならず。浦和は得点から勢いが出てきた。

40分、武田の直接FKを沖が好セーブ。枠内に行っていた。

 

45+1分、セットプレーから関川のループヘッドがゴールへ吸い込まれ、鹿島が同点に追いつく。

 

浦和は良い流れができていた中で先制したが、終了間際に追いつかれる嫌な流れになった。内容は良いだけに前半からの流れは続けたいが、鹿島のプレスを受けて縦パスをひっかけられるシーンも増えているので、トランジションからの失点は要注意。

鹿島は少しずつ押し返せてはいるが、プレスが空転するシーンも多い。浦和のビルドアップはスペースが生まれやすくなっているため、高い位置で奪ってショートカウンターを多く繰り出せるとペースが握れるはず。

 

後半

46分、エヴェラウドが抜け出したが、西川が好セーブ。浦和はピンチが増えてきたが、最後のところの集中力は見える。

立ち上がりは鹿島が連続でシュートまで持ち込む展開。

 

48分、武田の高速インスイングクロス。ファーで明本が浮いていたがわずかに合わず。

50分あたりからは浦和が持つ展開に戻る。鹿島はエヴェラウドの前残りでカウンターを狙う。

 

武藤が下りて縦パスを引き出すことで浦和はラインを押し上げることができる。

 

61分、白崎→松村

松村が右に入り、荒木が左へ移る。

明本が常本との駆け引きで勝りPA内へ入って受けると、常本が倒してしまいPK。明本が外を見せてから内側に入ってきたことで常本はボディーアングルがずらされた。

65分、槙野がPKを決めて浦和が勝ち越し。槙野はゴール裏をなぞりながらロドリゲス監督の下へ向かい、抱擁を交わす。

 

飲水まで

立ち上がりこそ押された時間もあったが、前半同様に浦和がペースを握って進めている。鹿島はビルドアップでもプレスでもいまいちリズムをつかめないでいる。

 

67分、武田→伊藤敦

小泉を前に上げて伊藤敦ボランチに入る。小泉が持っていたアンカーケアタスクを伊藤敦が引き継ぐ。

 

69分、山中のクロスにファーで関根が合わせて追加点。と思われたが、VARのチェックで起点になったところの武藤のハンドが取られて得点取り消しに。

 

73分、武藤、小泉→興梠、杉本

76分、荒木、三竿、シルバ→アラーノ、船橋、遠藤

遠藤がボランチに入る。

78分、前からきた鹿島のプレスを裏返す西川のフィード。

 

関根がピッチに座り込む。自力で歩いているので大きな問題はなさそう。

85分、関根→宇賀神

西を前に出して宇賀神を右SBに入れる。

 

鹿島は遠藤をボランチに入れて攻撃的にしているぶん、トランジションで中盤を埋められず、スピードアップを許す。ただ、ビハインドで点を取りに行っているのである程度は仕方ない。

 

87分、鹿島がゴールキックからつなぎにいったところを2トップのみのプレスで奪い切り、杉本が超決定機を迎えるが沖に止められる。

 

94分、左のFKからファーで槙野が合わせてネットを揺らすも、ニアに出てきた興梠がオフサイドの判定。

 

浦和は最後まで危なげなく締めて4試合ぶりの勝利。西が入ったことも追い風となり、ビルドアップが機能したことが大きかった。

鹿島は終始攻守にちぐはぐでエヴェラウドと上田の強力2トップを生かした攻撃を繰り出せるシーンはかなり少なかった。浦和がプレスを掛けてきたときに中盤で抜け出すポイントを見つけ出せないまま時間が過ぎていった。

 

トピックス

59分、槙野とエヴェラウドの小競り合い。エヴェラウドにはイライラが見える。

浦和

西がリーグ初初出場初スタメン。武田、武藤、柴戸も初先発。 

16分、西川のフィードから西の落とし。

4試合ぶりの得点。

78分、西川のフィード。

武藤が下りる動きに連動して背後へ飛び出していく明本。西の絶品ラストパスからの得点と、常本との駆け引きを制したPK獲得で勝利に貢献。

試合当日が誕生日だったロドリゲス監督。勝利で飾った。

 

鹿島

常本が初出場初先発。白崎も初先発。

開幕戦以来のエヴェラウド×上田の2トップ。

船橋が初出場。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ リカルド ロドリゲス監督 ]
前半すごく良い入りができて、良い攻撃で相手のゴール前に迫っていくことができたと思います。残念だったのは、リードして折り返せればというところで終了間際に失点してしまったこと。ただ、その失点も後半に向けてさらに引き締めるきっかけになったと捉えることもできると思います。

後半に関してはPK以外にも得点が取り消されるシーンなどがありましたけど、チャンスが作れていたので良かったと思います。攻守ともにセットプレーで危ない場面はありましたが、ディフェンスもしっかりと堅く守ることができたと思います。すごく良い試合、コンプリートな試合ができたと思うので、パフォーマンス含めて良かったので、これを基準に続けていければと思います。

--今日は[4-1-4-1]のような形だったが、このアイディアはいつから練っていたのか。また評価は。
こういった形は以前から考えていたことではあります。リーグ戦・札幌戦の前後でも(導入を)考えてたことではありますし、実際にエリートリーグでも札幌とこの形で戦いながら、ある程度のアイディアは持ちながらやれていました。ただ本当に重要なのはシステムのことではなくて、選手それぞれの特徴や組み合わせが絡み合うことなので、うまくかみ合って良かったと思います。

--ボールを引き出す動きなど、武藤 雄樹選手のプレーが素晴らしかったと思うが、今回起用した意図と評価は。
すごく良い試合をしてくれたと思います。彼は以前から、練習から良いプレーをしてくれていましたし、エリートリーグの試合でも良いプレーをしてくれて、その結果も出しながらここまでやってきたので、彼のそういったパフォーマンスを評価してスタメン起用しました。ほかの選手、杉本(健勇)や興梠(慎三)が悪いというわけではないのですが、武藤が際立って良いパフォーマンスをしていたので今回は彼を起用しました。

流れが悪かったこともあってか、ベースの立ち位置を微調整して臨んだが、「以前から考えていたこと」だった模様。武藤の起用はそのシステムに合わせたというよりも、パフォーマンスの良さを買ったようだ。実際にボール保持の循環を円滑にし、ビルドアップにおける貢献度は高かった。明本が得点を奪ったことで、ゴール前から人がいなくなることもなく、全体がうまく連動できたと言える。

[ ザーゴ監督 ]
就任してからこんなに悪い試合をしたのは初めてだと思います。距離感が遠くて強度もありませんでした。次節に向けて、中盤の背後のスペースを相手に奪われていたので、どういう要因なのか早急に修正しないといけないと思います。

--自分たちが悪かったのか、相手が良過ぎたのか。バランス感覚を教えてほしい。
当然、相手も強くなってきているところは称えないといけない。ただ、僕が目指しているのはボールを握りながらゲームをコントロールすること、怖がらず顔を動かして勇気を持ってボールをつなぐというところを求めている。今まではそれができていたが、今日はそれが初めてできなかった。逃げているのか隠れているのか、どういう理由なのか分からないですが、初めて自分たちが何もしようとしなかった。それは非常に残念な部分です。

ザーゴ監督としては、とにかく内容が悪く、「距離感が遠くて強度もなかった」とのこと。持ち前の攻撃力はほとんど発揮できず、ここまでのワーストゲームだったといっていいだろう。