がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2021 J1リーグ第5節 名古屋グランパスvs横浜FC メモ

 

www.jleague.jp

 

youtu.be

 

 

スタメン

f:id:brgacha:20210330231535p:plain

 

名古屋

 

保持

ボックスビルドに両SBがサポート。CBが相手2トップの脇から運ぶ。稲垣が下りて数的優位を作りに行くことが多い。

前田は外に張ることが多いが、相馬は比較的内側へ入ることが多い。 

 

非保持

[4-4-2]セット。 

相手の3バック化に対しては機を見てSHを足上げて枚数を合わせたプレス。

 

 

セットプレーはゾーン+数人のみマンツー。

 

横浜FC

保持

瀬古を下ろした[3-1]ビルド。下りるのが手塚になるときも。

SHは内側に入って縦パスを引き出す。手塚からのクサビ。

  

非保持

[4-4-2]ブロック。

 SHが2トップ脇に出てくるCBへアタックに行くが、そうなるとサポートに入る相手SBを捕まえられない。

2トップもブロックに加わり、低い位置でも守備に参加する。 

 

流れ

 両チームともビルドアップから2列目の選手のスピードを生かした攻めを見せる。横浜FCは松尾に前を向かせる、名古屋は相馬、前田に仕掛けさせる、もしくはシャビエルに運ばせられるかがポイント。

 

15分、シャビエルのFKからマギーニョと六反の連係ミスで事故が起きかけた。

19分、相馬のインスイングクロスから惜しいシーン。六反が出てきて防いだ。

 飲水まで

立ち上がりはイーブンな内容だったが、徐々に名古屋が主導権を握る展開に。サイドでの仕掛けを使いながら、事故を起こしにいく。横浜FCは2トップが深い位置まで戻るので、カウンターで一刺しを狙うよりも、ボールを持つ時間を増やしたい。

 

 26分、名古屋がクロスの応酬。横浜FCはギリギリのところでカットするがCKが続く。

 

30分あたりからは横浜FCの時間。クレーベの高さを生かせそうなシーンが作れてきた。

 

38分、後方からのロングボールをクレーベがそらし、武田が抜け出す。クロスを上げたが、中にいたジャーメインには合わず。

 

名古屋が前からハメに来た時は後方のスペースが空くので、横浜FCはクレーベへのロングボールからオープンな展開を狙う。

 

43分、クレーベがライン間で受けてからミドル。ランゲラックがキャッチ。

 

どちらもチャンスらしいチャンスは少なかった前半。名古屋のほうが事故を起こせそうな場面は多かったが、横浜FCもゴール前ではしっかり守れた。互いにカウンターをうてる場面も少ないので、ボールを多く握れたほうが優位に進められそう。

 

後半

47分、横浜FCが縦パスをカットしたところからカウンター。武田→ジャーメインでシュートまで持ち込むが、ランゲラックの正面。その後すぐに名古屋のカウンターが発動。シャビエル、柿谷のシュートを六反が好セーブ。

 

51分、横浜FCが前からハメて奪取に成功。そのままビルドアップに持ち込むが、名古屋もプレスを掛け、奪うとカウンター発動。吉田豊が持ち上がってクロスを送り、ファーで前田が合わせて名古屋が先制。横浜FCは久しぶりにビルドアップの時間を作れそうなところで、つなぎに行ったのが裏目に出た。

 

56分、シャビエル→マテウス

前田がトップの位置へ移り、マテウスが右SHに入る。

 

横浜FCはビルドアップから前進を図るが、中盤より前へ進めない。

60分、横浜FCが全体のラインを上げてプレスを掛けたところをランゲラックのロングキックで一気にひっくり返す名古屋。前田が抜け出してチャンスを迎えるも、パスが合わず。

 

62分、名古屋が自陣からプレスを剥がしてスピードアップ。相馬が放ったシュートを六反が弾き、こぼれ球をマテウスが拾ってゴールへ流し込んだ。

 

63分、ジャーメイン→伊藤

飲水まで

名古屋が先制する前もあとも横浜FCがリズムを持って戦えている時間はかなり少ない。守備でボールを奪えない(奪いに行かない)のはまだいいが、特長であるビルドアップが思うように機能していないのはかなり厳しい。名古屋はビルドアップでもカウンターでもチャンスが作れており、どの局面においてもコントロールが効いている。

 

70分、前田→山﨑

 

73分、名古屋が自陣でのつなぎでミスを起こし、クレーベがシュートを打つも枠外。

73分、齋藤→杉本

 

80分あたりから名古屋のラインが徐々に下がってくる。

82分、クレーベ、松尾→渡邉、小川

 

ボールは持てるが、ゴール前まではほとんど入れない横浜FC。名古屋は低い位置からでもマテウスや相馬の推進力でカウンターが打てる。

 

90分、柿谷、米本→齋藤、木本

93分、マテウスのシュートをこぼれ球を相馬が拾ってクロス。ファーに詰めた山﨑が押し込んで3点目。

 

終始名古屋のペースで90分が進んだ。ビルドアップも守備もカウンターも精度が高く、安定感がある。また、アタッカーがしっかりと守備もこなすので、組織として崩れにくい。

横浜FCはビルドアップがうまくいかないことで自分たちの時間を作れず、受けなければならなくなる。さらにプレスや自陣でのビルドアップを強気に行おうとすると、一気にゴールを脅かされる負の連鎖が続いた。

 

トピックス

 名古屋

42分、中谷からのロングフィード

60分、ランゲラックのナイスロングキック。 

柿谷がプレスもプレスバックも精力的に行い、守備でも存在感があった。

78分、近くで笛を吹かれて驚く相馬。

開幕5連勝を達成。

横浜FC

開幕から5連敗。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ マッシモ フィッカデンティ監督 ]
前半は難しい立ち上がりでした。ポゼッションもしていましたけど、相手も戦術的な部分で、しっかりとまずは守るということをしてきて、なかなか動きの少ない前半になったと思います。

我慢しながら前半を戦っていた中で、ハーフタイムにスピードを上げ、どう相手のスキを突いていくか、スピードを上げるタイミングを統一してやっていこうと。その中で1点を挙げることができ、そうすると相手も取り戻さないといけないということで、よりスペースを与えてくれました。相手をじっくりと見ながら、冷静に2点目、3点目という試合運びができたと思います。

--柿谷 曜一朗、ガブリエル シャビエルに期待したことは?
前半の攻撃面は、チーム全体としてどこから崩していくのかという部分で崩し切れていませんでした。前半は横浜FCがしっかり守ると決め込んでいたようなゲーム運びだったので、しょうがないかなと思います。後半は、チャンスシーンを見ると2人が絡んだシーンもありましたし、かなりゴール前に入り込んでくれました。2人がどうこうというよりも、チーム全体として我慢しながら、相手の出方によってチャンスができたと思うので、特に前線でチャンスを作ってほしいと彼らに求めていましたが、そういう意味ではちゃんと結果をもたらしてくれたのではないでしょうか。

 「動きの少ない前半」ではあったが、試合のコントロールはできていた。1点入ればさらに主導権を握れそうな中で早めに先制でき、アタッカーの個性を生かしやすい展開に持ち込めたことが複数得点での勝利につながったと言える。

[ 下平 隆宏監督 ]
選手たちはチームとしてすごく一体感を持ってトライしようとゲームに入った。前半は苦しい時間が多く、自分たちが攻撃する時間は少なかったが、しっかりと中でオーガナイズして、守備でハードワークして崩さないようにということで45分は過ぎた。ただ後半、相手のほうが少しパワーやスピードがあったり、また自分たちが攻めに行ったところでスキを突かれた。守っているときは守れていたが、逆に攻撃に行ったときにカウンター気味に失点を重ねてしまったところは非常にもったいなかった。まだまだ守備の改善もしながら、自分たちの攻撃の時間も長くすることにトライし続けなければいけない。

--次節・徳島戦に向けて最も改善したいポイントは?
やっぱり一番は守備ですね。この5試合で16失点ということで、1試合平均で3失点しているので、守備の立て直しが急務だと思っています。

--今日の試合の前半のような、ブロックを引いての守備がベースになる?
守備でブロックを作ってというのは去年から継続してやっていること。ただ、それ以上に攻撃する時間が少ないと、われわれがボールを持っている時間が少なかったので、そういった時間を増やしていかないと。守備だけを90分間していたら疲弊してやられてしまうので、自分たちが攻撃する時間を増やさなければいけない。また、ああいう時間帯をしっかりしのげるような力強さも必要。選手が代わっても同じような守備ができないといけないと感じています。

 一番必要なのは「自分たちの攻撃の時間も長くすることにトライ」することだろう。元々強固な守備が売りのチームではないので、ボールを持つことで「攻撃されない」時間を多くしたい。「われわれがボールを持っている時間が少なかったので、そういった時間を増やしていかないと。守備だけを90分間していたら疲弊してやられてしまうので、自分たちが攻撃する時間を増やさなければいけない」の言葉がすべてだが、苦しい時間帯を「しっかりしのげるような力強さも必要」なのは間違いない。