がちゃのメモ帳

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2021 J1リーグ第2節 横浜F・マリノスvsサンフレッチェ広島 メモ

 

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スタメン

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横浜FM

保持

オナイウが下がって受けたときは仲川と前田が2トップのように内側へ入ってくる。

仲川と松原の内外使い分けの連係がスムーズ。

中盤3枚が浮くところを探しながら受ける。

 

 

非保持

かなりハイライン。3ラインがかなりコンパクトだが、最終ラインの背後には大きなスペース。

 

広島

 

保持

相手ハイラインの背後へ浮き球を送る。

ティーラトンの背後に藤井を走らせる。

 

非保持

[4-4-2]ブロック。中央で場所を埋めながらCBに寄せていくのはヴィエイラ。サントスはあまり動かないが、守備意識自体は低くなさそう。細かい役割を与えられていないだけ、といったところか。

 

 

流れ

 横浜FMが持って広島はミドルブロックで下がらないような守備。

マリノスが持って徐々にリズムを作る。広島はサントスの推進力を生かして陣地を回復し、カウンターへ移行。

 

アゴからエゼキエウがボールを奪い、そのままPAに進入するとチアゴが慌てて倒してしまいPK。古巣対戦のサントスがしっかり決め切り広島が先制。

 

 

先制した広島は無理をする必要がないので、ラインを低めに設定し、穴を作らないようにする。サントスが前を向ければ1人で押し返せるので、自陣での時間が増えてもそこまで困らない。

 

26分、FKからセカンドボールに反応し続けた広島。最後は東が詰め切って追加点を奪った。

 

マリノスは敵陣に入ってから崩す方法を探しているうちに2失点。主導権を握れているといっていいかはわからないが、落ち着いてボールを持てていただけに、複数失点はかなり痛い。

 

33分、荒木がハイボールの処理を誤り、その隙を前田が逃さずゴール。息を吹き返す1点に。

 

36分、FKから畠中のヘディングシュートを大迫が好セーブ。

 

横浜FMは速い攻撃を仕掛けられるとゴール前で5分5分の勝負ができるが、しっかりとブロックを組まれたところからの打開策はなかなか見いだせない。広島も[4-4]がサボらずしっかりと連動し続ける。抜け出されても佐々木でなんとかできるのが強い。

 

前半終了間際、FKからの混戦で松原のハンドを取られ、広島がPKを獲得。オンフィールドレビュー後の判定だった。

キッカーは先ほども蹴ったサントスではなくヴィエイラに変更。オビもコースは読んだが止め切れず広島が3点目をゲット。

 

 

マリノスはそこまでうまくいっていない中でも、ある程度ゲームをコントロールすることはできていたので、不用意なPK2つとFKの対応のところで3失点を喫したのは非常に痛い。相手の中盤を引き出してスピードアップを狙いたいが、広島は後ろを固めて、ヴィエイラで[4-4]の前を埋めるので難しい。シンプルにクロスを入れてもオナイウ頼りになってしまう。

 

広島は早めに先制点がとれたことでプランをよりはっきりと遂行できるようになった。割り切ってラインを下げ、サントスやスピードのある両WGで押し返す。陣地回復の術があるので、受けるだけにならない。

 

 

後半

 49分、岩田→渡辺

渡辺の投入で、全体のスピード感が上がり、パス回しにテンポが出るように。

 

53分、押し込んだところで横浜FMがオナイウのゴールで1点差に。広島は中央の人数はそろっていたものの、横からのボールを誰も遮断できなかった。

広島は守備で問題を抱えている印象はそこまで強くなかったが、ゴール前で守る時間が増えるとこういうことが起きる可能性は高まるのを感じたシーンだった。

 

 

55分 藤井、エゼキエウ→浅野、森島

先発の2人は連戦だったので、疲労も考慮されたと思われる。

 

広島はサントスらで押し返せなくなってきた印象で、受け続ける時間が長くなり苦しくなってきた。

 

62分、浅野のカットインシュートをオビが好セーブ。枠内に飛んでいた。

 

66分、渡辺の抜け出しからのクロスを前田が合わせて同点。

 

69分、相手のパスミスからカウンターに持ち込む広島。3人でやり切ったがサントスのシュートはオビがセーブ。

 

73分 広島 荒木、青山→茶島、柴﨑

野上をCB、茶島を右SBに。

横浜FM  仲川、マルコス→水沼、樺山

樺山が左、前田が中央へ。

 

エウベルが左、樺山が真ん中に。

 

 

渡辺が入ってからよりスピード感が増した横浜FM。時間の経過とともにどんどん攻撃のカードも切り、圧力を強めたが決勝点は奪えなかった。後半で完全に主導権を握れたことを踏まえれば勝ちたかっただろうが、内容的にはポジティブに終われたのではないだろうか。

 

広島は後半から押し返せなくなったことで、受け続けなければならなくなった。森島や浅野の投入で自陣から運び出せるようになればよかったが、そこへのチェックも厳しく、展開は変わらず。収められるヴィエイラが下がると前でポイントを作るのが難しくなった。サントスを残したことで点を取れる可能性は残したものの、ゲームコントロールをできる状況ではなくなってしまった。

 

トピック

試合終了後、横浜FMの選手・スタッフとあいさつを交わすサントスにスタジアムから拍手。サントスもそれに応える。

横浜FM

オビが安定したセーブを見せ続ける。失点はPK2本を含めほぼノーチャンスだった。

エウベルがデビュー。

 

広島

大迫の安定したハイボール処理が目立った。

 

 

コメント抜き出し

(※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アンジェ ポステコグルー監督 ]
良いゲームでした。素晴らしいサッカーができましたし、自分たちが支配した内容でした。選手たちも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ただ、自分たちが与えた形になると難しい状況にはなります。

--後半2アシストした渡辺 皓太選手の投入で流れが変わりましたが、どのような狙いだったのでしょうか。
岩田(智輝)が前半最後に足を痛め、ハーフタイムにチェックしたのですが、やっぱり続けられないということだったので交代させました。前半から支配していましたし、後半は相手が後ろに下がった状態だったので、より支配したと思います。渡辺が入ったことで試合がコントロールできましたし、良い仕事をしてくれました。

--前田 大然選手が1試合2ゴールを挙げました。評価を聞かせてください。
前田は本当に良いレベルでサッカーができています。彼が出た試合はすべて内容が良い中でゴールに結びつかなかったのですが、川崎F戦も流れを変えてくれましたし、仙台戦も良いパフォーマンスを見せてくれていました。今日は2点決めて、良い働きをしてくれたので良い状態だと感じています。

 「岩田が前半最後に足を痛め、(中略)交代させました」と岩田の交代はアクシデントだったようだが、「渡辺が入ったことで試合がコントロールできましたし、良い仕事をしてくれました」と話すように、渡辺の投入がターニングポイントになった。

 

[ 城福 浩監督 ]
先行するゲームだったので、逃げ切るという言い方が正しいのかは分かりませんが、崩されない時間を長くして、相手がリスクを掛けてきたところにさらにカウンターを仕掛ける展開に持ち込めなかったことは残念ですし、反省しないといけません。アウェイで力のあるマリノスに勝点1を取って帰れるのは、勝点へのこだわりを持って選手が戦ってくれた結果だと感じています。

--3ゴールは評価できると思いますが、どうお感じでしょうか。
オーガナイズされた守備から攻撃へのスピードや選手の特長を生かすことを意識して、それを遂行できました。ただ、悔やまれるのは前半の1失点。それまではペナルティーに入らすことなく、良い守備ができていました。前半はPKが2つありましたが、自分たちのプランに近い形で進められました。後半はちょっとした判断の部分を改善していかないといけません。

--今日もVAR判定がありましたが、VARや試合時間が長くなることについてはどうお考えでしょうか。
得点に絡むところを映像でジャッジされることについては自分たちに有利、不利関係なくスッキリしています。VARはレフェリーも見極められるし、自分たちも受け入れられる流れだと感じています。中断時間に関しては、今日われわれもマリノスもアクチュアルタイムを長くしたいという思いから、給水タイムはいらないという申し合わせをしました。いまのルールの中で連続したサッカーを見せたい思いが一致した結果です。

後半に押し返せなくなってからは苦しい展開が続いたが、「勝点へのこだわりを持って選手が戦ってくれた結果」というように、決勝点までは許さなかった守備は評価していいだろう。相手の決定機逸にも助けられたが、我慢強さは見せられた。

「われわれもマリノスもアクチュアルタイムを長くしたいという思いから、給水タイムはいらないという申し合わせをしました」ということで給水タイムを設けない珍しい試合になったが、広島側の判断としては個人的には意外だった。前半の入りからみても、マリノスに持たせることは許容するような戦いだったので、流れを切るためにも給水タイムは助けになりそうに思えたが、現場の判断は違ったようだ。