がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2021 J1リーグ第2節 横浜FCvs大分トリニータ メモ

 

www.jleague.jp

 

youtu.be

 

 

スタメン

 

f:id:brgacha:20210309105154p:plain

 

横浜FC

 

保持

松尾のスピードと突破力を生かしたゴールへ直線的に向かう攻撃。

奪った直後は縦に速く、ゴール前へ素早く送りこむ。

マギーニョの運び出しでプレス回避。

 

非保持

 守備時は前がはっきり横並びの[4-4-2]ブロック。

2トップの活動量とスイッチの入れ方次第で前からプレスを掛けていける。

 

大分

 

保持

 [3-2]ビルド。状況に応じてボランチが下りて[4-1]になったりする。

長谷川からの左右への展開。

 

非保持

 [5-2-3]ブロック。リード後は[5-4-1]に近い形に。

1トップ脇からの進入が防げず、縦パスを刺されまくった。

 

 

流れ

どちらも後方からしっかりつないでいこうという意志を見せる。

横浜FCのほうが、より前から追って奪いに行く姿勢があるか。相手のビルドアップを妨害し、意図的に奪えている。

 

8分、小林成が左サイドを抜け出し、最後はサポートで流れていた下田からのクロスに伊佐が合わせて大分が先制。

大分は後方からのつなぎをひっかけられるシーンが続いていたが、訪れた最初のチャンスを生かした。

 

11分、個人のスピードを生かして突破した井上がクロスを入れると袴田がクリアミス。ゴール前で待っていた小林成が落ち着いて流し込み、追加点をゲットした。

横浜FCは入りから流れは悪くなかったが、ちょっとしたことから崩れて連続失点を喫した。

 

高い位置からのプレッシャーを続ける横浜FC。狙って奪えるシーンも多い。

大分は奪われてもビルドアップでの繋ぐ意思が崩れない。前進できなくとも、相手の前線を走らせることはできている。

ここまで、より効果的にゴールに近づけているのも大分のほうに見える。

 

20分あたりから大分ははっきりとラインを下げて受けるようになった。

横浜FCは相手の1トップ脇から運んで配球していく。CBからクサビを入れてスピードアップ。シンプルなクロスでもクレーベがいるので、得点の雰囲気は出る。

大分は2点のリードができたこともあって割り切って自陣で守るが、思いどおりの守備はできておらず、ゴール前への進入は許している。

 

29分、手塚がFKを直接決めて1点返す。GK高木との駆け引きに勝った。

大分は結果として受けすぎたことが悪い方向に出た。

 

33分、横浜FCのCK、ゴールまであと少しのところまで迫ったが、大分は井上のゴールカバーで阻止。

 

大外で張る小川へのロングフィードが増えた。

 

42分、裏へのロングボールに伊佐が抜け出し、六反と入れ替わる。シュートまで持ち込んだが、枠内に飛ばせなかった。防戦一方の中でチャンスを作り出したもののもう一歩足りず。

 

悪くない入りをしながらも早い時間に連続失点を喫した横浜FC、2点のリードを持ちながらも自陣撤退で不安定な守備が続く大分。どちらもどこか歯車がかみ合っていない雰囲気がある。

前半、内容で上回ったのは横浜FCのほう。CBからの運び出しや配球で安定して敵陣まで入り込み、クレーベをターゲットにしたシンプルな攻撃でチャンスを量産。最後のところは大分も踏ん張った。

 

 

後半

大分のプレスラインがかなり上がった。

 

プレスを外して中盤で渡邉、小林成を浮かせたところからサイドへ展開。

 

サイドでフリーになったらクレーベを狙ってクロスを入れるのは継続。

大分もボール保持で敵陣まで運べるようになった。

 

55分、伊佐が足をつる。

58分、パスカットから松尾が1人だけでゴール前まで入り込み、シュートを放つが大分DFもゴールカバーで防ぐ。

 

59分

伊佐、小林成、上夷→長沢、髙澤、羽田

羽田が真ん中のCB、坂を右へ。クレーベとのマッチアップを踏まえた交代でもあるか。

長沢の投入で1トップの活動量は上がったものの、大勢にさほど影響はない。

 

大分はラインを押し上げられない。横浜FCのターンが続く。

 

66分

齋藤→伊藤

攻め込めてはいるので、ゴールまで仕事ができるタイプを増やす交代。

 

70分

井上→高畑

井上は足をつっていた模様。高畑が左WBに置き、福森を右WBに移す。

 

大分は持つ時間を増やしたい意志を感じるが、横浜FCのプレスがそれを許さない。

クレーベが何度もゴールに迫るが、高木の壁は破れない。

  

88分、長谷川と渡邉が足をつるが、交代枠はもう使い切っている。大分はひたすら我慢の時間が続く。

 

94分、前嶋からのクロスのセカンドボールを伊藤が押し込んで劇的な同点ゴールかと思われたが、オフサイド横浜FCは押しきれず。満身創痍の大分が逃げ切って1勝目を手にした。

 

横浜FCは前半30分過ぎあたりから一方的と言っていい展開を作り出せたが、手塚のFK以外で得点が取れず。最初の失点が重くのしかかる結果となった。ただ、札幌戦と比べれば内容には十分な手応えもありそう。前半早々の「なぜか気が抜けてしまう(ように見える)」時間をなくすことが目下の課題。次戦ではまず前半を無失点に終えることをテーマにしたい。

 

大分にとって大きい勝点3になったが、内容はまだまだ。開幕戦と同様に前半は想定以上にボールが持てない。この試合で言えば、後半もその流れが継続された。後半からは明確にプレスのラインを上げたように修正を図ろうとしてはいたが、なかなか改善できず。良くない中でも2試合で4ポイントを積めていることは前向きにとらえるべきだが、今後への不安は小さくないだろう。

 

トピックス

横浜FC

数えきれないくらいクレーベがシュートを打った。彼への依存も割と大きく、今季のトップスコアラーになりそう。

松尾が別格の存在感。

 

大分

防戦一方の展開の中、高木が踏ん張った。

 

 

コメント抜き出し

(※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 下平 隆宏監督 ]
ホーム開幕戦、ファン・サポーターと勝利を呼び込みたかったが、残念な結果になってしまった。90分通して自分たちのゲームだったと思う。失点は自分たちのミスだったのでもったいないゲームだったが、内容的にはしっかり積み上がっていて、やりたいことをしっかり出してくれた。結果は出なかったが、納得感のあるゲームだったと思います。

--開幕戦に続いて、立ち上がりに複数失点で苦しくなったが?
選手の個人的なミスを突くのはあまり好きではないけど、チームのミスというより個人のところのミスなので、そこは個人のところで頑張って対応してもらうしかない。

--攻撃では得点の入る可能性が高い時間帯が多かったが?
チャンスや決定機はかなり作ったが、1点しか取れなかった要因は、相手のGKの高木(駿)くんが素晴らしかったんじゃないかと思います。本当に当たっていたなと思います。

--終盤はパワープレーに出たが?
残り5分くらいだったと思うが、特にパワープレーを用意していたわけではなくて、選手のジャッジでボールを入れていった。最後の(伊藤 翔のシュート)がオフサイドでなければ同点だった。非常に惜しかったと思う。

 コメントのとおり、「90分通して自分たちのゲームだった」ものの、勝点は得られず。ただ、「やりたいことをしっかり出してくれた」と言うように、内容に一定の手応えはあったはず。

 

[ 片野坂 知宏監督 ]

まず、横浜FCさんはリーグの開幕戦は札幌さん相手に非常に厳しい試合で敗戦されたが、ルヴァンカップで柏さんを相手に1-0で勝利して、そこからの勢いがあるかなと思っていた。また、ホーム開幕戦ということでわれわれに対して勝点3を取りにくるだろうという予想の中で、われわれもしっかりと難しいゲームになるという覚悟の中で勝点を取れるゲームをしていこうと話した。

中2日の横浜FCさんがどういうメンバーで来るかということは予想とは違って、ルヴァンカップで戦ったメンバーが多く先発に入っていたのは、勝った勢いを大事にされたのかなと思う。われわれも今日のゲームに関して、自分たちの良さを出せるゲームをしたいということで、このメンバーを選んだ。

早い時間帯に得点できたことは少しラッキーなところもあったかもしれないが、大きかったし、力を与えてくれた。ただ、自分たちがやりたい攻撃、自分たちのサッカーというものを、今日のゲームでもできなかったことは反省点だし、まだまだ90分の中で課題が残る。

連戦で短い準備期間しかないが、少しでも修正して合わせられるようにしたい。ゲームも2-1で勝つことはできて、カッコいい勝ち方ではなく不細工な形になったかもしれないが、勝点3を取れたということはわれわれにとっては大きいと思うし、こういう勝ち方も今季は大事になってくると思う。

次節はアウェイでG大阪戦。G大阪さんはいまコロナの状況でゲームが開催されるかどうかまだ不透明だが、力のあるG大阪さんを相手にアウェイでまた勝点を取れるような準備をして積み上げていきたい。

「自分たちがやりたい攻撃、自分たちのサッカーというものを、今日のゲームでもできなかった」というコメントがあらわすように、勝点は積み上げられているが、内容には満足できていないだろう。一方で「不細工な形になったかもしれないが、勝点3を取れたということはわれわれにとっては大きい」ことも間違いない。残留争いのライバルになり得る相手から3ポイントを奪取し、ここから内容も向上させたい。