セリエA第17節 ユヴェントスvsローマ
さて今回は初めてのセリエAレビューをあげます。
最初に言っておくと、これまではプレミアとCLが中心でしたので今季のセリエAは全く追えておりません。セリエに限らず欧州の試合をほとんど追えていないのは内緒。
前節の試合だけは見ようと思い、ローマvsジェノアをフルタイム、トリノダービーをハイライトで見ました。一応補足までに。
まず始めに試合開始前の情報から。
ユヴェントスは無敗で勝ち点46の首位。無敗と言っても引き分けが1あるだけでほぼ全勝に等しいです。さらに16試合で8失点と単純計算で2試合に1点しか取られていません。なんだこのチーム。
前節のリーグ戦はトリノダービーで辛勝。CL最終節のヤングボーイズ戦では敗れていますが元々突破は決まっていた上での試合だったので、チームのコンディションとしては決して悪くないはず。
対するローマ。試合開始前の段階で7位。ユヴェントスと比較すると勝ち点は24と約半分。本来いるべき位置ではなく、苦しんでいるシーズンとなっています。国内では期待されていた監督のディ・フランチェスコもここ最近では解任論もでてきているようですね。CLではグループステージ突破を決めたものの最終節でプルゼニに敗れ、国内リーグ15節のカリアリ戦では二人退場となり9人になった相手に終了間際で同点にされる等、嫌な雰囲気の試合が続いていました。前節のジェノア戦も勝利こそしたものの、内容には課題が残るもの試合だったと思います。
選手のクオリティとチームコンディションともにユヴェントスの方が上回っているように見えますが、結果はどうだったのでしょう。
実際に振り返っていきたいと思います。
スタメンは以下の通り。
試合前の予想ではローマが4-4-2となっていましたが、実際の基本システムは5-3-2(見方によっては3-5-2)でした。
前節からの変更としては
ローマ フアン→サントン
各チーム1人ずつを変更しています。
各チームのストロングポイントとしては
ユヴェントス マンジュキッチ競り合い、ロナウドの個人能力、ディバラのFK
ローマ セットプレーの高さ(コラロフのキックも含めて)
といったところでしょうか。ここは個人の意見なので悪しからず。
ユヴェントスの強力3トップに対してローマの前線は若い選手を揃えた布陣となりましたね。ローマは若い良い選手がよく出てくる印象です。
◆前半
開始5分くらいまでは様子を見るためか、落ち着いた試合展開でしたが 、5分を過ぎたあたりからローマが前から強めのプレッシングを仕掛けていきました。これに対してユヴェントスは簡単には捨てず、後ろから繋ぎに行くという選択肢を取ります。前半はローマが前から取りに行ってショートカウンター、ユヴェントスはそれを掻い潜ってからの疑似カウンターからチャンスを作り出そうという両チームのおおよその狙いだったと思います。
各チームをフェーズごとにまとめていきます。
①ボール保持
1.ビルドアップ
自陣でのビルドアップは4バック+アンカー(ピャニッチ)の5枚で行う形。これにベンタンクールがサポートに参加することもありました。基本的には地上での繋ぎで前進したいという意識。相手のプレスによってゴール前の深い位置に押し込まれてもロングボールは極力使わずにショートパスで繋いでいました。
ただ、ボールホルダー(主にボヌッチ)がセンターライン近くでフリーになれた場合にはシンプルに裏のスペースへロブパスを出すこともありました。
何度かピャニッチ・ベンタンクールがCBのラインに下りてきてサポートしていましたが、数えるほどだったので、選手本人の判断だったと思われます。
2.ゴールまで
ローマが前プレをかけてきていたため、相手ブロックセット時の崩しというよりも疑似カウンターでどう仕留めるかというケースが多かったです。右から左のオープンスペースへ大きく展開することが多く、そこからロナウドの仕掛けやサンドロの突破を狙っていたと思います。
プレスをかけられても繋ぎにこだわっていたので、ユヴェントスの攻撃はこの疑似カウンターをいかに成功させるかが前半のポイントだったのではないでしょうか。
速攻も遅攻も主に左サイドからの攻撃が中心。サイドに起点を作ってからWBを引っ張り出して、左WB-左CB間にできたスペースを狙う。ローマの両ワイドのCBはPA幅からほとんど出てこずにゴール前を守る意識が強かったのでPAのハーフスペースが空きやすくなっていました。そこを中盤の選手が埋めるわけでもないので、マテュイディがそこへ走りこむシーンは何回か見られました。ロナウドが中に入ったらマテュイディが外に流れるレーンの移動が多々あり、マテュイディが左攻撃のサポート役としてカギを握っていたと思います。
また、ロナウドが中に入って中央の人を厚くすることにより中に意識を集めたところでSBのA.サンドロに展開して勝負といったこともありました。押し込んでからの攻撃ではマンジュキッチは中央(ファーサイド)で待機するようにしていました。
②ポジティブトランジション
自陣での場合ーまず1つの要素として、ロナウドは守備に戻らず、前で待っていました。マンジュキッチとディバラも中盤のサポートに行くことはありましたが、特殊ケースを除いてこの二人も低い位置まで下がっての守備はほとんどしていませんでした。つまるところ、前線にターゲットが2枚いてサポートが1人の合計3人いるわけです。しかも3人とも収められる強さとうまさを持った選手です。まずこの選手たちに預けてから、後ろからスプリントで押し上げてサポートし、ロングカウンターを仕掛けようといった狙いがあったと思います。ただし、相手DF陣が揃っていた場合には無理して攻めずにボールを保持して攻める選択肢も取っていたので、必ずしも奪ってから速く攻め切るだけではありませんでした。
敵陣での場合ーローマ3CBは中央を固める意識が強いので一度外を使って前進し、そこから勝負しようといったことが多かったと思います。
③守備
敵陣深い位置では前線3人で規制をかけながら前から追います。それに合わせて後ろもついていき、ゴールキックも含めて自由につながせないという意識が感じられました。特にマンジュキッチのチェイスは献身的かつ脅威となっており、ロナウドとディバラが連動したポジションをとれていなくても捨てさせることができていた場面もありました。前からハメに行くときはボールサイドに全体が寄っていき、後ろはCB2枚とボールと逆サイドのSBの3枚でリスク管理を行っていました。仮に外されてしまうとどうしても逆サイドの中盤は空いてしまい、そこを使われるという構造にはなっていました。
中盤のエリアで持たれたときにはそこまで強くプレスにはいきません。3トップと3CBで数は合っていましたが、ここで奪うことに体力を使うより、攻撃に移ったときのために温存しておこうぜ!といった考えだったのかもしれません。一応外のWBのところへ誘導するように動きますが、そこまでの規制をかけられずに自陣まで運ばれるといったケースはありました。ロナウドもボールホルダーまで近づきはしますが、基本的にバックパスのコース消しを意識するだけで、守備貢献にはなってなかったかなと思います。チームとしてもロナウドにそこまでの守備貢献を求めていないでしょうし。
CHに入ったときにはマテュイディないしベンタンクールが前を向かせないように距離を詰めにいってました。
システムの構造上エンゾンジのところにはプレッシャーがかかりにくく、最終ラインから簡単に入れられないようにはしていましたが、低い位置で持たれる分には仕方ないくらいの割り切りはあったと思います。
自陣付近まで押し込まれたら4-3のブロックで守ります。3センターの脇は中盤3枚の横スライドとSBの縦スライドによって対応します。後述しますが、ローマもそれなりに人数をかけて攻めていたので、各所で1対1の勝負が起きていましたが、DFラインは特に対人に強い選手が多かったため、押し込まれても質の差で守ることができていました。
また、2トップに対しては2CBが自分のポジションを捨ててついていくことような対応が多かったです。WBに対して中盤の横スライドが間に合えばそこまで問題ありませんが、サンドロが縦スライドして対応する場合にはそこの裏が空いてしまうので、空いた場所を狙われたときは人についていくことで対処していました。クリスタンテが左SB裏を狙った時にはマテュイディがそのままついていきました。
④ネガティブトランジション
敵陣深い場所で失った場合にはすぐにプレスをかけます。奪えたらそのままゴールへ向かう攻撃、奪えないにしてもトランジションからの前進は許さないといった意識でした。
自陣で失った場合にはDFがすぐに中央ゴール前のエリアを埋めます。ボールに近い選手が寄せてゴールへの道を邪魔している間に他の選手は組織を整えます。組織が整えば個人の質勝負ではほとんど負けないのでそこまで慌てなかったと思います。中盤は3枚で守っているためバイタルが埋め切れずにそこからシュートを打たれることはありました。
●ローマ
①ボール保持
1.ビルドアップ
自陣深いエリアではプレスがきついことが多かったため、繋ぐのが厳しそうであれば前に蹴っ飛ばしてうまく収まればそこから押し上げていきます。
中盤のエリアではそこまでプレスをかけてこなかったため、後ろから繋いで前進させます。主にロナウドがいる右サイドを中心に攻めます。前述しましたがロナウドはバックパスのコース消ししかしてこないので1stラインを突破すれば1人寄せてきても選択肢は残っている状況が作れていました。
ボールには強く来ないけど、相手MFが押し上げてインターセプトを狙ってそうな場合にはシンプルに中盤を飛ばしてFWに競らせるようなボールを入れました。そこで勝てなくてもセカンドボールを拾って高い位置で攻め切ろうといった狙いだったでしょうか。そのセカンドを相手に拾われてもそこからプレスかけて奪っちゃえばチャンスじゃん!くらいの考えだったと思います。
2.ゴール前まで
敵陣までボールを入れられれば縦に速く攻めようという意識が強かったです。相手の組織が整ってしまっている場合には、人についてくるユヴェントスDFを利用してポジションを移動し、スペースを作ってそこに入ってを繰り返しますが、組織を崩すまでは至らず。
②ポジティブトランジション
自陣深くの場合はプレスが強く、繋ぐことにリスクを感じた場合には前線に蹴っ飛ばします。
中盤より前の場合はとにかく縦に速く、相手の組織が整う前に攻め切ってしまおうという狙いを感じました。前半のローマはこのフェーズに重きを置いていたはずです。とにかくショートカウンターを成立させて点を取ろうという狙いでした。
③守備
②にもつながるところですが、とにかく高い位置から人数をかけてプレスをかけます。前進を妨害するというよりもボールを奪いに行くことが目的だったはずです。両WBはSBまで縦スライドで付き、それぞれマンツー気味で誰につくかが大体整理されていました。
SB対WBのところはどうしても縦スライドの距離があるためマークが間に合わないこともありました。その時には潔く撤退して5-3-2のブロックを敷きました。これもセットは5バックですが、SBがあがってきたときのWBの縦スライド対応は継続されていました。
主に左サイドへ誘導してデシリオ、ピャニッチ、ベンタンクールのところで奪いたかったのだと思います。実際にザニオロがベンタンクールから奪ってチャンスということも2度ありました。ベンタンクールは技術に自信があったからこそ、ロストに繋がってしまったのかもしれませんね。
④ネガティブトランジション
自陣でのロスト時にはすぐに中央を固めて、人やボールよりも一番危ないエリアを塞ごうとしていました。
敵陣でのロスト時にはすぐにプレッシャーをかけなおして即時奪還を狙いました。ここも重きを置いた点の一つだったはずです。
その他気になった点
・ロナウドのポジションチェンジーボール非保持時の攻め残りでは絞り気味の位置にいて、ビルドアップ時には左に開いていたような印象ですが、なにを持って移動していたのかは見えにくかったです。
・ユヴェントスCK(FK)-キッカーはディバラとピャニッチ2人のどちらかが全て務めました。交互と言ってもいいくらい頻繁に変えていましたが、2人とも右からでも左からでも蹴りますし、狙うコースや球質にも大きな違いはなく、何をもってキッカーを変えているのかが不明でした。守るDFに慣れさせないためですかね??
話を構造のところから試合の流れに戻します。
35分に右サイドのネガトラ即時奪還からデシリオがすぐにクロスを送り、マンジュキッチが決めてユヴェントスが先制します。ここで競っていたのはサントンで、マンジュキッチvsSB(ここではWBですが)というありがちなパターンでハメられてしまいました。サントンも186cmあるんですが、完全に競り負けましたね。
先に失点を喫したローマですが、ここまで続けてきた前プレスを失点後から弱めて撤退を基本として守ります。
前述したとおり、撤退時にもWBがSBに縦スライドで対応のルールは継続。ここでユヴェントスは1つ手を打ちます。
あまりプレスがかかってこなくなったことでDFラインはボールを持つ余裕があります。そのため中盤選手のサポートがそれほど必要ではなくなり、ポジショニングを変えます。
ディバラがハーフスペースと大外で受ける狙いを持ち、実際に右の中盤でフリーで受けるシーンを何度か作りました。1つ面白かったのはベンタンクールがコラロフの前に立ちピン止めすることでディバラを浮かす狙いです。ザニオロはピャニッチに前を向かせないようにしますがワンタッチで外に捌くパスを制限することはさすがにできません。
前進の術としてここを浮かすことはできていましたが、そこからの崩し方までの設計はなかったため、脅威となるシーンは作れませんでした。
前半はこのまま終了しユヴェントスが1点リードで折り返します。
失点後のローマはリスクをかけて得点を狙いに行くことを避け、1-0で前半を終えようとしていたのかなと感じました。
実況&解説の会話から仕入れた前半のスタッツを参考までに。
シュート ユヴェントス13:ローマ3
ポゼッション 63%:37%
CK 10本:0本
数字だけ見ればユヴェントスが圧倒しています。ローマもプランとしてはそこまで悪くなかった印象ですが。おそらく戦い方的に前半で先制点を取りたかったはずなので、スコア的にはまずい展開だとは思います。
◆後半
ローマは後半開始からフロレンツィに代えてクライファートを投入。スピードがあって、フロレンツィと比べてアタッカー寄りの選手に代えました。
これに伴ってシステムもいじってきました。
5-3-2から4-2-3-1(4-2-1-3)に変更しました。クライファートをWGのような高い位置に入れ、コラロフをSBにして4バックに。また、ザニオロをトップ下のようなところに入れて重心を前にしてきました。
ユヴェントス側は選手の交代はないものの、ロナウドをトップ、ディバラをトップ下、マンジュキッチを左SHへ移し、4-4-1-1のような形に変えました。
ローマは点を取らなければいけませんから前がかりに、ユヴェントスは前半よりも守備を意識した戦い方にシフトします。マンジュキッチをあらかじめSHに配置させることで中盤の負担を軽減させる狙いだと思います。
開始早々からローマは前に人数をかけて攻めます。前半はボールを持たずに敵陣でゲームを支配しようとしましたが、後半はボールをもって押し込もうとします。
ユヴェントスは中央を固めてロナウドのカウンター狙い。ロナウドは完全に攻め残りでディバラは主に右サイドを自由にうろうろしてました。まだ45分あるのにこの手段を使ってくるアッレグリはすごいですね。
ローマがほぼほぼボールを持って進みますが、ユヴェントスも試合巧者。ローマが4トップ気味となり、守備に戻ってこないと見るやサイドで起点を作って中の強い選手へクロスを送りチャンスメイク。シュートは決まりませんが、隙は逃さないというしたたかさがありました。
①攻撃
サイドを起点にしてシンプルにクロス狙い。強い選手が2人いるのでそこの質を生かそうという攻撃。
②ポジティブトランジション
前残りしているロナウドを狙います。一度ディバラに渡してから裏狙いのパターンが見られました。ローマの選手が戻ってこなければ縦に速く運んでいく。戻ってくれば急がずに試合を落ち着ける。
③守備
基本は撤退守備。4-4のブロックを作って中央を守る。外で持たれることはある程度許容してました。クロスあげられても中で跳ね返せばいいでしょの精神でした。
相手がバックパスで深い位置まで戻した際には前プレを行うこともありました。マテュイディがスイッチを入れて全体を押し上げます。周りが連動せずに空転もしましたが、徐々に精度を高めていった印象です。
④ネガティブトランジション
そこまで深追いしない。組織を整えるために攻撃を遅らせる守備、ブロックを作り直すこと優先。深い位置ではマテュイディとサンドロが遅らせる役になっていたケースが多かったです。彼らはよく走ってました。
●ローマ
①攻撃
強いプレスはかけてこないのである程度ボールは持てました。ポジション移動を駆使しながら主にボランチのところをずらしてエリアに入ろうとチャレンジしていました。ザニオロがライン間で受けられるのでそこが起点になりやすかったです。中が崩せず、ゴール前に人数をかけてクロス待ちということも結果的に多くなりました。一見押し込んでいるように見えますが、ボール保持の状況からチャンスといったチャンスはほとんど作れませんでした。
②ポジティブトランジション
相手はそこまでリスクを負わず、後ろを厚くしていたため、無理して縦に速い攻撃はしない。基本的にはボールを落ち着けてから押し込む。前に多く残しているケースが多かったので空いてるスペースがあれば走らせて速攻狙いも。
③守備
攻撃時は2CB+サントンの3枚で最後尾のリスク管理。プレスがかかりきらず、前進を許した際には4バック+2DHの6人でなんとか守る。途中からはWGが戻ってきてしっかりブロックを組むこともありました。
④ネガティブトランジション
4バックは素早く帰陣。前目の選手は戻らず攻め残りが多かったです。敵陣でロストした際には行き過ぎない程度にプレスをかけて楽には前進させないという意識は感じました。
70分にはユヴェントスがピャニッチ→ジャン、ローマがウンデル→ペロッティと選手交代。
これによってまた配置変更発生。
以下の通りとなります。
ピャニッチに関しては疲労もあったでしょうし、中盤の強度を上げるという意味でジャンを入れたのだと思います。ペロッティの投入についてはあまり効果は感じませんでした。
80分にはユヴェントスがディバラ→D.コスタ、ローマがエンゾンジ→ジェコと選手交代。
ユヴェントスは完全に逃げ切りの策だったと思います。コスタを入れて中盤を厚くしました。そして個人のスピードでぶっちぎれるので時間も使えますし、あわよくば追加点で息の根を止めようという狙いだったはずです。実際にこの起用は見事に当たって、コスタ単独で陣地の回復及び時間の消費ができました。VARで取り消されはしましたが、得点シーンも演出しました。
ローマとしてはもう攻撃に強みのある選手を入れてなんでもいいから点を取ろうということでしょう。ジェコは強いだけでなく器用さも持った選手なので、エリア内でなんとかしてくれという思いでしょうか。
89分にFKからこの日一番の決定機を迎えたローマでしたが、シュチェスニーにキャッチされ万事休す。
スコアとしては1-0の僅差でユヴェントスが勝利となりました。
~感想~
戦い方を見るにローマは前半で先制点(あわよくば2点)を取って折り返し、後半は耐えきろうというプランだったのではないかと推測しました。しかし、結果としては1点ビハインドを背負っての折り返し。失点した後の変化を見るとプランが崩れた段階で前半はここまま終えて後半で勝負しようとしたと思います。後半頭から選手交代で手を打ってきましたし、前半失点後に変にリスクを負うよりもハーフタイムで一度整理しなおそうという考えだったのかなと。後半頭で投入されたクライファートがいつからアップを始めていたかが見れればもっと監督の考えがわかりやすかったのですが、そこまではわかりませんでしたね。
対するアッレグリユヴェントスは勝ち方を知っているチームだなと改めて感じました。内容を考えたら2点3点取って勝ちたかったところだとは思いますが、追加点取れなかった時の準備もしっかりしてたというか。
選手個人をピックアップするとマテュイディとマンジュキッチの存在は非常に大きいと感じました。
マンジュキッチはこの試合、3回もポジション移動してるんですよね。献身的に守備もこなせるからこそ、サイドに置いて攻撃での強みも発揮できますよね。この日でいえばなぜか中央で守っていた時すらありました。笑
マテュイディはとにかく運動量がすごい。攻撃にも守備にも絶対に絡んできますし、スプリントができる。相手の攻撃を遅らせていたのはほとんど彼だったのではないでしょうか。カンテではないですけど、彼もピッチ上の人数を一人増やせる選手なんじゃないかなと思います。
これだけ選手揃ってんのに交代カードにドウグラスコスタ持ってるのは卑怯この上ありませんよね。笑
ローマもよいチームなのですが、ユヴェントスの成熟度を上回ることは難しかったのかなというのが率直な感想です。他リーグのトップチームでもこのチームを破壊するのは簡単ではないですし、ボヌッチ&キエッリーニの壁を突破するのは至難の業だと思います。
でも前半に仕掛けた勇気あるハイプレスはよかったですし、プランとしては面白かったと思います。やはり各上に勝つためには決めるべきところを決めきらないと厳しいというところでしょう。
負けてしまいましたが、ディフランチェスコの首はローマに残れるんでしょうか。。
ユヴェントスはなかなか負けないだろうなと感じました。でもこのままぶっちぎられて優勝されると面白くないのでどこかが止めてほしいですね!
奇抜な対策打ち立てるところが出てきてほしい!
いつの間にかとんでもない容量になってしまいましたが最後まで読んで頂きましてありがとうございました!
それではこの辺で!終わり!!