がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2022 J1リーグ第27節 浦和レッズvs北海道コンサドーレ札幌 メモ

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スタメン

浦和

モーベルグが3試合ぶりのメンバー入り。

安居がメンバーから外れて柴戸が2試合ぶりにベンチ入り。

江坂がメンバー外に。

馬渡とシャルクが3試合連続で欠場。

犬飼が負傷離脱中。

 

札幌

高嶺が出場停止明けで先発に。

前節で負傷交代した駒井が欠場。一方で前々節に負傷して前節欠場していた荒野が先発復帰。

契約上の理由で興梠が出場不可。前節欠場していた小柏がメンバー復帰。

宮澤が6試合ぶりのメンバー復帰。

深井が負傷離脱中。

 

流れ

浦和はリンセンとユンカーを前残り気味にさせ、カウンターの色気を残すバランスのとり方。

札幌は高嶺が左に下りる4-1ビルド。荒野も下りて最終ラインを3枚気味にするパターンも。

3分、シャビエルのパスから青木がポケットへ抜け出し、シュートも角度がなく枠外。札幌がボールを持って攻め込み、浦和がカウンターをにらむような構図。

浦和は2トップの守備規制がほぼかからないので、後ろの4-4が下がりながら対応するシーンが目立つ。逆に札幌は少ない負担で敵陣へ入れる。浦和は前線の2人を生かすために、自陣へ引き込むことは意味があるが、ゴール前での守備が増えることをどうとらえているか。

立ち上がりから札幌が保持する時間が続く。

8分、菅野が組み立てにして3-1ビルド。高嶺の縦パスを青木がライン間で受けて前進。ここまで組み立ての部分でまったく困っていない札幌。そして敵陣での攻撃の試行回数を増やしてゴールへ迫る。

浦和はゴールキックなど、ロングボールはリンセンを狙う。

10分、高嶺がリンセンとの競り合いで痛む。脇腹のあたりを気にしているが、プレー続行は可能。

札幌は守備時も高嶺が最終ラインにおり、4バックベースでやっているか。

札幌は岡村、菅野、高嶺-荒野の3-1で相手の2トップを外す作業から始める。浦和は中盤がそこまでつぶしに出て行かないので、札幌は2トップが追えなくなるまでジワジワ回す。

札幌のプレスは、シャビエルをチェイス役にして青木に岩尾をマンツーでみさせる。

浦和はロングボール一辺倒になっており、リンセンがそこまで確率高く収められないので、ボールを持つ時間がなかなか作れない。

14-15分、スペースを持ったルーカスへの展開から追い越した菅の折り返し。

16分、浦和がゴールキックからつなぎにいったが、札幌のマンツープレスに食われてロスト。岡村がユンカーのところをうまくつぶした。

17分、小柏がポケットを攻略して折り返し、ルーカスが合わせるもブロックに遭う。二次攻撃で金子の仕掛けから右足のシュート。札幌が連続でゴールへ迫り続ける。浦和はSBが外に出るとボランチがその背後をカバーする仕組みがあり、そこの出し入れを続けることでポケット攻略を狙う札幌。

20分、FKから岩波が折り返して混戦を作るも押し込めず。

浦和は2トップ脇から簡単に入られてしまうので、ボランチとSHのポジション取りが難しい。ボランチが出ないとラインがずるずる下がるが、ボランチが出てSHが絞ると外が空く。SHが絞らないとライン間に刺される。

23分、浦和がセットプレー守備からカウンターに出かけるも、札幌が素早く戻って阻止。

24分まででの支配率が浦和36-札幌64(DAZN集計)。浦和はまったくといっていいほどボールを持てていない上、カウンターで押し返せるシーンもかなり少ない。ほぼ札幌の一方的なペースと言っていい。

26分、浦和が高い位置で奪い、リンセンの折り返しにユンカーが飛び込むもわずかに届かず。ようやく高い位置での守備が機能した。

29分、ルーカスの仕掛けからのパスで青木が前を向いてシュート。西川が右手を残してビッグセーブ。

30分、浦和のカウンター。リンセン→ユンカーで縦に速く攻めようとしたが通らず。

35分、左から岩尾のロブパスにユンカーが反応し、ループで狙うもサイドネット。2人の質で惜しいチャンスを作り出した。

36分、酒井が右でぬけだして折り返すも質が伴わず。浦和が少しずつ押し返す時間。セットしてしまうと2トップ脇から入り込まれるが、高い位置でSHらが強度を上げて追えれば回収できる。

37分、岩尾のロブパスにリンセンが抜けてループを狙うもバーの上。浦和が惜しいチャンスを作れてきている。札幌はかなりいびつな守備体系で、自陣でもマンツー要素強めなので、中盤の守備が機能しにくいように見える。バイタルが極端に空きやすい。

浦和がカウンターに出た際、札幌の最終ラインはパスが出た瞬間に前で奪い取りに行く意識が高く、ここまではそれが奏功している。

44分、リンセンがPA内で後ろ向きで受けてからシュートまで。浦和は前に出て潰し切れれば攻撃へ転じられる。また、保持すれば、中盤からの配球でチャンスを作れるように。

 

30分頃までは札幌が圧倒。ボールを持って敵陣へ押し込み、コンビネーションから多くのチャンスを作り出した。浦和は2トップの守備規制がかかりにくく、組み立てでも収めどころを作れなかったため、押し込まれる展開になった。30分過ぎからはある程度前で奪えるシーンも作り、何度か惜しいチャンスを作り出した浦和だが、総じてプランがうまく決まったとは言えないだろう。浦和にもチャンスがあったとはいえ、リードしたかったのはおそらく札幌のほう。チャンスの数は多かったものの、決定機といえるシーンは少なかったか。札幌はやり続けるだけ、浦和は2トップの守備と、保持を落ち着かせる修正をどのようにするか。

 

 

後半

後半も立ち上がりは札幌ペース。2トップ脇や大外をうまく使いながら前進していく。

札幌は前3人がマーカーを捕まえながら強くプレスを掛けて蹴らせにかかる。

51分、岩尾で奪って一気にユンカーで抜け出すカウンター。大久保の押し上げでバランスよくプレスを掛けて中へ誘導し、うまく引っかけられた。

52分、大久保がライン間で前を向き、リンセンへ預けるもコントロールが決まらず。その後もう一度リンセンにチャンスがくるもルーカスがプレスバックで対応。浦和が押し返し始めた。

54分~、浦和の保持。札幌はマンツーでハメ切れなくなってきた。

55-56分、小柏→青木→シャビエルでスペースをとりにいったが、浦和DFがコースにはいて阻止。

56分、ユンカー→大畑→リンセンとつないでオープンからフリーを作り出したが、リンセンが決め切れず。決定機。

札幌は全体のバランスを崩して攻める、浦和は縦に速く攻めるというスタイルの掛け合わせでかなりオープンな展開になってきている。

60分、2トップ裏を使って前進する札幌。荒野の配球で小柏がポケットから折り返すが、つながらず。

62分、小柏が右で折り返すも中で合わず。

62分、浦和交代

ユンカー→松尾

64分、浦和が高い位置でハメ切って伊藤のシュートまで。浦和は思い切って人を押し出してプレスを掛け切れた時には前で奪えるシーンを作れている。ただ、外されれば一気にスピードアップを許すため、そのバランスのとり方は悩みながらというように見える。

66分、岡村が前向きで奪ってから金子の仕掛けまで。浦和も保持時に中盤が空洞化しやすくなっているか。

69分、札幌先制、0-1。金子→青木→ルーカスとサイドを横断し、ルーカスのコントロールショットで内側からサイドネットを揺らした。西川はほぼノーチャンスと言っていい完璧なシュート。

71分、札幌交代

小柏→キムゴンヒ

浦和交代

伊藤、リンセン→柴戸、明本

72分、ショルツの運びから前進し、柴戸のミドルまで。

73分、トランジションから青木が運んで最後はシャビエルがシュート。西川が好セーブ。

74分、浦和がカウンター。松尾のシュートはポストをたたき、跳ね返りを酒井が狙うがシュートブロック。まだ70分台ながらかなりオープンな殴り合いになってきた。

74分、菅が痛む。菅野から×印が出る。右足首を押さえており、シュートブロックの際にダメージがあったか。

77分、札幌交代

菅、荒野→福森、宮澤

78分、松尾が高い位置でルーズボールをひっかけて明本に決定機が訪れるもシュートは枠外へ。

浦和は前線の選手が変わったこともあり、前から強度を上げてボールを奪いに行くように。

82分、松尾が高い位置でルーズボールを拾って、ラストパス。小泉のシュートはわずかに外れる。

83分、小泉のワンタッチパスで明本が深さを作り、右から折り返し、大久保?がスルーするが、後ろには誰もおらず。

84分、大久保のカットインミドルが福森の手に当たり、ハンドの判定で浦和がPKを獲得。福森には警告が提示。

87分、浦和交代

大畑、大久保→関根、モーベルグ

関根はそのまま左SBの位置に入る。

札幌交代

シャビエル→西

88分、浦和同点、1-1。ショルツがPKを落ち着いて決めた。菅野もコースは読んでいたが、上を狙ったショルツのキックのほうが上。

一時、スーパーオープンな殴り合いになっていたことを考えると多少各局面は落ち着いた。

ルーカスが個人でプレスを掛けてカットするも、西川がカバーして事なきを得る。

95分、小泉の縦パスのこぼれを松尾が左足で狙うも枠外へ。

 

後半は札幌が少し落ちた(落とした?)こともあり、浦和が保持やカウンターでチャンスを創出。ただ、決め切れずにいると札幌がルーカスのゴールで先制。70分あたりからかなりオープンな展開になり、両者にチャンスが訪れるようになった。終盤は浦和の途中出場選手、松尾や明本が攻守で前線を活性化させ、ルーズボールの回収や深さ作りからゴールへ近づき、終了間際にPKを獲得。なんとか追い付き、引き分けで決着した。

浦和は前節からボール保持にこだわらず、縦に速い攻撃をメインにし始めた印象だが、ユンカーを起用すると前線での守備がハマらず、自陣で相手の攻撃を受ける展開になってしまうのは気になるポイント。前半は札幌守備陣の対応が良かったこともあったが、ゲームのコントロールの仕方としては不本意なのではないか。スタートと終盤では一概に比較できないが、松尾と明本が入った終盤のほうがより良い内容になったように感じる。

札幌はチャンスは作れているが得点になかなか結び付かないという点はこの試合でも出た。ビルドアップを安定させ、相手のカウンターの芽も摘むところでは内容は良かったが、もう一歩二歩なにかが足りない印象は受ける。

 

 

個人的MOM

★ルーカス フェルナンデス

見事なコントロールショットで先制点をゲット。ここ数試合は動きにキレがあり、攻撃に変化をつける存在として欠かせない。

 

最終ラインからの持ち運び、縦パス、逆への展開と、攻撃の起点として機能した高嶺、ユンカーやリンセンとのマッチアップで引けを取らなかった岡村も高評価。

浦和は途中出場の松尾と明本が前線を活性化させ、ペースの引き戻しに貢献した。

 

トピックス

交代直後のユンカーはベンチで怒りをあらわに。かなりフラストレーションがたまっている模様。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ リカルド ロドリゲス監督 ]
今週は非常に難しい試合になると思っていました。相手のプレスが人に対して強く来るやり方で、それをどう破っていくかというところでしたが、チームとしてはいくつか狙いを持ってやりながら、25分を過ぎたころから落ち着いて動かせるようになってきました。その中で前線からのプレスやコンビネーションからのゴールのチャンスを生かせていればという場面も前半ではありました。

後半は前半よりも良くなって、相手も落ちてくる中で、ブライアン(リンセン)や松尾(佑介)、明本(考浩)らのチャンスがあり、そのどれかを生かせていればというのはありましたが、ルーカス(フェルナンデス)選手に決められてしまい、先制を許してしまいました。ただそのあと、チームはあきらめずに戦い続けましたし、攻撃を続けて同点に追いつくことができました。チャンスの数や決定的な場面など考えれば、全体的に見て悪くはなかったと思っています。

--25分頃までは非常に苦しい試合だったと思うが、あのような状況になった原因は?
先ほど言ったとおり、相手のディフェンスが人に対して強く来る中で背後を狙っていきましたが、相手に強く寄せられてしまい、狙ったことがなかなかできなかったと思います。ただ小泉(佳穂)や大久保(智明)の立ち位置を少し修正して、内側のところで数的有利を作りながらやっていく中で少し改善したと思っています。その解決策を見つけてからは少しずつ試合の流れが良くなっていったと思います。

--チャンスは浦和のほうが多かったとも思うが、決め切れなかった。改善に必要なことをどう考えるか?
レーニングなのか、個の部分なのかは明言するのが難しいところではあります。ただもちろん、監督としてはいかにチームとしてチャンスの数と質を増やして、高めていくかを取り組んでいきます。もちろん、チャンスを外したいと思っている人はいません。どれが欠けているからこうなっているとハッキリ言うことは難しいですが、おっしゃるとおりチャンス自体はあったと思っていますし、ほかの試合でも決め切れない試合がありました。ただ、リーグ全体を見てもゴール期待値で2位につけるくらい、チャンスの数だけでなく質のところも取れていると思いますので、最後の決め切るところは欠けていると思います。

 

[ ペトロヴィッチ監督 ]
今日の札幌は素晴らしい戦いを見せたと思います。立ち上がりから浦和にプレッシャーを掛けて、走る、戦う、コンビネーション、 ゲームを作るなどを含めて、相手を押し込める戦いができたと思います。浦和は引き気味で、場面によっては自陣に11人が戻る戦い方をしていたと思います。後半に入ってもより圧力を掛けて、相手に迫る形が作れていたと思います。その中で先に点を取ってリードを作れましたが、残り15分くらいから体力的にキツくなってきたところで押し込まれる、ピンチになる場面を作られてしまいました。

今季は非常にケガ人が多くいる中で、後半の終盤に入っても同じ戦い方を続けるのは厳しくなってきます。その中でPKを与えて追いつかれてしまいましたが、選手たちはこの浦和のアウェイで素晴らしい戦いを見せてくれたと思いますし、札幌あるいは浦和のサポーターに満足していただけるような試合を見せられたのではないかと思います。

--今日は[4-4-2]気味で戦っていたように見えたが。狙いは?
基本的には、われわれの戦い方は常に同じです。守備に関して、相手の戦い方によって少し形を変えているだけです。浦和が[4-4-2]の形で戦っていましたので、それに対してプレッシングするのにその形のほうがハマりやすいということです。

浦和が[4-2-3-1]で攻撃していたときは岡村(大八)が相手の1トップをつかまえて、トップ下の選手を高嶺(朋樹)がという形でしたが、最初は相手が2トップでしたので、岡村と高嶺が2トップについて、サイドハーフに菅(大輝)と田中(駿汰)、そういう形になったというだけです。

プレッシングに行くのは決して簡単ではなく、いろいろな状況を瞬時に把握しながら行かなければいけません。浦和も2トップでは追い切れずにサイドハーフが出てくるなど、前からプレスを試みていたと思いますが、引っかけられる場面もありながら何本かパスをつないでいくと、すぐに自陣にブロックを作って守っていました。続けるのは簡単ではない中で、自分たちがプレスで蹴らせて回収して、主導権を握ってという戦いを見せられたのではないかと思います。

 

2022 J1リーグ第27節 ヴィッセル神戸vs湘南ベルマーレ メモ

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スタメン

神戸

前々節でアクシデントがあったらしい飯倉が2試合連続で欠場。

イニエスタが引き続き欠場。

サンペール、トゥーレル、飯野が負傷離脱中。

 

湘南

町野、池田、石原がメンバー外に。

古林、大橋が久しぶりのメンバー入り。

大野が負傷明けで4試合ぶり、畑が代表帰りで3試合ぶりにメンバー入り。

 

流れ

神戸が持ち、湘南が前向きに圧力を掛けていく序盤。

湘南は阿部が2トップ気味で、タリクがIH。

3分、谷のパスミスを回収した武藤が仕掛けてシュートまで。

3分、CKの流れからゴール前に混戦が生まれて菊池がシュートを狙うも湘南も粘ってブロック。

4分、ウェリントンが痛む。

6分、大迫の落としから汰木がゴールへ向かうも、湘南も素早く戻って阻止。

立ち上がりは神戸ペース。

小林祐が茨田を監視し、大迫と武藤がプレスを掛けていく。

8分、湘南の敵陣保持。ハーフスペースと外をうまく使いながらコンビネーションで打開を図る。神戸は4-4-2セットで、小林祐もある程度中盤の守備に加える。

徐々に湘南も落ち着いて自分たちの時間を作れるようになってきた。

神戸はWGが相手CBとWBの両方をにらむような守備をするため、湘南は空いたCBから運んだり、逆のWBへ展開したりと状況を見ながらプレーを選択していく。

14分、神戸がカウンターから大迫?が抜け出しかけるも谷がカバー。そこからつないで阿部に決定機が訪れるも決め切れず。結果的にオフサイド

神戸の4-1ビルドに対し、2トップでアンカーを消し、IHでSBにアタックしていくいつもの形でプレスを掛ける湘南。

18-19分、アンカー脇で起点を作った大迫からラストパスに汰木が抜けかけるが、湘南が中央を閉めてブロック。神戸も中盤を攻略するまでは良かったが、湘南の最終ラインの集中力も高い。

21分、湘南の波状攻撃。古林のクロスから中野のシュート、茨田のミドル。中の厚みも、つながらなかったあとのサポートも速い。

22分、大外起点から山口が背後に抜けて折り返すも、湘南DFがカットしてクリア。その後神戸が奪ってラストパスもつながらず。ピッチ状態の問題なのか、パスが少し伸びるシーンが多い。

ウェリントンと大迫がそれぞれのトランジション起点役。ウェリントンは菊池が五分五分くらいで対応しているが、大迫は一度ボールが入ったら抑えきれない。

25分、小林祐がSB-WG間にサポートに入るが、うまくつながらず。湘南は一度型にはめてしまえば、ある程度安定して球際を作り出せる。

26分、杉岡のクロスにウェリントンが合わせに行くも当てきれず。小林友が体を寄せて自由にさせず。

29分、湘南の敵陣保持から武藤が回収してカウンターへ。湘南がファウル覚悟で止めに行き、スピードダウン。湘南は複数人のコンビネーションで打開を図るので、ロストの仕方が悪いと中盤のスペースは突かれやすい。

31分、汰木のインスイングクロスから事故が起きかけ、谷のファンブルボールを詰めに行くも湘南DFがゴールカバーではね返す。

32分、湘南のカウンター。古林のクロスから最後は平岡のミドルまで。きわどいところへ飛ばしたが枠外。

35分、湘南のプレスを前川→山口のミドルパスで回避。湘南はパスコースをうまく切れていたが、中盤のスペースを管理し切れず。

36分、大迫がアンカー脇で受けてから前を向いてミドル。谷が触って外へかき出す。

36分、CKの流れから小林祐がドライブボレーを狙うも谷の正面。

39分、酒井の後方からのフィードを武藤が収め、汰木が股抜きでシュートを狙うもポストに当たって外へ。汰木がフィニッシャーになるシーンが多い。

神戸は相手のIHとWBを1つずつ前にずらし、その背後でWGを生かそうとしているか。

35分あたりからは神戸のペース。保持で敵陣へ押し込み、守備の時間を減らす。湘南はなかなか守備で前から奪えなくなり、トランジションでも前に出ていけない。

44分、タリクに警告。神戸が酒井→小林祐→汰木で舘のところまで引き出し、その背後に走り込んだ選手をタリクが倒した。神戸はフリーマンの小林祐をうまく使ってスペースを作り出した。タリクも警告にはなったが、よくついていっていた。

 

中盤までは互いに保持からもカウンターからもチャンスを作り合う拮抗した展開だったが、終わり際は神戸ペースに。湘南は持ち前のプレスがハマらなくなり、中盤でのセカンド回収でも後手を踏むと、神戸が敵陣での保持の時間を増やし、攻撃の試行回数を増やしてゴールへ迫った。チャンスの数も質も神戸のほうが上だった印象。ただ、スコアは動かず、スコアレスでの折り返しに。

湘南は保持で困っている様子はそこまでなかっただけに、受ける時間を減らしてビルドアップの局面に持ち込む回数を増やしたいところ。シンプルにウェリントンの強さを生かすシーンや、コンビネーションでの打開を狙っていたが、もう一歩なにか工夫がないと神戸守備陣は破れなさそう。

神戸は途中からは湘南のプレスをうまく攻略し、中盤でのセカンドボール争いもいくらか上回れていることが大きい。また、攻撃をはね返されたあとすぐに二次攻撃に移れており、これを繰り返していけばいつかは点が入りそうな雰囲気がある。

 

 

後半

立ち上がりは神戸ペース。セット守備では武藤の外切りプレスと小林祐のアンカー抑えで出しどころをなくして回収し、保持とカウンタープレスで敵陣へ押し込む。湘南も簡単に蹴らず、つないで陣地を回復しようとしているが、カウンタープレスを外すには至っていない。

49-50分、平岡→古林で右サイドをとり、折り返しから平岡のシュートまで。湘南がようやく良い形を作り出した。

神戸は杉岡のところへ誘導しておいて、パスコースを消すアプローチ。出しどころがなく、杉岡のパスミスからトランジションになるシーンが目立つ。

52分、杉岡が個人での外しでズレを作り、ウェリントンのシュートまで。大﨑がブロック。

湘南も相手の組織が整っていないときにはある程度前進できるが、依然パスコースはもらえない状況が多く、パスミスや意図が合わずにロストするシーンが多い。

56分、大迫の収めから汰木が仕掛け、こぼれ球を大迫が狙うも枠外。

56分、湘南交代

平岡、タリク→瀬川、山田

両IHを入れ替え。

59分、神戸交代

小林祐→小田

小田が右SHに入り、武藤が2トップ気味に。

小林祐はプレスバックで中盤の守備を厚くしていたため、交代でどう変わるか。

62分、武藤が横パスをカットしてそのままゴールへ向かうも、湘南DFがギリギリで対応。

62分、舘のポケット進入からクロス。こぼれ球を阿部がボレーで狙うも倒れていた前川が足に当ててセーブ。湘南に久しぶりのチャンス。

65分、神戸先制、1-0。汰木のインスイングCKを大迫が合わせてゲット。ニアのところで抜けて、ブラインド気味になっていたが、うまく当てて枠へ飛ばした。自身の競り合いから手にしたCKから自分でこじ開けた大迫。

67分、湘南交代

古林、茨田→畑、米本

68分、神戸が中盤でのパスカットから大迫に決定機。後ろから倒されたように見えたがおとがめなし。こぼれ球を武藤が詰めるが谷がセーブ。湘南はまたしても杉岡のパス出しから被カウンター。神戸の守備の狙いが出続け、湘南はそれにハマり続けている。

73分、湘南が左でのパス交換でうまくプレスを外し、右へ展開してからバイタルで阿部にわたるもオフサイド。神戸のプレスを外してスピードアップできればゴール前まで運べることを示せた。ただ、外しにはそれなりのスピード感が必要になりそう。

IHとWBの押し引きで神戸のSBを動かそうとする湘南。

76分、神戸交代

汰木→佐々木

78分、神戸がハイプレスをハメ切ってショートカウンターへ出るもラストパスが合わず。湘南はビルドアップで苦しんでいる。

80分、阿部がうまくライン間で受けて前を向くも、そこからの展開がつながらず。湘南は収まりどころがなく、全体を押し上げられない。

81分、湘南交代

中野→大橋

湘南は交代カードを全て消費。4-4-2にシステムを変更?左から杉岡、山本、舘、畑の4バック。

83分、杉岡のクロスのこぼれれ球を米本が狙うがブロックに遭う。

神戸が少し落ちてきた&湘南がシステムを変えて前がかりになったことで、神戸のラインが少し下がり気味になってきた。ただ、ゴール前の集中力は高い。

85分、右からのパスに反応した山田がボレーで狙うも枠外。

86分、杉岡が左のスペースに抜けて折り返し。大橋が頭で合わせるも枠外。湘南が最終盤にきて攻勢を強める。神戸は我慢の展開に。

87分、神戸交代

武藤→槙野

湘南のクロス攻撃に対し、中の高さと強さを強化。システムも5-4-1に変更。

湘南が押し切るか神戸が守り切るかの勝負。

神戸は一度引いたら無理に前へ出て行かない。

92分、右からのクロスに大橋が合わせるも枠外。

 

最終盤は1点ビハインドの湘南がなりふり構わず攻め込み、惜しいチャンスを作り出したが、それ以外の時間はほとんど神戸が支配。プレスで相手のビルドアップを機能不全に陥らせ、高い位置でのプレータイムを伸ばした。スコアこそ1-0だが、内容では神戸が大きく優勢だったと言ってもいいのではないか。神戸は5連勝で残留がほぼ確定。

湘南はビルドアップが機能せずにショートカウンターを浴びまくり、中盤でのセカンドボール争いでも勝てず、自分たちの土俵に持ち込めなかった。最終盤にはパワープレー気味の攻撃で惜しいシーンも作ったが、大橋が二度の好機を決め切れず。大橋はチャンスには多く絡んでいるものの、ゴールから遠い…。

 

 

個人的MOM

★武藤 嘉紀

サイドからプレススイッチを入れる役目としてチェイシングを続け、彼の強度があったからこそ前からの良い守備がハマったと言える。終盤でも二度追いで相手のボールホルダーに余裕を与えず、出し切って交代。

 

殊勲の決勝弾を挙げた大迫もゴール以外で大きく貢献。大﨑と山口のフィルター掛け、菊池の対人の強さも守備を支えた。

 

トピックス

神戸は破竹の5連勝。ほぼほぼ残留が決定的に。

古巣対戦のウェリントンが神戸サポーターに挨拶。神戸サポーターもブラジル国旗を振るなど、拍手で迎える。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 吉田 孝行監督 ]
非常に苦しいゲームでしたが、選手たちがよく頑張って勝点3を取ってくれました。前半に関してはチャンスも作れたし、ラストパスの精度というところで、「(精度を)上げればもっとチャンスが増えるのに」と見ていた。ハーフタイムに、「こういう入らないゲームこそ集中力を切らさないことが大事だ」と。切れたほうが負けるということで、後半集中力を切らさずに選手たちがやってくれたと思います。

--16位以上が確定。ほぼJ1残留が決まったが?
振り返ってみると、苦しかったですし、自分が引き受けた状況のときは選手たちも、もどかしさというのを感じていたと思う。自分になってからも勝っても順位が上がらない状況で、本当に自分自身も心がまいるというか、苦しい状況。勝っても降格圏内から抜け出せないのがあったので苦しかったですけど、コツコツと選手たちが一試合一試合頑張ってくれた結果がこの最後の連勝につながっていると思う。みんながやるべきことを1つになってやったということだと思います。

--いまだから言える、このときが苦しかったというのは?
8月、ケガ人が多くて、いっぱいいっぱいという状況をみんなで乗り切った。あのあたりは苦しかったし、個人的にはACLのところが、残留をさせなきゃいけない中で、思い切って中2日でというところでメンバーも選べなかったのは悔しいが、そこはクラブとしっかり話して、方向性を決めて、「われわれ(の目標は)は残留だ」ということを自分が就任したときから話し合ってきたことなので、悔いはない。その結果がこのリーグ戦につながっていると思います。

 

[ 山口 智監督 ]
自分たちの時間帯と、相手のシンプルな攻撃で押し込まれる時間帯とハッキリしていたゲームになったと思う。勝敗を分けたところは点を取り切るところ、特に今日はセットプレーだったので、そういうところが勝敗を分けるポイントだとあらためて実感しました。内容についてはトライできたこともあるし、結果に出ていない現状は向き合ってやり続けるしかない試合になりました。

--相手の前線のプレッシャーに苦しめられていた印象だが?
あまり苦しめられた印象はないですね。相手を見ながらボールを動かすこともできていたし、準備のところでもうちょっと早くしてほしいのはありましたけど、そんなにガンガン、プレッシャーに来られて逃げてという感じではなかった。それは見解の違いだと思います。

--今日はミスが多かった印象もあるが、相手の決定機をよくしのいだ前半になったか?
プレースピードというか、ゲームのスピードが相手の土俵で戦ってしまったのが1つ大きなポイントだった。長いボールをシンプルに入れてくる、大迫(勇也)選手に当ててくる、それに対してスピードをもって押し込んでくる、それをうまくいなせなかったのが1つ原因だと思いますし、ちょっと慌てていた気はします。

準備のところで、いつもの良いときに比べて遅かったというのはハーフタイムに伝えたし、ちょっとしたことなんですけど、まだまだそこに自分たちの目指すべきものに近づけてはいますけど、試合で安定してというところは難しい状況です。関係性は良いと思いますが、もっともっと出し手と受け手の関係でできることはある。いつさし込むのか、いつ幅を使うのか、いつ背後を狙うのかはまだまだ。そこはかみ合ってなかったかなと思います。

 

2022 J1リーグ第25節 川崎フロンターレvs京都サンガF.C. メモ

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スタメン

川崎

シミッチが出場停止、橘田が出場停止明け。

前節負傷交代した知念が欠場。

前々節で負傷交代した車屋がメンバー復帰。

チャナティップが負傷明けで3試合ぶりのメンバー復帰。

瀬古が久しぶりのメンバー外に。

ダミアン、大島、ソンリョン、ジェジエウが負傷離脱中。

 

京都

前節欠場した豊川が先発復帰。前々節負傷交代の山﨑はまだ戻れず。

本多、ウタカ、佐藤がメンバー外に。

荒木が久しぶり、三沢が今季初のメンバー入り。

荻原が久しぶりにメンバー復帰。

 

 

流れ

立ち上がりから川崎が保持して京都が自陣で受ける構図。京都はカウンターや保持でポイントを作ろうとしているが、技術的なミスや川崎の寄せの速さに屈してプレーエリアを押し上げられない。

5分、連続トランジションから家長のミドルまで。京都が良い形でカウンターに出かけたが、ラストパスの意図が若干合わず。

6-7分、ようやく京都がハイプレスを掛ける局面が作れた。

8分、川崎先制、1-0。セットプレー崩れから、左からのクロスに谷口が合わせてゲット。ダイレクトで上げたクロスの質がお見事。京都は目線が変わったあとの対応が間に合わなかった。立ち上がりからうまくゲームをコントロールできた川崎が早い時間に先制に成功。

京都は得意なアンストラクチャーな局面になかなか持ち込めず、相手のペースに引き込まれている印象。川崎は前からプレスを掛けにいって京都のつなぎを許さず、無理して下からつなぐというよりは、蹴ったあとのセカンド回収で上回って押し上げる。セカンドが取れなくても、プレーエリアを上げられればokというように見える。とにかく、京都のプレスを自陣でまともに受けないようにしているか。

14-15分、京都が川崎のプレスを外してスピードアップ。荻原が強引に左サイドを運び出し、パスを受けた武富が狙うもサイドネット。荻原の突破時にゴールラインを割ったように見えたが、プレーは止まらず。京都は保持からうまくチャンスに結び付けた。

17分、右からのクロスを川崎のDFが触り、ファーへ流れたところを松田が合わせるも狙ったところへ飛ばせず。

17分、武富が座り込む。松田のシュートシーンでDFに足を踏まれたか。

→京都は4-4-1で応急処置

19分、京都交

武富→三沢

三沢がIHに入り、福岡が右WGベースのポジションへ。

15分から数回京都が良いシーンを作ったが、再び川崎が攻撃するターンに。PA手前でパスを回しながらクサビを入れてスピードアップする。

21分、川崎追加点、2-0。CKが混戦を抜けてポストをたたき、その跳ね返りに橘田がいち早く反応して押し込んだ。川崎が早い段階で2点リードを得る。京都はチームスタイル的に2点ビハインドはかなり厳しくなったがどう出るか。

京都は自陣撤退からのトランジションで豊川の背後狙いを1つ武器として持っているが、川崎2CBと背後のスペースをカバーする丹野を外す工程がもう1つ必要になりそうな雰囲気。

川崎のサイドを経由しながら中央攻略を狙うパス回しを京都はPA付近で耐える展開で、守備のストレスが大きそう。ギリギリ凌げているが、川崎の精度が少し上がると破壊されそうな気配がある。

川崎の4-3-3外切りプレスに対して、松田が相手IH裏を取ってポイントを作ろうとする京都保持。

34分、素早い攻撃から左サイドからのクロスに持ち込み、小林のシュートまで。上福元の正面。

35分、川﨑に警告。1つのプレーか、繰り返しか?

36分、登里が前向きで奪ったところから脇坂のミドルまで。

京都は単発で良いシーンを作れるシーンはあるが、川崎のプレスや中盤での攻防に苦しんでいる。

37分、京都がビルドアップでミスし、家長のシュートまで。

連続で自陣でのミスが出たことで京都はゴールキックでつながずに蹴る選択に変えた。

39分、谷口の奪取からマルシーニョのミドルまで。上福元がキャッチ。

~40分、ここ5分は川崎が敵陣へ押し込み続け、京都に息継ぎの暇を与えない。

41-42分、京都がプレスから回収に成功。川崎は橘田を中盤で受けさせて回避を狙ったが失敗。

43分、京都のCKで混戦を作り出し、こぼれ球を豊川が押し込みにかかるが、登里が体を寄せて打たせず。

 

立ち上がりから川崎が京都の得意なフェーズを作らずに敵陣でボールを持って主導権を掌握。川崎は無理に自陣からつなぐことなく、ボールを持つ持たないにかかわらず、敵陣でプレーすることに重きを置いていた印象がある。自陣ではある程度前へ蹴ることを許容する分、中盤でのセカンドボール争い、敵陣でのプレスには力を入れ、相手を押し込むことに成功した。京都は相手のプレスをくぐれずにショートカウンターの応酬を受け、ボールを渡してしまうと自陣で我慢の守備が続くなど、どの局面でも苦しい状況になった。カウンターも豊川の単騎攻撃では難しく、アンストラクチャーな局面を作らせてもらえなかったことが押された要因だと言える。

 

 

後半

都交

福岡、松田→荒木、パウリーニョ

京都はシステムを3バックに変更。荒木が3バックの右に入る。

パウリーニョは左シャドーっぽい位置にいるが、あまり深くまで戻らずにトランジションに備えているように見える。豊川は前半同様、最前線に残ってカウンターの先鋒に。

48分、京都のカウンター。パウリーニョが運んで豊川がシュートまで。豊川の1つ前に運び役のパウリーニョが加わったことで、相手に捕まらずに縦に攻められるようになった。

50分、荒木の運び出しから敵陣まで運んで最後は三沢のシュートまで。京都はシステム変更と選手交代で攻撃に変化が加わっている。

51分、川崎の波状攻撃。左でマルシーニョが突破を図り、右で山根が追い越してクロスまで。

53分、脇坂の正確なフィードにマルシーニョが抜け出して仕掛け。荒木が倒して警告が提示される。リスクは承知だと思うが、やはり荒木とマルシーニョのマッチアップは京都の分が悪い。

→54分、脇坂の直接FKは上福元がセーブ。

56分、荻原が内に持ち運んで右足でのミドル。橘田?に当たったボールがクロスバー直撃。

58分、川崎がカウンター。脇坂→マルシーニョで背後を取ってGKと1対1を迎えるが、上福元がビッグセーブ。結果的にオフサイド。京都は前がかりになっているぶん、1つのピンチが大きなものになりやすいので、点差を広げないためには上福元のビッグセーブが不可欠な状況。

60分、川崎追加点、3-0。右で作ったところから脇坂の優しいクロスをファーでマルシーニョが合わせてゲット。京都は自陣で組織を整えた状態だったが、サイドへ閉じ込められずに崩されてしまった。

61分、京都交

豊川→イスマイラ

川崎交代

チャナティップ→遠野

62-63分、川崎がパス回しでロストして京都が攻撃に転じようとするが、いずれも谷口が縦パスをカットしてピンチにさせず。

64分、京都のプレスを外して川崎がスピードアップ。遠野が運んでシュートまで。

京都は前からプレスを掛けようとしているが、前線がイスマイラとパウリーニョになったことで強度を上げることが難しく、かといってシステムのミスマッチからマンツーで捕まえるのも難しいという悩ましい状況。

67分、三沢のミドル。京都は攻める中でも前で起点が作れず、目先を変える意味も込めてブロックの外から打ったか。

68分、京都得点、3-1。京都が保持からうまくライン間でポイントが作れて、左からのパスを収めたパウリーニョが強引に振り抜いてゲット。落としと前を向く選手の分担がうまくいったことで前進がスムーズにできた。

豊川がいたときと異なり、イスマイラとパウリーニョの2人が前線に残るような形になり、中継役が作れなくなった印象がある。

73分、京都交

武田→金子

中盤のエネルギーが落ちてきていたので、その底上げを図りたい意図か。

川崎も全体の強度が落ちてきたことで、京都が敵陣でのプレータイムを増やすことができている。

78分、川崎交代

登里、マルシーニョ、脇坂→車屋、宮城、小塚

川崎はシステムを4-2-3-1に変更。家長がトップ下に入り、遠野が右WGの位置へ。橘田と小塚の2ボランチ

79分、京都の右からのクロスがポストをたたき、こぼれを荻原が押し込みにかかるも丹野がセーブ。

75分あたりから京都が攻勢を強めてゴールへ近づいている。

川崎は受けるのではなく、ボールを持ってコントロールすることで時計の針を進めようとしている。

80分を過ぎたあたりからは徐々に川崎が守備を安定させつつ、保持で時間を使い、コントロールできるように。

89分、セットプレーの流れから白井のクロス。小林がニアでクロスしてCKに。

 

後半は京都が選手交代とシステム変更で一定の押し返しに成功したものの、川崎ペースは変わらず。60分くらいまではパウリーニョが運び役となって押し返すシーンもあったが、豊川が下がってからは起点作りが難しくなった印象。ただ、全体の強度が落ちてきたところで70分あたりからは保持から押し込み、クロス攻撃で一定数チャンスは作った。そしてパウリーニョのゴールで1点は返したものの、3点差は大きく、そのまま川崎が逃げ切り成功。京都はプランがうまく遂行できなかったこともそうだが、セットプレーの流れで20分過ぎまでに2失点したことが重くのしかかった。

 

個人的MOM

★谷口 彰悟

先制点を挙げてチームに落ち着きをもたらし、後半はピンチの芽を事前に摘む読みの利いた守備で主導権掌握に貢献したと言える。

 

トピックス

武富が負傷交代。左の足首を痛めた?

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 鬼木 達監督 ]
まず平日のナイターの中、本当に多くのサポーターが力を与えてくれたと思う。選手もそれに応えようということで送り出したが、スタートから気持ちのこもったアグレッシブなゲームをしてくれた。欲を言えば、3点目を取ったあとにゲームをコントロールしながら4点、5点と取っていきたかった。それは課題として、これからブレイクがあるので、練習からやっていきたい。選手は本当によく頑張ってくれたと思う。

--先制点を決めた谷口 彰悟について。
気持ちのところを自分も表現しているが、彼自身も戦う姿勢とか、このホームで見せるんだということを表現してくれた結果だと思う。得点はもちろん、強気につけるパスや対角の良いボールも入れていた。最終的には、守備者として最後のところでの競り合いもしっかりやってくれていたので、次のゲームでも出してほしい。キャプテンとして良い仕事をしてくれた。

--課題であった3点目を取り切り、連続失点しなかった。勝因について。
受けずに、自分たちから戦いを挑んだところだと思う。あとは、セットプレーではあるが、得点を重ねてきたこと、あとはセットプレーで得点を取れたことは、そこに至るまでのところで求めてきたことを発揮してくれたものがあった。普段、やっていたところを、攻撃も守備も出してくれた。あとは、連続失点しないというのも、意識し過ぎると体が硬くなってしまうが、良い状態の中でそういうことができたかなと。まだバタバタしているが、結果に表れてきたのは自信になってほしいなと思う。

--首位の横浜FMが敗れ、勝点差が詰まったが?
まったく意識していなかった。どんなときも、この試合に集中するという考えがあるので。自分たちの立場は変わらない。ただ、こうやって勝ち続けることと、サポーターと一体になって雰囲気をどんどん出す。それがもしかしたら、大きなパワーになると思う。それを見せられれば、結果にもつながると思っている。

 

[ 曺 貴裁監督 ]
ゲームの入りは自分たちがボールを持ったとき、相手がボールを持っているときにプレスが効いて引っかけることができつつありました。しかし、サッカーの厳しさというか、同じようなCKやCKのこぼれ球で相手に主導権を握られて2失点してしまい、試合が難しくなりました。どんなに悪くても1失点に抑えて、後半に川崎さんの足が止まってきたところで得点を取り返したかった。あれが1点差であれば相手にもっとプレッシャーを掛けられたでしょうし、そうしたゲームの中の経験というものを、まだ選手たちに伝え切れていないな、という自責の念のようなものもあります。

展開的には予想していたものになった中、川崎さんの底力というか、ほぼ同じようにやられてしまう経験や力強さを目の当たりにしました。次の試合まで期間が空きます。われわれはセレッソ大阪さんとホームで戦いますし、ある意味「もう勝つしかない」という気持ちになれたと思います。今日、1点を返せたことが最後に得失点差などにつながるとポジティブに捉えて、良い準備をしていきたいです。

--後半の修正について。
相手の[4-3-3]のプレスの立ち位置をズラすためには、1トップの脇のところでボールを収まらないと前進できないので、最終ラインの選手を少し代えました。0-1で推移していれば、もう少し交代策でも相手にプレッシャーを掛けられたと思うんですが、2失点目が痛かったし、3失点目も不注意なところがありました。そこを見逃してくれないのが川崎さんでした。やることはやったつもりですが、試合に勝つ、勝点を取るには、もう少し大人なプレーをしなければいけません。

 

2022 J1リーグ第27節 横浜F・マリノスvsジュビロ磐田 メモ

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スタメン

横浜FM

中3日を考慮してか、前節から先発とベンチの選手を4名変更。メンバー18人の入れ替えは畠中→松原のみ。

宮市が負傷離脱中。

 

磐田

グラッサがメンバーから外れ、森岡が久しぶりに先発。

遠藤が3試合ぶりにメンバー入り。

ゴンザレスが2戦連続で欠場。小川の欠場も続く。

大森が負傷離脱中。

 

流れ

1分、上原が中盤から運んでミドル。磐田が悪くない入りを見せる。

2分、水沼のラストパスに仲川が反応するも三浦が処理。

マリノスが保持して磐田が守る構図になるかと思ったが、互いが保持の時間を作り合う立ちあがり。磐田もサイドから前進しながら敵陣へ入っていく。

徐々にマリノスが保持して磐田がブロックで構える構図になってきた。磐田は5-4-1で重心低めに構える。奪ったら背後のスペースを狙う。

磐田はサイドに出てきたところでWBを押し出して壁を作り、相手が後ろ向きになったところで前向きにプレッシャーを掛けていく。ここまではコンパクトを保ちながら穴を作ることなくうまく守れている。

11分、左に流れて受けた杉本からサイドチェンジ。鈴木からクロスが入るが合わず。ただ、マリノスが守り切れない大外をうまく使って、ゴール前にも人数をかけられた良い攻撃。

マリノスはゴール前まで攻め込めても、中央には磐田の選手がかなり多く、ブロックを外すのはなかなか難しい。

マリノスは全体のバランスを見ながら岩田やエドゥアルドも高い位置へ上がってきて厚みを作る。

磐田は自陣守備で我慢の時間が続く。立ち上がりほボールも持てず、陣地回復も出来なくなった。

20分、右→左と振ってから中央に戻して藤田のミドル。三浦がセーブ。

22分、磐田が久しぶりに敵陣まで入るが、押し込むまでは至らずに山本康のパスがつながらなかったところでロスト。

磐田は相手ボランチにはボランチを出し、その空けたスペースはCBが迎撃することで穴を埋める。ボランチが前に出ていく場所の設定やタイミングなどがはっきりしている印象で、マリノスはそのギャップを使えずにいる。

磐田はサイドからのクロスに大外から飛び込んでくる形を徹底。マリノスの4バックがボールサイドに寄りがちな傾向を考えての対策か。

磐田は杉本だけ少し前目残し、残りの選手は5-4ブロックで自陣のスペースを埋める。

マリノスは長くボールは持っているものの、シュートまで持ち込めるシーンがかなり少なくなってきた。奪って攻撃に転じるという面では難しさがあるが、相手にシュートを許さないという点においては磐田の守備が効果的に機能している。

33分、トランジションからセアラ→西村でシュートまで持ち込むが、うまくミートできず三浦が処理。山本義らDFも粘ってブロックに入っていた。

35分、磐田の保持。左で受けた山田からインスイングクロスが入るが高丘がキャッチ。

36分、磐田交代

山田→ジャーメイン

山田は特に接触シーンもなく、どこかを痛めた様子も見られなかったが、何かアクシデントがあったか。

42分、後方からの中央突破で西村のミドルまで。細かいパス交換でうまくライン間を使えた。

マリノスはライン間で1人で前を向こうとすると捕まるので、1人が落とし役、1人が受け取る役として近くに距離を取ってマークを外しにかかる。

 

マリノスが多くの時間でボールを持ってコントロールしたが、磐田も安定した守備とゴール前の意集中力の高さで攻撃をしのぎ、スコアレスでの折り返しに。磐田にとって我慢の展開ではあったものの、被シュートは最小限に抑えられた印象で、いつゴールが生まれてもおかしくないという守備ではなかった。ただ、押し返せる時間が少なく、守備一辺倒になりつつあるので、このストレスに対してどこまで粘れるかがポイント。逆にマリノスもリスクマネジメントを考えながら、集中力を保ってやり続けられるかがカギ。スコアレスの時間が長くなればイヤなのはマリノスのほう。焦れたほうが先に崩れそう。

 

 

後半

磐田交代

上原→遠藤

後半もマリノスが持って、磐田が中盤で構えて押し返していく守備。

51分、エドゥアルドのフィードを受けた仲川の仕掛けでCK獲得。浮きやすいCBからの配球でスペースを一気に突こうとするシーンがチラホラ。

52分、CKの流れから水沼が左足クロス。エドゥアルドが頭で合わせるも三浦の守備範囲。

仲川の仕掛けが目立つ後半立ち上がり。

54分、大外の永戸からスペースへ走る仲川へ流し込むが、伊藤がカバーしてCKに。

57分、敵陣へ押し込んでパスを回すマリノス。最後は水沼が左足で狙うも三浦の正面。磐田はゴール前に人数をかけて危険なエリアを埋めているが、前半よりも深い位置で守る時間が増えており、1つのエラーが致命的になりえる状況。

62分、マリノスが波状攻撃。永戸のミドルは仲川に当たり、こぼれ球を藤田が狙うが枠外。永戸のシュートは枠へ飛んでおり、そのままゴールへ向かえば三浦が触れたかどうか微妙といったコースト強さだった。

63分、磐田がジャーメインと鈴木でうまく右サイドで起点を作り、ジャーメインが運んでミドル。高丘がこぼしたボールに金子が詰めるも角度がなく押し込めず。磐田が後半で初めてのチャンスを作ったが、決められず。

64分、マリノス交代

西村、セアラ→マルコス、ロペス

65分、磐田がテンポの良いパス交換から遠藤のスルーパス。高丘が高いところまで飛び出してカバー。磐田が少しずつ攻撃の場面を作れるようになった。

65分、水沼に警告。金子へのラフなファウル。

マリノスは最終ラインのCBがアタッキングサードに入り切るくらいラインを高くして攻撃している。

70分、クイックリスタートから永戸がポケットに抜け出しかけるも触れず。磐田に組まれると難しいので、マリノストランジションなどでアンストラクチャーになった局面を作り出したい。

70分、マリノス交代

水沼→エウベル

71分

磐田交代

杉本→大津

71分、遠藤に警告。マルコスへの後ろからのチャレンジがやや危険なプレーになった。

73分、右サイドを鈴木が抜け出して折り返しをジャーメインが狙うも枠外。磐田に久しぶりにチャンスが訪れた。

74分、エウベルが右で浮いて左足で狙うも三浦の正面。

74分、ジャーメインがハイボールの球際でキープしてから大津が力強く右を運んで折り返すもマリノスがクリア。磐田が右サイドを軸にして折り返すシーンを作る。

75分、自陣からエウベルがかなりの距離を運んでシュートまで持ち込むもブロックに遭う。

→攻撃に転じた磐田が大津の抜け出しで深さを取ってCK獲得まで。どちらに得点が生まれても不思議ではないやり合いになってきた。勝利が欲しいマリノスもリスクをかけているぶん、一度のピンチが危険なものになりやすい。

77分、マリノス交代

渡辺、永戸→喜田、角田

79分、磐田交代

金子、森岡→古川、松原

松原が左WBに入り、松本が右WB、鈴木が右CBへ移る。

依然マリノスが敵陣でボールを持つ時間が多いものの、磐田も定期的に攻撃に転じられる回数は増えている。

83分、磐田先制、0-1。自陣で奪ってから遠藤?がすぐに前へ送るとカウンター発動。古川が運んで一度松原に預け、折り返しを受けた古川が決めた。コントロールは決まらなかったように見えたが、ブロックに入ったエドゥアルドに当たって良い感じにコースが変わり、高丘の止められない場所に吸い込まれた。磐田はセットで投入した選手が得点に絡み、結果的に采配的中。

88分、大津に警告。球際でのチャレンジがやや危険なプレーに。

マリノスが人数をかけてゴールに迫るも、1点を得た磐田もより守備意識を高めており、壁は厚さを増した。

磐田はFWも含めて全員を深い位置へ戻して守備。カウンターの色気は完全に捨てて、プレッシャーを受ける状況ではボールを捨てるプレー選択。1点を守り切るプラン。

94分、古川が1人で運んで陣地を回復し、敵陣でマイボールのスローインに。ひたすら受ける時間が続いた中で落ち着きをもたらす大きなプレー。

 

後半は立ち上がりからマリノスが深い位置まで攻め込み、磐田がゴール前で我慢を続ける展開になったが、磐田も時間の経過とともに少しずつ攻撃に転じられるように。60分~70分あたりはジャーメインや鈴木を起点に右サイドから攻め、決勝点は古川と松原の左サイドから生まれた。マリノスもシュート20本(※DAZN集計)を記録したが、決定機らしい決定機はなかった印象。「これを決め切れれば」というたらればはあったとはいえ、勝利がふさわしかったかと言われると微妙なところだろう。割り切ったゲームプランで守備を安定させ、交代選手が結果を出した磐田が勝負強さを見せた。

 

個人的MOM

★古川 陽介

殊勲の決勝弾をゲット。オープンになった展開で持ち前のドリブルと推進力が生き、積極的なシュート意識がゴールに結び付いた。また、最終盤の1点を守り切れるかどうかというシーンで、1人で運んで時間を作り、クローズにも貢献した。

 

途中出場の遠藤も少ないチャンスの質を上げるパスの供給で存在感を発揮。勝点3しかダメな状況で攻撃に必要な選手になっていた。

 

トピックス

古川はJ1初ゴール。

山田が前半途中で交代。試合後インタビューによると、足に違和感があったとのことで、下がったあともベンチには残っていた模様。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ケヴィン マスカット監督 ]
前回のG大阪戦とほぼ同じ形になってしまいました。ゲームを支配していましたし、ゴール以外のところはできた試合でした。ただチャンスを決められず、フラストレーションがたまる試合が続いているので、今季の中でも難しい時期に差しかかっています。

--選手の精神状態で何か気になるところはありますか。
選手たちの状態は選手たちが一番分かっているので、直接聞いてくださればいいのですが、自分が見る限り、今日までの練習でも集中していましたし、プレッシャーを感じているようには見えませんでした。29日の次の試合までだいぶ時間があります。できていたこと、準備してきたことはポジティブに捉えつつ、結果は結果で受け止めます。ただ、ここまで支配率が高いサッカーをやっているチームはありません。まだリーグが終わったわけではないですし、焦れることなく、やっていきます。

--17位と18位のチームに2試合連続無得点で今季初の2連敗を喫しました。その事実をどう受け止め、要因は何だと考えますか。
この2試合、相手は残留を懸けて死に物狂いで戦ってきました。それは当たり前のことですし、守備を固め、少ないチャンスをモノにしました。自分たちとしては自陣のボックスに近づかせませんでしたし、あれだけのチャンスを作りました。ボールを支配し、失ってもプレッシャーを掛け続けられました。負ける理由はなかったと思います。

結果を残せず、残念な部分はありますが、何も終わってはいません。ここまでずっと1位をキープし、いまもまだ1位です。ここであきらめることはないですし、この部屋を出た瞬間、切り替えて次の準備に取り掛かります。

 

[ 渋谷 洋樹監督 ]
まずは今日、マリノスさんの優勝が懸かっていて、非常に高いモチベーションで来ると思いましたし、われわれは残留争いをしていて、それ以上のモチベーションで戦おうと選手がピッチに立ってくれました。

攻撃力が非常に高いマリノスさんに対して、選手たちが一瞬のスキもなく、守備では最後を破らせないという思いを持ってプレーしてくれたことがこういう結果になったと思います。チーム一体となって、磐田に残っている選手も含めて、この3日間でしっかりと準備ができて、今日を迎えることができたので、選手たちは自信を持ってプレーしていたと思います。

先日の鹿島戦では私の采配ミスで選手交代を早くしていればと、いろいろなことを考えて、今日は選手が最後に決着をつけてくれたことを非常にうれしく思いますし、今後につながるゲームができたと思います。

 

2022 J1リーグ第25節 FC東京vsセレッソ大阪 メモ

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スタメン

FC東京

アダイウトンが5試合ぶりの先発。

林、トレヴィザン、青木が負傷離脱中。

 

C大阪

鳥海が出場停止で西尾が3試合ぶりの先発。

奥埜が2試合連続で欠場。

加藤がメンバー外に。

メンデス、進藤が3試合ぶりのベンチ入り。

 

流れ

1分、セレッソのビルドアップに対してハイプレスを掛ける東京。塚川がアンカー位置の鈴木を捕まえに出てくる。

東京の組み立てに対してセレッソは4-4-2でプレスを掛けてくる。

4分、渡邊が右から逆まで流れてスペースで受ける。

鈴木には塚川、清武には松木をはっきりとつけているか。ディエゴはボランチケア意識もみえるが、前に出てプレスの先鋒になる役割に見える。

5分、清武→タガート→毎熊で縦に突破し、折り返しを為田がフリーで合わせるも枠外。決定機。東京はプレスが半端になり、中盤のスペースをいいように使われた。

7分~、東京の保持。左はバングーナガンデが幅を取ると、アダイウトンインサイドワークになる。

9分、下りて受けた松木から左のバングーナガンデへ。IHが相手2トップ近辺でさばいてリズムを作ろうとしているか。セレッソはそこまで前から追ってくる感じではなくなった。

セレッソは構えながらゲームを落ち着かせ、奪ったら縦に速い攻撃を見せる。保持でも東京がプレスを軸に守備を作っているため、縦に速い攻撃になりやすい。相手がGKまでプレスに出てきたら、鈴木や清武を下ろしてプレスを外そうと試みる。

13分、中村とのハイボールの競り合いで山中が痛む。ひじが顔に入った。→治療のために一時ピッチ外へ。為田が左SBの位置を応急処置的に埋める。

17分、バングーナガンデが左ポケットに抜け出して折り返し、ディエゴがオーバーヘッド気味に狙うも枠外。

山中はプレーに復帰。

19分、上門の直接FKはサイドネット。

東京はサイドのスペースに流れるディエゴも使いながら前進を図る。

21分、山中が座り込む。顔へのダメージと、もしかしたら軽い脳震盪的な影響があるのかもしれない。

23分、セレッソ交代

山中→進藤

進藤が左CBに入り、西尾が左SBへ。脳震盪による交代ではなく、通常の交代になった模様。

24分、松木のFKをディエゴが合わせてゴール方向へ向かうも、枠外。

24分、東京のビルドアップにプレスを掛けるセレッソ。塚川のところで捕まえるも、東京も素早い切り替えですぐに回収。

26分、東→塚川→アダイウトンで中央突破を狙うも、最後のパスが合わず。

26分、左での作りから渡邊が内に入って合わせるもポスト。跳ね返りをアダイウトンが押し込みにかかるもこちらもポスト。

セレッソは2トップのボールサイドと逆の選手がアンカーを捕まえる。

28分、塚川のワンタッチパスにアダイウトンが完全に抜け出すも、コントロールできず、ジンヒョンが処理。

29分、自陣で奪った東京がバングーナガンデ→アダイウトンでカウンターへ。セレッソも人数をかけて守って回収。25分前後あたりからは東京ペースになりつつある。ただ、セレッソも気を見てプレスを掛けて押し返せるシーンもある。

32分、木本→中村で相手SHを切る。

32分、東京が相手PAで混戦を作って、渡邊がシュートまで。

33分、松木のミドルはわずかにバーの上。

38分、右サイドから東をうまく経由して前進。ゴール前で混戦を作り出すも打ち切れず。セレッソも粘りのディフェンス。東京の時間、セレッソは我慢。

39分、バングーナガンデからの低いクロスをアダイウトンがニアで合わせるも枠外。

41分、進藤→為田のパスを中村がタイトにマーク。ファウルになったが、IHが前に出ていく分、最終ラインが前に出て迎撃しないといけないので、これくらいの強度は必要。

42分、セレッソが右で粘って折り返し、マイナスのボールを上門が合わせるも、大きく上へ外れる。セレッソは久しぶりの攻撃で惜しいチャンスを作ったが、最後の精度が伴わず。

43分、松田のパスが引っかかって、アダイウトンがカウンターへ。個人でシュートまで持ち込むも枠外。

44分、セレッソの保持。ボランチが広めに受けながら相手のマークをぼかしてボールを動かす。

東京はWGが外からCBへプレスを掛ける仕組みだが、そこの圧力が弱まっていること、SBを背中で消せていないことで、セレッソはCB→SBのパスで簡単に時間が作れるようになった。

 

立ち上がり15分あたりはセレッソが守備を安定させながら縦に速い攻撃でチャンスを作り、決定機もあったが決め切れずにいると、20分あたりからは東京のペース。セレッソがそこまで出てこないため、ある程度保持を安定させることができ、サイドを経由した攻撃でゴールへ迫った。また、東京はIHを押し上げて人をつけるプレスを見せ、前からの圧力が今までよりもかかるようになった印象。代わりにアンカー脇が空くデメリットがあるものの、そこは最終ラインの迎撃でうまく潰し、プレスを機能させている。セレッソは前線が個人でキープするようなタイプではないので、アバウトに入れても簡単には起点を作れなかった。ただ、40分を過ぎると東京のプレス強度がやや下がった雰囲気があり、セレッソは浮きやすいSBを使えるようになった。

 

 

後半

セレッソ交代

鈴木→石渡

47分、東京先制、1-0。森重がつぶしたところからトランジション。左からのクロスを大外で渡邊がうまくコントロールし、左足でのシュートを決め切った。

50分、中村のつぶしからカウンター。ディエゴが1人で右サイドを突破してシュートまで持ち込むが、ジンヒョンがセーブ。角度がなくなって難しいシュートになった。

52分、松田が座り込む。ふくらはぎあたりを気にしている?プレーは続行する模様。

53分、東京のプレス。中盤に蹴ったボールを東が競り勝ってセカンド回収成功。

54分、スウォビィクからのロングボールのセカンドを回収してからアダイウトンとディエゴの連係でシュートまでいこうとするが、つながらず。

55分、セレッソ交代

為田、タガート→パトリッキ、北野

56分、セレッソゴールキックからの組み立て。東京は相手の下りるボランチに東がついていき、そのままGKまでプレスを掛けるも、セレッソが空いたところをうまく経由して回避成功。

59分、外切りで寄せるアダイウトンに対し、アウトサイドで松田へ届けるヨニッチ。

60分、バングーナガンデが仕掛けからクロス。中でアダイウトンが競り合うも届かず。

62分、パトリッキが左から折り返し。「もっと中に入ってこい」といったアクションを見せる。

65分、自陣守備からアダイウトンのカウンターに出るも、セレッソも素早く戻ったことで東京は遅攻へ。

66分、東京の中盤でのロストからセレッソがカウンター。パトリッキがスペースに抜け出すも、木本が好カバーで阻止。

67分、松木に警告。石渡へのレイトタックル。

69分、東京が右サイドで作り、中村の折り返しを渡邊がニアで受けるもシュートまでは持ち込めず。

73分、森重→渡邊で右サイドへ展開し、塚川のインナーラップから折り返しまで。

73分、東京交代

アダイウトン、ディエゴ→紺野、フェリッピ

74分、セレッソ交代

松田→メンデス

システムを3バックにした?右から進藤、ヨニッチ、西尾の3バック、パトリッキ、毎熊の両WB。

75分、東京追加点、2-0。右のスローインから中村が大外からクロスを上げ、ファーで待っていた渡邊がボレーで合わせてゲット。いとも簡単に合わせたが、ボレーにするなら難しいボールだったはず。

76分、東京追加点、3-0。紺野が右で運んでから塚川の柔らかいクロスをニアで渡邊が頭で合わせてゲット。一気に二度ゴールを割り、渡邊はハットトリック達成。

80分、パトリッキに警告。木本へのファウル。

80分、東京交代

渡邊、塚川→レアンドロ、安部

82分、東京追加点、4-0。紺野が大外で運び、ポケットに流れてきた安部が折り返し。中でフェリッピがうまく合わせてゲット。

83分、東が足を攣る。

84分、東京交代

東→木村

システムを3-4-2-1に変更。

86分、パトリッキが左で受けてからカットインシュート。枠外。

88分、レアンドロのキープから松木のミドル。

90分、フェリッピが背後に抜け出し、フリーのレアンドロにわたしてネットを揺らすもオフサイドの判定。リプレイで見てもけっこうギリギリだった。

92分、バングーナガンデのクロスをファーでフリーになった紺野がボレーで狙うも当たり切らず。こぼれ球を松木がオーバーヘッド気味に狙うも、こちらはジンヒョンが好セーブ。

 

後半立ち上がりもおおよそ東京ペース。前半と同様に中盤の空洞化を覚悟の上で人を当てたプレスに出ていき、最終ラインの迎撃で高い位置での奪取に成功。そしてそのトランジション流れから渡邊の先制点が生まれた。その後はセレッソが選手交代でギアを上げ、いくらか攻撃に転じられたものの、スコアを動かすことはできず、東京が2点目から連続ゴールで一気に勝負をつけた。良い崩しからおまけの4点目も奪い、快勝。セレッソは既存の負傷者に加え、試合中にも離脱者が出る苦しい流れを立て直せなかった。東京はややリスクを負ったプレスの微調整が奏功し、主導権の掌握に成功。セレッソがそこまで前からこなかったことも含め、ボールを持ってコントロールできる展開に持ち込めたことが大きかった。

 

個人的MOM

★森重 真人

攻撃陣の活躍の裏に守備陣の奮闘あり。アンカー脇が大きく空く守備構造になるプレスを選択した中、下りるアタッカーをことごとく潰し、守備を支えた最終ラインの中でも彼の出来は出色。下りて受けようとするタガートにはほとんど仕事をさせず、先制点の起点にもなった。

 

持ち前のシュートスキルの高さでハットトリックを達成した渡邊もMOM級。森重と同じく迎撃の強さで存在感があり、空中戦のターゲットとしてもポイントを作った中村、最近は積極的なインターセプトでも魅せている東、組み立てと崩しで違いを作れる塚川も高評価。

セレッソは上門が多くのシュートチャンスに絡み、惜しいシーンも作り出したが、得点には至らず。

 

トピックス

山中が負傷交代。中村との接触で顔にダメージを受け、少しプレーを続けたが、自ら座りこんで交代に。

試合後インタビューによると、ハーフタイムで交代した鈴木もアクシデントだった模様。詳細は検査次第とのこと。

プレーを続けてはいたので重症ではなさそうだが、松田も足を気にするそぶりを見せていた。セレッソは既存の負傷者も含めて野戦病院状態になりつつある。

セレッソは4戦勝ちなし。大敗後、ルヴァン決勝に臨むことに。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アルベル監督 ]
今日の目的の1つだったのは、選手たちにも話したが、より攻撃的にいくこと。それが試合のカギだったと思います。スタイルであるボール保持を自信を持ってできるようになってきた。それに尽きると思います。鹿島戦の前半でも表現したように、ボールを保持しながらゴール方向にプレーする回数を増やしていく。そういうフェーズに入ってきたと思っています。チームは試合開始から勝利を目指して戦ってくれたし、インテンシティーやテンポも高いものを維持できた。今日、すごく満足しているのは、高い強度を保つことができたこと。ほかの試合ではイレギュラーのところがあったが、ここまで浸透させてきた、ボールを保持してゲームをコントロールさせるところと、より攻撃的に、よりゴールに向かっていくところを表現できたと思っています。もちろん、鹿島戦の前半も良かったと思いますが、今日のゲームは今季の中でも特に素晴らしい出来だったと思います。この試合では攻撃と守備のすべてのところで高いものを表現し続けた。そこを評価している。

今季の成長の段階は予想しているとおりです。もっと成長していかないといけないのは当然である。ただ、降格はないし、昨季の平均勝点を上回っている。近年の成績を見ると、順位が下がってきていた中、ここで持ち直せた。メンバー編成は大きく変わっていないが、劇的に1年間でスタイルを変えた。今後の目標は明確で、残り2試合を素晴らしい試合にしたいが、名古屋戦は難しい試合になるだろうし、川崎F戦はおそらく優勝が懸かった試合になると思っている。そういうチームに立ち向かうのは素晴らしい挑戦だと思う。

最後に、(渡邊)凌磨には「ハットトリック、おめでとう」と言いたい。

--今日の試合は、選手たちが自信を持ってプレーできていたと思うが?
ゲームによって自信を持ってプレーできるときとできないときがある。そこのイレギュラーが試合毎にあることはもちろんある。ただ、そのイレギュラーをレギュラーに変えていく。常にどの試合でも同じパフォーマンスができるようになるには時間が必要になってくる。われわれは8カ月でマリノスは4年、川崎Fは5年くらい、いまのスタイルでやっている。若い選手たちである(バングーナガンデ)佳史扶、(松木)玖生、凌磨が試合の主役になっているのは、すごく良いことだと思います。

 

[ 小菊 昭雄監督 ]
立ち上がりはチャンスも作れて、入りは悪くなかったゲームでした。少し山中(亮輔)のところでアクシデントがあって、そこから少しチームのバランスが崩れてしまったと思います。ハーフタイムにも、少し鈴木(徳真)にアクシデントがあって、交代直後に失点。そして、後半途中でシステムを変更したあとの失点と。相手の強度の高い守備に対して安定して運べないという課題も出ましたし、大きな学びのある敗戦でした。この完敗を、次の(ルヴァンカップ)決勝に向けて、糧にして、しっかりと準備して全員でやっていきたいと思います。

--山中選手の負傷交代後、準備してきたことが出せなくなった部分も大きかったと思います。その山中選手の状態ですが、脳震盪のような状態なのか、骨の異常があったのか。分かる範囲で、現在の様子について。
まだ詳しい報告は入っていないですが、ハーフタイムにも、目の下がかなり腫れている状態でした。もしかしたら骨に影響があるのかなと思います。大阪に帰って、明日しっかりと検査をしたいと思います。

--ハーフタイムで交代した鈴木選手の状態について。
ひざに違和感があるということで、ファイナルもありますし、無理をさせないように交代させました。彼も明日、大阪に帰って検査して、どういう状況なのか、報告を待つ状態です。

--J1デビューした石渡 ネルソン選手について。
セレッソの未来だけではなく、日本の未来も背負って立つ選手だと思っています。前回の試合からメンバー入りをして、今日、出場したのですが、普段のトレーニングから、競争に勝って、権利を得た選手です。もう少し良い形でデビューさせてあげたかったのですが、十分、このような強い相手にもパフォーマンスを発揮できると思い、彼に託しました。

 

2022 J1リーグ第32節 ヴィッセル神戸vsサンフレッチェ広島 メモ

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スタメン

神戸

飯倉がメンバー外で前川が先発復帰。廣永がベンチ入り。それ以外は前節とまったく同じ先発とベンチメンバー。

サンペール、ボージャン、トゥーレル、飯野が負傷離脱中。

イニエスタの欠場も続く。

 

広島

天皇杯から中2日でメンバーを大幅入れ替え。出場機会に恵まれていなかった選手たといが先発に名を連ね、主力組はベンチかメンバー外に。

荒木が出場停止。

東と鮎川が負傷離脱中。

 

流れ

3分、広島のFKをキャッチしに出てきた前川に飛び込んだ今津の足がまともに当たって前川が負傷。メディカルが入って一時中断。

→オンフィールドレビューの末、今津にはレッドカードが提示。ボールにチャレンジした結果であり、最後は足裏を引くような動きも見えるなど悪意は感じなかったが、非常な危険なプレーだった。広島はほぼ90分間を1人少ない状況で進めることに。

前川がプレー続行。

広島は今津が抜けたままの形を維持。CBを1枚減らして4-4-1。藤井と浅野が順足SBとなる超攻撃的な布陣に。

13分、広島交代

柴﨑→佐々木

広島は3バックに変更。3-4-2。ピエロスとエゼキエウが2トップ。

退場直後は広島がアグレッシブに前から圧力を掛けていったが、さすがに神戸がボールを持つ展開になってきた。

広島は非保持時は5-2-2気味。2トップが比較的広めに追いながら、できるだけWBを前に出してプレスを掛けたい意志を感じる。

19分、神戸先制、1-0。変化をつけたセットプレーから山口→大迫でうまく折り返し、混戦になったところを最後は菊池が押し込んだ。数的優位の中、0-0で推移するのは段々嫌な空気が出てくるため、早めに先制できたのは大きい。

24分、広島の波状攻撃。左で粘ってクロスを浅野がシュート。こぼれ球をエゼキエウが狙うも枠外。惜しいチャンスを作り出したが決め切れず。

基本的には神戸が敵陣へ入ってボールを持ち、広島のブロックをたたいていく流れ。

28分、神戸が自陣でパスミスし、エゼキエウが単騎でゴールへ向かうが、切り返したときに足がついていかずロスト。願ってもないチャンスが訪れたがシュートまでいけず。神戸は集中力を欠いた危険なミス。

31分、サイドチェンジから酒井のクロスを大迫がファーで合わせるも枠外。

33分、広島の保持。武藤がプレスを掛けてきたところを、住吉がリスクをかけて切り返しで外し、前進。

広島は1人で運べるエゼキエウが攻撃のキーマン。

35分、塩谷とピエロスのキープから藤井がスペースへ抜け出して陣地回復。そこから保持に持ち込んでエゼキエウのシュート。

40-41分、広島がトランジションエゼキエウとピエロスの2人だけでシュートまで。前川が飛び出してなんとかした。

広島は1人少ないなりにチャンスを作り出しているが、神戸も人数をかけて対応できるので、ブロックを外すところまで持ち込むのはなかなか難しい。

43分、左での連係から山口が抜け出してシュートも川浪が飛び出してブロック。広島もゴール前の粘りを見せる。

49分、細かいパス交換からのコンビネーションで大迫が抜け出すも佐々木がカバーして対応。

 

開始早々に広島が退場者を出して波乱の幕開け。セットプレーから早めに神戸が先制したことで一気に傾くかと思われたが、広島も自陣での我慢を続けながらも一定数チャンスを作り出して押し返した。神戸は1点リードでの折り返しは悪くないが、攻撃の時間を考えればもう1点くらいは欲しかったか。広島は1人少ない中で1失点と傷を最小限には抑えられた。チャンスもあったのでタイスコアで折り返せれば理想的だっただろうが、そこまでうまくはいかず。前線と中盤の負担が大きそうなので、どのあたりの時間まで引っ張れるか、交代カードをうまく使いながらエネルギーを落とさずに戦えるかがポイントになるか。

 

 

後半

西村主審に負傷があった模様で、VAR担当だった岡部さんが後半から主審としてさばくことに。

48分、汰木のクロスに大迫が飛び込むも川浪が処理。

神戸は後半からプレスのラインと強度を上げて、広島にボールを持たせないようにしているか。

神戸が切り替えからの出足がかなり速くなり、広島はタイトにつかれることで落ちつかせどころがなくなった。前半以上にハーフコートゲームの様相に。

53分、神戸追加点、2-0。左から前進し、大迫の折り返しを小林祐が合わせてゲット。相手に攻撃をさせない展開に持ち込み、良い流れの中で追加点を決めた。

54分、神戸追加点、3-0。得点の勢いのまま攻め込み、大迫に決定機が訪れるも川浪がブロック。しかし、そのセカンドの回収から酒井のクロスがそのままゴールに吸い込まれた。広島は数的不利&3点ビハインドはさすがにメンタル的にも厳しい。

56分、神戸追加点、4-0。藤井が個人で突破を試みてロストしたところから神戸のカウンター。汰木→大迫のラストパスはつながらなかったが、こぼれ球を汰木が回収してGKとの1対1を制した。広島はリスクをかけて攻めに出た最初のプレーでバランスを崩したことが裏目に出た。

59分、広島交代

エゼキエウ、藤井→森島、川村

川村はそのまま右WBに入る。

61分、右で作って武藤のシュートまで持ち込むも広島守備陣がブロック。

62分、神戸交代

大﨑→扇原

64分、山口のミドルはディフレクションしてゴールへ向かうが川浪が処理。広島は最初は前から追う姿勢を見せるが、神戸が枚数を掛ければ簡単に空いている選手を使えるので、時間稼ぎ程度にしかならない。

68分、神戸交代

大迫、汰木→小田、佐々木

小田が右SHに入り、武藤が最前線へ移る。

68分、広島交代

青山、ピエロス→棚田、ベンカリファ

棚田が右WBに入り、川村がボランチへ移る。

70分、CKを住吉が合わせて枠へ飛ばすも前川がかき出す。

76分、神戸の中央突破。小田が抜け出してシュートまで持ち込むが、少し時間がかかったことでブロックが間に合った。

80分、神戸交代

小林祐、菊池→郷家、槙野

徐々に神戸がスローペースに変えてきて、局面を落ち着かせながらクローズ体制に入ってきたか。広島はある程度ボールを持たせてもらえるようになったが、持てたところでできることは少ない。

 

前半開始早々の退場でゲームバランスが崩れ、数的優位をもらった神戸が順当に勝利。広島も前半は1人少ないなりにうまく立ち回ったが、後半で神戸がプレッシャーのギアを1つ上げると何もできなくなり、その勢いのまま一気に3点を追加した神戸が勝負を決めた。リードを得た中で追い打ちをかけるように前に出た修正が効果的に働いたところがポイントだったと言えるか。広島はほぼ90分を10人で戦わなければならない時点で、評価のしようがない。

 

 

個人的MOM

★大迫 勇也

自身の得点こそなかったが、全4ゴールに何かしらの形で関わった。チャンスでいるべき場所にいること、ゴール前のプレー精度など、さすがのパフォーマンス。

 

広島は1人少ない中、攻撃で存在感を見せたエゼキエウが1人目立った。

 

トピックス

今津は一発退場で次節出場停止。ターンオーバーで巡ってきたチャンスを生かすどころか、実質3分程度しかプレーできずに終わってしまった。

神戸は今季初の4連勝。

欠場した飯倉は、監督インタビューによると前節でアクシデントがあった模様。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 吉田 孝行監督 ]
ホームでのゲームを4-0で大勝できて、本当にうれしく思っています。立ち上がりに退場者が出て、こういうゲームというのは難しいゲームになるときもあるんですけど、選手たちの一人ひとりがやるべきことをやった、その結果が4-0になったと思うし、本当に選手たちはよく頑張ってくれたと思います。

--GKに前川 黛也選手を起用した意図は?
まず飯倉(大樹)に関してなんですけど、前回の試合の最後のプレーで少しアクシデントがあってというところです。前川に関しての評価ですが、今日は素晴らしい出来だったと思いますし、そのための準備をしっかりと毎日、試合に出られないときもやってきたから今日のような結果が出たんだと思います。

--就任時に語っていた最低ラインの勝利数のノルマをクリアしたが?
まだ何も決まっていないので、そこを達成するためだけにやっていたのではないし、やっぱり残留をまずは確定させないといけない。その意味では次の湘南戦がまた大事になってくるので、そこを達成したというよりも、自分たちのやるべきことを継続してやって、次もホームで勝つ、それだけです。

 

[ ミヒャエル スキッベ監督 ]
まずはヴィッセル神戸におめでとうと言いたいと思います。勝ちに値するゲームだったと思います。

早い段階でレッドカードを受けてしまって1人足りなくなったので、アンラッキーな部分があったと思います。レッドカードのあのシーンで2人とも当たったわけですけど、どちらにもケガがなかったことは非常に良かったと思います。

前半は比較的にうまくいったように思っていますし、同点にするチャンスもありました。ただ、後半が始まって60分くらいまでの間にディフェンスラインのところでの簡単なボールロストが多かったと思います。それゆえに神戸の勝ちに値するような試合だったと思います。ただ、自分たちは今日の試合でケガ人もなく終われたことが次の天皇杯決勝に向けて良かった材料だと思います。

 

2022 J1リーグ第32節 北海道コンサドーレ札幌vsアビスパ福岡 メモ

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スタメン

札幌

高嶺が出場停止。

前節で欠場した菅、福森はメンバー復帰。

前節で負傷交代した荒野がメンバー外に。

小柏がメンバー外に。

中島、小野が久しぶりのメンバー入り。

深井が負傷離脱中。

 

福岡

欠場が続いていた奈良が3試合ぶりに先発復帰。

前嶋、平塚がメンバー外に。渡が3試合ぶりのメンバー入り。

クルークスが7試合ぶりのベンチスタート。

マリが8試合ぶりの先発。

 

流れ

30秒、青木が左のスペースに抜け出してシュートまで。中盤の空洞にシャビエルが顔を出し、ワンタッチで良いパスを出した。札幌が良い入りを見せる。

立ち上がりからかなりオープンな展開。トランジションがそのままカウンターにつながる。

福岡は5-4-1ブロック。シャドーがサイドの守備と前に出ていくプレスの両方を求められる。札幌は駒井と西が流動的に最終ラインのサポートに入りながら4-1ビルド。

徐々に札幌が保持して福岡が構える構図に落ち着いてきた。

福岡は完全に持たれることを許容しているような立ち振る舞い。割り切って自陣での守備を行う。

6分、札幌が相手ゴール前で混戦を作り出し、右から折り返すが中に飛び込む人がおらず。

7分、札幌のパスミスから福岡がショートカウンターを狙うも、逆に札幌が奪い返してカウンター。ただ、ここも福岡が素早く潰す。一度のトランジションが局面を大きく動かす印象。

7分、山岸の収めからルキアンが抜け出してシュートまで。

ルキアンと山岸は深い位置まで守備に戻るので、自陣深くまで下げさせられると、ロングカウンターに出るのは簡単ではない福岡。札幌は比較的安定して敵陣までは入れており、少ないタッチでの崩しを狙っている。

11分、札幌先制、1-0。駒井のフィードに金子が反応し、宮が戻りながら頭に当てたボールがゴール方向へ。村上がかき出したが、詰めていた青木が押し込んでゲット。出し手と受け手の意思疎通と、パスの質が伴ったことで生まれたゴール。福岡は立ち上がりからラインを下げ過ぎた印象で、またしても早い時間帯での先制を許した。

16分、ルキアンがプレスバックでボールを奪い、前→山岸で右サイドのスペースを取ってカウンター。志知のクロスまで持ち込んだが、札幌DFがはね返す。

18分、福岡が同サイドに押し込めるようにプレスを掛けていくが、GKを使いながら密集を抜け出して落ち着かせる札幌。

20分、クロスのセカンドを拾ったルーカスのミドル。福岡は失点後あたりから、前から行こうとする姿勢は見せているが、札幌が保持を暗手させながら深い位置で攻撃の試行開封を増やしていく流れは変わらない。

福岡は山岸が高確率でボールを収めてくれるので、そこを起点にどう攻撃を作っていくかがポイントになりそうか。

24分時点で支配率は札幌70%、福岡30%。持たれること自体は悪くないが、福岡は狙いどおりに守れていなさそうなのが気になる。

26分、セカンドを回収しながら福岡が保持。右サイドを軸にしてクロスを狙う。

30分、札幌の組み立て。アンカー位置にいる駒井をうまく使いながら前進し、斜めに抜けるルーカスの落としからクロスまで。福岡が少し前に出てくれば、ライン間を使って縦に速く攻める札幌。福岡は5と4の間にスペースが生まれやすい印象。

32分、湯澤が強引に縦へ仕掛け、折り返しをマリが狙うも枠外。福岡も25分あたりから徐々にゴールに近づけている雰囲気はある。

33分、駒井が座り込む。湯澤との接触時に左ひざを痛めた模様。一度ピッチの外へ出る。自力では歩けている。

→ピッチ外でのメディカルのチェックの末、×印が出される。

38分、ルキアンのパスカットからカウンター。湯澤のクロスをルキアンがヒールで狙うが菅野が処理。福岡は湯澤のクロスが攻撃の軸。

38分、札幌交代

駒井→キムゴンヒ

キムゴンヒが1トップに入り、興梠、青木がそれぞれ1列ずつ下がる。

40分、左で作って右の金子へ展開し、折り返すもはね返される。

42分、札幌がトランジションからルーカスのシュートまで。

43-44分、福岡が高い位置で奪ってカウンター。前とルキアンで右サイドを取って折り返すが、山岸が打ち切れず。ルキアンが絡むと攻撃にスピード感が出る。

45分、金子への縦パスの落としを受けたシャビエル。左に流して大外でフリーを作り出すも、前が戻ってカバー。福岡はライン間のケアに困っている雰囲気。

 

立ち上がりから札幌が持って福岡が受ける構図。福岡は自陣撤退を受け入れるプランに見えたが、安定して守れているとは言い難い序盤で、敵陣で持てた札幌が勢いのまま先制に成功。1点にとどまったが、敵陣での攻撃の試行回数は多かった印象がある。福岡も25分あたりから少しずつ攻撃に転じられる場面を作り出し、湯澤とルキアンの右サイドからクロスを入れたが、決定的なシーンまでは作れず。福岡としてはライン設定を低めにしている割には背後のスペースをとられたり、ライン間を使われたりと、全体の距離の作り方がうまくいっていないように見えた。

 

 

後半

47分、田中駿が右サイドを強引に運んでクロス。最後はシャビエルがシュートまで持ち込むも村上がブロック。後半も札幌が1トップ脇から運んで、サイドで高い位置を取っていく。福岡は最終ラインにプレスを掛けられず、シャドーがサイドの守備で戻らなければならない状態。

48分、湯澤の右からのクロスに山岸が飛び込んで当てるもポスト直撃。この日一番のチャンスだったか。

50分、宮のつぶしからトランジションで福岡が攻撃へ。そのまま左からクロスまで。少ない人数での完結が求められるシーンが多いものの、福岡が守備を安定させながら攻撃へ転じる回数を増やしてきている。

53分、福岡がプレススイッチを入れて蹴らせるが、札幌は最前線にキムゴンヒが入っているので、簡単にははね返せない。

54-55分、福岡がカウンターでマリが抜け出し、ループシュートを狙うが、うまく当てられず。

福岡守備陣は、WBが大外に出ていくか否かを迷っている印象で、中を閉めれば大外が空き、大外を気にすると内側を狙われるという悩ましい状況。

57分、福岡交代

マリ→フアンマ

フアンマ投入でプレスの意識を少し高めたか。札幌は福岡が前から来てくれる方が、スピードアップがしやすい。

61分、福岡が中盤で奪ってからカウンターに出ていくも敵陣でパスミスし、札幌がカウンター。福岡はフアンマが広めに追ってくれることで後ろの守備が的を絞りやすくなった印象。また、得点を取りにいく意識を高めたからか、攻撃に枚数を掛け始めたように見える。そのため、札幌はトランジションでキムゴンヒがスペースをもらいやすい状況に。

64分、札幌交代

福森、興梠→中村、菅

菅が左WBに入り、ルーカスが右WB、金子がシャドーに移る。

67分、高い位置で奪った福岡。フアンマ→ルキアンで右に展開し、クロスをフアンマが競るも札幌DFが対応。福岡はフアンマの投入から明らかに奪えるゾーンが高くなった。

70分、トランジションからルキアンが個人で突破を図り、手で止めた中村に警告。単純なスピードに持ち込めばルキアンのほうに分がある。

福岡が前がかりになるぶん、札幌がカウンターを打ちやすくなり、札幌がそこで人数をかけるぶん、福岡もトランジションから縦に速く攻めやすいというかなりオープンな展開に。次の点をどちらがとるか。

74分、福岡交代

湯澤→クルークス

74分、福岡同点、1-1。中村のCKに宮が後ろから飛び込んでヘディングで押し込んだ、マークの田中駿を上から抑え込むようにうまく競り勝った。

76分、福岡逆転、1-2。前→山岸→フアンマと縦につなぎ、最後はフアンマが岡村を抜いて落ち着いて流し込んだ。札幌は組織がまったくそろっておらず、最後の人のところでも防げず。福岡のほうが難しい状況が続いていたが、押し込み始めたタイミングで一気に逆転まで持ち込んだ。札幌は守備を固めて逃げ切るスタイルではないだけに、先に2点目を取りたかった。

79分、札幌交代

西→中島

中島が前線に入り、キムゴンヒと2トップ気味。シャビエルがボランチに下がった。

札幌は点差にかかわらず攻めの姿勢を続ける。

81分、福岡交代

山岸→三國

三國が右CBに入り、奈良が右WB、クルークスがシャドーに移る。得点を取るためにクルークスを投入したが、その直後にリードを得る展開になったため、守備の強化に方針を変える。

83分、セットプレーをしのいだ札幌が菅野から攻撃を始めようかとしたところでフアンマがあからさまに邪魔をして警告。褒められたプレーではないが、勝利のためにワンプレーへの執念を感じる。

86分、金子が足を攣る。札幌は交代回数を消費済なので替えられない。

88分、菅のクロスに中島が合わせるも枠外。

 

途中までは前半と同様に札幌が敵陣でのコンビネーションで追加点を狙っていたが、フアンマの投入から福岡に流れが傾きかける。福岡が攻守において敵陣で圧力を掛けられる時間が増え、セットプレーで追い付いたところから一気に逆転まで持ち込んだ。リードを得てからはまずは守備を強化してバランスを整え、前線のキープで時間を使いながら逃げ切り成功。理想的な流れに持ち込めなかった中でも執念で勝点3をもぎ取った。札幌はオープン上等の戦い方なので、追加点を先に取れなかったことが結果的に敗戦につながったと言えるか。

 

 

個人的MOM

★フアンマ デルガド

彼の投入で流れが一変。献身的なチェイシングで全体の守備をまとめ、攻撃では逆転弾を決めるなど、間違いなく勝利の立役者になった。リード後にはダーティーともマリーシアとも言えるなりふり構わぬプレーで時間を使うところからもこの試合に懸ける気持ちの強さを感じた。

 

攻撃の中心となった右サイドを活性化させたルキアンと湯澤も高評価。宮も失点には絡んだものの、フアンマ投入後からは特につぶしで効き始め、同点弾を決め、十分に取り返したと言える。

札幌は田中駿が対人守備と、鋭いパスで存在感を見せた。

 

トピックス

駒井が負傷交代。接触で左ひざあたりを痛めた模様。深井、荒野、駒井とボランチに負傷者が相次いでいる。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ペトロヴィッチ監督 ]
非常に難しい試合になると予想していた。福岡もわれわれも勝点が欲しい状況。その強い思いがぶつかり合いました。福岡はつなぐというよりはロングボールを使いながら高さのある選手を生かす狙いで戦ってくると思っており、そのとおりになった。選手にパワーがあるうちは良い戦いができていたと思う。その中でケガ人が出たのが痛い誤算だった。いずれにせよ、ボランチにケガ人が多い中で、状況を改善できなかったのは確か。ケガ明けの選手もいる中で、なんとか改善をしようと試みたが、走れているうちは上回れていたものの、疲れてきた中で集中力などが低下してしまった。非常に痛い敗戦になったが、戦いはまだ続いていく。

--ボランチが手薄になった影響について。
前線で良いプレーをしていた選手をボランチにしなければいけない状況になってしまった。得点を取らなければいけない状況でそうしたことをしなければいけなかったことは痛かった。そういう選択肢しかなかった。

 

[ 長谷部 茂利監督 ]
必死に守る中でクリアが相手に渡ってしまった。ありそうな場面ではありましたが、ほかの場面ではしのいでいたので、よく1点でしのいだなと思います。得点に関しては、練習は裏切らないということで、それが今日は良いほうに出ました。継続してやっていきたいと思います。

--奈良 竜樹選手が復帰したが。
状態が整ったということで出場しました。出来も良かったと思います。長所を出し、勝利に貢献してくれました。

--福岡らしさが戻ってきたように思うが。
そのとおりだと思います。ただ、ピンチもそれなりにあったので、そこは改善していきたいと思う。

--少し日数が空くが、次節に向けてどういった準備をしていくか?
少し休ませること。そして残り2試合で結果を出せるように、少しでも質を上げて、攻撃のところを磨いていきたいと思います。