がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

「4-3-3守備の再試験」 ACL GS第2節 FC東京vsパース・グローリー

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スタメン

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FC東京

前節・蔚山戦とまったく同じ。3トップはおそらく初期配置が図のとおりだったが、途中でディエゴ真ん中、アダイウトン左、レアンドロ右になっていたと思われる。

 

パース

蔚山と同じ[3-4-2-1]ベースのシステムを採用。後方から丁寧につないでくる。

 

 

前半

蔚山戦の再試験?

相手の戦い方こそ違えど、[4-3-3]の布陣で[3-4-2-1]の相手に挑む、前節・蔚山戦の"再試験"のような形になった。

 

東京の仕組みとしては蔚山戦の前半とおおよそ同じ。3トップで相手の3バックを牽制し、外に追い出したところをIHが捕まえにいく。

ただ、今回は蔚山戦とは少し違った問題点が出る。それはIHが相手のボランチも"しっかりと"捕まえなければならなかったことだ。"しっかりと"を少し強調したのは、パースのビルドアップで肝になっていたのがボランチだったため。パースは二人のボランチ(特に88番キルケニー)が広範囲に顔を出し、ビルドアップの中心になる。受けるのもうまければ、ワンタッチではたくこともできる。多少のプレッシャーであれば苦にせずプレーできる選手だった。

そうなるとIHがボランチのマークを極力外したくない、でも大外も見なければならない、と確実に無理な役回りに。

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 IHは相手のDHを捕まえることを優先で動いているような気はしたが、3トップの圧力と制限の掛け方が甘いゆえにWB・DHのどちらに出されても対応できるポジショニングを取る必要があった。そうなるとどうしても寄せがワンテンポ遅れてしまい、展開を許すことになる。こうしてボールはフリーとなったWBへ届けられた。

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このような流れで、過程こそ異なるものの蔚山戦と同じようにサイドを簡単に使われて押し込まれるシーンは何度もあった。

IHが出られないならSBが出ればいいじゃないか!とも簡単に言えない理由が相手のシャドーの位置にある。相手のシャドーがSBの近くをうろついており、容易に前に出ていくことはできない。これに伴って最終ラインは下がっていくため、相手WBに対してはIHかWGがプレスバックで対応しなければならないが、物理的&走力的にそれは非常に難しい状況だった。

 

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仮にSBが簡単に前へ出れば、その背後を使われて自陣深くへの進入を許すこととなる。

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一方で東京のボール保持。

相手は[5-2-3]ベースの守り方でシャドーの二人の負荷がやや高いように見える仕組みで守る。シャドーがCBの持ち上がりをけん制しながら、SBへパスが出たらサイドまでスライドして対応。

 

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 シャドーががんばることで後ろの枚数が確保でき、強力3トップにボールが入ったとしても良い状態で持つことはできない。

CBがフリーの状態であっても近くの誰かに渡すだけになることが多く、このシャドーの過負荷守備を困らせることができなかったが、本来はここを狙ってズレを作っていきたかった。

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上図はあくまで理想論でしかないが、CBがシャドーを引き付けることでSBに時間を与え、そこから相手のWBを引き出して前線にスペースを与えるようなことができれば3トップももう少し生かせたのではないかと思う。 

 

 

そんなこんなで、うまくいかないながらもスコアレスで折り返し。

 

 

後半

再び後半で修正。選んだのは前向きの圧力

 

蔚山戦同様、前半にうまくいかなかった守備を後半で修正した。

蔚山戦では右WGのディエゴを少し下げてバランスをとったが、今回とった選択は前の人を増やすこと。IHの髙萩を前に押し上げ、両翼を少し外へ出すような形で見方によっては“4トップ守備”とも言えたかもしれない。

後方でつないでくる、そしてパス回しが上手な相手に対して、攻撃的な両WGを下げて守備対応をさせるのは非効率的だろうということで前からの圧力を強めていく。

(おそらく)SBも前半より相手WBへのプレスを意識したことで比較的前でボールを奪えるようになった。そのぶん、後方に広大なスペースができてCBへの負荷は高まるが、そこは森重&渡辺コンビへの信頼感の表れでもあるのだろう。

f:id:brgacha:20200219025724p:plain※イメージ

仕組みが変わったこともあるが、ボールを奪われたあとのアクションの速さと強度が明らかに良くなったことが後半に流れを取り戻すきっかけになっていたと思う。

 

 

攻撃面で言うと59分に紺野が投入されたところも一つの節目と言えるだろう。

アダイウトンに代わって入った紺野は右WGに配置。自由に動き回るブラジリアントリオとは異なり、右に張ったところからドリブルを仕掛けていく紺野が入ったことで相手のWBを引き連れて室屋に活動スペースを提供できていた。

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ほかにもCKのキッカーを務め、鋭いボールでチャンスを演出。持ち味のドリブルだけでなく、セットプレーのキッカーとしても可能性を見出した紺野はこの試合における大きな発見の一つだった。

 

 

試合は最終盤にレアンドロのゴールが決まって1-0の勝利。内容が多少アレでも勝てばよかろうなのだ!といったゲームになった。

 

感想

1stプランは絶対的なものか?

パース戦の前半も蔚山戦の前半と似たような守備で臨んだわけだが、結果的にはどちらもうまくいかず、後半に修正を施す流れとなっている。

まだこのシステムを使いだしてから日が浅いことはあるが、守備での仕込みが不十分である点が多々見られる。しかしながら、2試合ともに1stプランはIHに頑張ってもらう構造。これをベースを完成させることが理想形なのであれば突き詰めていくだけだが、少なくともこの2試合を見た限りでは効率的には思えなかった。

 

一方で2試合とも後半からの修正で流れを引き戻しているあたりはさすがの一言。正直なところ、蔚山もパースも強烈なチームではなかったことで助かっている感は否めないが、これがJ1相手にも通用するかどうかは見ものである。

 

 

 

なにはともあれ、2試合を消化して4ポイントをゲットした。結果が大事な中で十分な出来と言っていいだろう。ACLでは日本を代表するチームの一つとして存在感を示していきたいところだ。

 

 

【蔚山vsFC東京】選手・監督コメントで答え合わせ

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簡易レビューはこちら。

 

Jリーグ公式サイトのコメントから、いろいろな考えを巡らせていこうのコーナーをやっていく。

 

www.jleague.jp

 

 

①前半の粗い守備から後半の修正まで

 

前半はなかなか自分たちのリズムで試合運びができなかった。何回かクロスで危ないシーンも作られていた。全体的にはやられている感じはなかったが、何かハマっていなかった。後半はバランスよく戦えて、押し込む状況を作れたし、ボールも奪えた。後半の内容に関してはまた1つ前進することができた。

長谷川健太監督のコメント

 

ハーフタイムに守備の行き方を話し合って、良い形に持っていけた。ただ監督も話していたけど、前半のうちにピッチ内で修正しないといけなかった。

※安部柊斗のコメント

 

ハーフタイムで相手の3バックシステムにどう守備をハメていくかを話した。

※渡辺剛のコメント

 

 監督と選手の両方から挙がっているのは、前半の守備がうまくいかずにハーフタイムで修正したという点。蔚山が予想と異なるシステムで想定していたプランで守備が行えなかった可能性もあるが、実際に前半の守備はお粗末なものだったと言っていい。3トップの基準が定まらないことから中盤より後ろの選手が割を食う状況でピンチも多かった。

 また、安部のコメントから長谷川監督がピッチの上で修正することを求めていたことが読み取れる。構造の欠陥に気づきながらも曖昧に伝わる可能性があるプレータイム中にはあえて指示を出さず、集中してすり込めるハーフタイムでまとめて伝えるという方針だったのだろうか。なんにせよピッチ内で解決することを第一に求めていそうではある。

 結果的に前半の欠陥を野放しにしていたわけだが、後半頭からしっかりと修正して立て直せたことはスタッフの落とし込みと選手の実行力を褒めるべきポイントだろう。

 

 

②三田の投入とシステム変更について

ロングボールのセカンドボールを奪うことが1つのポイントだった。あの時間帯はセカンドボールがだんだん奪えず疲労も見られたので、ダブルボランチにして三田をサイドに入れて、ディエゴ(オリヴェイラ)とレアンドロの縦関係の2トップにした。決勝点を狙うために三田を入れました。

長谷川健太監督のコメント

 

 同点に追いつかれてから5分後の87分に行われた交代。この試合で唯一使用した交代カードには三田が選ばれ、アダイウトンを下げた。この交代でシステムも[4-3-3]から[4-4-2]に変更(最後のほうは[4-5-1]っぽかったけど)。蔚山のロングボールに対してこぼれ球回収役がアンカーの橋本一人では心もとないということで、ダブルボランチにして回収役を二人にする狙いだった。

 あとはシンプルに全体のバランスを整えて、一刺しを狙いながら負け筋を無くす方向を選んだのだと思われる。

 

 

③自由な3トップについて

アダイウトンも含めた3トップは)監督から「自由に動いていい」と言われていた

※ディエゴ・オリヴェイラのコメント

 

 この試合、特に前半では3トップがやたら自由に動く印象を受けたが、案の定監督から自由を与えられていた。後半になると前半よりも守備タスクが与えられた影響からか自由度は減った印象だが、攻守においてどこまでの自由が与えられているのかは気になるポイント。

 攻撃で自由に動きすぎればそれはボールを失ったときの守備に影響する。公式戦2試合目の現在は、自由を与える部分と抑制する部分の丁度良いバランスを見つける作業に入っている段階だろうか。

 

 

 

以上!

今回気になったのはこの3つ!

これで蔚山戦の振り返りは終了!ということで次戦に向けて気持ちを切り替えだ!

ACL GS第1節 蔚山現代vsFC東京 簡易レビュー

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田んぼサッカーを乗り越えての公式戦2試合目。ようやくちゃんとしたサッカーを見るチャンスだ!

 (リアタイ観戦一発勝負なので内容の粗さはご容赦を)

 

 スタメン

 

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(本記事の図は▲ Jun Kanomataさんhttps://twitter.com/jun_kanomataのTACTICAListaを使用しました!) 

 

蔚山現代

試合前は[3-1-4-2]のような形が予想されていたが、実際は[3-4-2-1]ベースであった。ざっと調べたところだと昨季は4バックベースのシステムを採用していたため、もしかすると予想外の布陣だったかもしれない。

 

 

FC東京

今季から取り組み始めた[4-3-3]をプレーオフに続きこの試合でも採用。前回の試合が田んぼサッカーだったことから、実質的に初お披露目となる。

 

 

 

前半

ボール保持

3トップに預けて個人技やコンビネーションから打開を狙う

レアンドロを出し手にして、3トップは流動的にポジションを入れ替える

 

 

 

ボール保持では3トップが下りてきたり、中に入ってきたり、非常に自由なポジション取り。基本はスタメン図の配置だが、前の3人は様々に位置を変えながら動く。特にレアンドロはWGのポジションながら内側に入ってくることが通常運転になっており、おそらくトップ下のような役回りを任されていた。

レアンドロにボールを持たせてフィニッシュまでいきたい計算だっただろうが、ブラジル籍トリオがフリーダムすぎるからか、効率的な攻撃ができている印象は持てず。ロジカルに崩していくよりも、アタッカー陣にアイディアを出してもらうといったところ。

 

 

 

ボール非保持

前から強く追わず、3トップで中を切りながらIHで外に蓋をする

→前線の負荷を減らす代わりに中盤の負担が増える

 

3トップは中央の3レーンを埋めながら相手の3バックに寄せていく。CB→WBのパスを出されたときにはIH(特に安部)が大外まで出ていって監視する。

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※イメージ

 

前線3枚の負担を極力減らす反面、IHの担当エリアがすこぶる広い設計。大卒ルーキーの安部が驚異的な運動量で穴を空けないように動いていたが、ほかの選手にも同じことができるかと言えば疑問は残る。

本来は中央のエリアを埋めなければならない東京IHが、相手WBも見なければならない構造の隙を蔚山は狙う。

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※イメージ

 

中盤は中央のスペースを消すためにボールサイドに寄っていくが、そうすると当然逆サイドにいるWBへはマークにつくことができない。蔚山もそれが分かっていて、東京側の前線でのプレスが甘ければサイドチェンジを狙う。これに対してIHのスライドが間に合うはずもなく、フリーのWBに持ち運ばれてアーリークロスがゴール前へ。クロスバーに助けられたシーンも含め、危険なシーンを2,3回作られたことは大きな課題と言っていいだろう。

 

 

後半

お互いにメンバー交代は無し。

 

前半に多発したサイドチェンジからのアーリークロス攻撃を防ぐために東京は守備を修正。右WGのディエゴをやや低い位置に下げた左右非対称の[4-3-3]のような配置で守るようになり、レアンドロアダイウトンの変則2トップが積極的なプレッシングで相手3バックを追いかける。

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※イメージ

 

アダイウトンレアンドロは左側から右側へ追い込むようなコースを取ってプレスを掛ける。前半のフワッとした最前線の守備とは異なり、後半は意図を持った追い方をするようになったことでIHの負担も軽減され、WBのところから前進を許すこともなくなった。

蔚山も後方からのビルドアップを細かく仕込んでいる雰囲気がなく蹴っ飛ばしてきたため、森重&渡辺の盤石CBコンビで跳ね返し&回収が可能に。前でうまく追い込めると後ろの選手もやることがはっきりし、縦パスを潰す機会も増える。前向きで奪うことができれば3トップも高い位置にいる状態から攻撃が開始できて、このシステムにしている意味が出てきた。この布陣でやりたいことは、ボール保持よりも中盤で奪ってからのカウンターなのではないか。実際に得点場面はレアンドロが高い位置で持てたところから始まっている。

 

最前線の個人守備で言うとアダイウトンに関しては、やることを明確にすれば守備タスクを遂行できるレベルにはあるように感じたが、レアンドロはまだまだ追い込み方が上手いとは言えず、手綱をつける必要性があるかもしれない。

 

 

1点リードで終盤を迎えた東京だが、82分にセットプレーで失点。スタメンの攻撃陣と比べると、攻撃のギアを上げるカードは持っていなかった東京はバランスを整えることを選択した。アダイウトンを下げて三田を投入し、ディエゴを1トップに置く[4-5-1]気味にシステムを変更。一発には期待しつつ、最低でも1ポイントは持ち帰ろうという考えだった。

そのまま終了のホイッスルが鳴って1-1のドロー決着。勝てた試合ではあったが、完成度が高まっていない(実質)初陣で勝点1を取れたことは悪くない。

 

 

まとめ・感想

新システムのお披露目になったが、率直に言うとうまくいっていたとは言い難い。新たなチャレンジということもあり、今後も悩みながらつき合っていくことになりそうだ。

 

前半からの反省を踏まえて後半に守備の修正を施した点は評価すべきだが、ディエゴを低い位置に下ろしてまで守備のバランスを取りにいった部分は本末転倒にも感じる。攻撃的にいきたいのか守備のバランスを重視したいのか。3トップシステムを採用していくのであれば、守り方はもう少し工夫する必要があるだろう。

 

 

 

多くの課題が見えた一方で大きな浪漫も感じたことは間違いない。ここからの進化に期待して見届けていこう。

 

↓補足記事

監督・選手コメントから試合の意図を読み取ろうのコーナー!

brgacha.hatenablog.com

2020のFC東京初陣を見て

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ACLプレーオフ見てきました。感想をば。



まずスタメン。

https://twitter.com/fctokyoofficial/status/1222083977848049665?s=19


ほとんどは大方の予想どおりで、キャンプで主力組起用されていたらしい原がスタメンに。

システムは上から見た限りでは[4-3-3]。


大雨によって田んぼ状態のピッチコンディション。その影響もあり、ボール保持やプレスの形などを参考にすることは難しかった。


印象に残ったところをピックアップすると、

無秩序サッカーのアダイウトン最強

安部柊斗の球際と推進力

原大智右WGのオプション

といったところだろうか。


以下、感想投下。


もたつくDFにちょっかいかけさせたら、そこそこの確率でボールぶんどってたアダイウトン。お前のものは俺のものじゃ。とりあえずスペースに突っ込ませてかけっこさせたら大体勝てそうなので、前半戦のトップは彼で固まりそう。



明治大時代からJ1でやれそうな雰囲気を醸し出していたが、しれっとトップの試合に入り込んできた安部柊斗。豊富な運動量と球際の強さに加えてボールを運べる推進力も持ち合わせる。ピッチは完全に田んぼと化していたが、後半に見せた縦の突破には対応力の高さも感じた。[4-3-3]のキーマンになりそうである。



もともとCFの選手だが、昨季の終盤からサイドでのプレーにもチャレンジしている原大智。右WGというポジションではあるが、大外に張るというよりは中に入るポジション取りが比較的多く、セカンドストライカーといった意味合いが強く含まれていそう。ロングボールのターゲットにもなる長身FWが昨季とは違うアクセントをつけてくれそうだ。





田んぼサッカーで選手を評価するのには無理があるし、正直なにがよくてなにが悪かったのかはよくわからない。

ともかく勝ってACL本選出場が決まったことがメインのトピックだろう。グループステージがJ1より前に始まるということでまたいろいろ見ていこうじゃないか!




現地観戦高速レビューチャレンジしようと思ったら、そんな試合にならかったでござる!ということで、薄い感想文でございました。



FC東京 2020編成について考えよう ~挑戦の[4-3-3]編~

 

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続きということで[4-3-3]編!

 

各選手予想配置

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(サブポジも全部いれるとごちゃごちゃするので省略)

 

各ポジションの特徴

 

GK

中盤が3枚となるとサイドが空きやすくなるため、被クロスは増えることが予想される。ハイボールの処理や飛び出しの判断を昨季よりも問われることになりそうだ。

 

DF

CB

GKと同様にクロス対応、そしてアンカー脇への迎撃が増えそうな予感。森重&渡辺コンビはもともと前に出て潰すのも得意なイメージがあるが、昨季は「CBを極力動かさない」守備で戦ってきたため、そこのバランスの取り方はやや難しくなるかもしれない。

 

SB

IHと並んで守備の負荷が高まるポジション。WGの守備をどうするかにもよるが、担当エリアは確実に広がるだろう。SHのポジションがなくなったことで、連係を取るコンビが流動的に。前線の選手がプレスへ出たときの連動タイミングがやや難しそうで、頭脳的な負荷もかかるか。

 

MF

DH(アンカー)

万全であれば橋本が1stチョイス。タイプは異なるが、橋本不在時には高萩が務めることも考えられる。世界を見てもアンカーの適任はなかなかいないのだが、現段階で橋本以外にハマる選手がいなさそう。鈴木喜丈が万全なら解決しそうな気もするのだが…!

 

IH

髙萩、東、三田、安部、シルバあたりで2枠を争うことになるか。層としては心配ないが、体力的にも戦術的にも確実に一番負荷の高いポジションになるので、ターンオーバーは必須だろう。ボールを奪うためのキーポジションとなりそう。

 

FW

CF

永井がいない間はアダイウトンやディエゴが1stチョイスになりそうか。矢島や原もこのポジションの候補にはなる。

2トップのときよりも孤立する時間が増えそうなため、個人のところでどれだけキープできるか、もしくは一人だけで攻撃を完結できるかといった能力を求められそう。

あとは攻撃時に真ん中に残るのか、サイドに流れてWGと流動的なポジション取りをしていくのか、というところでもサッカーが変わっていくだろう。どちらにせよ、サイドから入ってくるボールを確実に決めきれるかが最重要ポイント。

 

WG

新加入組を含め、適正がありそうな選手は意外と多い。キャンプでは原を右WGで起用している情報もある。

大外に張ったところから仕掛けてシュートorクロスを任されることが多くなるだろうが、原のようにCFタイプをワイドに置いて第2ストライカーのような使い方をすることも考えられる。逆サイドから入ってくるクロスやパスをゴール前で合わせるような、ゴール前での仕事も求められるだろう。

 

全体のバランス

比較的WGとIHは人材が集まっていそうで懸念はやはりアンカーのところだろう。Jリーグ、もっと言うと世界でもアンカー適正がありそうな選手はなかなかいないのだが、FC東京もその例には漏れない。適正があるとは言い切れない選手がほとんどの中、良い意味でどれだけごまかしながらうまく戦えるかは楽しみにしたい。

 

 

(以下各項目の情報ソース)

FC東京がリーグ制覇のために導入した4-3-3システムは成功するか|Jリーグ他|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

ビルドアップ

昨季は後方サポートの橋本と崩しのキーマン髙萩という役割分担になることが多かったため、前後がわかりやすくなるだけで大きな影響はなさそう。むしろSHの位置でビルドアップのサポートができていた東が最終ラインに少し近づくのでやりやすさが増すだろうか。

SHで起用されていた東や三田はもともと中央寄りが適正のポジションであることも重なって、攻撃では本来やりたかったことができるかもしれない。

 

マイボールの際には、アンカーの高萩が最終ライン、2人のセンターバックの間に入ってボールを回し、3-4-3の形で攻撃を組み立てていた。

※記事からの引用 

 

情報によるとアンカーを下ろした3バック化をやっていたらしく、2トップシステムの相手に対してはその手段を多く使っていくかもしれない。

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※初期配置

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※3バック化

 

崩し

WGを置くのであれば、そこから個人で突破できるような選手を起用するはず。WGにただ預けるのではなく、"良い状態"で預けることが重要だ。

 

キャンプでは昨季J3得点王の原が右WGに入っているとの情報もある。原はドリブラーではなく、スピードでぶっちぎるタイプでもない。この配置だと左でチャンスメイクをして、右の原がフィニッシャーになるようなイメージがありそう。WGの役割が左右で異なるシステムだ。

アダイウトンやナ・サンホなど、左には個人の仕掛けでクロスを上げられそうな選手がいるので、面白い試みにはなるかもしれない。

 

 

守備

一番予想できないのがここ。直近2年は[4-4]ブロックを作って守る時間が長かった。[4-3-3]とは銘打っているが守備時には昨季と同じような[4-4]ブロックを組む陣形を取ることも考えられる。

東と三田はSHでの守備にも慣れているはずなので守備時だけサイドに移動させるのもそこまで負荷は高くないと思われる。また、左右どちらかのWGを1列下ろして中盤をスライドすることで全体を[4-4-2]に変形させるという守り方もある。

奪ってからカウンターに出られそうなら前に残った2人でどうにかしてもらい、時間がかかったら[4-3-3]に戻して攻撃を行う。やるとしたらそんなイメージだろうか。

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※片方のWGを下ろし、中盤をスライドさせた[4-4-2]化
 

 

 

髙萩「(中盤の3人が)流動的に動いて、時にはダブルボランチ的になったり、トップ下に入ったりとか、試合の中でポジションを入れ替わりながら、というのが理想」

 ※記事からの引用

 

また、これを見る限りではWGよりもやはりIHの動き方が守備の鍵を握りそう。IHに入る選手は昨季のSHのようにインテリジェンスの高さを求められるだろう。

 

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※IHを前に出す[4-4-2]化(?)

 

総評

昨季はどちらかというと「ボールを持たない」戦い方でうまくいったが、[4-3-3]を本格的に導入するのであれば「ボールを持つ」戦い方にある程度シフトしていく必要があると考える。両WGを下ろすにしろ、可変で[4-4]ブロックを組むにしろ、守る時間が長くなるほど、非効率的で余計な負荷がかかりやすいからである。

 

WGに強力なアタッカーを配置するのであればボールを持って攻める時間を増やしたいと考えるのは必然的。同じ括りにするのは少し乱暴な気もするが、横浜FMはWGらに撤退守備をさせたくないから(それだけじゃないだろうけど)すぐに奪いに来る。ボールを奪う術を持っていたからこその強さだったはずで、そこは見習わなければならない点だろう。

とは言え、昨年の前プレ特攻隊長永井は前半戦不在が濃厚。ボールを奪うには19年verとは違うアプローチが必要になる。ここで期待されるのは安部柊斗だろう。彼の豊富な運動量と出足のよさ、球際の強さは相手からボールを奪うための大きな武器となる。[4-3-3]の成功は、アタッカー(特に新加入選手)の守備戦術理解と安部の出来にかかってくるかもしれない。もちろん安部だけでなくIHに入ることが予想される選手たちも重要な役回りを果たすことになるはずだ。

 

 

 

 

昨季、度々見た「終盤の攻撃停滞」を打破するために取り組んでるともされている[4-3-3]のシステム。この新システムがうまくいくかどうかは未知数だ。ただ、順位的に言えば優勝まであと一歩届かなかった昨季から1つ前に進むためには別のチャレンジも必要であり、それは理解すべきだろう。だからこそ昨季と比べて、良いところには良い、良くないところには良くない、と言っていきたい。

たくさん議論をしていこう。

 

FC東京 2020編成について考えよう ~原点の[4-4-2]編~

 

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さて、もう新シーズンでございますな。

移籍も一通り終わったんじゃないかってことで編成について考えよー!

 

 

今オフの動き

(ポジションは公式の登録ポジションに合わせる。細かい分類は個人的に振り分け。)

IN

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※1 期限付き移籍からの復帰

※2 期限付き移籍から完全移籍へ移行

 

OUT

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※3 期限付き移籍

※4 期限付き移籍期間満了

 

編成

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 (バングーナガンデ 佳史扶はカシーフ表記)

 

 

GK

J3リーグも同時並行で戦う中、「3人体制でいける??」といった不安を取り払うために野澤を飛び級でU-18から引き上げて4人体制に。

林が正GK、控えに児玉。J3正GK波多野、控え野澤の構図が既定路線だとは思うが、波多野がJ1の控えに入る可能性も。基本的には昨年と変わらず、ACLが入ることで負担が増えるであろう林を全試合使うのかどうかがやや不安な点になるか。

 

DF

CB

岡崎が急に抜けたことでオマリを(おそらく)緊急で補強。森重、渡辺、オマリの3人で回すと考えればそこまで問題はなさそうだが、オマリの獲得によって外国籍選手の枠問題が生まれた。ここはあとで触れる。

SB

やけに層が厚くなった右に比べて左が手薄。ACLとJ1の両方で小川をフル出場させるのはさすがに厳しいので、ターンオーバー時にどういう起用をするか。1年目のカシーフを試すのか、右の誰かを回すのか。どちらにせよ少し苦しい起用にはなりそう。カシーフが想像以上にやれたぜ!ってなるのが理想。

 

MF

CH

橋本&髙萩の盤石コンビの負担を減らすことは重要ポイント。昨季戦力になりきれなかったシルバと新加入の安部にかかる期待は大きい。結局橋本と髙萩に頼らないとダメだ!となってしまうと絶対どこかで潰れるので、健太さん的に多少気に入らなくてもターンオーバーはしてほしい。

 

SH

走力のあるインスと気が利く大森が抜けたことで守備面の保証ができなくなりそう。おそらく攻守両面で健太さんの基準を満たせそうなのが東と三田だけな気がする。内田と宮崎が割って入れるようになればそこの不安もいくらか解消できるか。

一方でアダイウトンレアンドロが加わったことで攻撃的な選択肢はかなり増えた。この2人をスタートからSHで使うことはやや考えにくいのだが、ビハインド時などのオプションとしては非常に優秀な働きができそうなので、得点に直結するプレーを期待したいところ。

 

FW

 アダイウトンはFWとして考える。図では永井とディエゴを一番上に置いているが、永井はおそらく前半戦欠場濃厚、ディエゴもいつ復帰するかが不透明。ディエゴが復帰してくるまでアダイウトンと誰かのコンビで乗り切らないといけない。昨季の最強2トップが不在だと心もとなさもあるが、2人が戻ってくるとやや溢れ気味か。

大卒3年目の矢島は今年が正念場。同じようなタイプがほかにいないだけに、得点源2人がいない間に存在感を見せることができれば立ち位置を確保できそうか。J3の帝王にしておくにはもったいない原もJ1に絡んでくるポテンシャルはあるはずなので、この若手2人にはいい意味で期待を裏切ってほしい。

 

 

外国籍選手の枠について

 2020の外国籍選手

●ディエゴ・オリヴェイラ

●ナ・サンホ(ACL:アジア枠)

●アルトゥール・シルバ

アダイウトン

レアンドロ

ジョアン・オマリ(ACL:アジア枠)

計6選手

 

J1で1試合に登録できる外国籍選手は5名まで、ACLは4名まで(3名+アジア枠1名)。つまりリーグでは1人、ACLでは少なくとも2人はあふれる。

リーグ

ディエゴが不在の間はほかの5人をフルで使えるが、戻ってくると1人あふれる。トーキョーの大エースディエゴに加え、3人目のCBとして不可欠なオマリ、永井の代わりにエース格として期待されるアダイウトンはおそらく確定。残りの2枠を3人で争うことになるか。安部柊斗の出来次第ではあるが、CHの控えに2人は割かないはずなのでシルバが抜ける可能性は高い気がする。ただ、サンホとレアンドロもタイプこそ違うが、“攻撃に色を加えるアタッカー”括りで見ると「2人とも入れる必要性はあるか?」という点では考える部分なのかもしれない。

 

ACL

リーグと同じくオマリ(アジア枠)とアダイウトンはおそらく決まり。ディエゴは状態次第だが、よほど長引く予定でない限りは入るだろう。そうなるとあと1枠しかないが、個人的にはシルバがここに入るのではないかと思う。そうでないとシルバを完全移籍に移行してまで獲得した理由がつかさそう。フィジカル能力にたけたシルバをACL、安部をリーグという使い分けになるのではないか。一方でこの4人にするとSHがかなり苦しい。東と三田で2つのコンペティションをフルで出るのは無理なので、ACLではアダイウトンをSHで起用するプランは大いに考えられる。となると今度は2トップが空くので矢島、田川、原の誰かが十分に戦える状態でなければならない。がんばれ。仮にアダイウトンを2トップで起用するならその枠は内田、宮崎、紺野にがんばってもらうことになる。

 

まとめると

あくまで個人的な推測だが、ディエゴ、アダイウトン、オマリはリーグとACL両方、サンホとレアンドロはリーグ専念、シルバはACL専念になるのではないかと思う。

 

 

全体の印象

ポジティブ要素!

●アタッカーの層が厚くなり、試合終盤でも攻撃力を落とない&ギアチェンジして戦えそう!永井とディエゴのどちらかが不在でもなんとかやれそうか!

●右SBの層が厚くなった!室屋の離脱(もしかすると夏の移籍)にもある程度対応できそう!

 

懸念点…?

●左SBの2番手どうするよ!

●攻守にバランスの取れたSHが少ないか

●FWと右SBがやや飽和気味。ちゃんとマネジメントしないとモチベ低下につながるかも?

 

期待したいこと

★若手の台頭

期待したいというか「やってもらわなきゃ困る!」の状態。前述したとおりACLでは外国籍選手枠でメンバーが制限される影響で2トップ及びSHは昨季のメインメンバーだけでは回せない。もちろんCHも昨季の2人だけでは無理だ。既存&新加入の若手には頑張ってもらわないと主力が確実につぶれる。わずかながら昨季メンバーに絡んだ内田や新加入の安部あたりは、先発で使っても問題ないくらいのパフォーマンスを見せてほしい。

★小川のシーズンフル稼働

ACLとリーグの全試合に出場してほしいということではなく、1年を通じてケガをせずに過ごしてほしいという意。左SBを高水準でこなせる選手がいない(高卒ルーキーのカシーフにどこまで背負わせられるか分からない)ので、小川が昨季のように長期でいなくなるとチーム全体のバランスを保てなくなる可能性はけっこうある。逆に小川がケガせず1年間戦えれば、チームの懸念点を1つ潰すことにも繋がる。

★FW陣の奮起

永井が長期離脱、ディエゴも復帰時期微妙となると得点力は確実に落ちる。そこをアダイウトンを中心にどれだけカバーできるか。序盤でそこを埋めきれなければ、負けずとも勝点を積めない展開になるだろうし、混沌としたJ1の中で下を気にしなければならないイヤなプレッシャーに晒される可能性がある。逆に永井とディエゴ抜きで勝てるなら、その2人が戻ってきたときにギアを1段も2段も上げることができそう。

 

 

予想される昨季からの変化

先行逃げ切りから殴り合いで勝つチームへの移行

個人的に陣容で一番変わったと思うのは守備的に使える選手が減って、攻撃的に使える選手が増えた点。昨季は先制点を取ったあと、自陣で守って逃げ切るのが定番パターンだったが、今季は守って逃げ切るよりも追加点を取って突き放さなければならない状況が多くなりそうな印象だ。

出場機会が限られていた中で必要な選手だった大森と岡崎が抜け、あの手この手でクローズさせるために必要な選手がいなくなった。長谷川健太監督の基準としてSH守備の最低基準を満たしている(と思われる)のは東と三田のみ。たぶん三田でギリギリくらいのような気がする。仮にその2人を先発で使うと、SHの控えは攻撃的な選手になる。攻撃的な選手にクローズを託すのはどう考えても非効率的である上に計算が難しくなるのは間違いない。そうなると自陣で守るのは得策とは言いづらく、点差を広げていくことを狙うほうが勝点3には近づきそう、というのが個人的な捉え方だ。

ポジティブに捉えれば、リード時もビハインド時も点を取りに行きやすいメンバーなので、昨季のようにビハインド時に攻撃で手詰まることは減るかもしれない。その代わりある程度の失点は受け入れる必要がありそうなので、殴り合いで勝つチームになる必要があるかもしれない。

 

 

 

 

AFC U-23選手権 日本vsシリア 簡易プレビュー

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ゆるりと手短に。

 

1節の試合の振り返り!

まずは第1節、日本戦の前に行われていたカタールvsシリアの感想をシリア中心にさらりと。結果は2-2だった。

フォーメーションはシリアが[4‐4‐2]ベース、カタールが[3‐4‐2‐1]ベースで、ざっくりとした印象は「パワーのシリア」と「理論派のカタール」。カタールアジアカップで日本が戦ったときと同じようなイメージでいいと思う。

カタールが後ろからボールをつなぎながらゴールまでたどり着くことを目指す一方で、シリアはあっさり前に蹴ってくることが多かった。全体的にキック力やフィジカルに強さがあり、競り合いや距離を詰められた1対1での勝負は強い。そのフィジカルの強さもあってか、この試合を見た限りではセットプレーが1番の武器。キッカーも質の高いボールを蹴ることができ、ターゲットもいるので、小細工してくるより単純にぶん殴ってくる感じ。

 

守備についてはあまり前から追う守備はせず、自陣に撤退する時間が長め。カタールのうまさを見越した上での選択だったかもしれない。ハーフウェイラインくらいまでは全く追ってこないので、カタールの最終ラインはほとんどプレッシャーを受けることがなかった。

シリアは[4‐4‐2]のブロックを組んで守るが、まず2トップがどこを守りたいのかが不透明だった。前述したように3バックへの圧力も強めないし、背後にいるCHらへのパスコースを徹底的に切るような動きにも見えない。左右のCBにボールが渡るとなんとなくついて行って2トップの横幅が開き、その真ん中を使われるなんてこともあった。ほかには、チームとしてサイドを空けがちな守り方をするため、中央の選手からサイドに振られると対応がやや遅れたり、中盤のフィルターが機能しないと最終ラインがけっこう慌てちゃう印象を持った。


ちなみにカタールの2得点は配置で崩してから、ゴール前のスペースへ送るようなワンタッチクロスから生まれた。それぞれGKの処理ミスとDFのオウンゴールだったが、下がりながらの守備は苦手なのかもしれない。

シリアはセットプレー一発と、後半ATで相手が一人ピッチの外へ出ていたタイミングで放り込みでぶん殴った。カタールも終盤はヘロヘロで、まともに競り合える状態ではなかったのかも。

 

 

ただ感想をそのまま書いてしまったが、シリアへの個人的な意見をまとめると

全体の特徴

★フィジカル勝負が強い!

ボール持ってるとき

①あまりボール保持にこだわらず、前に蹴ってくる!

②セットプレーは脅威!

ボール持ってないとき

③(カタール戦では)あまり前から追ってこなかった!

④システムがかみ合わないと基準が曖昧?

⑤サイドを空けて守る?

 

こんな感じ!

これを踏まえて展望へ!

 

 

日本はどう戦うか!

第1節のサウジアラビア戦も例に漏れず日本は[3‐4‐2‐1]ベースのフォーメーションを採用。フォーメーションだけで言えば、シリアが第1節で戦ったカタールと同じ。ということで概ねカタールと同じように戦えば得点は取れるんじゃないかと思う。同じことができるかは知らない!

 

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それがどういった戦い方かと言うと

❶中央からサイドへ展開する

❷相手のSHを引きつけてからCHの脇で受ける

上記の二つが分かりやすい攻め方かなと思う。

 

❶は、まず前項で触れたように2トップの守備基準が定まってなさそうなので、3バックで横に回して様子を伺いながら、(第1節のメンバーで言うと)3バックの真ん中に入る岡崎やCHの田中碧あたりから大外で張るWBに展開できるとかなり楽になると思う。このときWBが相手のSHに対応されない高さを取ることが大事

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❷は、SHが3バックへプレスに出てくるときがあるので、その背後を使いたいねというお話し。サウジアラビア戦でもシャドーの食野と旗手が少し下りて、相手の2CH脇で受けるみたいなシーンがあったけど、そんなイメージ。

シリアのSHも前に出てくるけど、そこまでの圧力は掛からないことが多かったので、落ち着きさえすればCB→シャドーの縦パスは通せると思う。このときシャドーは相手SBとCBの間あたりで受けられると良さそう

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2か所にアンダーラインを引っ張ったが、これは局地で2対1を作りたいから。[4‐4‐2]で守る相手に対して[3‐4‐2‐1]は捕まえずらい場所にあらかじめ人が配置されている。WBが相手SHに捕まらなければ相手のSBは外に引き出されてシャドーの活動エリアを広げられる。シャドーがCB-SB間で受けられればどちらかを引きつけてWBか1トップの活動エリアを広げられるといったイメージ。言うのは簡単でやるのは難しいんだろうけどね。

 

WBが持ったときのイメージ

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シャドーが持ったときのイメージ

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こういったことから個人的には、WBは仕掛けられる遠藤や相馬、シャドーはWBと連動しながら背後を取れる森島を起用したら面白いんじゃないかなと思う。

 

 守備面についてはセットプレーを増やさないために無駄なファウルをしないことと、ゴール前でのフィジカル勝負に持ち込まれないために出所を潰すことじゃないかね!

 

 

 

以上!

それぞれのサッカーライフを楽しんでくれよな!