がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

【FC東京】 J1リーグ12節 vs北海道コンサドーレ札幌 レビュー

がちゃです。

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プレビューはこちら。

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東京としてはあまり良い印象のない札幌戦。さらに昨年から監督はペトロヴィッチになり、相性的なところでは嫌な相手です。

そんな対札幌の試合を振り返ります。

 

 

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【FC東京】 J1リーグ第11節 vsジュビロ磐田 レビュー

こんにちは、がちゃです。

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プレビューはこちら

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早速振り返りに入ります。

 

 

 

スタメン

 

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東京は室屋が復帰。

出場停止の髙萩のところには予想通り東がスライドし、左SHには大森。

チャンヒョンスが首に違和感があるとのことでメンバー入りを回避し、9節松本戦と同じく渡辺が先発。

また、小川がおそらくターンオーバーでベンチ外。ジャエルもカップ戦に続きベンチ外となり、中村・平川・矢島がベンチ入り。

 

 

磐田はトップに中山がリーグ戦初先発。

アダイウトンが右に入ります。

そのほかは予想通りと言っていいでしょう。

 

 

 

前半

 

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【FC東京】 J1リーグ第11節 vsジュビロ磐田 プレビュー

がちゃです。

 

 

 

磐田戦の展望を行っていきます。

 

 

予想スタメン

 

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主な欠場者

東京

髙萩(累積警告による出場停止)、(室屋)

磐田

ロドリゲス(家庭の事情により一時帰国) 

川又(脱臼)

 

東京

髙萩の代わりにCHには東がスライドし、左SHには大森を予想。

前半から攻撃的にいきたいプランであればナサンホをスタートから使ってくる可能性もあります。

また、前節直前での脳震盪があり欠場したとの情報があった室屋も復帰の可能性。

コンディションが整っていないと判断すれば前節同様に小川と太田の組み合わせが濃厚。

 

磐田

身内の不幸があったということでロドリゲスが一時帰国中で欠場が確定。

代わりにシャドウのポジションには大久保を予想。

大井が前節からスタメンに復帰しており、おおよそ固定されたスタメンになっています。

 

 

 

 

磐田の攻撃パターン

 

磐田のビルドアップ

 

相手のシステムに関わらず、CHの一枚を下ろして4-1のような形になることが多いです。

 

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※イメージ図

 

CBに入る3人のビルドアップ能力がそこまで高くないことからCHを下ろして安定化を狙っているのかもしれません。

 

中盤底に孤立する田口の脇にはシャドウの山田や大久保が下りてきてサポートすることもあります。SB化する選手もビルドアップ時にはそれほど高い位置を取るわけではないため、シャドウが下りてくると前の人が少なくなる印象があります。

しかし、ワントップに入るアダイウトンが圧倒的なキープ力や突破力を持っているため、そこでのキープによって時間を作り、なんとかしてしまうことはできます。

 

 

 

得点までの道筋

 

①前線外国人の個人能力

②サイドからのクロスで中央の強い選手狙い

③右サイドパス交換での崩し

 

①前線外国人の個人能力

基本的にはアダイウトン&ロドリゲスの馬力を軸にして攻撃してきます。

しかし、今節はロドリゲスが欠場のため対策すべきはアダイウトンのみ。


中心はロングカウンター。彼は対人も強いですが、スペースがある状態でよりストロングを発揮します。複数人で対応してもシュートまで持ち込んで来るため、ボールを持たれる前にプレーを切る(マイボールにできなくてもよい)ことを優先した判断をするべきかなと思います。


②サイドからのクロスで中央の強い選手狙い

主にビハインドになると単純なクロスから中央の強い選手を狙ってくる印象です。

中央の強い選手というとアダイウトン、ロドリゲス、川又が挙がってきますが、内二人は欠場がほぼ確定しており、こちらも警戒すべきはアダイウトンのみとなります。

ただ、警戒していてもいいボールが来れば彼は決めてくるので、そこよりもクロスの出所を潰す方に力を入れたいですね。


③右サイドパス交換での崩し

 4バック化した後に右SBに位置する高橋が攻撃参加をしてきます。

内に入ったり外を駆け上がったり、流動的なポジション取りをします。ここが捕まえにくいところであり、右サイドの高橋、松本、山田と誰からでもクロスやフィニッシュに絡むプレーができるため、ここの対応は気を付けるべきかもしれません。

 

 

磐田の守備

 

5バックは人に強く付いてきて、スペースを埋めるよりは人を捕まえる意識が強いと思います。

 目の前の相手に付いていくため、その背後のスペースは空きます。

両脇CBの選手が前に釣り出されたあとにその背後を誰がどう埋めるのかという約束や決まり事が少し曖昧に見えます。

外を捨ててでもWBが絞ってくるのか、CBがスライドするのか。札幌戦でロペスに決められたようにここの判断が少し遅れると一刺しできるディエゴがいるので、狙い目にはなるかなと感じました。

しかしながら前節からディフェンスリーダーである大井が復帰したことにより個人でなんとかできるメンツにはなりました。一対一で勝つことができなければそう簡単には得点は奪えないでしょう。


 

また、高い位置からプレスをかけてくる場合、前三人+CH一人が人を捕まえに行き、残りがスペースを埋める(必要に応じて人を捕まえる)といった陣形を取るように見えました。

 


東京のポイント

 

守備面で言えばロングカウンターが発動する前にプレーを切ること。一度陣形を整える時間を作ることができればアダイウトンの怖さは半減します。


川又を欠いている磐田にとってボール保持で東京の守備組織を崩すことはなかなか難しいと思います。

つまるところ、ネガトラからアダイウトンを消すことで磐田の得点パターンは大幅に削られるはずです。



次に攻撃面。

前述したように前に出てきたCBの背後は常に狙いどころとなるでしょう。ガンバ戦と同じような狙いではありますが、SBの攻撃ポジショニングは地味に重要になってくるはずです。SBが大外で張ることによりWBがピン止めされ、CBの背後をカバーしにくくなります。これによってカバーリングの判断を迷わせること、ゴール前から守備力の高い選手を外に引き出していくことができると思います。



また、磐田は自陣でのポジトラに少し不安を抱えています。

後方にいる選手のプレス回避能力の不安定さやサポートの少なさから自陣でのロストが多い印象です。

実際に自陣でのロストから失点も多くあります。磐田のポジトラで攻撃に意識が行ったところをすぐに奪い返し、シュートまで、というパターンから得点を取れれば理想でしょう。


松本戦での先制点のようなイメージが近いかもしれません。



他には攻撃参加してきた高橋が空けた裏のスペースをロングカウンターで突く攻撃も効果的だと思います。






 

文字ばかりになりましたが、今回はこの辺りで!

それでは試合を楽しみましょう!


「青赤と青黒の激突」 J1リーグ第10節 ガンバ大阪vsFC東京 レビュー

こんにちは、がちゃです。

 

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FC東京にとっては鬼門であるアウェイガンバ戦。

そんな鬼門での戦いを振り返っていきます。

 

スタメン

 

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ガンバはCBは三浦がスタメンから外れ、菅沼がスタメン。

CHには今野ではなく高。

そして遠藤トップ下、倉田CH、アデミウソン左SHという配置。

 

東京はチャンヒョンスがスタメン復帰。

右SBの室屋も復帰予定でしたが、前日練習のトラブルで脳震盪があったとのことでメンバー入りを回避。前節同様に小川が右SBに回って太田が左SBに入ります。

 

 

前半 

~鏡に映るのは別の姿~

ガンバも東京も4-4-2ベースのシステムで向き合う選手ががっちりかみ合います。表面上ではいわゆる"ミラーゲーム"と呼ばれる形になったわけですが、ボール保持と非保持でお互いに姿を変えることでシステムがかみ合わなくなります。どちらから見ても鏡に映っていたのは自分達とは違うものでした。

 

G大阪ビルドアップ 

 

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倉田が一列下りて3バック化し、高は2トップの間に立ちます。遠藤は比較的自由に動くフリーマン的な役割。

倉田と高の位置が逆の場合もありましたが、やることは一緒。

この形をとるガンバに対して、東京は非常に苦戦しました。

 

 

2トップはアンカー化する高からの展開を簡単に許したくないため、ギリギリまで距離を離さずにここの門を閉めます。

そこから両脇のCBに展開されたらボールサイドのFWが寄せに行き、もう一人はアンカーのケアに入ります。

 

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※イメージ図

 

こうすることによって中のコースを消すことができて、パスの選択肢を外に絞ることができました。

しかし、ここから先がうまくハマりませんでした。

 

右SH小野瀬の顔出し

 

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※イメージ図

7'~8'のガンバビルドアップ場面

菅沼→米倉というパスが出てくると予測した東が米倉に寄せに行く準備をします。そうするとその動きの逆を取るように小野瀬が東京CH-SHに入り込んできて縦パスを受けます。上図ほど東が外には出なかったので囲い込んで奪いきりましたが、ここで前を向かれるとDFラインが晒される形となります。このシーンから東は中央を塞ぎたいという心理になった可能性があります。

 

こうなると大外の米倉が浮きがちになります。

 

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※イメージ図

 

小野瀬に受けさせたくない東は中央に絞って守りますが、そうなると外→外のパスコースは広がり、米倉は高い位置を取って受けることが可能になります。

これには配置的に太田が寄せなければならなくなり、1対1を仕掛けられる、SB-CB間に走られて押し込まれるといった展開が増えました。

4-4-2のセットを守るのであれば、これを防ぐには永井が菅沼に対しての制限を強めるしか方法がなく、前進を阻めるかは永井のチェイシングに依存する形となっていました。

 

徐々にガンバSBに対して東京SHが付けるようになったことである程度は守備が落ち着きますが、ボールを持って押し込まれるという構図はなかなか崩せず。

 

 

また、序盤には両脇のCBに対してSHが縦スライドして後ろが連動していくプレスも数回見せましたが、剥がされたときのリスクはあるため、あくまで4-4-2のバランスは崩さずに行く判断をしたのではないかと思います。

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※SH・SB縦スライドイメージ図

 

 

東京ビルドアップ

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※イメージ図

 

東京もガンバと似たような形で橋本が下りて3バック化。髙萩と東の位置はやや流動的でしたが、主に2トップの背後で受けようという位置取りが多かったです。

 

上図のように橋本→森重と渡るとウィジョは森重に運ばせないように寄せていきます。この時右SHの小野瀬は森重をウィジョに任せて太田へのマークを強く意識したポジション取り。高と倉田は下りてきた東と髙萩に前を向かせないよう、パスが出たら寄せる役割。

 

このガンバの守備基準をうまく掻い潜れず、ビルドアップでは非常に手を焼いていた印象です。

特に右でのボール保持で顕著に表れ、右に行くと久保の個人能力に頼ったビルドアップのくぐり方になっていました。

もちろんガンバとしても久保には持たせたくないはずなので、オジェソクが厳しくマーク。ファウルをもらってマイボールにできるのはさすがの一言ですが、オジェソクのイエローカードと引き換えに久保のボール保持はかなり制限されていた気がします。

 

 

 

ビルドアップに関しては右のヒョンスからもっと運ぶチャレンジをしてもいいのかなと感じましたが、右SBに左利きの小川が入ったことで高い位置を取っても縦に抜けられず、深さを取れないという懸念点からうまくいかなかったのかもしれません。

 

 

出てきたCBの背後狙い

ビルドアップはあまりうまくいきませんでしたが、攻撃の狙いとしては一貫性をもってチャレンジできていたと思います。

 

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※イメージ図

 

9'頃のプレーですが、ディエゴが一度下りることでマークのCBを連れ出して永井を経由してからそのスペースに入っていくという狙い。

プレビューでも挙げていた狙いどころです。

 

12分頃に

宮本監督「(東京の)2トップを自由にさせるな」

長谷川監督「裏を狙っていけ」 

といった声かけもあったそうで、まさにガンバCB対東京2トップの駆け引きで勝負をしていました。

 

 

そもそもボール保持の時間・回数が少なかったのでそこまで多くはありませんでしたが、東京はこのチャレンジを何度か繰り返し行っていました。

結果として、パスがずれたり、CBのカバーや戻りが速かったことでうまくいきませんでしたが、チームとしての狙いははっきりしており、良い狙いだったと思います。

 ボール保持時間がもう少し長くできればトライの数を増やせて一刺しできたかもしれませんが、ビルドアップがうまくいかなかったことも影響してスペースへ入り込む動きよりも単純なCBとの1対1が増えてしまいました。そうなるとガンバのCB2人は強さを見せるので分が良いとは言えず、攻撃は難しくなりました。

 

 

前半まとめ

 

ガンバは前述したCB→SBのパスで押し込んでから、アデミウソンを中心とした左サイドでの崩しからチャンス・決定機を演出。

東京も一瞬の隙からディエゴの決定機等ありましたが、お互いに決めきれず0-0で折り返し。

前節までの印象とは異なり、ガンバの守備組織が非常にコンパクトでなかなかボールを持てず、守備でもガンバの出所を塞げずに東京としては難しい時間が続きました。

 

 

 後半

 

後半開始からガンバは今野を投入。

意図としては高が前半でイエローカードをもらい、その上で注意も与えられていたことから退場のリスクを考慮した交代であると考えられます。

 

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風来坊コンビ

後半もガンバがボールを保持して東京がカウンターを狙うという構図は大きく変わりませんでした。

その中でガンバビルドアップの起点となっていたのが倉田と遠藤の二人。

後半から今野が下りる3バック化になったことでこの2人が色んな場所をフラフラと移動します。

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※ガンバビルドアップイメージ図

 

おおよそこのような配置取りが多かった印象です。

3バック化した後に倉田が2トップの左から運んでいき、東京MFラインの前でうろつく遠藤とパス交換から縦パスでアデミウソンに入れたり、右に展開してクロスを入れてきたりと遠藤のところを抑えられず、攻撃の起点を作らせてしまいました。

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※イメージ図

 

遠藤になかなかプレッシャーがかからない状態が多くなっていましたが、その理由として48分に髙萩、49分に橋本と両CHが連続でイエローカードをもらってしまったことも大きく影響していたと思います。

 

エリア付近への侵入は許しますが、ゴール前を割らせない守りで決定機は多く作らせず、クロスを跳ね返したところから久保起点でカウンターを仕掛ける東京ですが、仕留めきるまでは至らず。

後半も押し込まれますが、久保が拾った後にロストせずキープできたことでカウンターに移行できるとともにガンバの二次攻撃を防いでいたことが非常に大きかったと思います。

 

東京の左サイド手当

東京は64分に髙萩に代えて大森を投入。

退場に対するリスク回避と運動量勝負を仕掛けられていた左サイド(ガンバ右サイド)の強度を上げるための交代でしょう。

 

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※大森投入後

 

プレスとプレスバックを繰り返せる大森の投入によって、ガンバ右サイドからの安易な突破は減りますが、それでも遠藤を中心に崩してくるガンバの攻撃はさすがでした。

 

 

攻め始める東京

東京は74分に2枚目のカードで永井を下げてナサンホを投入。

久保をトップ下気味のポジションに上げて、ナサンホを右SHに入れます。

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※ナサンホ投入後

 

75分頃からガンバも運動量が落ち始めて、東京のCHへのプレッシャーが弱まってきます。

右で小川ー東ー橋本がパス交換でガンバDFを外してから久保につけて攻め込む流れが増えていきます。

 

ガンバ・東京ともに4-4ブロックは極力崩さずに絶対に失点だけはしないという様相で終盤が進んで行き、お互いに惜しいシーンは作り合いながらもスコアレスのまま終了。勝ち点1を分け合う結果となりました。

 

 

まとめ・感想

 

前半まとめの項でも触れた通り、今節のガンバは今までと違うチームとも言って良いくらい組織的なチームとなっていたように感じました。

東京のビルドアップでガンバの守備を困らせることができなかった要素もありますが、遠藤のパスコース切りとウィジョ&小野瀬の献身的な守備によってボールを持たせてもらえませんでした。

 

後半は前線の個人技やセットプレーの流れなどから右から攻めるシーンが数回ありましたが、アデミウソンの自陣での守備が非常に怪しく、小川を生かした攻撃ができました。左利きである小川の右足クロスのスピード感は仕方ないとしても、もっと右サイド(ガンバ左サイド)を攻め込みたかったです。

室屋がいたら、というよりもその前段階の部分での精度や練度がガンバの守備を上回れなかったと思います。敵陣でのスペースへの入り方や終盤のプレス回避において小川は十分な役割を果たしており、不慣れなポジションとしてはよくやってくれたという印象です。

 

また、非常にタイトなマークにつかれながらも幾度となくチャンスメイクに絡んできた久保建英にはさすがとしか言いようがありません。前半のうちに2人にイエローカードを与え、後半はカウンターの起点として躍動。ディエゴも圧倒的な存在感がありましたが、それも久保建英が引き立てたおかげでもあるはずです。

 

 

お互いに数回あったチャンスを決めきれなかった、もしくはGKを中心に体を張って守り切ったことでスコアレスとなりました。

主導権を握っていたのは間違いなくガンバでしたが、チャンスの数としては東京も少なくなかったはずです。ここで一発決めきれていたら8節広島戦のようになっていたはずですが、そこまでの強さは現段階ではなかったということだと思います。しかし、この試合を無失点で終えられたという事実は非常に大きなことで、勝ち点1はポジティブに受け取るべきでしょう。

 

 

 

 

~おまけ~

 

G大阪のpick up player

小野瀬康介

この試合で走行距離・スプリント数とも両チーム合わせてトップをたたき出したのが小野瀬。献身的な守備に加えて攻撃でも右サイドで存在感を示しました。

ただ、個人的に一番注目したのはビルドアップ時のポジショニング。これがかなり秀逸で米倉を高い位置に上げて1対1を仕掛けさせるサポートを常に行っていました。

ハードワークを前提に攻守両面において、ボールを持っていない状況で効いている、そんな選手であると感じました。

 

 

 

 

 

連勝こそ止まりましたが、まだ10戦無敗。

ただし、目的は無敗記録を伸ばすことではなく、勝ち点を積み重ねて最後に一番上にいること。

そうなれば目指すは勝利あるのみ。

 

次節の磐田戦も楽しみに待ちましょう。

「青赤と青黒の激突」 J1リーグ第10節 ガンバ大阪vsFC東京 プレビュー

こんにちは、がちゃです。

 

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J1リーグも第10節を迎えます。

前節終了時点で首位に立つ好調な東京と現在15位と苦しむガンバ大阪の対戦。

そんな今節の戦いの展望をFC東京目線で行っていきます。

 

 

1.耐えきれない・立て直せないガンバ

 

前節終了時の両チーム成績

 

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まずは成績の数字を見ていきます。

 

こうして比べてみると得点数はほぼ同じ。

お互いに1試合平均で1,5を超えており、コンスタントに得点は取れています。

 

一方で大きく異なるのが失点数

東京の6に対してガンバは19。1試合平均で2を上回っており、明らかに守備面が順位に影響している要因となっています。

 

直近3試合

 

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東京は3連勝、ガンバは1分け2敗。

勢いの違いが表れるデータとなっています。

ここで注目したいのはガンバの失点数。

先ほど挙げたデータでは1試合平均2以上でしたが、直近3試合の結果だけ見ると守備が崩壊しているとまでは言えません。

 

しかし、ここで1つ気になるデータを一つ。

 

 

G大阪の失点時間

 

前半ー10

80'~終了までー8

その他ー1

 

計19

 

 

非常に偏ったデータが出ました。前半の失点が10と総数の半分以上を占め(そのうち開始10分以内での失点が4)、後半の失点に関してはラスト10分での時間に集中しています。

直近3試合も大量失点こそしていませんが、4点とも全て前半と終了間際です。

 

また、複数失点を喫した6試合のうち、3試合(横浜FM、神戸、広島)で10分以内での連続失点があります。

一度崩れたリズムを戻せないまま、ズルズルと相手ペースに引きずり込まれてしまうという傾向かもしれません。

 

東京からすると第7節鹿島戦のように(前半だけで3得点)前半のうちに勝負を決めきってしまうのが理想。最悪でもリスク管理を徹底して失点をせずに終盤に持ち込むといった展開に持ち込みたいところでしょう。

 

 

G大阪の得点時間

 

前半ー6

60'~75'ー5

その他ー3

 

計14

 

 

これまた面白いデータで注目すべきは真ん中の60分~75分で5点決めていること。

なぜここが注目すべきかというと、ガンバはこの時間帯での失点が0なのです。

データのみでの推測にはなりますが、自分たちが押している時間帯できっちり得点が取り切れているということなのではないでしょうか。

 

8節の大分戦では後半から押し込む時間を増やしてラッキーな形ではありましたが、実際71分に得点を取り切っています。

 

 

東京はボールを保持して試合をコントロールするチームではありませんから、おそらくガンバが押し込む時間帯は必ず訪れるはずです。

(※参考データ 9節までの支配率平均  FC東京ー44.8% G大阪ー51.0%)

 

その時間をいかにしのいで失点を防げるか。そこがポイントとなるかもしれません。

 

 

 

2.似た者同士の対決

予想スタメン

 

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主な怪我人

G大阪ー藤春

FC東京ー(室屋、チャンヒョンス)

 

ホームのガンバは7節浦和戦で藤春が負傷し、長期離脱。

左SBにはこれまで通りオジェソクを予想。

CHには遠藤&今野のコンビが1stチョイスだと思いますが、矢島慎也の起用もあり得ます。

 

アウェイの東京は前節欠場の室屋と大事を取ってスタメンを回避したヒョンスをスタメン復帰予想。アウェイということもあって大事をとる可能性もありますが、その場合は前節同様右SBに小川、左SBに太田が濃厚でしょう。

 

システム

G大阪

大分戦では5-4-1のような布陣を敷いたガンバですが、基本システムは4-4-2

メンバーも怪我人を除けばCH以外はほぼ固定。

 

FC東京

これまでの9試合全てで4-4-2を採用。

対戦相手や試合の展開に関係なく自分たちの形は崩しませんが、同じシステムの中でも微調整をして柔軟に戦います。

スタメンも怪我人が出ない限りは固定となっています。

 

 

 

両チームの特徴

 

G大阪

 強力2トップに加え、運動量豊富な両SHを中心とした攻撃。

カウンターでも遅攻でも攻撃を完結できるチームです。

 

中でも一番危険なのは2トップのカウンター。テクニックがあり、対峙するDFを剥がせるアデミウソンとスペースを与えたらガンガン突っ込んでくるファンウィジョ。この2人だけでカウンターを完結できてしまいます。

 

遅攻では左サイド中心。SH倉田とCH遠藤(矢島)に加えてアデミウソンがサイドまで流れてきて崩しを狙います。ここを崩しきれたら中でウィジョと小野瀬がフィニッシャーとして待ちます。

 

 

 

FC東京

攻撃はディエゴオリヴェイラと永井の強力2トップと右SHの久保を中心としたロングカウンターが一番のストロング。

遅攻では左サイドが中心。CBの森重を起点に左SBの小川(太田)と左SH東のコンビネーションでフリーを作り出して2トップに供給していきます。

 

 

 

強力2トップを生かしたカウンターと左サイドでの遅攻が特徴の両チーム。大枠で見れば各ポジション選手の特徴も似た部分が多く、システムも同じ。

そんな似た者同士ではありますが、守備の方法は大きく異なると感じました。

 

 

一言でまとめると意識するものが違います。

 

両チームの守備での意識

G大阪ー人

FC東京ースペース

 

ガンバは人に強く付き、東京はスペースを埋める。そのような違いを感じました。

 

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極端かもしれませんが、上図のようなイメージ。

中盤4枚の距離感が比較的広く、中央への縦パスコースが空きやすくなります。

しかしそこを通されて前を向かれるとまずいのでCBが人に強くついていくことで奪取や追い出すことを狙います。

 

 

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もちろん東京のCBも人には付きますが、中盤4枚をコンパクトにしてそもそも縦パスを入れさせないように門を閉めます。

こうなると大外のSBは浮きますが、そこにはボールが出てからスライドで対応。

 

 

ガンバはよりカウンターに行きやすいですが、CBを中心に個人で潰しきれるかというところに依存した守備になりがち。

東京は一番危険な中央エリアを2ラインで閉めることにより守備バランスは整いやすいですが、その分カウンター時にSHやSBのポジションが低くなりがち。

 

どちらが良い悪いということではなく、それぞれに長所と短所があると思います。

 

 

 

東京が狙いたいポイント

 

攻撃 ~ボール保持へのチャレンジ~

 

支配率では低い数字が出ている東京ですが、この試合はボール保持の時間を長くしたいと考えます。

なぜならば、ガンバの人に強く付く守備はこちらがボールを持った時に弱点を見せやすいからです。

 

CBの背後

ガンバの守備については簡単に説明しましたが、この守備はカウンターの準備を整えられる一方で弱点ともなります。

 

人に強くついてくるということはスペースを空けるということです。

 

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ディエゴの下りる動きに対して前を向かせないために三浦がついてきます。それに連動して東や永井が三浦の背後にあるスペースに飛び込む狙い。

上図ほどボールホルダーがフリーで持てるようになるとは限りませんが、これが一番ゴールへ近づく狙いになると思います。

 

 

今野を中央から消す

ガンバの守備の要は何といっても今野。昨年も彼が復帰してから長期的な連勝を作り出しました。

そんな彼を中央から消してしまおうという作戦。

 

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2トップを2CBの近くに立たせて、中央から動きづらくします。

左SB小川が持った時に右SB米倉が寄せてきた場合、SB-CB間が大きく空きます。そのスペースにSHの東がランニングして今野をCHの位置から連れ出すと遠藤がスライドしてきます。(ここのスライドが甘い場合もあり。)

このとき逆SHの倉田が絞り切れていないケースが多く、遠藤の後ろが空きがちになります。2トップとのコンビネーションなどでスペースに入り込み、右SH久保やCHの位置から上がってきた髙萩・橋本がシュートを打つという狙い。

 

このとき2トップはあえて2CBの前で待つことでガンバDFラインの横スライドの判断を難しくできるかがポイント。 

 

エリア内に3人目が飛び込む

 

また、傾向としてSHの守備の戻りにムラがあり、中盤の脇を使えるシーンも増える可能性があります。

 

そのときに狙いたいのが3人目の飛び込み。

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右で久保が深さを作り、相手SBを引き付けます。

後ろからサポートに来た室屋へ渡し、時間をかけずにクロス。

2トップには2CBが対峙するようにし、2トップはあくまで囮役。空けたところに3人目が飛び込みます。CBがFWをマークする意識は強いですが、クロス対応に関してはそのほかの選手が相手のマークを外してしまうような印象を受けました。

 

上図では東がその役になっていますが、スコアによっては後半途中での交代カードで、SHにナサンホ、FWに矢島輝一という采配をしても面白いかなと思います。

 

 

守備 ~時にはファウルも使う~

 

 

 

やはり何といっても要注意選手はファンウィジョとアデミウソンの2トップでしょう。

ウィジョはDFラインと駆け引きし、アデミウソンは少し引いた位置で受けて運んできます。

ウィジョに対してはスペースを与えないこと、アデミウソンは早い段階で潰しきることが重要になるはずです。

 

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ウィジョの得意なエリアは左サイド。スペースがある状態で持たれるとガンガン仕掛けてきてカットインからのシュート、縦に仕掛けてのシュート、どちらも打てます。

こうなってしまうと1対1で勝ってくれとしか言いようがなくなるので、左サイドのスペースで持たれるというシーンを作られないように事前段階の対応をしっかりしていきたいですね。

 

また、ウィジョより厄介なのがアデミウソン。彼は狭いエリアでも仕事ができる技術があります。敵陣でボールロストした際に彼が自由に持てないよう誰かがマンマークにつく必要があると感じます。

ただし、マンマークしていても特別なスキルを持つ彼の前では無力化される可能性はあります。そんな時にはイエローカード覚悟で止めなければならない場面も致し方なし。

勝つために何をすべきか。一撃で仕留める能力があるガンバ2トップに対して、そこの判断をを東京守備陣が間違えないことが重要になるでしょう。

 

 

 

 

3.試合展開予想

 

これまでの傾向から見ると前半に得点が入る可能性は高いですし、先ほど挙げたように個人的にはボール保持へのチャレンジをしてもいい試合だと思います。しかしながら、アウェイということ、ここまで守備重心で結果が出ていることを考えれば、長谷川監督は守備に重きを置いて試合に入ると思います。

そうなれば、FC東京からするとリスク管理を徹底したうえでカウンターやセットプレーから先制し、前半のうちにたたみ掛けて決めきりたいところ。

0-0のまま推移したとしてもガンバが苦手な終盤で勝負して1-0という展開に持ち込めればok。

 

もしビハインドとなってしまったらその時はボール保持をして攻めなければならなくなるため、前述したとおり、ナサンホや矢島輝一などゴール前での駆け引きで勝負できる選手を使いたいというのが個人的な考えです。

 

 

 

 

 

FC東京にとっては苦い思い出の多い吹パナソニックスタジアム吹田でのアウェイガンバ戦。

不調な相手とは言え決して侮れません。

今年はアウェイガンバ戦で勝ち点3を持ち帰れるか楽しみにしましょう。