2023 J1リーグ第34節 湘南ベルマーレvsFC東京 メモ
スタメン
原川、渡邊が欠場。長友が出場停止。
流れ
東京の保持に前からプレスを掛けて奪いにいく湘南。サイドへ追い込んでから大外で縦にぶつかって奪い取る狙い。東京はＳＢ→ＷＧで蓋をされて進めない印象。
湘南はショートパスにこだわらず、ＳＢ裏へシンプルへ送ってから前進していく形が多いか。
東京は湘南の3バック+アンカーに対してそのまま3トップとトップ下をぶつけて数を合わせるプレス。
6分、寺山の密集から抜け出すパスで前進。右から大きな展開でアダイウトンへ渡すも、その後はつながらず。
7分、森重→ディエゴで左奥の深さを取ってＣＫ獲得。ディエゴにはキムミンテがついてくる。
10分、セットプレー崩れから最後はこぼれ球を拾ったアダイウトンがシュートまで。
11分、湘南がハーフウェイラインあたりでロスト。アダイウトンが回収してディエゴへ渡し、シュートまで。3トップのベースポジションが高めなので、前目で奪えると3人のカウンターが発動しやすい。
14分、右サイドの裏に岡本を走らせてクロスまで。逆に流れてからポケットを取って折り返しを図るも東京ＤＦがブロック。
16分、湘南のハイプレス。東京は足元でつないで木本→松木でプレス回避。そのままアダイウトンまでスムーズに渡すも、湘南の戻りも早く、攻め切れず。前進自体は良かった。
東京のＳＢは湘南のＷＢまで縦にスライドしてマークすることがタスク。ＣＢが守る範囲が広くなるので、湘南はその近辺でボールを引き出せるようにＦＷらが動いている印象。
19分、シンプルにＳＢを使って深さ取りからの折り返し。湘南は岡本でバングーナガンデの背後を突く形をしつこく繰り返している。
21分、白井が湘南のＷＢを引きつけて大外で空いた仲川へ配球。クロスを中でアダイウトンが合わせるも湘南ＤＦがブロック。
東京はＷＧが前向きの守備意識が強く、ブロック参加が遅れるため、ボランチがサイドへの蓋とチャンネルケアをやらないといけない。そのため、マイナスへの折り返しで対応に難しさが出ているように感じる。
22分、岡本がももうらを気にして座り込む。
→プレーは続行。
28分、大橋がＳＢに流れて深さを作り、クロスまで。湘南はＩＨのランニングでＳＢをピン止めし、相手ＷＧの背後でＷＢが受けることで保持の落ち着きどころを作ろうとしているか。
30分、シュートブロックから松木が運んでカウンター。アダイウトンと仲川が両サイドを走ったが、ゴールに向かえず、敵陣保持へ移行。
32分、湘南が左サイドでのパス交換から大野がハーフスペースに走る。右サイドはシンプルに岡本を背後に走らせる形が多いが、左サイドはコンビネーションでポケットを突こうとする狙いが多いか。
33分、アダイウトンのカットインから松木→ディエゴでチャンスもキムミンテが蓋。松木が中央で前を向き、サイドへ展開するところから攻撃のスイッチが入ることが多い。
34分、岡本がボックス外からマイナスの折り返しでフリーで池田が合わせるも枠へ収め切れず。完全に崩した。小泉はワンツーで振り切られる形でバイタルケアが間に合わず。
44分、東京のビルドアップ。ＧＫを使いながら湘南の選手をおびき寄せてから右へ展開し、フリーになった木本から前進。
45分、右からのクロスをファーで大橋が折り返すも東京ＤＦが戻ってブロック。
湘南はまずサイドを崩してからの折り返しでゴールへ迫る狙い。東京はＷＧが深くまで戻らない（戻れないも含め）ので、ボランチとＳＢがケアする範囲が広がっており、湘南はそこをＦＷ-ＩＨ-ＷＢでつついて攻略を図っていた。右サイドではシンプルに岡本が背後を取っての折り返し。左サイドではコンビネーションからポケットを取っての折り返しがメインパターン。守備ではＩＨを相手ＳＢに当てるいつもの形でサイドに蓋をして、そこで奪い取る、もしくはショートカウンターに移るというやり方。
東京は湘南がプレスにくることを理解しつつも、ＧＫを使って足元でのパスで前進を図る。序盤はサイドで詰まって奪われるシーンも多かったが、ボランチと松木を経由してサイドに展開、相手を片方に寄せてから逆へ展開して前進などの形を作って、プレス回避するシーンもあった。
どちらかというと湘南のほうがゴールへ近づいたシーンは多かったように感じるが、決定機といえるほどのビッグチャンスはどちらにもなかった。東京は個人の質で惜しいシュートこそあったが、打つ位置としてはゴールの近くまではいけず。
後半
46分、寺山の縦パス→ディエゴの落とし→松木で前進成功。最後はディエゴがシュートまで持ち込むもソンボムグンが好セーブ。
49分、左サイドでのパス交換から寺山がボックスに抜け出してシュートまで。やや角度がなくなってコースが狭かった。
51分、東京先制、0-1。森重→アダイウトンで左の深さを作り、対面で時間を作ると上がってきた小泉にパス。小泉が縦に運んでからGKの肩口を抜くシュートを決めてゲット。東京が後半立ち上がりの良い流れから先制につなげた。その前のピンチも含めて湘南も最後のところは限定できていたが、小泉のシュートが上をいった。
56分、湘南交代
茨田、平岡→奥野、鈴木淳
62分、松木に警告。小泉からの縦パスで前を向こうとしたところで奪われたあと相手を手で止めた。
64分、鈴木淳に警告。寺山へのチャージ。
65分、湘南が左から右への展開。パスカットを狙ったバングーナガンデが取り切れずに晒され、フリーになった岡本からクロス。森重がニアでなんとか触り、CKに。
70分、湘南交代
池田、岡本→福田、鈴木章
東京交代
ディエゴ、アダイウトン、寺山→熊田、シルバ、東
74分、右でフリーになった大岩からのクロスをニアで大橋が合わせるも枠外。バングーナガンデが不用意にチャレンジに行ってがら空きにしてしまった。
75分、東京交代
仲川→安斎
76分、鈴木淳のインスイングクロスにファーで大岩が飛び込むも合わせきれず。ここ10分くらいは湘南の時間。
77分、バングーナガンデが足を攣った模様。
79分、東京交代
バングーナガンデ→土肥
そのまま左SBへ入る。
湘南は徹底してクロスのファー狙い。東京は4バックの外側から飛び込まれるので対応が難しい。
82分、セットプレーのトランジションから安斎が大きく運んで陣地回復。そこから左サイドで打開を図るも抜け出すまでは至らず。
83分、安斎→白井で右サイドの背後を取って折り返すも、キムミンテがニアではね返す。
84分、木本に警告。遅延行為を取られた模様。
湘南は立て続けに右サイドを攻略してクロスや折り返しまで持ち込む。
88分、シルバの強引なシュートのこぼれ球に安斎が反応してシュートを狙うも枠へ飛ばせず。
92分、ファーサイドへ送られたクロスをシルバがクリアし、そのこぼれ球を鈴木章が狙うも東がブロック。
東京が4-4-2セットで構える中、湘南はクロスを中心に放り込んでいく態勢に入っており、深い位置での事故を起こせるかどうかの勝負。
96分、ソンボムグンのフィードにキムミンテが抜け出すも野澤がブロック。木本は死角から抜け出されて抜かれた。
97分、東のクリアミスを拾ってシュートも野澤が好セーブ。
最後は湘南がパワープレー気味に攻め込み、相手ゴール前に圧力を掛け続けるも、東京が体を張った守備でゴールを割らせず、タイムアップ。
東京は後半立ち上がりで保持、スピードアップしてからゴールへ向かう展開を安定させ、良い流れの時間帯で先制に成功。ビハインドを背負った湘南は早めの交代を含めて強度を上げて、前向きの意識を強める。ただ、東京も裏返して陣地回復する時間を作るなど、防戦一方にはならず。終盤は1点を守ろうとする意識が増してか、東京が自陣でブロックを作って守る時間が増えたが、シュートブロックが機能してゴールを割らせず。湘南は主に右からのクロスでファーサイドを狙う形から惜しいチャンスを作り出したが、バチっと合うシーンは作れなかった。
東京は湘南のプレスに対してもショートパスでつないで前進したり、ＣＢからのパスでサイドの奥を取れたりと、何度か保持での進歩は見せられたと言えるかもしれない。
