がちゃのメモ帳

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2023 J1リーグ第10節 FC東京vsアルビレックス新潟 メモ

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スタメン

FC東京

徳元→バングーナガンデの先発変更。ベンチはトレヴィザン→木村の変更。それ以外は前節と同じ。

 

新潟

負傷で離脱していた千葉が7試合ぶりの先発復帰。

小島が欠場で、阿部が先発。試合前監督インタビューによると、少しアクシデントがあった模様。

前節欠場した堀米が先発復帰。

鈴木が2試合連続で欠場。

 

流れ

新潟の組み立てに対し、東京は4-2-3-1セットでプレス。安部が中盤を捕まえ、ディエゴが横からCBに寄せてサイド制限。WGはCBへのアタックをにらみつつ、SBへのプレスバックも行う。

立ち上がりから両チームともにゴールへ向かうスピード感があり、縦に速い展開が多い。

5分~、新潟の敵陣保持。サイドで人数をかけてパスを交換しながら守備組織の穴を探る。

東京はディエゴが最前線に残ってトランジションの準備。

7分、東京先制、1-0。東京が自陣で奪ってからロングカウンター。渡邊が中盤でマークを外して運び出し、仲川へ渡してゲット。中盤のスペースを抜け出してからは直線的に迫り、パーフェクトなカウンターを完遂。新潟は敵陣での保持ができ始めていただけに、最終ラインで受け手のところをつぶし切れなかったのが痛恨。

10分、伊藤がライン間で受けてFK獲得。東京はボランチの間を割られて前を向かれた。小泉が後追いでファウルに。

→11分、新潟同点、1-1。伊藤のFKが壁の脇を抜けてゴールへ吸いこまれた。スウォビィクは閉めていたほうのサイドから逆に動いたことで反応が遅れた。

新潟も東京と同じく、4-2-3-1セットの守備で、谷口が制限を掛けて伊藤が中盤を管理。

東京は足元でのつなぎで前進を図っているが、ボランチにつけるあたりで技術的なエラーが出て、新潟がそこを逃さずに奪えている。

新潟が追いついてからは、東京のビルドアップが落ち着かないこともあって新潟ペースに。ただ、東京もゴール前の守備は崩れていない。

17分、中村がライン間のインサイドに入って中継役になり、大外の仲川からクロスまで。内外の使い分けの連係は良かった。

19分、千葉の縦パスから陣地を押し上げ、伊藤のクロスまで。新潟はビルドアップから安定して保持の陣地を押し上げていく。東京はなかなか前へ出ていけない時間が続く。

21分、トランジションから太田がスペースに抜け出すも木本の好対応で阻止。

20分前後あたりから小泉が最終ラインに入ってビルドアップのサポートに入るように。うまくいかない時間が続いたため、変化をつけはじめた?

25分、東京の敵陣保持。左サイドの連係で小泉がうまく中盤から運び出してスルーパスもディエゴとは合わず。

26分、新潟が右からクロスを入れてファーで受けた三戸がカットインからシューtも中村がブロック。

26分、左を上がってきた堀米からクロス。堀米からはファーサイドを狙うボールが多い。

27分、スローインから安部がうまく展開し、仲川が仕掛け。新潟が複数人で対応してシュートは許さず。東京はオープンな局面ではかなり直線的にゴールへ向かう。

29分、千葉の縦パスから中盤を突破し、谷口が背後へ抜けるもスウォビィクが飛び出してクリア。千葉が左足でさばいてボランチへつけられるため、そこから攻撃が加速しやすい。

31分、東京が高い位置で奪いかけるも、新潟が紙一重で交わすと一気に疑似カウンター。スルーパスは惜しくもつながらず。東京のビッグチャンスと紙一重から一気にゴール前まで運んだ。

33分、東京勝ち越し、2-1。右サイドでの組み立てから右サイドに流れていた安部が縦に運んで折り返し。ディエゴが一度は打ち切らなかったが、自分で持ち出して右ななめ45度から強烈に蹴り込んで、ニア上をぶち抜いた。ゴラッソ。自陣からの運び出しも良かった。

37分、東京がビルドアップミスで新潟がショートカウンター。伊藤がコントロールショットを狙うがスウォビィクが好セーブ。

徐々に東京も保持を落ち着かせて敵陣でプレーできるように。新潟がそこまでプレッシャーを掛けてこないこともあるが、中盤が流動的に動きながらポイントを作れている。

42分、新潟が左サイドでの連係で堀米が抜け出して折り返し。バイタルで谷口が受けてシュートも枠外へ。

45分、東京のロングカウンター。安部が運んで左のバングーナガンデを狙うもパスがズレる。

 

新潟がボールを握り、東京が自陣で受ける時間が長くなった中、東京がゴール前でしっかりはね返し、新潟はそこまで危険なシュートを打てず。一方で東京は奪えないときは自陣でのブロック形成を割り切って行い、そこからロングカウンターを仕掛けていった。また、東京は保持が落ち着き始めると、高い位置でプレーし、切り替えで上回って押し上げていく時間も作る。プレス、トランジションから一気にかいくぐられるシーンも何度かあったが、対応した選手が時間を遅らせることで素早く帰陣し、カウンターは許さなかった。東京はロングカウンターとビルドアップからのスピードアップで2点を奪取。新潟は左サイドでの連係から堀米が抜け出して折り返すシーンを多く作ったが、決定的なチャンスにはむすびつけられず。

東京は小泉が最終ラインサポートに入り、中盤を安部と渡邊でサポートする形を見せたあたりから新潟のハマりが悪くなった印象。

 

 

後半

後半立ち上がりは東京が保持して進める展開。

48分、スローインの流れから渡邊のシュートまで。

49分、仲川の下りての落としを松木が受けて左へ展開。落としから前向きの人を作るつながり方ができている。

51分、右からのクロスにはバングーナガンデがファーへ飛び込み、左からのクロスには中村が飛び込む。

56分、中村の高い位置での奪取からショートカウンター。仲川が仕掛けて最後はバングーナガンデがシュートもサイドネット。

→58分、仲川の仕掛けから倒されたところのオンフィールドレビューが入り、PKの判定に。

→ディエゴのPKは枠外に。GKを見ながら蹴ったが、阿部がまったく動かず、コースも読まれたことで焦りが出たか。

60分、ディエゴが中盤のスペースで受けて仕掛けからシュートまで。ブロックに遭ってCKに。

61分、CKの流れからバングーナガンデのクロスに木本が合わせるもGKの正面。

62分、新潟交代

太田、星、谷口→高木、ネスカウ、小見

64分、新潟の連続攻撃。小見の下にルーズボールがこぼれるが、中村がブロック。そこから仲川が1人で運び出し、後ろから倒した小見に警告。

65分、東京交代

バングーナガンデ、仲川→徳元、東

東がボランチに入り、松木がトップ下、安部が右SHへ移る。

67分、渡邊のインスイングクロスが危険なところに入るも誰も触れずに阿部が処理。

東京はリードもあってか、いくらか非保持の局面を受け入れながら戦っている印象。奪ったときには近くでつなぎながらカウンタープレスをいなす。

東京は相手CKをある程度捨てて、自陣で4-4-2をしっかり組むことを優先。中央に縦パスを刺されないように中を閉め、外へ誘導してから圧縮していく。

高木に警告。

77分、新潟交代

藤原→新井

東京が敵陣保持で時間を使いながらゴールを目指す。

新潟は深い位置からのクロスでゴールを目指すが、そこの勝負では東京のCBのほうが上。

83分、新潟交代

高→島田

東京交代

ディエゴ→アダイウトン

新潟は若干ネスカウを狙った放り込みも使うが、なかなかシュートシーンまで持ち込めず。

88分、千葉に警告。アダイウトンとの競り合いから抜け出されかけたところで手をかけた。

90分、中村が接触のないところで倒れる。判定はファウルになったが、新潟側は猛抗議。リプレイを見る限りでは踏ん張ったときにアキレス腱あたりに衝撃があったように見える。森重がベンチに向かってすぐに交代を要求。

92分、東京交代

中村→長友

95分、小泉に警告。遅延行為。

新潟はなりふり構わずネスカウに放り込んでセカンド回収から前に出ていく。

97分、サインプレーから島田がシュートを狙うも大きく枠外。阿部も上がってきていただけに、競り合いを作りたかったと思うが…。

最後は新潟がなりふり構わず攻めに出ていったが、東京が危なげなく逃げ切り成功。

 

後半立ち上がりは東京がボール保持を安定させながら敵陣へ進入し、トランジションでも上回ってPK獲得。ディエゴが外し、追加点とはならなかったが、その後も自陣での守備ブロック形成で新潟に付け入るスキを与えず、ボール奪取から陣地を押し上げて時間を使い、ゲームのコントロールに成功。新潟は選手交代でギアチェンジを図ったものの、前節・鹿島戦同様、アタッキングサードでの崩しに課題が残り、流れの中からは得点が奪えなかった。ネスカウもロングボールのターゲット役として、ルーズボールを作り出すことには成功したが、ゴール前での迫力は見せられず。

 

 

個人的MOM

★仲川 輝人

1点目の質の高いフィニッシュ、PK奪取と分かりやすいところでの貢献はもちろん、気の利いたタイミングで下りてきて縦パスを受けるなど、ボール保持での地味な貢献度も高かった。2点目も仲川の落としが起点。

 

 

トピックス

中村が負傷交代。踏ん張ったときに足にダメージがあった模様。アキレス腱の可能性。

FC東京は初の連勝。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アルベル監督 ]
今日はとても対戦するのが難しい相手と戦うことになりました。なぜならば、とても素晴らしいサッカーをするチームだからです。プレーテンポがすごく速いです。あらためて今日の対戦相手を称えたいと思います。選手たち、そしてスタッフの皆さんは素晴らしい仕事をしていると思います。前半、われわれは良い形で試合に入れたと思います。アグレッシブにスタートできましたし、見ごたえある前半になったと思います。

最初の20分は正直、試合をコントロールするのに苦労した時間帯だったと思いますが、ボールを奪ってからの素早い攻守の切り替えから先制点を奪うことができました。一方でそのあとにわれわれのミスからFKを与えてしまい、同点ゴールを決められてしまいました。2点目に関してはディエゴ(オリヴェイラ)がしっかりとしたクオリティーをもっていることを証明したゴールだったと思います。

後半に関しては、最初の30分はわれわれがボールを支配しながら試合を支配する時間もありましたし、一方で相手にボールを譲って守備をする時間もありましたけど、守備をしながらも試合をコントロールする形で30分ほど時間が過ぎていったと思います。PKをしっかりと決めていれば、より落ち着いた形で試合を終わらせることができたわけですけど、ミスで決められなかったことは残念に思います。ただ、サッカーでは起こり得るものです。試合終盤の10分ほどに関しては新潟のクオリティーの高い攻撃に若干苦しめられたが、明確なチャンスを作らせず、そこを乗り切って勝利を収めることができました。

個人的に今日は難しくて苦しい試合でした。いろいろな感情がありました。ピッチに立っていた2チームの選手たちは、私が指揮をしているチーム、指揮をしていたチームということもあり、全員が自分の選手だと感じられたからです。FC東京のサポーターの皆さんには多くの方が来てくださったことを感謝したいと思います。

新潟のサポーターの皆さんにも感謝の気持ちを伝えたいと思います。今までと同じように素晴らしいサポーターであることを証明してくれましたし、6,000人、7,000人の多くの方が来てくれたと聞いています。「くれぐれも気をつけてお帰り下さい」と伝えたいです。

中村 帆高は大きなケガである可能性が高いです。ベンチにSBを2人入れていることに批判があったと聞いていますけど、その準備が的を射ていたと証明されたと思います。(バングーナガンデ)佳史扶はまだ万全なコンディションではありませんでした。われわれのプレースタイルはSBに負担がかかります。その意味ではベンチにSBの交代要員を2名入れていたことが的を射ていたと思います。

--試合終了の瞬間、崩れ落ちたように見えた。どんな思いだったのでしょうか?
今までの人生でこれほど苦しんだ試合はありませんでした。それはさまざまな感情が湧き上がってきたからです。新潟で過ごした2年間はさまざまなことがあり、さまざまな思い出があります。同時にそのときに指揮を執っていた多くの選手がオレンジのユニフォームを着てピッチに立っていました。

彼らのプレーを見ることによって、そしていま私が指揮を執っているチームと対戦する姿を見ることは素晴らしい感情になりました。さまざまな感情が湧きおこり、同時に難しく辛い時間でもありました。サッカー以上に人としてのつながりを大切にしています。その意味では、今日の試合は私にとって特別なものでした。

--新潟の強みをどう捉えて試合に臨んだのか。また、自分が指揮を執っていたときと変化を感じた部分はあったか?
私が指揮を執っていたときといまの新潟の大きな差はプレーテンポだと思います。それは時間をかけないと得られないものだと解釈しています。私の新潟での2シーズン目はプレーテンポが速くなっていたと思います。私のあとに指揮を執り始めた松橋 力蔵監督はその方向性を維持した形でさらに磨きをかけてきたと思います。このスタイルで新潟は4シーズン目を迎えています。その意味でも、相手チームにとって守備をするのがとても難しいプレーテンポの速さを新潟は表現していると思います。

同時にこのスタイルは選手一人ひとりのクオリティーを高めることにつながっていると思っています。新潟での1年目の最初は、いま彼らが表現しているスタイルを伝えようとしましたけど、なかなかボールをうまくコントロールできず、保持できませんでした。そのような選手と多くの時間を過ごし、いまのレベルまで成長した姿を今日ピッチで見ることができて、本当に感動しました。彼らはいま自信を持ってボールを持ってプレーできています。そのような自信とともにプレーできることによって攻撃的に流動的に人数をかけてプレーできるようになっていると思います。

FC東京でもしっかりと時間をかけて、それが3年目、4年目になるか分かりませんけど、プレーテンポを速めてプレーできるようになることを期待しています。プレーテンポの速いサッカーは相手チームからすれば守備をすることが不可能であるからです。

 

[ 松橋 力蔵監督 ]
非常に多くのサポーターがこのスタジアムに足を運んでくれている中で勝利を届けることができず、非常に残念です。選手が最後までゴールを目指してプレーしたことには満足しています。ただ、少し、技術的なところ、判断のところは後半にかけて少しずつ疲れがたまってくる中で、なかなか発揮できなかったと思います。

--前半、良いリズムで攻撃している中での失点だったが。
良いだけに、ずっと続いている早い時間帯での失点をどう防ぐかをチームで共有している中で再び起きたのは非常に残念。逆に言えば、良い状態の中で先制点を取ることはこれからも課題として続けていかないといけないと思います。

--どういうところが必要だったか。
良い攻撃、怖い攻撃をしないと。回数もそうですし、決定機を作り出す。あとはシュートをしっかり打つ。

--高木 善朗選手を入れてから[4-3-3]に変えた狙いは。
攻撃の人数。星(雄次)が出ていたときに欠けていたわけではないし、それで形を変えたわけではない。彼らの特徴を生かした上で、役割と指示を出して、高木選手にはあそこに入ってもらいました。

--攻撃の評価について。
シュートが少ないという部分から考えれば、もっともっと狭い中でもしっかり守られた中でも崩す。それと、(グスタボ)ネスカウが入ることによってクロスが増えたが、精度は決して高くなかった。しっかり脅威となるように、精度を上げたい。