スタメン
流れ
2分、中盤での激しい攻防から京都がFK獲得。京都の中盤の囲い込みが異常な速さで、柏はドッジや戸嶋らがボールを持てるのに許される時間がかなり短い。
柏は非保持[5-2-3]気味?
基本は柏が持って京都が受ける構図だが、ともにトランジションで前へ速く出ていく意識は同じ。
10分、サヴィオが前へ出て空けたスペースに武田が入ってプレス回避。
11分、プレスを受けながら危険な位置でもしっかりつなぐ京都。
12分、京都先制、0-1。低い位置で怖がらずにつないだ結果として、ウタカ起点から上がってきた荻原のフィニッシュでゲット。
16分、京都がハイプレスで回収。立ち上がりからそこまで前プレに入っていな買った京都だが、ここではスイッチを入れた。
京都はトランジションからウタカで起点を作れるとスピードアップまでがスムーズ。
22分、ドッジに後ろから突っ込んだ川﨑に警告。立ち上がりから激しい守備が目立っていたが、少し行きづらくなるか。
24分、京都が自陣からの1本のロングパスでウタカへ届けて起点作り。そこから右の仕掛けでCK獲得。
26分、ゴール前で混戦を作り出してウタカがシュートも味方と重なって打ち切れず。
29分、最終ラインへ下りたドッジから一発で背後を狙う。京都がハイラインを保っている分、ホルダーがフリーであれば背後は狙いやすい柏。
30分、背後へ走る戸嶋へ届ける柏。上福元がギリギリでカバー。
32-33分、サヴィオのサイドチェンジから左のコンビネーションで打開を図る柏。京都もフリーにはさせず、我慢の対応。
柏は変わらずに背後を狙っていくが、京都のバックラインもコントロールに慣れてきた印象。
42分、コントロールミスからロストした中村が武田を倒して警告。
ともにアグレッシブさが目立った前半。京都はウタカが最前線に入っている分、前プレの頻度は低く、柏のほうがボールを持つ時間は長かった印象。ただ、京都はウタカが最前線に残り、カウンターの起点となるため、陣地回復の術は持っている。
自陣でのビルドアップから先制できた京都は自陣で受ける時間ができてもいくらか割り切れる状況。一方で川﨑が警告をもらってしまったのは痛手で、中盤のトランジションにどれだけ響くか。
柏は左サイドで起点を作ったところからコンビネーションで打開を図るものの、決定的なチャンスまでは作れていない。京都が落ちる可能性がある後半で好機を逃さずに仕留めきれるか。
後半
京都交代
白井→長井
47分、京都追加点、0-2。連続で得たFKからこぼれ球をウタカが押し込んだ。川﨑が混戦から入れたクロスが効いた。
55分、柏がロングカウンターでシュートまで。京都は敵陣へ人数をかけた中で不用意なロストからピンチを招いた。
56分、柏交代
三丸、中村、小屋松→川口、升掛、椎橋
川口はそのまま左WB、椎橋がCH、升掛がシャドーに入る。戸嶋が右WBへ移り、[3-4-2-1]。
59分、京都交代
福岡→メンデス
メンデスが左CBに入る[3-4-2-1]。
67分、京都交代
山田→イスマイラ
山田は70分前にして足をつってしまった。
ウタカとイスマイラの2トップ気味に。ただ、イスマイラは中盤3枚の手前にサポートで戻る。
どこかから柏のWBが左右入れ替わった模様。
やや受け身になっていた京都だが、少しプレスに出るように調整。
71分、柏交代
細谷→アンジェロッティ
76分、京都交代
川﨑→金子
川﨑は負傷か足をつっただけか。
京都は自陣ゴール前のエリアを埋めて逃げ切り態勢。
79分、プレスに出てきた京都を丁寧に外してスピードアップできたが升掛がオフサイド。京都は5バックにしたが、行くときは行くメリハリがある。
82分、カウンターからウタカの折り返しも大南がブロック。荻原が驚異の上下動。
83分、柏交代
サヴィオ→鵜木
85分、前線で体を張って起点を作るイスマイラ。受ける時間が長い京都にとっては助かるプレー。
86分、遅延行為で荻原に警告。
京都はイスマイラとウタカでポイントを作って2人だけで攻撃をやり切る。残りの選手は基本的にバランスを崩さないように配置。
京都は枚数をかけて守りながら前線の2枚で時間を作って逃げ切り成功。70分あたりから足をつる選手がかなり出たものの、そのあとに人数が減ることなく最後まで走り切った。全体のペースが落ちる前に追加点が取れたことも大きく、前節に続いて複数点のリードを持って割り切った戦いができた。
柏は序盤こそ悪くなかったが、相手にスペースを埋められたときに効果的な攻撃を見せられず。また、川崎戦同様、主力が下がったあとに分かりやすくパワーダウンしてしまうのが苦しかった。
個人的MOM
★荻原 拓也
先制ゴールはもちろん、90分を通じて上下動の強度が落ちず、最後までインターセプトからカウンターに出ていく迫力を見せた。足をつる選手が続出する中で驚異的な運動量とスプリントを披露。疲労を感じさせながらも気合いで走り続けていた姿は最も印象に残った。
監督コメント
(※Jリーグ公式サイトから引用)
[ 井原 正巳ヘッドコーチ ]
京都さんは非常にアグレッシブで、強度の高い、切り替えの速いチームですし、(ピーター)ウタカという得点源を生かしてくるチームに対して、しっかり準備をして入ったゲームでした。ただ、ゲームを通してなかなかわれわれのやりたいサッカーをさせてもらえなかったですし、監督が今日は上から見られている中で、監督もチームに対してそういうことをおっしゃっていました。球際とか闘うところで今日は完敗だったと思っています。それが2-0という結果に表れてしまったと思います。サポーターの方が今日は大勢来てくれたのですが、申し訳ない結果に終わってしまったと思っています。
--2失点とも前後半の立ち上がりだったが、立ち上がりをどう評価している?
そこも注意していて、良い入りをしようとゲームに臨んでいると思います。後半に点を返しにというところで選手も分かっていた中での失点でしたし、決定的に破られているわけでもなかったので、やはりちょっとしたところ、寄せるところや2失点目はセットプレーの中からでしたし、そういう部分の気の緩みと言われてもおかしくないところがあったと思います。
[ 杉山 弘一コーチ ]
われわれは2-0で勝ちましたけど、まずは柏レイソルさんを称えたいと思っています。ネルシーニョ監督は今日いらっしゃらなかったですが、勝利に対する意識や執念、最後まであきらめないところが井原(正巳)ヘッドコーチ中心に出ていましたし、質の高い選手たちが僕らを苦しめていたので、すごく手ごわいチームだったなというのがまず僕の印象です。われわれの選手たちも90分しっかり戦ってくれたと思います。曺(貴裁)監督不在の中で、選手、スタッフたちも力を合わせて頑張りました。今日の試合は勝てましたけど、満足せずにまた反省して次の試合に向かいたいと思っています。
--どんな狙いを持って試合に入った?
曺監督が試合前のミーティングで言った言葉を引用させてください。「勝負は自信に宿る」という話をされていました。自分たちが今までJ1でやってきたこと、やれていることに自信を持って試合に入っていこうと。アウェイではあるけれども入りの10分間がすごく大事だから、そこを自分たちらしく入れるようにという話をされていました。