2021 J1リーグ第3節 サガン鳥栖vsベガルタ仙台 メモ

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スタメン

鳥栖

保持

 中野がSBの位置へ進出。CBの間には朴が入ったりする。松岡が1列下りたときには仙頭がアンカー位置へ移る。

非保持

［5-3-2］セットで、WBが積極的に前へ出る。

IHが相手SBにスライド、相手SHにはWBが縦スライド。

2トップはプレスバックで背中側の相手ボランチを消す。カウンターより保持で点が取れるので、前残りよりも奪うことが優先。

仙台

保持

吉野をCBの間に下ろす［3-1］ビルド。

マルティノスが持ったところから真瀬が追い越す。右サイドのコンビ。

非保持

 ［4-2-3-1］セット。トップ下の上原で松岡を見る。

流れ

5分、エドゥアルド→林→山下でゴール。最初はオフサイドの判定だったが、VARのチェックでオンサイド判定になりゴールが認められた。

仙台はマルティノスを運び役にしたカウンターで陣地を回復し、そこに真瀬が追い越してくる攻撃。

22分、左を崩して小屋松→山下でシュートを放つが、スウォビィクがキャッチ。フリーだったが、正面に飛ばしてしまった。決定機。

24分、CKの流れから最後はエドゥアルドが押し込んで追加点。

仙台はマルティノスを中心にしたカウンターで敵陣へ入る。

38分、鳥栖はマルティノスー真瀬の右サイドで数的優位を作ることで判断を迷わせる。朴からのフィードに真瀬が縦スライドで対応したが、その背後に走られて小屋松に抜け出される。鳥栖3点目。

40分、樋口の間受けから山下のフィニッシュ。スウォビィクがセーブ。

41分、仙頭のシュートもうまく当たらず。鳥栖が一気にチャンスを量産する。

45+5分、林がPA内でハンドをとられPK献上。

キッカーは赤﨑。シュートは左ポストに防がれ、追撃の1点は取れず。

鳥栖は狙いどおりに保持の時間を作り、特に3点目は理屈で崩して得点を奪えた。左サイドの中野を上げることでマルティノスのカウンターを受けるリスクはあるものの、ゲームをコントロールしながらチャンスを作れた中で3点のリードを得たことは大きい。

仙台はゲームを落ち着けられず、攻撃もマルティノスと真瀬の右サイドで押し返すしかできない。単純なクロスを入れてもターゲットがいないので苦しい。前半終了間際に獲得したPKも決められず、流れも引き寄せられなかった。

後半

仙台は吉野と上原をそれぞれ1列下げて［5-4-1］にシステムを変更。

マルティノスがファウルを受けたあと、松岡を突き飛ばす。かなりイライラが見える。

51分、ハイボールが落ち着かないところからマルティノスがボレーで狙うも、シュートはバーにはね返された。

55分、中野のクロスをファーで樋口が合わせて4点目。仙台は前からハメに行ったが、松岡を捕まえられず、簡単に繋ぎを許した。中野のクロス精度もさすが。

仙台はインサイドに入る小屋松をまったく捕まえられない。松岡のところにも前を向かせてしまっていて、受け手も出所も塞げない。

仙台は［5-4-1］に変えたことでサイドへの対応ははっきりした一方、松岡を捕まえる選手がいなくなり、そこで起点を作られる。

63分、赤﨑、マルティノス→皆川、石原

68分、山下、林、小屋松→酒井、本田、内田

内田が3バックの左に入り、中野を左WBへ移す。2トップはそのまま入る。

69分、右サイドを崩して真瀬が抜け出してクロス。ファーで蜂須賀が合わせたがブロックされる。

石原の投入あたりから右サイドの崩しが増える仙台。中野や内田を誘い出してから真瀬が背後を取れている。

76分、真瀬のグラウンダークロスから氣田がシュートを放つも相手のブロックにあう。

76分、平岡、松下、氣田→アピアタウィア、富田、加藤

78分、仙頭→リャン

83分、飯野→島川

島川がアンカー、松岡を右WBへ。

87分、蜂須賀のヘディングを朴がセーブ。

93分、カウンターから本田が個人でゴールまで運び、シュート。ポストに当たって跳ね返ってきたボールを再度押し込みに行き、最後はこぼれ球を酒井が詰めて5点目。

鳥栖は前半から狙いどおりの展開で試合を進め、大量得点。終盤は押し込まれる時間もあったが、ディフェンスラインとGK朴を中心に防いだ。交代で選手が入れ替わっても、それぞれのやらなければならないことは明確で、チームとしてかなり整理されている印象。

仙台は前半で完全に主導権を握られ、3失点を喫したのが痛かった。特に1点目と2点目はなんとか我慢して防げれば、もしくは前半終了間際のPKを決め切れていれば、また違ったゲームに持ち込めたのではないかと思う。後半の押し込んだ時間で点を取り切れなかったのも悔やまれる。5失点目は致し方ない。

トピックス

鳥栖

仙台戦でリャンが出場。

仙台

 34分、スウォビィクの唐突な飛び出し。

真瀬の積極的な攻撃参加が目立った。 

コメント抜き出し

（※Jリーグ公式サイトから引用）

[ 金 明輝監督 ]
立ち上がりに良い形で先制できて、自分たちのリズムでできた時間にしっかり得点できたこと、加点できたことがこの結果につながったと思います。選手たちが最後までハードワークしてくれました。

－－前後半で相手がシステムを変えてきましたが、どこで幅を取るのか、どこを突いていくのかを選手たちが臨機応変に対応できていた印象ですが。
１試合通して、すべてが自分たちの思いどおりにできたかというとそうではないので。相手もパワーを持ってやってきた中で、前半に相手がシンプルにいつもどおりの形できた中で、少し右肩上がりのような形で入ってきた。

僕らのポジションをズラしたところと、慣れるまではどうしても時間がかかるところがありますけど、後半は３バックで来て、ちょっと相手がそのままハメにきたのに対して、相手が前がかりになって、後ろが少し空いているような状況が多かった。

前半もそうでしたし、そこは引き出して背後。チームとして狙っているプレーでもあるし、ウチの選手たちは背後に走ることを厭わないので、走り合いになれば強い。最後まで走り切れる走力もある。失点しそうな場面もあったので、こういうゲームをしながら修正、反省して前に進んでいけたらと思います。

－－守って、守ってという形ではなく、自分たちのスタイルを出しながらの３戦連続完封勝利。監督としても誇らしい結果だと思いますが。
負けたとしてもこういう試合をしていれば、次は勝てるなというゲームにしたいといつも思っています。開幕当初から言っていますけど、観に来た人たちが面白かったとか、鳥栖が守る姿を見に来るわけではないので、僕たちが攻める姿、得点する姿を見に来ていると思うので、サポーターの思いを乗せて選手たちが表現してくれたと思う。

でき過ぎなくらい、いまは良いんですけど、締められるところはしっかり締めないと、「次で足元をすくわれる」という言い方はおかしいですね、僕たちはチャレンジャーなので。何も勝ち得たこともないし、一戦一戦、目の前の相手にしっかり戦う。それだけをベースにやっているので、おごることのないチームだと思います。足元を見つめて戦いたいと思います。

[ 手倉森 誠監督 ]
ゲームを通じて、向こうがゴールというものに対してはすべてうまくいきました。こちらはすべてミスしてうまくいかなかった。「これが勢い。自分たちもそれを取りにいけるようにやり続けるだけだ」という話をしました。

遠く仙台から来てくれたサポーターに、こういう大敗をしてしまったことは申し訳ありません。前節から引き続いて今節も大量失点している中で、次の１勝をしただけで何かが変わるわけではない状況でもまず１勝したいし、まずはシーズンをかけてこの敗戦の借りをしっかりサポーターに返していければ。

－－最終ラインがなかなか上げられなかったことについて。
２トップに対して２CBの１人が下りたときに１対１になっている状況で上げられないと、やはり深みにボールを入れられたら手こずってきます。ちょっと１点を取られたところで、慎重にすることを選んでしまったなという感じがします。

－－次節への立て直しについて。
「アラートさ、ゲームの入り方がいまのレベルでやっていてもかなっていないので、そのレベルを上げていくぞ」という話をチーム内でしました。それを次もアウェイなので、「次のアウェイ戦でやってみせよう」と（話しました）。