がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2021 J2リーグ第5節 アルビレックス新潟vs東京ヴェルディ メモ

 

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スタメン

 

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※東京Vは非保持時のセット

 

新潟

保持

 相手の2トップに対し、2CB+CHで数的優位を作る。追い切れなくなった場所を使いながら前進していくイメージ。

SBを動かせたら、その背後に誰かが走りこむ。

 

非保持

 [4-4-1-1]セット。ボールホルダーには1人ずつつけて、周りの選手は受け手側を潰す、もしくはコースを消す。

高が積極的に前に捕まえに行く。

 

東京V

保持

 左SBの安在を加藤の脇に動かす[3-2]ビルド。左から松橋、端戸、小池の3トップ気味でその少し後ろに井出と佐藤優。あえて数字で表すなら[3-2-2-3]のような配置に見える。

井出は中盤の外で受けることが多い。

 

非保持

 [4-4-2]セット。佐藤優をトップへ上げ、両WGはSH化。井出と加藤の2CH。保持と非保持で形が変わるため、ポジションにつくまで少し時間がかかる。

 

 CKはゾーン守備。

 

 

流れ

東京Vがかなり積極的に前からプレスを掛ける。新潟も少し慌てる対応も見られたが徐々に慣れると保持が安定してくる。

10分前後からは完全に新潟が持って試合を進める。新潟は奪われても前向きの守備に集中できている。ただ、東京Vも数回引っかけられているので、ショートカウンターのチャンスはありそう。

 

17分、相手のロングフィードのミスキックをカットしたところから新潟がカウンターを発動。堀米→本間でスピードアップし、最後は高木が仕上げた。新潟が先制。

 

21分、堀米のクロスに高木が合わせて追加点。良いプレスからボールを奪ったところから。東京Vは安在がかぶってしまい、クリアできなかった。

 

28分、東京Vが背後への抜け出しでボールを引き出してシュートまで。奥行きが作れると、新潟の守備対応も変わってきそう。

東京Vが持てる時間を作り始めた。

東京Vは飲水タイム後あたりから背後への動き出しを増やし、出しても積極的にそこを使っていく意識が高まったような気がする。

新潟は2点リードしたこともあり、少しテンションを落としたような印象。ただ、安易にラインは下げず、カウンターは匂わせられている状態。

 

37分、井出→梶川

負傷交代か。

 

39分、右サイドを3人のコンビネーションで崩して、シュートまで持ち込んだがゴールライン上でブロックされた。超決定機。

 

41分、左からのクロスに佐藤優が合わせるも枠外。枠内へ飛ばしていれば1点ものだった。

 

新潟は最初の5分こそ少し相手の出方に慣れる必要があったが、それ以降は攻守で上回った。ビルドアップも安定し、敵陣での崩しも狙いどおりできた回数も多い。守備でもプレスが機能し、ボールを取り上げられた。強いて言うなら、撤退時に背後を取られるシーンがあったのは改善点だろうか。オフサイドになったり、シュートが外れたことで助かったシーンもあった。

東京Vはハイプレスを仕掛けたが、なかなか奪えず。相手のもたつきで二度くらいショートカウンターに移れそうなシーンもあったが、ゴールまでは迫れなかった。また、ビルドアップでも新潟のプレスに苦しみ、前向きで奪われるケースが多発。失点シーンも両方とも前向きの守備で奪われたところが起点だった。

 

後半

加藤→山本

46分、自陣でのミスを犯した東京Vがカウンターを食らう。新潟は鈴木、藤原、本間で完結。最後はDFに当たったが、威力が落ちたボールは無情にもゴールに吸い込まれた。

 

52分、前向きで奪ったところから最後は島田が美しいミドルを突き刺して新潟が4点目。ヴェルディは割り切って前から行く守備で入ったが、プレスを受けるとビルドアップが安定しないのは変わらず。前進がままならないシーンが多く、失点も喫した。

 

新潟は後ろでつまりかけたら最前線の鈴木へ蹴る。意思統一ができていないと、回収されるが、イーブンの勝負に持ち込めれば起点が作れる。

 

59分、松橋、若狭→山下、福村

安在が右SBに移り、福村が左SB。山下は右WG。

交代後も新潟のペースは変わらない。敵陣や中盤で奪って一気にカウンターを仕掛けチャンスを量産する。

ただ、山下の投入により、東京Vが右サイドでスピードを上げて敵陣に入れる回数は少し増えたか。

 

69分、ロメロ→星

72分、中盤で奪ってカウンターから最後は鈴木が仕上げて5点目。気の利いたラストパス。

 

75分、鈴木、島田→谷口、ゴンザレス

78分、安在→佐藤凌

 

81分、鋭いターンからPKを獲得した高木。自身で蹴ってハットトリックを達成。新潟が6点目。

 

82分、本間、藤原→三戸、田上

 

85分、三戸がPA内で仕掛けてシュートまで持ち込むもマテウスがセーブ。

87分、プレスから相手のパスミスを誘発して、最後は三戸がシュートもマテウスに止められる。

 

93分、オープンスペースで持てた三戸が自ら運んでミドルを突き刺し、新潟が7点目。

 

 

東京Vにまったくチャンスがなかったわけではないが、新潟が攻守に圧倒し続けた。プレスがハマらず、ビルドアップでも捕まりまくった東京Vの課題は多い。いくら点を取られても、守備を固めず攻勢を強め続ける姿勢が完全に裏目に出て、メンタル的にも厳しい敗戦を喫した。様々な面において立て直しをはなるべく、次の試合で結果を出せるかどうかは非常に重要になりそう。

新潟は充実のゲーム。なんどか背後を取られる課題もあったが、前からの守備、後方でのビルドアップが非常に安定しており、チャンスを量産し続けた。7得点以上に決定機は多く、7-0でなお、内容はスコア以上だったと言っても過言ではないかもしれない。

 

トピックス

新潟

高木がハットトリック。崩しのフェーズにおいての存在感に加え、スコアも記録しはじめ、手が付けられない状態になってきた。

三戸がうれしい初ゴール。枠内シュート2本を防がれ、この日はツキがないかと思われたところでの素晴らしいシュートだった。

 

東京V

46分、山本が佐藤優GPSを直してあげる。

最後まであくまでも攻め続ける姿勢が裏目に出て大量失点。メンタルへのダメージが深くないといいが…。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アルベルト監督 ]
今日は東京ヴェルディという難しい相手との試合でした。彼らも良いサッカーを目指しているチーム。ただ、われわれのハイプレスがうまく機能していた。守備から攻撃への切り替えも、良い形で機能していた。その切り替えがこの試合のキーポイントの1つになると分析していた。

当然、試合をコントロールしたい部分もある。落ち着いてボールと試合を支配する時間帯もあると同時に、攻守の切り替えからの素早いカウンターアタックもわれわれの狙いだった。
今日のようにすべてがうまくいく日が、時にはある。一方、対戦相手はなかなか物事がうまくいかない日があり、それが重なると、時にはこういう結果になる。

いずれにしても、今日の対戦相手の東京ヴェルディを、とてもリスペクトしている。そして今日、スタジアムに訪れてくれた11,000人近いサポーターに、この場を借りてあらためて感謝したい。多くの人々に囲まれてプレーできたことをとても誇りに思う。

ただ重要なのは、われわれはまだ何も成し遂げていないということ。まだ5試合しか戦っていない。あと37試合残っている。道のりは、まだまだ長く残されている。当然、良い時期もあるでしょうし、辛い時期も待ち受けていると思います。

 「すべてがうまくいく日」という表現がすべてを物語っている。攻守において完勝だった。

[ 永井 秀樹監督 ]
素晴らしい新潟さんを相手に、われわれのサッカーをどれだけできるのかというところで、前半に関してはそんなに悪くなかったというふうに感じています。

失点のところは、前回もそうですが、マイボールからわれわれが攻撃に移るときに良くない失い方をする、そのままカウンターぎみの失点につながるのは良くないところ。今週1週間、悪い失い方をしないこと、ボール循環のところをかなり時間をかけてやってきましたが、ボールを受けることを怖がっているように感じました。そこは怖がらずにボールを受ける、渡して受ける、循環させてハーフウェーラインを越えていくことに、自信を持ってやっていかないといけないというのを感じました。

後半も、大変悔しいですが、自分たちのミス絡みからの失点を繰り返す。良くない失い方から失点をするという後半だったかなと思います。

アウェイの新潟まで、われわれのために気持ちを込めて生活の一部を犠牲にしながら、パワーをくれて、最後の最後まで声援を送ってくれたファン・サポーターの期待を裏切ってしまった。ファン・サポーターの皆さんの応援に応えることができなかったことが、非常に申し訳ない。大変くやしく思います。もう一度、この1週間で必ず巻き返したいと思いますし、そのための時間にしたいと思っています。また、前を向いていきたい。

ボールを持てるには持てる時間もあったが、安定して前へ運べず、ロストすれば即シュートまで持ち込まれる流れが頻発した。「前を向いていきたい」とあるように、いかに次へ切り替えられるかが重要になりそうだ。

2021 J1リーグ第5節 アビスパ福岡vs鹿島アントラーズ メモ

 

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スタメン

 

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福岡

保持

ボックスビルドで両SBは高く押し上げる。トランジションはSBのスペースが空く。

SHを内に入れ、縦パスをスイッチに中央でのコンビネーションから打開を図る。

両SBからは低めのクロスを積極的に入れる。

 

非保持

 重廣がボールサイドのボランチを捕まえる。徳島戦後半と同じ守り方。

SBが空けたスペースはボランチがスライドして埋める。特にサロモンソンの場所をカウエが埋めることが多い。

最終盤は[5-4-1]にしてゴール前のスペースを埋める。

 

鹿島

保持

[4-2]ビルド。

  エヴェラウドがいるので、アバウトめでもクロスを上げていく。

数的不利になってからはアラーノや松村の推進力を生かして敵陣へ入り込む。

 

非保持

 [4-4-2]セット。

2トップを2CBにあてて、じわじわと押し上げて蹴らせる。

 退場後は[4-4-1]セットで撤退。1トップ脇から運ばれるのは許容し、[4-4]で場所を埋めることを優先。

染野の投入後からは少し前でサイドを制限するプレスを掛け始めた。

 

流れ

 45秒、いきなり左サイドを突破した志知から吉岡。合わせきれなかったが、早速チャンスを作った福岡。

 

鹿島のボランチが下りると重廣が立ち位置を迷う。

 

序盤は三國へのロングボールも使いつつ、セカンドを回収できていた福岡がペースを持っていたが、徐々に鹿島がボールを握って敵陣へ入り始める。

 

飲水まで互いにゴール前のシーンは少なく、まだチャンスはほぼない。エヴェラウドと村上がハイボールで競り合うシーンくらい。

 

26分、和泉が負傷。もも裏を抑えており、筋肉系の模様。

和泉→アラーノ

アラーノが右、荒木が左へ。

 

34分、荒木がゴール前でシュートを放つも、GKの正面へ。

36分、右を抜け出そうとした三國に対し、関川が足裏を見せてファウル。一発退場。ザーゴ監督も苦笑い。

鹿島は押し始めていただけに、もったいない。良い流れを断ち切る1プレーになってしまった。

 

40分、CKからニアで宮が合わせるも角度がなくなり枠外。

鹿島は三竿がCB、土居を右SH、アラーノをボランチに下げ、[4-4-1]で応急処置。

数的優位になった福岡がボールを持ち返し、敵陣へ押し込む。相手が1トップになったことでCBがフリーになり運べる。そこからサイドを使いながら前進し、クロスを入れる。

 

鹿島が徐々にペースを握り、ゴールへ迫り始めていたが、関川の退場で状況は一変。福岡が敵陣でのプレータイムを増やし、徐々に深いところまではいり始めている。スコアレスでの折り返しとなったが、鹿島はどのように押し返すか。エヴェラウドがいるので、ゴール前へボールを送り込む回数を増やしたいが、どうやってボールを奪うのか。

福岡は純粋なFWが不在のまま三國へのクロスに希望を見いだすのかどうか。また、数的優位になり、自由にボールを持てることで重廣をトップ下で使ううまみが減っているが、そこはどう考えるか。

 

後半

福岡、吉岡、カウエ→山岸、金森

鹿島、荒木、永木→レオ・シルバ、犬飼

重廣をボランチへおろし、攻撃的な選手を前に増やした福岡。数的優位によりボール保持の安定は保証されたので、より点を取れるメンバー構成にシフトチェンジ。

鹿島はCBを本職の選手に戻し、1人で多くの仕事がこなせるレオ・シルバを投入して、馬力を増やす狙いか。

 

後半も立ち上がりから福岡が攻め込み、チャンスを作る。ボランチを含めたボール回しで少しずつ前進し、中央でのコンビネーションから打開を図る。

両サイドからのクロスも質が高く、可能性を感じる攻撃が続く。

 

犬飼が入ったことでシンプルなロングボールをより跳ね返せるようになった。三國だけではキープできない。

 

56分、スローインからすらして三國のボレー。シュートは沖の正面へ。

57分、福岡のちょっとした処理ミスから鹿島がチャンス。左からシュートを放つもDFに当たり枠外へ。鹿島はこういうチャンスを仕留められれば勝機が出てくる。

 

63分、石津→田邉

鹿島はセットプレーには強さがあるので、CKの数を増やしたい。

 

66分、土居が途中で走るのをやめて座る。もも裏を気にしているので筋肉系の負傷か。

土居→松村

69分、ワンツーで左を抜け出した田邉からクロスが入り、金森が合わせるもシュートは沖の正面。惜しいシーンにはこぎつけているが、ネットは揺らせない福岡。

 

71分、三國→輪湖

輪湖が左SHに入り、田邉がトップ下気味の位置へ。

 

73分から鹿島がセットプレーのチャンスを連続で作り、ゴールへ迫る。

78分、エヴェラウドのFKは壁に当たり、その後のチャンスもオフサイド

78分、エヴェラウド→染野

 

82分、左からのクロスのこぼれ球を三竿がミドル。枠内へ飛んでいたが村上が好セーブ。

73分あたりから10分間は完全に鹿島の時間になる。染野で片方のサイドに寄せて奪う。左の松村の推進力で陣地回復。

 

84分、サイドからのクロスの落としを金森がボレーでゴールへたたきこんだ。鹿島の攻撃を耐えた後に貴重なゴールを挙げた。

 

88分、重廣→グティエレス

田邉を下ろして[5-4-1]セットに変更。

 

90分、松村の突破から中で犬飼が合わせて同点に追いつく。

VARとの長い交信を経てオンフィールドレビューを実施。ゴールの前に松村がサロモンソンを倒したプレーを流していたが、見直した結果ファウルの判定になり、得点は取り消し。最初は主審が見た上でノーファウルと判定されたので、鹿島側としては納得しにくい判定かもしれない。

 

鹿島は両CBを上げるなど、攻勢を強めてゴールに迫ったが福岡もぎりぎりのところでしのいで逃げ切った。福岡は数的優位になってからチャンスを作った中で決め切れず、70分ころからは押される時間を作られたが、そこを乗り切った後に得点を奪えた。

鹿島は良い流れができ始めた前半で点が取れず、関川の退場で完全に流れが一変。終盤はゴールを奪えそうなチャンスもあったが、得点取り消しも含め、あと一歩足りなかった。

 

 

トピックス

福岡

FWに離脱者続出で三國がFWに。ボランチも手薄な中で重廣をトップ下起用。

金森が「恩返し弾」。2戦連発。 

 

鹿島

和泉が筋肉系のトラブルで交代。

リーグ戦初スタメンの関川が前半に一発退場。

 土居も筋肉系のトラブルで交代。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 長谷部 茂利監督 ]
今日は入りのところで失点をせず、前半を無失点で抑えてハーフタイムには選手に、1つ階段を上がったと、またそこから0-0で推移する中でどこまでいきたい、という話をしました。鹿島さんに1人の退場者が出たことで自分たちがもっともっと効率よくボールを動かしてシュートにまで行く形を作ろうとハーフタイムに指示を出しましたが、うまく相手をはがすことができなかった中で、最後の最後に得点を決めることができました。非常に良かったと思いますし、これが勝負だなと思います。また、1対1のところ、セカンドボールの取り合い、球際の戦いのところでは多くの回数負けていたと思うので、そこはわれわれの課題かなと思います。

--三國 ケネディエブス選手を1トップで先発起用した狙いは?
彼の持っているFWとしての能力をチームに提供してほしいということで、守備面もまた攻撃面も良いものを持っているので、そこでセットプレーも含めて点数を取れたらなという思いと、守備のスイッチを入れてもらおうと。久しぶりのFWでのプレーでしたが、よくやったと思います。

--三國選手の先発起用に交代策もハマり、思いどおりに進んだ試合だったのでは?
プランどおりではありましたが、レッドカードに関してはプランに入っていませんし、球際のところで負け続けたというか、相手のほうが素晴らしかったというところは想定外でした。そこで戦っていかないと、時々勝つ、引き分け以上と、そういうことを繰り返していかないとゲームとしては苦しくなっていくなと感じています。ただ交代で出た選手、もしくはそれまでの選手も役割はまっとうしてくれて勝利に貢献してくれたと思います。

 我慢するところは我慢、そして数的優位になってからはハーフタイムに攻撃的な采配に切り替えるなど、ゲームプランと交代の切り方に勝ち筋を見いだせているように見えた。「0-0で推移」させながら、勝負所で決め切る戦いができた。

[ ザーゴ監督 ]
前半は相手のやりたいことを抑えることができたと思います。ただ、10人になってから状況が苦しくなりました。ハーフタイムで修正をかけて、その中からミドルシュートペナルティーエリア内のシュートはありました。残念ながら相手にとって1回目のチャンスを決められてしまい、予想しなかった敗戦になってしまった。勝点3は失いましたが、収穫もありました。今後のシーズンに向けて選手たちの意欲やあきらめない姿勢が見られた。選手たちを称えたいと思います。

--前半と後半にアクシデントがあった。アクシデントが続出した理由については?
最善の注意を払いながらメンバー構成を徹底していますが、シーズン序盤で体ができ上がっていない状況でこれだけの試合が組まれているので、そこでローテーションすることを考えてやってきました。連続して同じ選手が出るということは危険かなという思いもあったのですが、そういう日程なのでやっていくしかない。彼らがケガをすることは予想外でした。限られた人数でやり繰りしていくしかない。若い選手もいますが、シーズンを通してちゃんと育ててから試合出場を考えていきたいと思います。まずマネジメントしていきたい。リカバーして次の試合に向かっていきたいと思います。

--次節・名古屋戦への意気込みは?
先週のサンフレッチェ戦に比べたら1日リカバーする時間がある。いまはまずリカバーすることしか考えていないです。誰がプレーできる状態にあるのかをまず把握しないといけないし、あとは失った勝点3をホームで取り返すことをしっかりやっていかないといけない。まずリカバーしてピッチに立てる選手を見極めて戦っていければと思います。

徐々にリズムをつかみはじめ、「前半は相手のやりたいことを抑えることができた」が、関川の退場は当然想定外。そこからは苦しくなった。ただ、その中でも終盤にチャンスを作り出せたのはさすが。レオ・シルバや松村ら、個人で距離を稼げる選手が効いたのも大きかった。

2021 J1リーグ第4節 清水エスパルスvsサガン鳥栖 メモ

 

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スタメン

 

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清水

 

保持

[3-1]ビルドではあるが、立田がややSBっぽい位置取りをするので[2-1]+立田みたいなニュアンスに見える。

前に出てくる仙頭の背後に鈴木唯がもぐる。比較的時間を得やすい。

 

非保持

 中山がいつもより低くWB気味。[5-3-2]寄りのシステム?

2トップの背後を狙う選手は鈴木唯が前に出てにらむ。

カルリーニョスはアンカー位置の選手をマンマーク

 IHは2トップ脇に出てくる相手CBと背後にいるIHの両方を見なければならず、やや忙しそう。

アンカーのヘナトがボールサイドで浮く選手を捕まえに出る。 

 

鳥栖

保持

 2CBと松岡がメインでビルドアップ。中野はSBロール。

 松岡が下りたら、アンカー位置には仙頭が入る。

 

非保持

 [5-3-2]セット。

 右CBの立田には仙頭が縦スライドで対応。

 

 

流れ

鳥栖が持って清水が受ける時間が長い。清水は奪いに行かず、2トップ、IHがかなり丁寧にプレスバックを行うことで穴を開けない守備。特にIHはかなり動かされるので、途中交代が前提のようになっていても不思議ではない。

 

 26分、清水が中盤で奪ったところからカウンター。最後はサンタナカルリーニョスでネットを揺らしたが、わずかにオフサイド

鳥栖は松岡を最終ラインに下ろすビルドアップが少しずつ増えてきたような印象。

 

30分、清水は取り返してもロングカウンターを打てる雰囲気はあまりないので、点を取るなら奪うポイントを前にするか保持する時間を伸ばしたい。ただ、フリーでのシュートは許していないので、リスクをおかさないのであれば、最悪無失点で折り返せれば悪くはない。

鳥栖は切り替えの早さでも上回り、ロスト後の回収もスムーズに行えているので、持って押し込んでいく時間を作り続けたい。

 

 40分、鳥栖が左サイドで動かしてから山下へのクロス。権田が軽快な動きでキャッチ。権田はかなり体のキレが良さそう。

 

鳥栖がボールを持って主導権を握れていたが、清水も被決定機はおそらくなかった。鳥栖としてはこのままの展開で事故を起こしに行けばいい、清水はゲームを落ち着かせながら無失点で折り返すミッションは達成できたので、勝ちにいくのであればどこで変化をつけるのか。

 

後半

 50分、清水が相手に蹴らせたところからカウンター。ヘナトが素早く縦につけてサンタナPA内に進入したが、シュートはしっかり打ち切れず。前からの守備を良い攻撃につなげられた。

 

52分、林が獲得したFKから樋口→ファン・ソッコで惜しいシーン。前で被ったので、うまく合わせられなかった。

 

後半は清水が持つ時間を増やした。

56分、林のシュートを権田が好セーブ。鳥栖は前プレから奪ってカウンターを仕掛けられた。

 

57分、鈴木義からのフィードに中山が抜け出すもシュートまでは持ち込めず。「前プレにきたら一発でひっくり返せる」ところを見せられた。

 

61分、林→本田

63分、ヘナト、鈴木唯→竹内、後藤

ヘナトは軽い負傷の雰囲気。

 

鈴木義→原からワンタッチの浮き球でサンタナへ送るパターンが非常に多い。

 

71分、河井、サンタナ→中村、ディサロ

中央プロテクトが多かったサンタナに代わって運動量豊富なディサロが入ったことで、相手の最終ラインへは2トップだけで見られるように。3センターが無理に前へ出る必要がなくなった。

 

74分、樋口のミドルがバーを直撃。権田が少し触っていたか。

 

ディサロをシンプルに狙うロングボールも多い。

 

78分、CKから鳥栖が決定機も権田がセーブし、ポストをたたく。

鳥栖が良い形を作ってシュートまで持ち込む時間が続いている。清水は我慢の時間。

 

82分、カルリーニョス→西澤

中村を2トップにいれ、西澤をIHに。

83分、右サイドで密集を抜け出してからバイタルで仙頭がシュートも権田がファインセーブ。権田は好セーブ連発。

 

88分、山下、小屋松→酒井、大畑

 

最終盤、清水は押し返せずに厳しい時間が続いたが、全体で我慢しきって引き分け。サンタナのフィジカル、カルリーニョスの俊敏性がなくなると、個人でポイントになれる場所がなくなった。ただ、2トップが積極的にプレスバックを行って、中央を埋めることで守備もいくらか安定したともいえる。最終ラインが守り切れなかったところは権田が止めてカバーした。

鳥栖は終盤は押し込んだだけに、1点取って勝ちたかった。守備に関しても前からのプレスが機能し、自陣で受ける時間をかなり減らせたのは大きい。3ポイントは手にできなかったが、攻守において内容への手応えはありそう。

 

トピックス

権田、原、ファン・ソッコなど、古巣対決が多かった。

清水

 立田が短髪になった。

 57分、鈴木義から中山へのスーパーフィード。

63分、ヘナトが負傷。自分で歩けていたので重症ではなさそう。

いつもと逆の左サイドということもあってか、原のタッチが少し乱れる回数が多いような印象。

 

鳥栖

保持では空いた場所を使いながらビルドアップを安定させ、守備でも高い位置から制限をかけ、自陣で受ける時間帯を減らすアプローチができた。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ロティーナ監督 ]
勝点1でしたが、「満足している」と言わなければいけないと思います。調子が良く、自信を持ってプレーしている鳥栖という相手との試合で、われわれは後半最初の20分だけは良い時間帯がありましたが、それ以外は鳥栖の時間帯だったと思います。その中で良い守備をすることと、エラーをしないことというのを90分間続けて勝点1を取れたという内容だったと思います。もちろんわれわれはよりボールを持って攻撃をしたかったのですが、難しい相手でそれができない試合になりました。

--片山 瑛一選手の状態について。また彼の離脱で3バックにしたのか?
少し大きめの筋肉系のケガで、しばらくはプレーできない状態になると思います。3バックを併用したことは片山の離脱は関係なく、プレーシーズンから3バックを併用するということをやっていて、この試合が初めての試合になりました。われわれは1つのシステムだけでなく、いくつかのシステムを併用していこうと思っていますし、試合の必要性に応じて、システムを使い分けられるようなチームになれたらと思います。

--3バックで挑んだ今日の守り方についての印象は?
守備に関してはトレーニング時間も短かった中で、この試合にこのシステムが必要だと思い臨みました。プレスのところで、少しうまくいかないことがあったと思います。新しいシステムだったので、後半修正して、それによってよりボールを奪って相手陣地でプレーすることが後半の最初の20分はできたと思います。そのあと、選手が交代した中で、また後ろに下がってしまうという状態になりました。全体的により向上していく必要があると思うし、この守備のところでズレが起きたことは選手を責めるつもりはないですし、時間がない中でしっかりと戦ってくれたという評価をしています。

--権田 修一選手の働きについては?
彼が偉大なGKであることはみんなが分かっています。権田のほかにもわれわれは素晴らしいGKを有しています、永井(堅梧)も大久保(択生)もトレーニングマッチで素晴らしいパフォーマンスを見せています。いまのところ権田が出ていて、彼は勝点をチームに与えてくれるGKだと思います。今日の勝点1というのは、彼の働き、貢献が大きかったです。そういうGKがチームにいることというのはとても良いことだと思います。

「後半最初の20分だけは良い時間帯がありましたが、それ以外は鳥栖の時間帯だった」。まさにそのような印象のゲーム。「よりボールを持って攻撃をしたかった」が相手の守備の穴を突くのはなかなか難しかった。「今日の勝点1というのは、彼(権田)の働き、貢献が大きかった」とあるように守備陣のがんばり+権田のセーブでとった勝点1と言える。片山は前日に負傷を負っていた模様。

 

[ 金 明輝監督 ]
アウェイに来て、選手たちは僕たちのやりたいことを表現してくれたと思います。相手が普段とは違って、ウチに合わせた戦術、システムを使ってきた中で、堅い守備をこじ開けるまでには至らなかったということで、次に向けて、また反省していきたいと思います。

--チャンスはありましたが、金 明輝監督がよく言っている「相手のゴール前で事故を起こす」形は少なかった印象です。清水が右サイドの中山 克広選手のところで特徴を持たせた守備を展開してきましたがその影響は?
そのへんも含めて、映像を見直さないといけないですけど、単純にクロスが少なかった。5枚並べられてスペースを消された中でも、後半に入ったときにもう少しクロスを多くして攻め切ろうという話はしたんですけど、選手たちの温度的に中が空いていたから中に行ってしまったのか。何度かシュートを打てるシーンもありましたけど、そういったところも含めて、精度を高めないといけないと思っています。

--開幕の湘南戦もそうでしたが、相手が戦術を合わせてきたときにこう着する状態というか、クロスを抑え込む守備をしてくる傾向があると思います。戦ってみて感じていることは?
必然的に外に人がいるのでああやって中を切り崩すシーンがたくさんあった。あまりネガティブではないです。クロスを上げさせたくないから相手は5枚にしているわけで、それに対して無理やりクロスを上げても中には人がいる。もう少し、中の崩しができればおのずと外が空く。クロスだけにはこだわっていないです。相手のアンカーの脇やCBの前だったり、そこでスペースを見つけてボールは入っていたので、ラストの質。当然、クロスも必要ですし、織り交ぜながら攻めないと、単純にクロスを上げても相手は高さもある。相手が合わせてきた時点で相手はやったことがないシステムなので後手を踏むのは分かっているし、僕たちは変わらずにやり続けるだけかなと思っています。

--中の攻略はできている印象でした。2シャドーを有効的に使いながら深みと幅を使えていたかなと思いますが。
結果的にシュートを、決定機ですね。しっかり打てるシーンをたくさん作らないといけないし、中の攻略と言ってもこれくらい引かれてしまうと正直、川崎Fでも厳しいと思う。一概に僕らの質が低いかというとそうではないと思うし、川崎Fだったら崩しているのかもしれないですけど、これはこれで清水さんのやり方だと思うのでネガティブではない。こういう状況に持っていったことを評価したいし、次につながっていくゲームではないかなと思っています。

「ラストの質」にいくらかの課題はあったが、「やりたいことを表現してくれた」内容ではあり、「次につながっていくゲーム」ではあった。

2021 J1リーグ第4節 横浜F・マリノスvs浦和レッズ メモ

 

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スタメン

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横浜FM

保持

 [4-2]+マルコスでビルドアップ。流動的ではあるが、マルコス以外はベースポジションから大きく離れる印象はない。

エウベルも仲川も外に張っているというよりは、内に位置どったところから外に抜けていって深さを取る。

 

非保持

[4-2-3-1]セット。明確にハメに行きたいときはマルコスを1列あげてプレス。

前田のチェイシングで全体のスイッチを入れる。 

 

浦和

保持

 2CB+2CHのボックスビルドに宇賀神と小泉のサポート。山中は高い位置へ上がり、外中使い分け。

岩波から左へ送るフィードが飛ぶ。

汰木のコンディションが良さそう。彼がはがせると必然的にチャンスが作れる。

 

非保持

 [4-4-2]ブロック。序盤はテンション高く、前から激しく追ったが、徐々に落とし、ハーフウェイラインくらいに1stラインを設定。

 

 

流れ

中盤での激しい攻防が繰り広げられる立ち上がり。

2分、より深いところまで進入できていた横浜FMがダイレクトにゴールへ迫り、仲川→前田で先制。

 

浦和のバックラインが前田のプレスにかなりてこずっている。横浜FMはハイインテンシティー で入り、完全に主導権を握る。

横浜FMの自陣ビルドアップに対しては浦和もかなり強めにプレスを掛ける。横浜FMは全然にスピードがあるので、そこまで届けられれば効果的にゴールへ迫れる。ただ、安定してプレスを外せてもいないので、浦和にもショートカウンターのチャンスは訪れそう。

 

10分あたりから横浜FMのテンションが少し下がる。準備が整えば前から追うが、スプリントを繰り返しはしない。

浦和は徐々に横浜FMのプレスを外せるようになってきた。ギリギリまで蹴らず、CBとボランチを中心に回しながら外す。

 

18分、汰木の左足ミドル。枠外だったが、可能性を感じるシュートだった。

後ろから上がってきた岩田がシュートを放つも西川がセーブ。

 

22分、ティーラトンが負傷。24分、飲水明けに小池を投入し、そのまま左SBへ。

25分、前田のチェイシングから全体のプレススイッチを入れ、深いところで奪ってからそのままショートカウンターを完結。仲川の落としから前田が2ゴール目をゲット。

浦和は意識高くつなぐことにこだわった結果が失点につながった。2点目を奪われるまでにも伊藤敦のところで食われるシーンがあり、ここは明確に狙われている雰囲気。

 

27分、中盤での奪取から一気にスピードアップし、仲川がシュート。枠内へ飛ばすも西川が好セーブ。

 

33分、浦和の攻撃をはね返した横浜FMが一気にカウンター。前田が1人で完結させたが、シュートは枠内へ飛ばせず。

 

37分、バックパスを前田がさらってショートカウンター。最後はエウベルの頭にうまくヒットせず。

浦和がつなぐ信念を曲げないので、横浜FMのプレスがハマったときはガンガンカウンターが決まる。

39分、杉本が抜け出してシュートを放つが、オビが好セーブ。

40分、小泉がハーフスペースを抜け出すが、折り返しは中で合わせられず。

42分、カウンターから仲川がシュートまで。

ややオープン気味な展開で、両チームがゴールへ近づく。

左を攻略し始める浦和。明本のシュートは惜しくも枠外。

 

浦和のほうが支配率は高かった前半だが、よりゴールへ迫れているのは横浜FM。高い位置でのプレーを続け、ショート&ロングカウンターを決めまくった。浦和はボールを持つ意志が強く、低い位置から丁寧に繋ぎに行くが、相手のプレスをもろに食らう場面が目立った。ただ、前半の終盤には左サイドを攻略し始めていた。そこで1点を返せていれば、後半に向けて勢いを増せたが、そこまでうまくはいかず。横浜FMは押し込まれたあとの守備に少し不安が残る中での折り返しになった。

 

後半

阿部、伊藤敦→金子、田中

小泉と金子のボランチコンビ。明本をトップに移し、田中を右に入れる。

保持時は杉本が少し下がり目で明本が背後を狙うといった縦関係。

 

54分、縦に速い展開からマルコス→小池で3点目。浦和はサイドのスペースがぽっかり空いており、そこをあっさり使われた。このシーンの前にもCBの脇のスペースを簡単に使われており、全体のバランスが悪かった。

 

61分、仲川、マルコス、前田→水沼、渡辺、オナイウ

65分、杉本、汰木→伊藤涼、関根

66分、全体で連動したプレスからショートカウンター。最後は渡辺がシュートを放ったが、惜しくも枠外。

浦和は奥に選択肢を作れないシーンが多く、1つずつ剥がしていってもどこかで詰まる。

 

 72分、エウベル、伊藤涼と両チームが惜しいシーンを作る。浦和はロストすると一気にシュートまでいかれているのが少し気になる。

浦和はボランチ2枚がフィルターとして機能しておらず、山中も戻り切れないので、特に左サイドは大きな穴ができる浦和。横浜FMはカウンターから面白いようにチャンスを量産する。

 

終盤も攻守に横浜FMが圧倒して終了。浦和はシーズンを戦うと考えたときに、目指すゴールへ近づくためのアプローチとして志高く繋ぐのは間違っていないが、それゆえにプレスに食われまくった。この完敗を持っても続けることができるかどうか、は今後への重要なポイントになりそう。

横浜FMは前半終盤あたりは相手のビルドアップに後手を踏むようなシーンもあったが、選手交代を行いながらエネルギーを足し、プレッシングの質を落とさずに戦い続けた。カウンターもバンバン決まったが、作ったチャンスと比較して得点が少なかったことは反省点と言えるかもしれない。

 

 

トピックス

横浜FM

 22分、ティーラトンが負傷。もも裏を抑えて倒れ込む。

 

浦和

杉本の髪が短くなった。

21分、汰木ののらりくらりからの鋭いターン。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アンジェ ポステコグルー監督 ]
良いゲームができました。ハードワークをして前からプレスに行き、全体の意識の高さも感じられましたし、自分たちのサッカーを見せられました。もっと得点を取れた部分はありましたが、パフォーマンスには満足しています。選手たちはよくやってくれました。

--前田 大然選手が素晴らしい活躍でした。彼がチームに与えている影響を教えてください。
彼はハードワークをしてくれる選手の1人です。素晴らしいプレスをしてくれることで、チーム全体を助けてくれています。FWとしていいエリアに入り込めるのも彼の特長です。去年は途中に加入したこともあり、なかなか練習できず、自分たちのサッカーを理解するのが難しかったのですが、今年はプレシーズンから準備し、自分たちのサッカーへの理解が深まっていると感じています。ハードワークをした結果、ゴールがついてきているので、それもチームの助けになっています。

--マルコス ジュニオール選手の攻守の切り替えをどう評価していますか。
試合ごとに彼は良くなっています。マルコスのような選手がハードワークすることで、他の選手の助けになっています。彼は加入3年目ですが、止まっているわけではなく成長し続けていますし、強さを身につけています。ただ今日は彼だけでなく、全員からチームのためにハードワークをして戦う姿勢が見られました。今季は交代選手も含めてプラスの力を発揮してくれています。これからも昨年に比べてよりアグレッシブさを出せるように戦っていきたいです。

 この試合で触れるべきはやはりプレッシング。スピードのある前田がスイッチを入れ、そこから全体が連動できたプレスには満足だったようだ。「もっと得点を取れた部分はありましたが」というように6,7点くらい取れるチャンスはあった。

[ リカルド ロドリゲス監督 ]
全体的に試合を通して彼らのほうが上回ったという印象です。3失点以外にもチャンスを作られてしまって、彼らのほうが本当に上回っていました。ただその中でも、われわれもうまくプレスを掛けられたり、ボールを握れるような良かった時間ももちろんありました。チャンスを作ってゴールに迫るシーンもあったので、今後そういったところを改善していければと思います。

後半は相手にとどめを刺された形になってしまったので、最後のほうは難しい時間帯になってしまいましたが、自分たちの目指すところやアイデンティティーの積み重ねでもあります。まだまだ自分たちが目指すところ、彼らを上回るにはやるべきことがたくさんあると思います。

--立ち上がりのプレスに面食らってしまったように見えた。そういったときに1回大きく蹴るのか、もっと速くつなぐべきなのか今後はどう考えるか。
中盤の支配を高めるには両方必要だと考えている。裏への動きを増やして相手を下げさせるか、速くボールを動かして速いプレスを突破するか。その両方を組み合わせていかないとなかなかこういった相手を倒すのは難しい。なので、どちらも改善点として取り組むべきものだと思う。ただ次の試合への準備期間も長くはないので、いきなり改善することは容易ではないが、1つずつ積み重ねながらやっていきたい。

-- 次節に向けて、どのような準備をしてどのような試合にしたいか。
まずはしっかりと体を休めて、連戦4試合目になるのでしっかりと戦えるように、最大限の休みを入れて臨んでいければと思う。また札幌の分析も進めていきたい。ただやはりホームなので、勝点3を取るために何をすべきなのかを洗い出して臨んでいきたい。

確かに前半の中では「チャンスを作ってゴールに迫るシーンもあった」。ただ、後半の早い時間に「相手にとどめを刺された形になってしまった」ので、メンタル的にも難しいゲームだったはず。後半開始から明本をトップにしたのは「裏への動きを増やして相手を下げさせる」狙いがあったのかもしれない。

 

2021 J1リーグ第4節 ヴィッセル神戸vs名古屋グランパス メモ

 

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スタメン

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神戸

保持

 [4-2]ビルド。山口はアンカー位置で、安井が右側に開いたり下りたり。

 佐々木は内に入る。下りて受けにくることも比較的多い。

 増山の個人での推進力。スペースがある状態で受けられれば、ぐいぐい進んでいける。

大﨑の運び、フェルマーレンロングフィード

 

非保持

 [4-4-2]セット。ライン間で受けられたときの囲い込みはかなり速い。

2CBはゴール前に残る。高さがあり、単純なクロスでシュートに持ち込むのは難しそう。 

 

名古屋

保持

 [4-2]ビルド。ベースポジションは大きく崩さない。SB→SHでSHの個人の能力で打開を図る。

  

 

非保持

 [4-4-2]セット。極力ラインは高く保ち、機を見て2トップでスイッチを入れていく。

 

 

 

流れ

互いにサイドを起点に前進する。ラインは高く保つが、奪いにいくまでのアクションはかけない。

 8分あたりから両者ともに、奪いに行くスイッチを入れ始めた。システムがかみ合うので、1対1での優位を作れないとなかなか前進できない展開が続く。また、ボランチのポジショニングが大事になっている。

 

13分、神戸のビルドアップをハメに行った名古屋が前向きで奪い、稲垣がGKと1対1を迎えるが前川が落ち着いた対応で防いだ。1点ものの好プレー。

両チームとも、ライン間での囲い込みが相当早い。

 

18分、稲垣のスーパーミドルで名古屋が先制。増山は好守備で吉田豊からボールを奪ったが、その後のパスミスが軽率だった。

 

25分あたりから、リードしていることもあり、名古屋はライン設定が低くなった。2トップがスイッチを入れて奪いに行くシーンもほぼなくなった。

 

30分くらいからは神戸が持って攻める時間を増やす。名古屋は徐々にラインが下がっていくが、中央は固められており、シュートを打たれるシーンは少ない。神戸は左で前進して右へ届ける流れができているが、大外で浮くのが山川だとクロス精度が足りない印象。

 

43分、名古屋がCKからサインプレーで稲垣がミドルも枠外。 

 

 

両チームともにチャンスというチャンスが非常に少ない締まった試合。スコアが動いてからは神戸のほうが持つ時間を増やしたが、相手ゴールに迫れたシーンは作れなかった。名古屋はもう少しカウンターを打てたら、もしくはボールを持ってコントロールできればもっとラクに運べそうだが、受ける展開でも守備が崩れる雰囲気はあまりないので、悪くはない前半。神戸はミスによる失点が悔やまれる。

 

後半

安井、佐々木→サンペール、井上

神戸は立ち上がりから積極的にボールを奪いに行く。丸山のところで内側から寄せていって蹴らせる。

 サンペールがアンカー位置、井上が中央サポートのビルドアップ。

 

52分、井上の左足ミドル。枠内に飛ばしたが、ランゲラックの守備範囲内。

神戸が持って、ミスしたらすぐにプレスバックで取り返す、という良い時間帯が作れている。ドウグラスも精力的にプレスバックを行うなど、切り替えの意識はかなり高い。

 

58分、シャビエル、齋藤→柿谷、相馬

 

63分、山川、増山→初瀬、古橋

初瀬が左SB、酒井を右SBへ。

押し込めている時間がかなり長くなっているので、敵陣でのクオリティーを高める交代。

名古屋は交代も行ったが、流れを変えられない。守備が崩れていないとはいえ、もう少し自分たちの時間帯を作りたい。

名古屋はSHが前に進出してプレスを掛ける形をかなり減らした。前は2トップだけで制限をかけ、後ろの[4-4]はスペースを消すことを優先。

 

 

76分、長澤、山﨑→米本、前田

 

79分、前プレからのショートカウンターで名古屋が久しぶりにチャンスを作ったが、前川がセーブ。決定機。

82分、井上がFKを獲得。初瀬が蹴るが枠外。ランゲラックは一歩も動けなかった。

85分、サンペールが危険なタックルでファウル&警告。マテウスのFKは前川の正面。

88分、マテウス→中谷

システムを[5-3-1-1]気味に変更。

神戸はフェルマーレンを上げてパワープレーに。

 

後半は終始神戸がボールを持ち、攻める展開が続いたが、決定機という決定機は作れずに、最後まで名古屋が1点を守り切った。名古屋は受ける時間が続いた中で、運動量もそこまで落ちず、長い時間隙を見せることも少なかった。

神戸は初瀬や古橋を入れて攻勢を強めたものの押し切れず。相手に主導権を渡さず、攻撃的な交代の裏面を突かれなかったことはよかったが、それ以上に1点が遠かった。

 

トピックス

神戸

7分、佐々木の高速プレスバック。

24分、増山の推進力。

 

名古屋

稲垣のスーパーミドル。2試合連続ゴール。

56分、マテウスの守備。酒井から完璧にボールを奪う。 

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 三浦 淳寛監督 ]
非常にもったいない試合になった。特に前半は失点したシーンも含めて不用意なミスパスからピンチになったと思うが、もっとしっかりと基本的なところを修正する必要がある。後半に関しては、1試合通して完全にペースはわれわれが握っていたと思うんですが、守備を固めた相手を崩すところに関しては課題が残った。すぐ試合がありますから修正して次に挑んでいきたい。

--前半の安井 拓也選手や佐々木 大樹選手の立ち位置について。
無駄なロストがちょっと多かったかなと思います。立ち位置は考えながらとっていたと思うが、そこで普段ないようなミスをして相手のボールになってしまっていた。ロストに関しては修正しないといけない。

--失点もボールロストからだった。
良い奪い方をしているんですけど、そこから相手にパスをしてしまった。相手のスーパーゴールだったと思うんですが、それ以前にわれわれがしっかりとマイボールになったときに落ち着いて、味方を使いながら前進していくところが課題になったと思う。

「1試合通して完全にペースはわれわれが握っていたと思う」。完全にペースを握っていたという表現が適切かはわからないが、ボールを持つ時間自体はかなり多く作れていた。ただ、「守備を固めた相手を崩すところに関しては課題が残った」とあるように、決定的ななにかを見せることはできず。

[ マッシモ フィッカデンティ監督 ]
まず前半が素晴らしかったと思う。いろんな形でチャンスも作ったし、ボールの動かし方も良かった。得点もあった。内容的にもちゃんと1-0で折り返すサッカーができた。

代表ウィークまでの連戦でどんどん疲れがたまっている。今日も何人か柏戦からメンバー変更をしたが、チーム全体としての疲れが抜け切れていない中でどう戦うか。前半にリードを奪って後半に入ったので、そこで点の取り合いになる展開に持ち込んではいけない。まずわれわれがゲームを支配していくということをしっかりとやり切れたと思う。やるべきゲームをちゃんとやった。チームとしての成長を感じた。

--集中力が必要な試合だったが、選手に求めたものは?
一瞬のスキを作ったり、試合の流れによってカッとなってしまったり、例えば失点をして慌てて得点を取りにいって2点目を取られるとか、そういったことをやっていたら絶対に強いチームにはなれないと、こだわりながら練習からやっている。逆に試合中にどうしたら集中して90分戦えるか、それができないと勝てるわけがないので、日頃から選手たちにはそれを求めている。今日の試合は選手たちが淡々とやってくれたと思う。

「まずわれわれがゲームを支配していくということをしっかりとやり切れた」。「支配する」のニュアンスが具体的になにかはわからないが、守備の面で崩れずにコントロールできていたのはポジティブ。もう少しボールを持って時間を使えればなおよかった。

2021 J1リーグ第4節 鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島 メモ

 

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スタメン

 

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鹿島

保持

三竿を下ろして3バックビルド。相手2トップ脇から運ぶ。

 

非保持

[4-4-2]セット。SHを前へ押し上げること、ボランチが最終ラインへのカバーにあまり入らないことから、最終ライン全体がかなりボールサイドへ寄りがち。中盤が留守になりにくい一方で、ファーサイドのケアは難しくなる。

 

広島

保持

[4-2]ビルド。SHは内寄り、2トップはサイドに流れることも多い。

 

非保持

[4-4-2]セット。自陣でブロックを敷くときはヴィエイラは最前線に残し、浅野を少し下げて[4-4-1]気味になる。

 SHは相手SBへのマーク意識が強く、2トップ脇の迎撃には出ていかない。

 

 

流れ

両チームともにしっかりつなぐ、というよりもダイレクトにゴールへ進む攻撃が多い。鹿島のほうがカウンターは繰り出せている。

10分頃から森島とエゼキエウがサイドを入れ替えた。 

 

15分、青山が最終ラインに下りたビルドアップ。

15分、広島のビルドアップミスから鹿島がカウンター。エヴェラウドがシュートを放つも大迫が好セーブ。

 

鹿島は極力ラインを下げずに高い位置をキープしたブロックなのに対し、広島はサイドが後ろに重めなので、1stラインを突破されたら割り切って引くシーンが多い。

広島はゴール前での守備が増えているが、8人でゴール前をしっかり固め、シュートを打たれてもブロックが効いている。

 

29分、ヴィエイラの収めから浅野のゴラッソ。後方からのFKで何もないところから個人の能力×2でゴールをこじ開けた。

 

杉岡がかなり突破に苦労している印象。

 

34分、川辺からファーへのクロスに東が合わせるも沖がセーブ。その直前の川辺の股抜き突破もよかった。

 

40分、広島が鹿島の3バック化に対してSHがアタックに出たが、あっさり外されて撤退。自陣ではSHが大外を埋める。

40分、41分と立て続けにエヴェラウドがシュートを放つも、大迫の正面。

 

徐々に鹿島が敵陣でプレーする時間を増やしたが、スコアを動かしたのは広島。序盤から目立っていたヴィエイラと浅野の2人だけでゴールをこじ開けた。リードしたこともあり、広島は割り切った守備で時計の針を進める。重心はかなり低いが、決定的なシーンは作らせず、最終ラインをゴール前から極力動かさない守備が功を奏していると言える。

 

 

後半

野上→佐々木

佐々木と荒木のCB、今津を右SBへ。

47分、ヴィエイラのシュートは沖の守備範囲内。

立ち上がりは広島がボールを握って押し込む時間が続く。

 

52分、エヴェラウドのヘディングは大迫にキャッチされる。

 

54分、浅野がPA内で抜け出してGKと1対1を迎えるも、沖が足に当ててセーブ。超決定機。

58分、鹿島が相手PA内で波状攻撃。広島も連続シュートブロックで対抗。直後のCKもぎりぎりのところでかきだす。

55分あたりから完全に鹿島の時間。点で合えば得点になりそうなシーンを連発。

 

60分、エゼキエウ→茶島

そのままのポジションに入る。攻守に運動量が多かったので、フレッシュな選手に替えたい意図か。

 

65分、広島がサイドで奪ったところからカウンター。最後は川辺がシュートを放つが、DFに当たりバーをたたいた。

広島は低い位置での守備時間が多いものの、一発をちらつかせることはできている。

 

68分、鹿島が見事なコンビネーションを見せ、中央を打開。荒木が巧みなトラップから押し込んで同点。

広島も中央を締められていたが、それ以上に鹿島の連係が素晴らしかった。

 

70分、シルバ→遠藤、荒木→和泉

ゴール前から準備されていた交代。遠藤はそのままボランチの位置に入る。

元々パワーを持って攻められていた鹿島がさらに勢いを増して相手ゴールへ迫っていく。

73分、高い位置で奪った茶島がそのままPAへ進入してクロスを送るも中で合わせられず。広島も低い位置からのカウンターはややきつくなってきている印象があるので、高い位置で相手のミスを誘発するようなプレーを見せたい。

 

74分、青山、浅野→長沼、柏

茶島をボランチに移し、柏を右へ入れる。長沼はそのままトップの位置に入る。

 

77分、アラーノ→永木

永木をボランチに入れて、遠藤をトップ下、土居を右SHへ。

 

78分、森島が抜け出すも杉岡がギリギリのところで止めた。

 

83分、土居→染野

85分、森島→鮎川

 

88分、永木のクロスからファーでエヴェラウドが待つも、うまくヒットせず。荒木もぎりぎりまで粘った対応だった。

 

引き分けで終了。

鹿島は終盤は特に押し込む時間が長く作れていたので、そのままの勢いで2点目をとれていれば完全にゲームを支配できたと思うが、2点目が遠かった。逆に広島は2点目を許さなかったことで、最後まで勝点3の可能性をのこしながら戦えた。ただ、終盤はじり貧になりつつあったので、ボールを持ち返す時間ももう少し増やしたいか。

 

トピックス

大雨でも水たまりができない、カシマスタジアムのピッチコンディションの良さ。

鹿島

レオ・シルバはまだまだ本調子ではなさそう。

90分、ザーゴ監督が城福監督の方向に向かって水をかける。(おとがめなし)

 

広島

10分、ヴィエイラのマグネットトラップ。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ ザーゴ監督 ]

--勝点1についてどう評価するか?
勝点2を失ったかなという思いでいます。ただ前半で(相手に)得点場面のシュートが1本あり、後半にも1本あり、そこは沖(悠哉)選手がセービングで仕事をしてくれました。良い仕事をしてくれましたが、それ以外はほとんど何もなかった。自分たちがやるべきことをやり続けた結果得点することができました。ただ、今後もそういう相手が出てくる。僕が指導し続けている、つなぐというところ、早いパス交換だったり相手がイヤがるところに進入していくところをもっともっと突き詰めていかないといけない。いまはそこを向上していこうと思います。おそらく多くのチームがそういう戦法でわれわれと対戦してくると思います。

 

[ 城福 浩監督 ]
非常にハードな試合になることは分かっていましたし、鹿島のアウェイで勝点を取って帰ることが簡単なことではないことをみんなで覚悟して試合に入りました。想定どおりに激しい競り合い、激しいボールの奪い合いの中で、結果としてアウェイでファミリーとともに勝点1を持ち帰れたことを喜び合いたいし、評価したいと思います。

追加点を取るチャンスがあったところと失点をゼロで抑えられなかったところが、勝点3を取れなかった原因でもあると思うので、この悔しさを次につなげたいと思います。ただ、これだけ魂のこもったゲームを選手を入れ替えながらやれたことは、必ず今後のJリーグに生きると思いますし、生かしたいと思っています。

--野上 結貴の状態は?それから試合内容は右肩上がりになっていると思いますが、いまのチーム状況について。
野上についてはいまはちょっとコメントできません。ケガであることは間違いないですけども、どれくらいの状況かは確認しようがないので、検査等の結果を待つことになると思います。

内容については、鹿島さんも非常にどの試合も良い入りをしているので、そこに負けないようにという意味ではわれわれも良い入りができました。今季は全部、入りは悪くないと思っています。その中で前半に少ないチャンスでしっかりと点を取れたことと相手をペナルティエリアの中に入らせない守備ができたことは続けていきたいと思います。

ただ、守備の時間が長いとどうしても危ないシーンが出てくるので、もう少し相手陣でボールを持てる状況を前半からもう少し作れると、もっと良い試合ができると思います。ただ、さっきも言いましたけど、メンバーが替わりながら勝点への執念を全員で見せられたということは大きな収穫ですし、必ず次につながっていくと思っています。

「守備の時間が長いとどうしても危ないシーンが出てくるので、もう少し相手陣でボールを持てる状況を前半からもう少し作れると、もっと良い試合ができると思います」とあるように、守れているとはいえ、受ける時間は長かった。コメントのようにもう少し持つ時間を増やすことによるコントロールもしたい。メンバーを入れ替えながらアウェイの鹿島戦で勝点1は悪くない結果だろう。

2021 J1リーグ第4節 湘南ベルマーレvsベガルタ仙台 メモ

 

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スタメン

 

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湘南

 

保持

 アンカーの三幸を最終ラインに下ろす。石原広の運びや三幸のフィードで攻撃を作る。

サイドでフリーで持てたら積極的にクロスを入れる。

 

非保持

 [5-3-2]ブロック。相手3バックには2トップだけで対応。IHは上げない。

 

仙台

保持

 [3-2]ビルド。相手2トップ脇から運ぶ。

 氣田は低い位置で受けてから、パスを交換しながら前へ出ていく。

 氣田の持ち運びで陣地回復。

 

非保持

 [5-4-1]ブロック。皆川で追いかけながら、氣田と石原もタイミングを見てプレス。

 

 

流れ

2分、右からの連続クロス。こぼれ球の競り合いを制したところから高橋のシュートが決まって湘南が先制。

 

5分、氣田の個人での突破から左サイドを抜け出し、折り返しに石原が合わせるも谷の正面。

 

14分、FKから仙台がゴールに近づくが、谷が好セーブ。

氣田がドリブルで運んでFKを獲得したところから仙台のペースになってきた。

 

仙台が持つ時間が続く。26分には松下の惜しいミドルシュート

湘南は先制をしたこともあり、無理せずに構える選択をしたが、2トップ脇を抑えられないので、ガンガン縦パスを狙われる。後ろの枚数を確保しているぶん、受け手に強く出ることはできているが、ラインを上げにくい状態に。

仙台は氣田を下ろしたりするので、ダイレクトにゴールへ迫るのは難しいが、敵陣へ入る時間を長くすればチャンスを作れている。

 

 

後半

秋山→マルティノス

石原を左WBへ回し、氣田とマルティノスの2シャドーに。

氣田のドリブルからいきなりチャンス。マルティノスがこぼれ球を詰めに行くが、オフサイド

 

47分、混戦から岡本が抜け出してシュートも枠外。

 

50分、クリア気味のボールから皆川が抜け出してGKと1対1になるも、谷が我慢してセーブ。こぼれ球は石原広がかきだした。

 

53分、高橋が奪って1人で深くまで切り込む。そこからグラウンダーのクロスを名古がうまくコントロールし、流しこんで湘南が追加点。仙台はアピアタウィアが攻撃参加して空けたスペースに運ばれて失点を喫した。

どちらかと言えば仙台がペースを握り始めた中での湘南の得点。前半同様に少ないチャンスをしっかりと決め切った。

 

56分、石原直、三幸→町野、舘

湘南が前からラインを上げて前から行くようになる。仙台は空きやすくなった中盤のスペースに皆川が下りて起点を作り、縦に速いシャドーの2人を生かそうとする狙い。

 

61分、CKからファーで町野が合わせて湘南が3点目。完全にフリーになっていた。呪術廻戦(?)のゴールパフォーマンス。

63分、皆川→西村

 

湘南が前から行くことによって、後方のスペースを一気に使える確率は高まったが、後方で自由に持てなくなる仙台。少し窮屈そうになった。

湘南は中央を埋めながらIHを上げてCBへアタック。その背後を狙う選手にはCBがついていって潰す。

 

69分、名古→茨田

70分、右サイドのコンビネーションから真瀬がクロスを上げる。クリアを松下が拾うと西村とのワンツーから松下がゴール。2点差に。

 

飲水明けから仙台が攻勢を強める。ゴール前でどう打開するかという時間を増やせており、湘南は人数をかけることでなんとか守る。

 

73分、アピアタウィア、真瀬→赤﨑、蜂須賀

[4-4-2]気味にシステムを変更。赤﨑と西村の2トップ、蜂須賀と石原がSB。

ボランチ1枚を左へ下ろして石原を高く上げるビルドアップ。

仙台はアタッカー陣を前に残して、後ろは[4-2]気味で守る。

 

80分、山田→古林

そのまま古林がIHに入る。

 

湘南は主導権を握れる時間こそ少なかったが、限られたチャンスをしっかりと決め切った。また、苦しい時間帯で粘ってゴールを割らせなかったことも大きい。高橋、名古、町野と得点者がそれぞれ今季加入した選手であることも良かったポイント。

 

仙台はちょっとした隙を突かれての失点。自分たちの流れの中で得点を奪えず、逆にスコアを動かされてしまったのは痛恨だった。内容は決して悲観すべきことばかりではないが、悪いときの粘り強さ、良いときのもう一歩が足りない。

 

トピックス

悪天候の影響により、キックオフが約1時間遅延。ただ、大雨のわりにピッチへの影響は少なそうで、BMWスタジアムのピッチ状況の良さがうかがえた。

湘南

91分、浮嶋監督(?)がテクニカルエリアを出て第4審に注意される。 

高橋は1ゴール2アシストの大活躍。守備でも攻撃でも運動量がかなり多く、最後は足をつっていた。

谷の好セーブで相手に流れを渡さなかった。

 

仙台

直近3試合で13失点。守備の崩壊もそうだが、自分たちの時間帯で得点が奪えていないのも苦しい。

 

コメント抜き出し

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 浮嶋 敏監督 ]
雷で1時間キックオフが遅れて、悪天候の中でもたくさんのサポーターに来てもらって力をもらったゲームでした。試合のほうは前回の鹿島戦では非常に入りが悪かったので、「良い入りをしよう」と臨んだ結果、高橋 諒が(2分に)1点を取って、良い試合の入りができたと思います。きっ抗した中で、2点目、3点目が入った後バタついたので、そこは反省しないといけないところかなと思います。

--今季初勝利について。
雨の中でも毎回足を運んでくださるサポーターに感謝しないといけないですし、J1通算150勝というのはずっと持ち越してきていたものなので、それに立ち会ってもらえてすごく良かったです。

--先制点を決めてアシストもした高橋選手の評価は?
鳥栖戦の決勝点になってしまったPKを与えてしまい、柏戦でも少し寄せられなかった1点目のクロスのところの対応に対して、彼は口には出していませんでしたが、憔悴していたところがやはりあったと思う。今日のゲームはアグレッシブにプレーする姿勢を入りから見せてくれましたし、そういうものがあのシュートに乗って得点になったんじゃないかと思います。本当に良かったゲームでした。

 開幕からの2戦で失点に絡んでしまった高橋が全得点に絡む活躍で、監督もそれを称賛。本人のメンタル的にもこれで吹っ切れたところがあるかもしれない。

[ 手倉森 誠監督 ]
前節の大敗から切り替えてまたやっていく矢先、早めの失点でした。それでまた相手にリードを許しました。

ただし今回は、しっかりとボールを動かしながらこちらもリズムを取り返せていました。その中で、決定機を逃してしまい、後半の入りでも、またチャンスを作れたあとの失点で、1点目も2点目も、もともとわれわれがマイボールにできそうなボールがゴール前まで流れこんで失点してしまいました。

--後半開始直後のチャンスを逃したことについて。
冷静に物事を判断することが、今までの負けによって欠けていたゲームだったと思います。1点を返したあの勢いのような、3点を取られてからの攻撃の開き直りのようなところで、ああいうパワーの出しどころを、ロースコアのときもしくは0-0のときに生かせるかどうかです。

--次節までの修正について。
きっちり立て直したい。連戦の中で、局面のトレーニングに対してはなかなか手をつけられなかったので、そこの局面の対戦のところだったり、ゴール前での対応だったり、勝負どころのトレーニングでしっかり精進しなければいけないと思います。