がちゃのメモ帳

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2022 J1リーグ第28節 FC東京vs横浜F・マリノス メモ

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スタメン

FC東京

前節とまったく同じ18人。先発変更は、松木、バングーナガンデ→安部、中村のみ。

前節に続きレアンドロが欠場。

林、青木、トレヴィザンが負傷離脱中。

 

横浜FM

ACL明けで約1カ月ぶりのリーグ戦)

角田がルヴァンカップの退場の影響で出場停止。

宮市が負傷離脱中。

 

流れ

主審の通信機のトラブル?で試合開始がいくらか遅れる。

東京は長友が右SB、中村が左SB。

東京のゴールキックに対してマリノスは高い位置で人を捕まえて待ち構える。

1分、塚川が列を上げてCBへプレス。紺野が外切りで出ていき、マリノスボランチを経由して紺野の背後へもぐったSBへ送るが、安部が素早くカバーして奪取。

雨でぬれたピッチでボールがやや回しにくそう。スピードにムラがあるように見える。

両者ともにボールを積極的に奪いに行き、自分たちが保持する、もしくは高い位置での守備を続けることで主導権を握ろうとしている。

4分、永戸のFKはスウォビィクが飛び出してクリア。きわどいボールが入ってきたがうまく対応できた。

5分、仲川が座り込む。中村との競り合い時に事故的に手が顔に入った。プレー続行は可能。

6-7分、マリノス陣内での連続トランジション。球際を東京が制してCK獲得まで。

8分、紺野が右からコントロールショットを放ち、バー直撃。ここまでで一番のチャンス。

9分、紺野→長友でポケットを攻略して折り返し。安部がスルーしたが、その先でクリアされる。

11分、CKのカウンターからマリノスがカウンター。エウベルが1人で運び出して仲川へスルーパス。ゴール方向からは外へ向かうボールだったが、長友が後ろから倒してPKに。長友には警告が提示。接触自体はあったが、PKを取るかどうかはきわどく、厳しい判定にも思えた。ただ、明確な間違いではない。

→VARとの長い交信を経て、ファウルの位置がPAの外だったという判定に変わり、FKに変更。

→18分、セアラの直接FKは脇外へ。

19分、東が中盤でカットしてそのまま縦に速い攻撃へ。紺野が背後へ抜け出しかけるが、エドゥアルドが対応。

20分、ハイプレスでロングボールを蹴らせて回収成功。ただ、マリノスもすぐにプレスを掛け返してマイボールに。

21-22分、右で作ってセアラが遠めから積極的にシュート。

22分、東京のビルドアップに対してマリノスがハイプレス。WGをCBに当てて、SBにSBを押し出す。

23分、後方からのフィードで中村が背後へ抜け出すが、マリノス守備陣が対応してフィニッシュまでは持ち込ませず。マリノスは全体をかなり前へ押し上げているので、背後へ通れば大きなチャンスになりやすい。

マリノスはWGの左右を入れ替えた。

25分、トランジションからエドゥアルドのロングシュート。ハーフウェイラインあたりから狙っていった。

マリノスがボールを持ってコントロールし、東京が守備からカウンターでチャンスを作ろうとしている。

26分、エドゥアルド→内側に入った永戸が受けてスピードアップ。セアラがスルーパスに抜け出して飛び出してきたスウォビィクと接触するがノーファウル判定。先ほどのPK判定より、こちらのほうが黒寄りに見えたがおとがめなし。

30分、高丘→下りる西村へのパスを東が強みに当たって奪取。

30分、マリノスのプレスをきれいに1つずつ外して前進する東京。紺野のカットインシュートまで。良い攻撃。

31分、サイドを経由してから仲川がライン間で浮いてクロス。長友がクリアしてCKに。

33-34分、小池龍のクロスは東がクリア。マリノスが敵陣での保持を続ける。

マリノスはWGの左右を元に戻した。流れの中で替わっていただけか。

36分、藤田→セアラでPA内で抜け出し、折り返しを狙うも木本が体に当ててCKに。間が抜けたようにぽっかりスペースが空いていた。

37-38分、東京が久しぶりに保持を安定させたが紺野へのサイドチェンジが決まらずにロスト。

38分、仲川がポケットへ一発で抜け出して折り返し。木本がクリアでCKに。森重がマークについていたが、仲川に折り返しを許した。

39分、マリノス先制、0-1。CKをニアで木本が触ってファーへ流れると、岩田がフリーで詰めてゲット。マリノス側の選手が触れなかったものの、狙いどおりの形で得点を奪えた。東京は我慢の時間が続いていた中で押し切られて失点。

42分、後方から一本のパスで仲川が抜け出しかけるも、森重がギリギリで対応してスウォビィクへ戻す。

43分、マリノスのハイプレスを森重→紺野のフィードで回避して、インスイングクロスをファーで渡邊がボレーで合わせるも枠外。やや難易度が高いシュートになった。

44分、マリノス追加点、0-2。左サイド奥までスムーズに運ぶと西村のクロスを仲川が合わせてゲット。マリノスが良い時間帯に一気に畳みかける。

45分、西村が高い位置で奪ってシュートまで。

48分、マリノスのハイプレス。スウォビィク→長友のパスを永戸が素早く前に出てカットしかけるもコントロールできず。

49分、喜田に警告。安部との接触が警告の対象に。PKの判定うんぬんもあってか、マリノスは判定や主審のゲームコントロールに不満がありそう。

50分、塚川が個人技から抜け出したところを永戸が後ろから倒して警告。東京がPAの角あたりからのFK獲得。

→51分、紺野のFKは高丘がキャッチ。

51-52分、後方からのロングボールからダイレクトでつないで西村がダイレクトボレー。枠内へ飛ばすが、スウォビィクがスーパーセーブで阻止。

 

立ち上がりは東京が紺野のシュートがバーをたたくなど、“挨拶”をしたが、徐々にマリノスがボールを持って支配する展開に。東京もダイレクトな攻撃でゴールを目指していたが、マリノスのプレスバックを上回るようなスピード感は見せられず、決定的なシーンは作れなかった。マリノスは敵陣での保持を続け、奪われたらカウンタープレスで奪い返し、敵陣へ閉じ込めるという得意な展開に持ち込み、一気に2点を奪った。

 

 

後半

東京交代

中村→バングーナガンデ

開始直後、東京がていねいにプレスを外して右サイドを突破。最後は長友のクロスまで。

47分、マリノスが右サイドでの連係で崩しを狙うが塚川がカバーして対応。

48分、エウベル→西村でポケット攻略。敵陣での保持を続け、仲川→小池龍でポケットを取ってCK獲得。

50分、森重→バングーナガンデで背後のスペースを狙うが、岩田のカバーが先。マリノスはかなり前に人数をかけてプレスに出るが、後ろでカバーできるだけの計算の上で成り立っている。

52分、東京得点、1-2。バングーナガンデのFKのこぼれ球を拾った塚川が左足で突き刺してゲット。マリノスの選手はブロックに入っていたが、股を抜かれてゴールまで開通した。

53分、東京が高い位置で奪って紺野のシュートまで。ブロックに遭う。

53分、紺野の仕掛けからクロス。中では合わず。一気に東京のペースになってきた。

55分、自陣でのトランジションでショートパスをつないで一気にカウンターへ。

55分、東京交代

安部、紺野、ディエゴ→松木アダイウトン、フェリッピ

57分、松木のCKを森重がヘッドで合わせるもバーの上。

59分、アダイウトンが遠めからあいさつ代わりのシュート。

59-60分、東京が高い位置で回収してショートカウンター。渡邊がかわしてからシュートを狙うもブロックに遭う。

60分、マリノス交代

仲川→マルコス

マルコスがトップ下に入り、西村が右WGの位置へ。

61分、バングーナガンデのクロスからフェリッピが競ってルーズボールを作り、渡邊がボレー。マリノスも決死のブロック。

62分、東京同点、2-2。松木のCKに塚川がヘッドで合わせてゲット。シンプルに競り合いを制して枠へ飛ばした。

64分、セアラがPA内へ進入し、倒れるもノーファウル。森重が粘り強く対応した。

66分、アダイウトンルーズボールを回収して抜け出すも岩田がカバー。

66分、東がFWの裏で受けて背後へ配球。

67分、喜田が相手3トップの裏で受けてターン。右へ預けてFK獲得。

68分、マリノス交代

エウベル、セアラ→水沼、ロペス

水沼が右WGに入り、西村が左WGへ移る。

70分、左でのパス交換から西村が抜け出してクロス。東京DFがブロックしてCKに。

70分、塚川が足を攣る。

72分、東京交代

塚川→木村

東京は交代枠をすべて消化。システムを3-4-1-2っぽい形に変える。アダイウトンとフェリッピの2トップ、トップ下に渡邊。

74分、左で作って松木の粘りから敵陣へ進入。フェリッピがコントロールショットを狙うが枠外。

75-75分、永戸の切り返しから右足でインスイングクロス。ファーで水沼が待っていたが、木村が前でクリア。

76分、永戸のCKがそのままゴールへ向かうもスウォビィクがクリア。そのボールを水沼がボレーで狙うも惜しくも枠外。

77分、永戸のアーリークロスは木本がクリア。こぼれ球を小池龍が拾ってクロスを送るが逆まで流れる。マリノスが押し込む展開。

東京は組み立てのときには木村が左SBのような位置を取る可変式。

80分、マリノスが相手PA前でテンポよくつないで左からの折り返しを中で合わせるもスウォビィクの正面。

81分、アダイウトンがコントロールを浮かせて遠目からボレー。バーの上へ外れる。

82分、長友のクロスをアダイウトンが折り返すもフェリッピが競り勝てず。惜しいシーン。

→その後マリノスがロングカウンター。ロペスが右で持ってシュートまで持ち込むも枠外。木村が粘りの対応を見せてコースを極限まで狭めた。

83分、渡邊が中盤で受けて1枚外し、ラストパス。アダイウトンが抜け出してシュートを打つも高丘がブロック。ほぼ1対1になったが、高丘がうまく距離を詰めた。

84分、マリノス交代

藤田→渡辺

86分、永戸のアーリー気味のグラウンダークロスをロペスが合わせるもギリギリ枠外。

87分、中盤のなにもないところからアダイウトンが強引に突破。4人くらいを一気に抜いたが、最後のところはカバーに遭った。

88分、背後へ抜け出した小池龍が落とすも、中に人がおらず。

東京は2トップを前線に残してカウンターの色気を残す。マリノスは敵陣へ人数をかけて押し込む。どちらもリスクをかけて3点目を取りにいく。

88-89分、左からのクロスに水沼が飛び込むも寄せられて当てきれず。

マリノスPA手前でパスを回して隙を伺う。東京も中央を固めてホルダーにもしっかり出ていく。

94分、アダイウトンが競り勝ってこぼれを回収するも岩田が粘ってマリノスボールに。

95分、マルコスのアーリークロスをロペスが合わせるもシュートはバーに嫌われる。ただ、スウォビィクも反応できており、枠へ飛んでいればおそらくはじけていた。

 

最後はまさに死闘と呼べるやり合い。どちらにも決勝ゴールは生まれず引き分けになったが、見ごたえ満点の試合だった。東京は2トップを前残りさせ、マリノスは2CBのみを後ろに残して同数のバトル。そこでマリノスが上回ったことで、押しこみ続ける展開に持ち込んだが、東京も体を張った守備でゴールを破らせず。互いの意地とプライドのぶつけ合いだった。

マリノスは公式戦から離れていたこともあってか、やや本調子ではなさそうにも見えたが、それでも完成度は高く、ハイプレス、ビルドアップが多くの時間で機能。60分前後くらいは東京の勢いに呑まれたが、トータルの内容で見ればマリノスのほうが優勢だったと言ってもいい。ただ、最後の壁を破ることができなかった。

東京は内容は悪くない中で2点ビハインドという難しいシチュエーションになったが、そこからも自分たちのスタイルを徹底。相手のプレスに苦しみながらも対応力を見せて保持で持ち直したことは、完成度を上げていくために重要な要素になったと感じる。また、「内容は良かったけど負けた」とさせず、優勝争いをしているマリノスに対して拮抗したゲームを見せられたことは1つ自信にもなったはず

 

 

個人的MOM

★ヤクブ スウォビィク

守備陣の奮闘もあって彼が多くのピンチを救ったというわけではないが、前半終了間際のビッグセーブで2点差にとどめたことが勝点1につながった。多くの時間で目立たなかったとしても、この試合におけるターニングポイントの1つだった。

 

2得点で決定力を見せた塚川、中盤のリンクマンとして絶大なる存在感を見せた渡邊も高評価。

マリノスは縦横無尽に動き回って多くのチャンスに関与した西村、クロス量産であと一歩というチャンスを作った永戸、多くの時間でゲームを作った藤田、相手の起点をつぶし続けた岩田とエドゥアルドが良かった。

 

トピックス

塚川が加入後初ゴールがJ1初ゴール。そして2得点。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ アルベル監督 ]
当然、いまこの瞬間においてはわれわれよりも上をいくチームとの対戦だったので、難しい試合になることは予想していました。試合のスタートから数分間はナーバスな形でのプレーになりましたけど、そのあとはしっかりと自分たちが支配できる時間が続いたと思います。そのあとにPKだったかのVARが複数回介入して試合が止まってしまう時間が長く、流れが止まってしまったことはあると思います。マリノスさんの質の高いハイプレスに苦しめられ、なかなか前進できない時間が続きました。

まだしっかりと連動してボールとともに前進するところに課題を抱えています。当然、シーズンスタートの数試合は大きなリスクを冒したくないがゆえに適切な距離を保たずシンプルに長いボールともに前進することが多かったですが、いまはそうではなく、良い距離感でチーム全体が前進することを期待しています。ただ、前半はそれがなかなかできませんでした。最初の失点は当然大きな痛手でしたし、2失点目もあり、0-2は難しいシチュエーションでした。特に昨季、大量失点で敗戦したわけですから難しい展開だったと思います。しかも、昨季の大敗を経験した選手が多く残っており、今日のピッチにも立っていた選手も多かったと思います。ただ、後半は成長した姿を見せてくれたと思います。サッカー面の成長は日々、進んでいっていると思います。それだけでなくメンタリティーの部分がチーム、そしてクラブ、そしてサポーターの皆さんとともに勝者のメンタリティーを見せることができたと思います。

後半最初の30分はわれわれが支配していた時間だったと思います。2-2のあとにアダ(アダイウトン)に逆転の決定的なチャンスがありました。終盤は苦しんだ時間帯となりました。首位争いをしているマリノスさんとの対戦ですので終盤の10分、15分で苦しい時間があることは起こりえることだと思います。引き分けに終わりましたけど、ピッチに立っていた多くの選手は若いです。(バングーナガンデ)佳史扶、(木村)誠二、(松木)玖生とともにこういうゲームができたことはプラスだったと思います。

選手たちにも伝えました。勝てなかったことには満足していません。良いプレーとともに勝利したときには心から喜ぶことができます。今日は時間帯によってよいプレーができており、引き分けに終わりました。その意味では完全に満足できる試合ではなかったと思います。

--終盤、3バックにした意図は?
(塚川)孝輝が交代せざるを得ない状況であり、横浜FMには素晴らしい選手がそろっていたことがポイントでした。アウェイでの試合を思い出してほしいです。ほぼ同じようなメンバーで戦っても良い形で対応できていなかったです。終盤にマリノスのサイド攻撃に苦しむことは十分に予想していて警戒していました。その相手の武器に対応するための修正でしたし、前線にルイス(フェリッピ)とアダ(アダイウトン)を残すことによってそこからのチャンスは狙っていて、実際に決定的なチャンスは生まれたと思います。常にボールを保持したい。それが理想です。だが、まだそこまでチームは成長していません。私は常にレアリスタであるべきだと思っています。

 

[ ケヴィン マスカット監督 ]
結果は残念ですが、満足できる内容でした。自分たちはアウェイでも毎試合、勝つつもりで乗り込んでいます。特に前半は相手にプレッシャーをどんどんかけて、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ハーフタイムに「2-0のままでは終わらないサッカーを見せてくる」と伝えましたが、後半最初の5分間、相手はプレッシャーを掛けてきて、失点してしまいました。前半、「PKか」と思ったシーンもありましたが、それ以上にチャンスを作りました。最後のクロスバーに当たったシュートも惜しかったですし、パフォーマンスには満足しています。

--引き分けに終わりましたが、優勝に向けた気概を感じる内容でした。あらためてこの勝点1の意味合いを教えてください。
すごく良いチームであるFC東京相手にゲームを支配していました。フィジカルではなく、自分たちがやろうとしているサッカーも見せられたのは良かったです。ただ、自分たちは11月の最終節をまったく見ていません。とにかく大事なのは体を休めて、メンタルを準備すること。そして、次の湘南戦が何より大事です。できれば、アウェイでプラス2の勝点を得たかったのですが、もう結果は出てしまっているので、次の準備をするだけです。

--後半最初の15分、押し込まれました。その状況をひっくり返すために何が必要でしたか。
マルコス(ジュニオール)を入れたタイミングは、ハーフタイムに仲川(輝人)が少し足を痛め始めていたと聞いていたので投入しました。水沼(宏太)の選択肢もあったかもしれませんが、水沼もケガから戻ってきたばかりなので、少しタイミングが早いと感じました。西村(拓真)もうまくウイングに対応してくれましたし、(アンデルソン)ロペスもクロスバー直撃の惜しいシュートを放ちました。
前半に2-0で勝っていても、終わるまで何が起こるか分かりません。簡単な試合展開にはならないと思っていました。結果よりも内容を自分は重視していますが、しっかり分析します。選手たちには月曜日のミーティングで、できていた部分とできていなかった部分をフィードバックし、共通理解を得た上でどのように成長していくのかを全員で共有して、次に向かっていきたいです。