がちゃのメモ帳

Jリーグをメインに、いろいろな感想を残していきます

2023 J1リーグ第3節 横浜FCvs鹿島アントラーズ メモ

www.jleague.jp

youtu.be

スタメン

横浜FC

ガブリエウが前節の負傷によって離脱。岩武が先発に。

欠場が続いていた長谷川が先発復帰。

近藤、和田がメンバーから外れ、山根、橋本が先発に。

林が初のメンバー入り。

 

鹿島

荒木が出場停止。

先発の変更はなし。

松村と垣田がメンバーから外れ、カイキ、染野、キムミンテがベンチ入り。

昌子、エレケが負傷離脱中。昌子は練習には復帰しているとのリポートあり。

 

流れ

1分、FKのこぼれ球をピトゥカが遠めからミドル。フィニッシュで終わるという意味でも、1本打っておくという意味でも悪くない選択だったと思う。

鹿島はやや遠めからのFKでも前線に選手を上げてセットして行う。

鹿島は長いボールとハイプレスで敵陣でのプレーを増やすことを重視。

7分、小川航下りてきて中村から斜めのクサビを引き出す。横浜FCは中村の配球から攻撃を始めようとしているイメージ。

8分、鹿島先制、0-1。藤井がPA内右を抜け出して落ち着いて流し込んだ。鹿島は素早い切り替えから高い位置で奪ってそのままゴールへつなげた。鹿島は3試合連続で10分以内に先制成功。

10分、安西が1人でサイドで運び、縦突破からクロス。横浜FCは簡単に運ばせすぎている印象。

12分、左サイドでの連係から安西のシュートまで。永井がセーブ。横浜FCは鹿島の圧力をまったくと言っていいほどかわせず、自陣でのプレーが続く。鹿島は激しい球際と素早い切り替えで完全にゲームを掌握。

14分、PA手前からの樋口の直接FKはわずかに枠外。高さは良かったが、コースが横にずれた。

16分~、前進までは行けていないが、横浜FCがようやくボール保持を落ち着かせる。鹿島は藤井が右からCBへ寄せていき、ピトゥカが大外をスライドで埋める守り方。1点リードもあって、そこまで激しく前からはいかなくなったか。

18分、鹿島の4-3-3プレスをうまく外す横浜FC。ゴール前までは運べずとも、少しずつプレスのいなし方を見つけてきた。GKの永井も組み立てに加わって数的優位を作り出す。

20分、長谷川が下りて縦パスを受けて前進成功。

21分、スローインの流れから山根がPA右へ進入し、安西が後ろから手をかけて倒し、PK。接触自体はかなり甘めだったが、前に入られて手を使ったことの印象はかなり悪かった。

23分、横浜FC同点、1-1。小川航がGKとの駆け引きを巧みに制して落ち着いて決めた。蹴る直前で一度止まる動きを入れてから早川を先に動かして逆を突くうまいPK。

25分、鹿島が前向きの奪取から鈴木へスルーパスを送ったが、岩武が粘って打たせず。横浜FCは後ろが整っていない状態での危険なロストだったがなんとかした。

横浜FCがスコアを動かしたあとからリズムをつかんで攻め込む。鹿島は全体の重心が後ろ気味になりつつあり、プレスに行けなくなっている。

27分、鹿島が前から追いに行ったが、岩武→橋本とうまくつないでプレス回避。横浜FCが鹿島のプレスに順応している。

20分以降は完全に横浜FCペース。ボールを安定して前へつなぎ、押し込んでいる。

31分、知念が高い位置で奪ってそもままシュートまで。

32分、知念のクロスを藤井が折り返そうとしたが高さが届かず。横浜FCは中盤中央のスペースが空きがちのイメージで、コンビネーションから中に入ってこられると、バイタルが空いていることが多い気がする。

33分、佐野が中盤で奪ってそのまま左サイドへ抜けてクロスまで。知念と鈴木が中に入っていたが、精度が伴わず。

鹿島は鈴木が背後に走ってまずは深さを作る攻撃パターン。

37分、鹿島勝ち越し、1-2。右サイドの背後に走り出した常本が岩武を振り切って折り返し。中で待っていた鈴木が押し込んでゲット。鹿島が少しペースを引き戻しかけていたタイミングでうまくこじ開けた。横浜FCは高いラインの背後をケアし切れず。

40分、横浜FCのビルドアップを奪った知念がそのままシュートまで。GKが前に出ていたため、遠目からコントロールショットで狙うも枠へ飛ばせず。少し足を滑らせたか。

中村が中盤のインサイドに入ってきて絡む。

 

立ち上がり20分は鹿島がテンション高く入り、敵陣へ押し込み続ける展開に持ち込み、先制点を奪取。複数のチャンスを作りながらも決め切れずにいると、横浜FCが20分から押し返す。ボールを持って安定して敵陣へ進入できるようになり、良い時間帯を作った中でPKを獲得。小川が巧みに決めて同点。ただ、鹿島も再び徐々に押し返して拮抗した流れになると、常本の抜け出しから鈴木が勝ち越し点をゲット(のちにオウンゴールへ記録変更)。30分頃まではペースを握ったチームがはっきりしており、30分以降は均衡したやり合いの中で鹿島がスコアを動かした。

 

 

後半

横浜FC交代

坂本→カプリーニ

カプリーニが右SHに入り、山根が左SHに回る。

46分、鹿島がロングカウンター。藤井が長い距離を運んでクロスまで持ち込むもンドカがブロック。

47分、藤井が左で仕掛けてシュート。こぼれ球を知念が拾ってシュートもポスト直撃。

鹿島はシステムを4-4-2気味に変更。藤井が左SH、樋口が右SHに。

49分、佐野が中盤を力強く運び出してクロスまで。

51分、鈴木が抜け出しかけるが岩武が粘って前へ行かせず。ファウルっぽくも見えたが、笛はならず。

52分、オープンスペースで藤井が仕掛けてカットインからシュートまで。ンドカに当たってCKに。安西の縦のランニングも効いた。

54分、樋口が右からクロスを送ると、こぼれ球がファーでフリーになっていた藤井へわたり、ワンテンポ置いてしっかり押し込んだ。ただ、鈴木の競り合い→樋口のところがオフサイドの判定で得点取り消し。かなりきわどい判定だった。

59分、小川航がうまく収めて押し上げる。最後は左の連係から三田がポケットに入ってきて倒れるもノーファウル。鹿島側はダイブをアピール。

60分、PA付近での連係から樋口がゴール前に抜け出すもオフサイドの判定。鈴木の起点が効いた。

61分、横浜FC交代

山根→山下

62分、ピトゥカが左サイドをぬけだしてクロス。バイタルで待っていたフリーの選手には合わなかったものの、常本がファウルをもらってFK獲得。

64分、右サイドの連係から佐野がニアゾーンへ進入して折り返し。マイナスで浮いたピトゥカがコースを狙ったが枠を捉えられず。

後半は鹿島が押し込む時間が続く。前半立ち上がりと似た構図になってきた。

67分、鹿島がトランジションから藤井が縦に速く運んで折り返し。4-4-2同士で人を合わせてプレスをかける鹿島がカウンターでゴールへ迫り、そのまま押し込む展開に持ち込む。

68分、佐野が前向きで奪ってからニアゾーンに入って切り返しから左足で巻いて狙ったが枠外。横浜FCはロストから一瞬時間が止まったように対応が遅れてしまった。

69分、鹿島交代

樋口→土居

60分過ぎから横浜FCは自陣にはりつけ状態にされている。

70分、ユーリに警告。アドバンテージを出していたため、前のプレーをさかのぼってこのタイミングでの提示。

71分、横浜FC交代

ユーリ、橋本→井上、林

74分、横浜FCがクリーンに前進して左から林がパスを送ると細かいワンタッチで長谷川がフリーになりシュート。ただ、植田がギリギリでブロックに入りCKに。決定機。

横浜FCは井上と三田というテクニカルな2人をボランチに据えたことでボールの周りが良くなった。鹿島も終盤で強度を上げ切れないこともあってか、捕まえ切れずにラインが下がるシーンが増えた。

76分、佐野が足を攣る。かなり精力的に走っていた疲労が早めに出たか。

78分、鹿島交代

佐野、藤井、知念→仲間、カイキ、染野

流れを持っていかれている鹿島は選手交代で引き戻しにかかる。仲間はそのままボランチへ入る。

79分、さっそく染野がプレスバックで奪取。前線の強度を上げて押し返しを図る。

81分、早川が足を伸ばしてもらっているが、足を攣った?プレーは続行。

83分、横浜FC交代

長谷川→伊藤

84分、プレスをかける鹿島。横浜FCは井上が良いタイミングでサポートに入って前進する。

84分、岩武に警告。ロングボールをコントロールした鈴木を手で倒してしまった。駆け引き負け。

鹿島はプレスがかかり切らない場面も増えたが、前線が鈴木を中心にボールを収めて時間を作ってくれるため、防戦一方にはならない。また、仲間の投入で中盤も引き締まった印象。

88分、右スローインの流れからピトゥカのコントロールショット。ポストをかすめて枠外へ。

89分、鹿島が自陣トランジションから土居が右サイドを運び出して折り返し。岩武に当たってCKに。鈴木がマイナスで空いていたが、岩武もコースを簡単には空けず。

鹿島はCKとスローインでは完全に時間を使うプレー選択。

91分、横浜FCが左からのクロスにファーで飛び込むも鹿島がクリア。

92分、ンドカと鈴木の競り合いで鈴木がケンカを吹っ掛ける。ンドカはまったく相手にせず。飯田主審が2人を呼んでなだめる。

93分、鹿島交代

鈴木→広瀬

95分、鹿島追加点、1-3。横浜FCが前から追いかけてきた中、空いたところを順に使っていき、安西の折り返しをカイキが合わせる。シュートはポストを叩いたが、跳ね返りがGK永井の背中に当たってゴールへ吸いこまれた。横浜FCはリスク承知で前から行ったが、まったく意思疎通ができずにただスペースを空けた無謀な守備になってしまった。それを鹿島が見逃さずに勝負あり。

 

後半の速い時間帯はややオープン気味の展開で両者にチャンスが訪れる流れだったが、徐々に鹿島が敵陣へ押し込み始めて主導権を掌握。対して横浜FCは井上の投入で保持を安定させて流れを引き戻したが、鹿島もすぐに選手交代を行って強度を再び上げる。そこからは横浜FCの流れが徐々に鹿島へ戻っていき、終盤にカイキが仕留めて勝負あり。横浜FCは、植田にブロックされた長谷川の決定機を決められていれば、というたらればはあったものの、鹿島の圧力をはね返せずに苦しい時間が多くなってしまったのが敗因の1つ。ただ、選手交代で一時は流れを引き戻せたことはポジティブ。

 

個人的MOM

★藤井 智也

先制点を決めたほか、サイドでスペースをもらえれば相手DFが追いつけないスピードでゴールへ向かい、主にトランジションから多くのチャンスに絡んだ。オフサイドで取り消されたゴールのほか、アシストできそうだったシーンもいくつか。スプリントをかけて守備強度のアップにも貢献。

 

足を攣って途中交代となったが、佐野のボール奪取と力強い持ち上がりも迫力満点で存在感があった。ピトゥカも惜しいチャンスが何度もあり、決め切れていればMOM級の働き。植田のスーパーブロックも1点もので、あのワンプレーだけでも大きな価値があった。

DAZN集計でシュート数は横浜FC4-鹿島18と一方的な数字に。

 

トピックス

横浜FCは開幕3戦で勝ちなし。ホームでは連敗。

 

監督コメント

 (※Jリーグ公式サイトから引用)

[ 四方田 修平監督 ]
90分を通して、なかなか自分たちのやりたいことをやらせてもらえなかった。攻守ともに狙いとしている場面を出せた部分ももちろんありましたが、まだまだその回数が少ない、時間帯が少なかった。そこは試合を通して成長していきたいと考えていますので、下を向くことなく次の試合に向かって準備していきたいと思います。サポーターの皆さんが非常に良い雰囲気を作り出してくれたので、そこは感謝していますし、なんとか勝点3で恩返ししたかったんですけど、そういう結果にならなかったことは非常に申し訳なく思いますし、次の試合でなんとか勝利をプレゼントしたいと考えています。

--狙いとしている場面を出せた回数や時間帯が少なかった要因は?
球際のところを中盤の奪い合いでなかなか勝てなかったり、相手の力のあるFWの選手に前線でタメを作られてしまったり、ビルドアップで相手のプレッシャーをはがしていけなかった。そういったことが要因でなかなか自分たちのやりたいことをやらせてもらえなかった印象です。

 

[ 岩政 大樹監督 ]
苦しい試合になりました。当然ですけど。前節(・川崎F戦)のこともあり、「勝ち切るまで集中していこう」とみんなで声がけをしていて、そういう意味でも、チャンスは作りながら追加点が生まれないというのはメンタル的にも苦しかったですけど、よく戦ってくれた、戦い続けてくれた、そしてチャンスを作り続けてくれたと思います。

--試合運びの評価は?
経験のある選手だけじゃないです。染野(唯月)を(途中から)使っていますからね。そこはあまり気にせず、僕は割り切って、腹をくくってやろうと思っています。若い選手たちと一緒にやっていこうと思っています。今日に関しては、若かろうが若くなかろうが、ただ単に状態の良い選手、そして、ゲーム状況に合った選手を連れてきただけのことなので。そこはたまたま、(土居)聖真とか(仲間)隼斗とか(アルトゥール)カイキとか、(途中起用したのは)30歳の選手が多かったかもしれませんけど、そこはこの前(前節)のことがあったから若い選手を使わないという感覚で選んだわけではないです。ゲーム運びについては、選手たちもすごく意識をして戦ってくれましたし、ハーフタイムにも「残り2分か5分になるまで攻め続けよう」という話をして、それを体現してくれたと思っています。非常に良かったと思っています。

--2点目の場面は狙いどおりだったのでしょうか?
一つひとつ狙いが形になってきていると思います。川崎F戦も同様に狙いどおりに点が取れましたし、今日もそこで点が取れたというのは、選手たちの成功体験には非常に大きいと思っています。後半にある程度、ゲームプランを変えていこうという中で、前半に2点目が取れたのは大きかったですし、PKを払しょくして前半で勝ち越してくれたのは大きかったですね。