2022 J1リーグ第25節 横浜F・マリノスvs湘南ベルマーレ メモ
スタメン
マテウスが加入後初のメンバー入り。外国籍枠の問題でマルコスがメンバー外に。
渡辺が4試合ぶり、水沼が5試合ぶりの先発。
宮市が負傷離脱中。
湘南
米本が出場停止明け。
平岡がメンバー外に。
高橋、大岩の欠場が続く。
流れ
1分、山田が中盤での球際を制し、右へ展開。右からのクロスに合わせるが高丘がセーブ。最初にチャンスを作ったのは湘南。
3-4分、マリノスが自陣でのビルドアップからスムーズに前進し、永戸のクロス。その後、こぼれを回収して小池龍のシュートまで。湘南の内から出ていくプレスに対し、SBが内側に入って数的優位を作ってうまく前進した。
5分、中野が左で運んで追い越した山田のクロスまで。
6-7分、水沼が右で運んでシュートを狙うがブロックに遭う。小池龍が追い越したがシュートを選択。
キックオフから降っていた雨がさらに激しくなった。
マリノスが保持して湘南が中盤で構えながら迎撃していく構図になった。マリノスはSBとボランチの場所をずらしながら、相手のマークを惑わそうとしているか。
9分、PA内で水沼→エウベル→ロペスと細かくつないで崩したが、ロペスのシュートは谷がファインセーブ。マリノスは最初の決定機を決め切れず。
11分、球際の攻防で藤田が少し痛めるがプレー続行は可能。腹部あたりにダメージがあったか。
11分、CKの流れでエウベルと瀬川が頭同士の接触で倒れ込む。一時中断。→ともに処置を受けてプレー続行。
16-17分、中盤でのパス交換から中野が抜け出しかけるも小池龍がカバー。湘南は中野を高い位置で持たせたい狙いがありそう。
マリノスはなかなか相手の中盤ラインを越えられなくなってきた。一方で湘南も保持では前進を許してもらえない。互いにトランジションがカギを握りそうな展開。
19-20分、ロペスのポストで前進し、敵陣での保持へ移行。
20分、西村の列落ち、小池龍の逆サイド出張とマリノスも組み立てに工夫を入れ始めている。
21分、一本のパスでエウベルが左サイドを抜け出すも折り返しははね返す湘南。
22分、永戸のクロスにロペスが飛び込むも、杉岡が絞って前でクリア。マリノスが再び敵陣まで入れるようになってきたが、最後の壁はまだ崩せていない。
24分、瀬川がワンタッチで左のスペースへ流し、山田のクロスに池田？が合わせるも枠外。湘南は二度目の惜しいチャンス。
場内の案内で「オンフィールドレビュ―使用不可の状態でVARの運用を行っている」
との表示が出ていた模様。雨の影響か。
26分、エドゥアルドが前まで持ち運んでクロスを入れるも谷がクリア。
26分、渡辺が前向きで奪ってカウンター。水沼のクロスをファーで西村が折り返すも、谷が出てキャッチ。惜しいチャンス。
29-30分、右から左へ展開し、中野のカットインからクロス。こぼれ球を池田がボレーで狙うも枠外。
マリノスはSBで相手IHを引き出してボランチを浮かせようとする組み立てが多くなったか。
31分、石原のクロスのこぼれ球を米本がダイレクトで狙い、ディフレクションがゴール方向へ向かうが、ギリギリ枠外。高丘は逆を取られていたので、枠内へ行っていたら入っていた可能性がある。
32分、中野の縦への仕掛けは小池龍が阻止。
33分、西村がPA手前でファウルをもらってFK獲得。
→34分、エドゥアルドのゴロのFKは少し当たって枠外へ。
36分、左→右とつないで最後はエウベルのシュートまで。湘南守備陣がブロック。
37分、外へ開いて受けたエドゥアルドから永戸へのスルーパス。CK獲得。
38分、ロペスがPA手前で前を向いてシュートも湘南がブロック。マリノスがしきりにシュートを狙っているが、湘南も確実にブロックに入っている。
39分、CKの流れから渡辺がシュートを狙うも、舘に少しあたって枠外へ。狙ったようにクリアできなかったが、結果的にそれてくれた。
42分、中野がスペースへ流したボールに山田が反応するが、高丘が高い位置まで飛び出してきてカバー。
45分、永戸のFKから連続シュートを狙うも、湘南がかき出す。
46分、米本の奪取から湘南のカウンター。一時は詰まるが、杉岡がサポートして回収し直し、最後は池田のシュート。マリノスのブロックに遭ったが、良い流れの攻撃。
47分、CKの流れから右へ流れ、再び入れたクロスに町野が合わせるも高丘の正面。
おおよそマリノスが保持してペースを握っていたが、湘南のシュートブロックを外すことがなかなかできず、スコアレスで折り返し。ロペスが迎えた決定機を決めていれば理想的な流れに持ち込めていたかもしれないが、谷が止めた。湘南も機を見たカウンター等で、2，3回は惜しいチャンスが作れており、防戦一方にはなっていない。ただ、重心を下げさせられる場面は多いため、押し返すための修正はしたいところ。攻撃は少ないチャンスで決定力を見せられるかどうかにかかっている。
後半
湘南交代
池田→茨田
湘南は山田がトップ下気味になり、茨田と米本が横並びに近い形に。
45分、エウベルが左からグラウンダーでゴール前に送るが、大野が戻ってクリア。
46分、渡辺が中盤で回収して右へ展開。水沼からゴール前へ送るもまたしても大野がクリア。
47分、湘南が自陣でマイボールにするも、茨田のちょっとしたコントロールミスを奪われて西村のシュートまで。ポストに当たって外へ出る。
48分、町野が少し遠めからドライブシュートを狙うも枠外。高丘にプレッシャーを掛ける意味もあったか。
51分、石原の右からのクロスに瀬川がニアで合わせるも高丘がセーブ。
52分、湘南のショートコーナー失敗からマリノスがカウンターに出るも、少し時間を懸けさせられてシュートまでは行けず。
53分、瀬川が左ポケットに抜け出して折り返すも、はね返されてCKに。
53分、茨田のインスイングCKに杉岡が合わせるも枠外。
55分、マリノス先制、1-0。湘南が最終ラインでロストすると、西村が素早く背後へ抜け出してGKとの1対1を制してゲット。舘の痛恨のコントロールミスが失点に直結してしまった。湘南は少しずつ良い時間になりつつあっただけにもったいない失点。
59分、ロペスがするっと抜け出して折り返しを狙うが、ニアではね返してCKに。
59分、湘南交代
山田、町野→阿部、ウェリントン
阿部が2トップに入り、瀬川がトップ下に下りる。
61分、ロペスが背後へ抜け出してロペスがシュートを狙うも谷が距離を詰めてセーブ。ロペスは前半に続き、またしてもチャンスを決められず。
62分、マリノス交代
水沼、エウベル→マテウス、仲川
マテウスが左、仲川が右に入る。
63分、左からのクロスに仲川が飛び込んで混戦を作り出したが湘南がかき出す。結果的にオフサイド。
65分、阿部とウェリントンで前線に起点を作って攻撃へ転じるがオフサイドに。
66分、湘南交代
中野→畑
67分、自陣での組み立てから仲川が抜け出してクロス。ロスト後すぐに回収すると、PA内で米本に倒されてPK獲得。ゴールへ向かっていなかったので攻める必要はなかったが、フレッシュな仲川のスピードと、疲労がたまっている自身の出足のところで計算が狂ったかもしれない。
69分、マリノス追加点、2-0。ロペスが落ち着いてPKを決めた。独特なステップで谷の動きを見ながらうまく逆を取った。
71分、マリノス交代
藤田、ロペス→喜田、セアラ
72分、湘南交代
米本→タリク
茨田をアンカー気味に据える攻撃的な布陣に。
マテウスは縦に抜けて左足でクロスを上げる形が多い。カットインはここまで歩飛んだない印象。
73分、スペースで受けたマテウスが仕掛けるも足を滑らせて突破失敗。
74-75分、マテウスのスペースへ送るクロスにセアラが飛び込むも合わず。杉岡がうまく絞って対応した。
76分、瀬川が動き出しでパスを引き出し、左ポケットからシュートを狙うもサイドネット。うまく崩したが、最後のところはシュートを狙うには難易度高めだった。
78分、湘南が自陣から縦に速く攻める。最後はスペースに抜け出した茨田がシュートを狙うが、枠外。途中でレイトタックルを見せたエドゥアルドに警告が提示。
湘南はウェリントンと阿部が絡むシーンがほとんど印象にない。
81分、バイタルで受けた西村からマテウスへつなぐが、足元に収まらず、石原にカットされる。
83分、マリノス交代
永戸→松原
松原が右SBに入り、小池龍が左SBへ移る。
85分、マリノスが波状攻撃を仕掛けるも湘南が粘って対応。球際で競り合った仲川と大野が接触で互いに痛む。一時中断をはさんだが、ともにプレー続行可能。
88分、マリノス追加点、3-0。右で持った仲川のパスをダイレクトで狙ったマテウスのシュートが内側からサイドネットを揺らしてゲット。マテウスはデビュー戦で見事なゴール。谷はノーチャンスに近かった。
仲川が少し痛めた後からマテウスとWGの左右を入れ替えた。
91分、セアラがバイタルで前を向いて狙うも枠外。
91分、畑が縦に仕掛けてクロスを狙うも跳ね返りが自分に当たってゴールキックに。
94分、相手PA内でのルーズボールに反応したタリクがシュートを狙うが枠外へ。ブロックに入れる選手はいなかったが、枠へ飛ばせず。
マリノスがボールを持って主導権を握り、湘南が構えながらカウンターの機会をうかがうような展開。後半は徐々に湘南が押し返し返し始めていたが、舘のちょっとしたミスからマリノスが先制に成功。その後も湘南のちょっとした対応ミスからマリノスがPKを獲得して追加点。湘南は粘り強い守備ではね返し続けていたものの、わずかなミスから隙を作ってしまい、ゲームの流れを持っていかれた。前節出場停止の米本と、10分程度のプレーしかしておらず、比較的疲労が少ない選手のミスだったのも皮肉な部分だった。マリノスは押し続けながらもゴールが奪えないイヤな展開になりつつあったが、壁を叩き続けたことで相手のぼろを引き出せたとも言える。初出場のマテウスに早速ゴールが生まれたことも明るいトピック。8月からの悪い流れをホームゲームでの快勝で断ち切れた。
個人的MOM
★西村 拓真
意外にもゴールは6試合ぶり。ロペスが決定機を決め切れずにいた中、自身に訪れたビッグチャンスを落ち着いて決め切り、このゲームの展開を方向づけた。
途中出場から貴重な仕事を果たした仲川とマテウス、ボランチの位置でリズムをもたらした渡辺と藤田のコンビも高評価。
湘南は大野が最後の砦としてなんどもはね返し続けたが、失点シーンは自分の管轄外のところでエラーが起きて防ぎ切れなかった。
トピックス
強雨の影響により、オンフィールドレビューが使えない状況に。
監督コメント
（※Jリーグ公式サイトから引用）
[ ケヴィン マスカット監督 ]
日産スタジアムでのひさびさの試合ということもあり、ファン・サポーターと喜びを分かち合えたのではないでしょうか。ゲームに関してですが、前半、特にメンタルを強くコントロールし、チャンスを多く作りました。悪天候の中でもしっかりとプレーできましたし、最後の最後まで選手たちが自分たちのサッカーをピッチ上で表現してくれました。－－０－０で迎えた後半、どう先手を奪おうとしたのですか。
ハーフタイムに前半の印象を伝えました。湘南も守備を堅く、深い位置で守っていたので簡単に崩すことはできないことも分かっていました。後半は、より質高くプレーできましたし、チャンスを作り、ゴールにつなげることができました。より正確にプレーしたことが結果につながりました。－－前半、支配しながら得点を奪えなかったのは、最近、勝ちがついてこなかったメンタル的な影響はあったのでしょうか。
メンタリティーはフィジカルと同様、大事な要素です。監督しても、スタッフとしても、選手たちの成長を見つけ、そこをどれだけ上げていくかに苦心しています。（３日の）FC東京戦もそうですし、その前の川崎Ｆ戦もそうでしたが、選手たちはどの試合にも準備して臨んでいました。大事なことは、どれだけ信じて継続できるか。このサッカーを常に日々の練習で強く信じる気持ちを持ってやるかが大事なのです。自分たちは好きなことを仕事にできている喜びを、日々の練習の中で出し、このサッカーを信じて続けることで、パッションを高めることができます。結果がついてくることで、それが証拠として選手たちは理解できます。これからも続けてやっていきます。－－Ｊリーグデビューしたヤン マテウス選手の評価をお願いします。
素晴らしいデビューを飾りました。コンディションはまだまだ完全ではありませんし、フィットネスもより上がってくれば、より彼の良さが出るとは思います。今季もそうですし、将来的にもそれらが伸びていけば、より彼の良さが出るはずです。
[ 山口 智監督 ]
何もないゲームになってしまいました。－－「何もないゲーム」とのことでしたが、試合が終わって選手たちに伝えたことは？
「自分たちが出そうとして出せなかったところをやってほしい」という話をしました。結果もそうですけど、選手のマインドだったり、姿勢や考え方で今日はすごく気になりました。そういう意味で、何もないゲームになりました。一生懸命やってくれたとは思いますけど、自分が選手を選んでピッチに立たせているわけなので、それは自分が混乱させてしまったかもしれない。そこは、自分と選手とでお互いどういうことが起きているのかを、もっともっと受け止めてやらないといけないです。－－舘 幸希選手のミスから先制されましたが、その後舘選手を下げず攻撃的な選手を５人送り込みました。選手交代の意図を教えてください。
どの選手を選ぶときも良いときのイメージがありますし、持っている最大値を期待して出します。舘に関して言えば、３分の１しか出していなかったので、なぜ出せなかったんだろうと思うところと、彼を選んだ自分の問題でもあります。日頃の声かけや練習の中で要求していることが試合で出なければ意味がないので、なぜなのかというところは自分も考えなければ意味がない。「ピッチへ選ぶ中で、大きな犠牲を払って選んでいるので、その責任を持ってほしい」と選手には話しました。選んであげられない選手のぶんもやってほしいという気持ちが僕自身は強いので、選んでいる以上はそれを求めますし、厳しいことも言います。今日に関しては舘だけじゃないですけど、「残念」という一言だけです。
