2021年J1リーグ勝手に編成チェック 鹿島アントラーズ
↑前回仙台編
オフの主な動き
IN
DF
常本 佳吾
林 尚輝
MF
ディエゴ ピトゥカ
アルトゥール カイキ
OUT
GK
曽ヶ端 準(引退)
DF
奈良 竜樹
山本 脩斗
MF
名古 新太郎
FW
伊藤 翔
各ポジション雑感
GK
曽ヶ端が現役を退いたところに大卒の早川が加入し、4人体制は維持。正守護神の沖をクォン・スンテが支えつつ、山田と早川もポジションを争っていく構図になるだろう。年俸や外国籍枠のことを考えると、スンテが移籍するのではないかと思ったが、曽ヶ端が引退となるとベテランは1人置いておきたい、ということで残したのかもしれない。
CB
序列を上げられなかった奈良が福岡へ期限付き移籍し、大卒で林が加入。昨季と同様に犬飼&町田のセットを軸にしながら、関川と林も競争に加わる流れが基本線に思える。全体的に年齢が若いのがどう転ぶか。
SB
コロナトラブルのタイミングで奮闘した山本、そして伊東が抜けたが、2人とも試合にはあまり絡めていなかったので戦力ダウンは少ない。
小泉、広瀬がいる右SBには常本が加わり、激しい競争が見られそうだ。左は昨季ポジションを手にした永戸に杉岡がどれだけ食らい付けるか。タイプが異なる主力級が複数そろっている。
CH
ここのトピックはなんといってもディエゴ・ピトゥカの加入。三竿とレオ・シルバのコンビも非常に強烈だったが、そこにスケールの大きい選手がもう1人追加される。この3人の中でアクシデントがあっても永木が控えている盤石さも見逃せない。
SH
カイキ、アラーノ、土居、和泉、白崎、遠藤、荒木と選択肢が豊富。土居、遠藤、白崎らについては、トップ下(フリーマン?)での出場も考えられる。交代枠は5枚だが、ベンチ入りは拡張されないため、メンバー入りの競争も非常に熾烈を極めそうだ。
CF
ザーゴ体制ではプレータイムをほとんどもらえなかった伊藤が抜けただけで 大きな変化はなし。昨季終盤に猛威を振るったエヴェラウドと上田の2枚看板を残せたのはかなり大きい。染野に関しては、その2人とは起用法が少し変わってきそう。そもそもの枚数が少ないので、1トップと2トップを使い分けていくと思う。
~外国籍枠~
スンテ、ピトゥカ、シルバ、カイキ、アラーノ、エヴェラウド
外国籍枠5に対し、かかえる数は6名。絶対に1人は外れる。順当にいけば先発からは外れているスンテが漏れる気がするが、彼は沖の近くに置いておきたいのでは、とも思う。ピトゥカとシルバ、カイキとアラーノを入れ替えながら、とかも考えられるだろうか。なんにせよ“枠問題”は難しいテーマになりそうだ。
全体の雑感
外に出たのは昨季出番が少なかった選手のみで、主力は全員残ったと言っていい。その土台の上にブラジルからの刺客を2人連れてきて巨大化を図った。「この選手がベンチにも入れないのか」という状況になりそうなくらい、各ポジションに実力者がひしめく陣容。優勝候補のうちの1つに挙げられる。
強いて懸念材料を挙げるならば沖の経験値と、CBの控えが若手2人になっている点だろうか。沖も場数は踏んでいるが、上位争いのプレッシャーとどれだけ向き合えるかは未知数なところがある。そういった部分でスンテの存在は大きくなるはずだ。CBについては万が一犬飼が離脱すると、誰がリーダーシップをとってやっていくのかが見えづらい。関川と林もJ1で戦えるレベルではあるだろうが、若手同士で組んだときにどれだけ力を発揮できるかは不透明。逆にそういった状況でも勝点を積めるならば相当手ごわい。
カイキとピトゥカが日本でどれだけやれるかはまだ分からないが、実力者であることは間違いなさそう。昨季からの積み上げも含めて攻撃の強化は確実なので、あとは守備面をどれだけ安定させられるか。また、ビルドアップや攻→守の切り替えにおけるリスクを排除していけば、非常に弱点の少ないチームができあがるだろう。