スーパーディエゴ~神戸戦の3点目~
4試合ぶりの勝利に加え、3得点と攻撃も活性化した神戸戦。
その3点目のディエゴのプレーがスーパーだったので、少しだけ個人的な目線からの解説をしたいと思う。
まずは公式で上がっているこちらのゴールシーンをご確認いただきたい。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ (@J_League) October 19, 2019
🏆 明治安田生命J1リーグ 第29節
🆚 神戸vsFC東京
🔢 0-3
⌚️ 34分
⚽️ 橋本 拳人(FC東京)#Jリーグ#神戸対FC東京
その他の動画はこちら👇https://t.co/JUEMOXumQp pic.twitter.com/QhQ3zk03H1
(何回も見直してね)
動画部分よりも前の状況から説明すると、これは神戸が東京陣内でロストし、東京は深い位置でのポジティブトランジション(守備→攻撃の切り替え)からのスタート。
神戸は攻撃の流れで2トップと両IHが高い位置にいて戻りきることができなかった。また、サンペールはボールホルダーに出ていっているため、中央は埋められていない。
これによって中盤が空洞化し、下りるディエゴに対して神戸はCBが捕まえに出ていくしかできない。
もし、出ていかなければ、ディエゴに前向きで突進されてしまう。
ということで、CBの渡部が捕まえに行くが、ディエゴの1stタッチによってキレイに交わされる。ここでDFを1人無力化することに成功。
ここがポイント1つめ。
背後に迫るDFをワンタッチで交わす能力において、ディエゴはJ1の中でも抜き出たスキルを持っている。
ほかの選手に同じことを要求できない、特殊能力とも言えるだろう。
さて、シーンを進めていく。
渡部を交わすと、ゴールに向かってドリブルを開始。
渡部が交わされたことで左CBのオマリがディエゴのマークに出てくる。
ディエゴから見たとき、オマリが右側にいたことも影響しているかもしれないが、オマリはディエゴの利き足である右側に立つ。これで右足でのシュートやパスを出すことが難しくなる。
このときの周りの状況は以下の通り。
左の外側に高萩が走り、近くにDFのダンクレーがいる。
右にはCBが空けたスペースを埋めようとDF酒井が必死に絞り、その内側に橋本がいる。
右足を切られていることもあり、多くの人は左の高萩に出す予測をしたと思う。
しかし、結果は内側の橋本へのパス。
ここに凄まじいテクニックが詰まっていた。
オマリが右に立っていることから、ディエゴは右足から右側にパスを出すことは難しい。
なので、左足に持ち変えるために右足の裏で転がして左足のほうにボールを移動させた。
これによってオマリを外せることに加え、ダンクレーに高萩へのパスをにおわせることに成功。右足裏ロールをした直後にダンクレーの重心は外側に向いている。
その瞬間に左足からのパスが内側に出てきたため、ダンクレーは逆を取られて、カバーが間に合わなくなった。
①渡部をワンタッチで交わす
②左足に持ち変えることでオマリを外す
③右足裏ロールでダンクレーを引っかけ、中央のコースを空ける
あの短時間で神戸のCB3人を1人で無力化できたからこその橋本のゴールであった。
得点が遠ざかるとワンマンプレーに走りがちな印象もあるディエゴ。得点こそなかったが、守備面も含めて神戸戦のパフォーマンスは称賛されるべきだ。
優勝を目指すためにも彼の活躍は不可欠。
これからもチームに貢献するディエゴに期待したい。