がちゃのメモ帳

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J1リーグ第17節 FC東京vs横浜F・マリノス プレビュー

がちゃです。

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ついにJ1も折り返し地点。

 

 

スタメン予想

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主な欠場者

FC東京

ジャエル(怪我)

田川(怪我)

 

横浜FM

◦扇原(怪我)

◦ドゥシャン(怪我)※練習復帰の情報あり

(◦三好 ※コパアメリカ帰りのため)

 

東京は大森が先発と予想。ベースはいつも通り。 

 

マリノスはマルコスジュニオールが出場停止から復帰予定。

最近はマルコスシステムと呼ばれる(マリノスサポさんから引用)中盤を正三角形にした4-3-3(4-2-1-3)を使用。マルコスが様々な場所で+1を作る役割を果たす。

 

東京は直近の水曜日にルヴァンカップを戦っているが、リーグ戦の主力で出場したのは林、小川、大森くらい(途中出場で髙萩とディエゴ)だったので、疲労的な部分で大きな差は出ないと思われる。

 

横浜FM分析

ボール保持

ビルドアップ

 3トップは高い位置に張り、中盤+両SBが流動的に動きながらパス交換をしていく。大外に張るWGへ届け、そこから攻撃のスイッチを入れるパターンが多い。

中心は2CBと喜田。彼らは基本的に中央にとどまって配球役。他の選手は立ち位置が被らないようにしながらポジションを入れ替えてレシーバー役となる。

 

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特に特殊なのがSBのポジショニングだろう。左のティーラトンは内に入ってくるが、やはり得意なのは外での仕事。左WGの遠藤を少し内側に入れることで大外のスペースを空けてからそこへ走りこんでのクロス等、一般的なSBとしての振る舞いで良さが出るタイプに見える。

一方で和田は最終ラインに残ってビルドアップに参加したり、CHのような位置に入ったり、大外で幅を取ったり、ハーフスペースに飛び込んできたり、本当に何でもやる印象。状況に応じたプレーができる反面、ポジションチェンジが激しいので、ネガトラ時にベースポジションに戻る労力は大きくなる。和田のところを他の選手が埋められるかは一つのポイントかもしれない。また、代わりに埋めた選手が東京の2トップを抑えきれるのかという部分も大事になる。

 

マリノスのパス回しは簡単に捌いてテンポを出すもよし、前を向ければなおよしといったところ。一つのパスが無駄になっても、相手に意識付けをさせることでそれが布石となる場合がある。直近のルヴァンカップホームセレッソ戦で見られたが、外へのパスが続いたことでDFの意識が外に向いてしまい、CBから一発で中央裏へのスルーパスを通されたプレーがあった。マリノスもこういった餌をまくようなパスがあるので注意したいところ。

この流動的なポジショニングが非常に厄介なので、持たせてもokな場所と自由にさせたくない場所の基準をしっかり持つことが重要になる。

 

また、1試合に何度かビルドアップでのミスも起こる。最近ではミスの後に上手く消すことができていて、致命傷になるようなシーンは多くないが、ここの少ないチャンスを仕留めることができればかなり有利に試合を進めることができそうだ。

 

崩し

大外のWGに届けたあとはすぐにマルコス(場合によってはSBやCH)が同サイドのハーフスペースへ走りこむ。そこへ出してからのマイナスクロスかWGのカットインからシュート・クロスを狙うパターンが多い。

マリノス攻撃の肝はWGを軸としたハーフスペース攻略。

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このハーフスペースには天野が入ることもあればティーラトンが来るケースもある。誰がここに入ってくるかはその時の配置で変わってくる。

東京視点で言えばCHの二人がハーフスペースを埋め、SHがカットインのコースを切るサポートを愚直に続けていくことが重要になるかなと思う。

 

基本はWGを軸にした攻撃だが、裏のスペースがあればシンプルに仲川を斜めに走らせる。また、中央が空いていれば、中央のエジガルへ縦に通してそのままフィニッシュを狙う。当然だが、ゴールまでの最短距離で行けるルートが空いているのであればそちらを使ってくる。

 

ボール非保持

 マリノスは基本的にボールを持って支配したいチーム。そのため、ハイラインかつ積極的なプレッシングを行う。

対4バックであればマルコスをトップ近くにした4-4-2のような形でプレッシングを行うだろう。

東京としてはハイプレスは好都合。自陣に引き込んでから空いた裏のスペースに自慢の2トップを走らせる。この時の要注意人物はチアゴ。彼は異常に速くて強い。2018アウェイでの戦いではディエゴが彼に完封されたのも記憶に新しい。畠中も決して弱い選手ではないが、チアゴと比べるとさすがに劣る。そちらサイドを狙っていきたいところだ。

 

また、WGの守備の戻りも一つのポイント。仲川も遠藤も守備意識は高いように見えるが、チームとしてWGの選手は極力前に残しておきたいという考えがあるのか、戻りが遅れてCHの脇が空く時がある。そこをうまく利用して一瞬の隙を突ければカウンターでなくても得点のチャンスはあるだろう。

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注目ポイント

毎度のテーマにはなるが、まず東京が引いて守るか、ハイプレスをかけるか。

14節大分戦で突然ハイプレスを仕掛けたことを考えると序盤からハイプレスをかけていく可能性は大いにあると感じる。

昨年度にホームで対戦したときはFKで先制したことも影響したが、ハイプレスからのショートカウンターが完璧に決まったことで試合の主導権を握ることができた。しかしながら、その時と現在ではメンバー構成もチームの完成度も異なる。むやみに突っ込んで先に失点すると今のチームで複数得点を取るのは簡単ではないので、非常に難しい試合になってしまう。

 

ハイプレスを行ってほしい一つの理由としてマリノスは勝ち点を落としている試合の多くで前半10分以内に失点を喫しているというデータがある。
1点差くらいであればひっくり返せる攻撃力はあるものの、ゲームプランが崩れるとなかなか立て直せない傾向は薄っすらと見える。開始早々からの攻撃的な仕掛けで先制点を奪い、そこからは相手がバランスを崩すタイミングを伺う流れにできれば最高の展開だろう。

 

もしハイプレスを敢行するなら、前回対戦のように中に入ってくる相手SBに東京SHがずっと一緒についていくことや、下りる相手CHに東京CHがどこまでもついて行く等、かなり偏った対応が必要になってくる。特殊な戦い方をする相手に対して、攻撃的な姿勢を見せるなら、こちらも特殊な形で守らなければならなくなる。

また、1対1でのバトルやトランジション対応の速さは言うまでもなく重要で、そこで負けないことは絶対条件である。

 

 

 

リーグ前半戦の最後が首位攻防戦となった。

勝利したチームは勝ち点3を獲得するとともに、相手チームから勝ち点3を奪うことができる。一試合で実質6ポイント分の価値があるシックスポインターと呼ばれる試合である。

 

直近のリーグ戦は二連敗と結果的に久保建英ロスを感じざるを得ない状況となってしまっているFC東京

 

試合後にはその久保建英の退団セレモニーが行われる予定だ。

久保もかつて在籍したマリノスを相手にしっかりと勝利し、気持ちよく海外へ送り出したい。